セールスメール、7つの秘訣

by ジェフリー・ジェイムズ

 

 

メールマーケティングで販売のチャンスをつかむには

 

ボイスメールの不振もあって、

いよいよ多くの会社がメールマーケティング(別名「メールでセールス」)で

顧客を獲得しようとしています。

 

ここではメールマーケティングと販売に関する7つのアドバイスをお送りしましょう。

ここで私が「秘訣」と呼ぶのは、このような方法を実践している企業がほとんどないからです。

 

1. 短いほど効果は高い

 

一般に考えられていることとはちがい、

求められていない情報や無駄なアドバイスに付加価値はありません。

それどころか、求められていない情報は、

受取人の時間とエネルギーに無駄を強いるものです。

 

マーケティングメールは、1つから3つまでの文章でなければなりません。

くだらない話や業界ネタ、専門用語や「詳細は~を見てください」と書かれたアドバイスなどは

マーケティングメールには必要ありません。

 

忘れないでほしいのは、私たちはすでに情報過剰な世界に生きているということです。

あなたの潜在顧客に、ますますそんな思いを抱かせてはなりません。

Photo:Shoe Sale By:pennuja

 

 

2. 件名は短く、意味のあるものに

 

統計的に見て、メールがもっとも開封されやすいのは、

件名が1語か2語の単語から構成されている場合だということです。

3語になると、平均開封率は急落し、そのあと単語数が増えていくごとに、さらに低下していきます。

さらに、開封率をもっと高くするために、件名は受取人に意味のこもったものでなければなりません。

 

悪い例:

 例1: 件名:ビジネスチャンス 再販特典満載のお知らせ

 

 例2: 件名:もう登録はお済みですか? グランド・プーバーネットワーク定期年次総会開催

 

良い例:

 例1: 件名:*タンパの起業家の方(※あなたと顧客の所在地)

 

 例2: 件名:*IBMの戦略(*受取人の主要な競合企業)

 

 例3: 件名:*ジョン・コリーグ氏より

 (*あなたに受取人を紹介してくれた人の名前で、受取人が知っている人物)

 

3. 最初のセンテンスに全力を注ぐ

 

多くの場合、受取人が件名のつぎに見るのは、メール本文のうち、最初のセンテンスです。

「ご迷惑でなければ」「お気に障らなければ」など、相手を気遣うそぶりを見せたり、

陳腐な決まり文句を並べたりして、重要なスペースを無駄にしてはいけません。

そのかわり、最初のセンテンスは、受取人に意味のあるものにすることです。

 

悪い例:

 例1: お元気ですばらしい気候を楽しんでいらっしゃることと思います。

 

 例2: 現代のめまぐるしく移り変わるビジネス界にあって、誰もが利益の増大に注目しています。

 

良い例:

 例1: ジョー・コリーグ氏よりご紹介をいただきました。
 (※件名に紹介者の名前を記さなかった場合)

 

 例2: ZYXと合併されたばかりで、~とお感じのところかと思います。
 (あなたの製品が、合併後の受取人に役立つ何かである場合)

 

 例3: 我が社の分析によると2015年、IBMの戦略は、製品系列の…

 

4. 親しみは軽蔑を生む

 

名簿があれば、個人名と会社名を簡単に入手することができるようになっているおかげで、

メールマーケターは、あらゆる宛先にテキストメールをばらまく傾向があります。

 

そうやって、そのメールが、あたかも個人的なものであると思わせようとしているのですが、

実際には完全に逆効果にしかなっていません。

メールがデリート直行のスパムだとフラグが立ててあるようなものです。

 

メールの冒頭には、受取人の名前を書くだけにして、相手の社名は決して書かないでください。

なぜだと思いますか?

受取人は、自分がどこで働いているかなど、教えてもらう必要はないからです。

 

悪い例:

 例: ジョー、あなたがXYZ社で得ておられるお金が、最高の価値を生むことを望んでおられるでしょう。

 ジョー、あなたに大切なことは、私にとっても大切です。

 

良い例:

 例: ジョー、~の件について、よそでは見られない判断材料をご提供いたします。

 

5. 継続は力なり

 

メールは1通だけでおしまいにするのではなく、引き続き、何度もメールを送ってください。

以降のメールは、2-3日間隔をあけてください。

追加するメールは、元のメールに以下のように付け加えていきます。

例:

 件名:Re: タンパの起業家の方へ

  ジョー、以下の件、ご検討いただけましたか?

---(元のメール)---

件名:タンパの起業家の方へ

 ジョー、タンパのスタートアップについての新しい商品購買層に関するデータを入手いたしました…

 

追加メールを送るたけで、どれほど返信の数が増えるか、あなたもおそらく驚くことでしょう。

追加メールへの返信率は、最初のメールとくらべると、きわめて高いのです。

 

Photo:The Email By:bengrey

 

6. 実施要請はひとつだけ

 

受取人にあれをやってください、これをやってください、と、いくつもの呼びかけをおこなうと、

返信率があがるどころか、逆の結果を引き起こします。

 

第1に、あなたがせっぱつまっている印象を与えるからです。

第2に、受取人に返信の選択をまかせることによって、

単に返信を求めているのではなく、どちらに応えるか考えろ、と強制しているような印象を与えるからです。

 

悪い例:

例: 面会のお約束をするために、555-1212 にお電話くださるか、

salesguy@salesguymailplace.com.宛てにメールをください。

www.salesguymailplaice.comにアクセスして、当社のホワイトペーパーをお読みください…

 

7. 返信しやすいようにする

 

大多数のマーケティングメールは、あまりに欲張った呼びかけをおこなっています。

マーケティングメールのほとんどが、電話してくれ、会ってくれ、と、

対面または電話での応答を要請しているのです。

 

問題はそこにあります。

オビ=ワン・ケノービがジェダイのマインドトリックを使って書いたものでないかぎり、

あなたのメールの力で、受取人が30分間、セールストークに耳を傾けてくれるようにはならないでしょう。

 

相手にわざわざ時間を取ってもらうより、簡単な返事をもらう方がずっといいのです。

メールでの対話のきっかけを作るために、相手がすぐに答えられるようなメールを書きましょう。

 

良い例:

 例1: もし興味がおありでしたら、もう少しご説明できますが。

 

 例2: この件に関して、適任の方でいらっしゃいますか? どなたかほかにいらっしゃいますか?

 

そうやって会話を行き来させたのちに、もっとつっこんで話し合う機会を提案してください。

 

 

?*関連記事:メール・マーケティング たったひとつの秘密

著者:ジェフリー・ジェイムズ(スピーカー、セールス・ブロガー)


元記事:http://bit.ly/1IQ8RI8

(翻訳:服部聡子)

返報性原理をうまく使うには

by ジョアンナ・ウィービー

 

「あなたが私にしてくれたから、私も同じことを返さなくてはならない義務がある」

 

これは、私のお気に入りのビジネス書『影響力』の著者である、

ロバート・チャルディーニ博士が定義した、返報性、または恩義という概念です。

返報性とは、チャルディーニ博士のいう、説得戦略の6つの武器のうちのひとつ。

おそらくあなたも耳にしたことがあるはずです。

もし聞いたことがないなら、ここをクリックして、本を買ってください。(もちろん読むのも忘れないで)

 

返報性とは、説得の行動原理として私たちがおこなうもので、

私たちがおこなうコンテンツ・マーケティングや、無料トライアルのほとんどが、それにあたります。

 

私たちは、返報性という考え方にもとづいて、相手に気前よくふるまえば、

相手も同じものを返してくれるだろうという想定のもと、

無料のホワイトペーパー(※技術資料や説明書)などを気前よくプレゼントしたり、

ソフトウェアをクレジットカード情報の入力不要でお試ししてもらったり、

こんなスーパー役に立つブログ(えへん)を書いたりしているのです。

 

ところが、返報性がそんなに効力を発揮するのなら、

どうしてトライアル・ユーザーは、契約してくれないのでしょう?

どうしてもっと私たちの送ったメールを、開いてくれないのでしょう?

どうしてもっと私たちの記事に、コメントしてくれないのでしょう?

 

2012年、トタンゴの調査によると、

クレジットカード情報の入力不要の無料トライアル・ユーザーのうち、

購入に至った顧客は、わずか15%であったことを報告しています。

また、2013年におこなわれた、製品-市場の合致を達成した小企業712社を対象とした

グルーブの調査では、コンバージョン率の平均を明らかにしています。

 

この「トライアル → 契約」の数字は、返報性について議論する上で、興味深いものです。

トライアルでは、ユーザーは無償で価値のあるソリューションが得られます。

彼らは贈り物を受け取っているのです。

 

返報性の法則によれば、今度は受け取った人が、提供者が示してくれた寛大さに応えて、

返礼すべきではないのでしょうか。

 

あなたが私に、クレジットカード情報を求めることもなく、製品を使わせてくれるなら、

私はあなたと良い関係にあると感じ、私の側からも返礼をすべきだと思うのではないでしょうか?

 

それこそ、公平だといえます。

正しい行為です。

まさにチャルディーニの言うとおりです。

 

「あなたが私にしてくれたから、私も同じことを返さなくてはならない義務がある」

 

であるなら、なぜわずか11%の人しか、無料トライアルから転換するという形で、

お返しをしてくれないのでしょうか?

 

それとも、89%の無料トライアル・ユーザーは、一度もサイン・インせず、

私たちのソリューションを試してみなかったのでしょうか?

 

そうかもしれません。

 

とはいえ、多くの人が返報性に基づいて行動しようとしない理由については、

あなたもすでに考えてきたことでしょう。

 

その理由の一つが、これです。

 

もし、お返しもせず、もらったまま逃げてしまえるのに、私が返礼するとしたら、

そこにはどのような動機があるのでしょうか?

 

消費者としての私は、コストコの試食の大ファン、というわけではありません。

けれどもマーケターとしての私は、大ファンです。

試食が売り上げを2000%も増やすことがわかったのです。

ここにアトランティック誌がレポートした、試食製品の平均的売り上げ増加率があります。

 

食料品店で試食品を配るのも、サース・ビジネスで無料トライアルを配布するのも、

本質的には同じことをやっています。

 

試食販売では、試食する人が好みそうな味のものを、提供しています。

だとしたら、どうして冷凍ピザの試食が、6倍にものぼる売り上げの急上昇につながったのに対して、

サース・ビジネスの提供した

1) チーズのかかったダンボールよりずっと価値があるものが、

2) 強い興味を示したオーディエンスに配布されているのに

試してみた人の10分の1しか、契約してくれないのでしょうか。

 

サース製品が単純に、この地球上で最悪の製品だということなのでしょうか?

私に言わせると、冷凍ピザより憂鬱なものは、ほとんど思いつかないのですが、

実際に人がそれを試してみたところ、ピザの売上げは、天井知らずだというのです。

 

試食コーナーでは何が起こっているのでしょうか?

無料トライアルの世界では何が起こっていないのでしょうか?

 

2つの場面を比較してみましょう。

 

これがコストコの試食コーナーです。

 

 

一方、以下はメールの受信箱にあった、ウィンバックのトライアル延長メールです。

 


 

こんにちは、ジョアンナ・ウィービー

 

コ・スケジュール・ソフトウェアのトライアル期間が終了して7日が過ぎました。

製品があまり気に入ってもらえなかったのは理解していますが、

もし差し支えなければ、ご感想をいただけませんか?

考え直していただくためには、私たちは何をなすべきでしょうか。

どうかお考えをお聞かせください。

 

ギャレット (共同創設者 )

 

P.S.コ・スケジュールの無料トライアル期間の延長も、まだ間に合います!

お返事いただければ、さらにもう一週間延長いたします:)

 


 

決定的な違いがありますね?

一方は、相手(たいていは感じの良い人の)と目を合わせながら、

相手からじかに受け取らなければならないのに対し、

もう一方は、相手からは見えない人のままでいられる、ということです。

このちがいは、試食コーナーであなたの感じる社会的なプレッシャーと、

サースのプロバイダーの前に身をさらさないですむ気安さにほかなりません。

 

2011年、ブリティッシュ・フード・ジャーナルは、以下の見解を明らかにしています。

 

試食した人は、試食コーナーのほかの人の存在を強く意識するために、

対象商品を買うよう、一定の「圧力」を感じていると考えられます。

 

しかも私たちが説得のために、返報性原理に焦点を当てた戦術を「実行」しようとすると、

さらに大きな問題が生じます。

私たちは、返報性とは、私たちの誰もにあらかじめ組み込まれている、

内なる力だと考えています。

その力が、自分のためになることをしてくれた人には、

相手のためになることをせよ、とし向けるのだ、と。

チャルディーニも言っています。

 

「あらゆる人間の文化は、メンバーひとりひとりに、以下のルールを実行するよう

訓練する。すなわち、“何かを受け取った以上は、返礼をしなければならない”」

 

けれども、そんなに単純な話なのでしょうか?

 

それとも……

 

私たちは、外部のプレッシャーが働くときには、返報性の原理に従う傾向がある?

 

近年の研究は、この魅力的な仮説にイエス、と言っています。

以下に挙げるのが、重要な手がかりの一部です。

 

  • 利他主義とフェアにふるまいたいという願望は、一般に言われるほど、強力な動機づけではなない
  • 顔を出さなければならない時にくらべて、匿名のままでいられるとき、人間は返報性の原理に従わなくなる傾向がある
  • 寛大さは、性別や社会的状況を含めた個人の性格によって、変化する
  • 自己中心的な行動を取ることが可能で、しかもその行為を隠すことができるなら、人間はそうする傾向にある
  • 人間の大半は、分かちあいや返礼を、みずから進んでは行わない
  • 人間の大半は、頼まれれば分かちあいや返礼を行うが、できればその要求をすべて受け入れたくはないと思っている
  • 私たちは、プラスの働きかけに返礼するより、意地悪には意地悪で、というように、マイナスの働きかけに返礼する傾向が高い

 

2012年におこなわれた実験では、興味深い結果が得られています。

資金集めの担当者が、戸別訪問でやってくると聞いて、多くの人は

対面で断るより、玄関を開けないことを選んだ、というのです。

このことは、人間が、人づきあいの上であまり好ましくない「ノー」を避ける傾向にあることを示しています。

陰に隠れることができるなら、そちらを選ぶのです。

 

私たちは、返報しなくてすむのなら、せずにすませるのです。

逆に言えば、社会的圧力を感じる場面、また、

利己的だと思われることを怖れるような場面では、人は返報する傾向が高い、

ということでもあります。

 

つまり、返報性の原理は、利他主義や公正さの概念からくるものではないのです。

そうではなくて、主要には、自分の社会的イメージを守るというところから来るのです。

 

では、この情報をあなたはどう活かしますか?

ここにあなたが試してみる5つの方法があります

 

返報性の原理は、あなたのビジネスにおいても、威力を発揮させることができます。

ただし、試食コーナーを無人にさえしなければ。

アカデミックな環境で効果をあげたことに基づいた、なすべきことをあげていきます。

 

1. 匿名性を取り除く

 

あなたの顔を潜在顧客の前に出し、また、潜在顧客にも出してもらいましょう。

同じことは、あなたのサポートチームのメンバーのツイートや、

トライアル・ユーザーに対するメール(理想をいうなら自動応答ではないもの)にもあてはまります。

if-then ルール(「…ならば、~する」というルール)を作成し、

ツイッターで新しいユーザーをフォローしたら、すぐに適用してください。

 

もしあなたのブランドが、おもにひとりの人物を中心に構成されているのなら

(もしくは、もっと悪いことに、中心となる人物がいないのなら)、

もっとチームの個々人を目立たせてください。

動画配信サービスをおこなっているウィスティアは、すばらしい仕事をしていますし、

経理会社のベンチもそうです。

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新しいユーザーに向けて、ウェビナーをおこなう?

ならば、後ろに隠れるのではなく、カメラの正面でおこなってください。

 

そうして、誰もが好きなあのこと、つまり、セミナーが始まる前と、セミナーの途中で、

あなたにチャットを送ってくる人の名前を呼ぶのです。

 

アンケートを送るのですか?

その中に、個人的な感情を盛り込んだひと言を加えてみましょう。

ダン・ノリスがこの講演の中で言っているのですが、

相手を褒める言葉と、調査に参加してくれるよう、相手の名の呼びかけを加えたことで、

返信が倍になったというのです。

 

要点:

もはや「顔のない」会社は、生きていけません。

そうしてあなたの潜在顧客も、顔のない会社など信用できません。

彼らはただ、幽霊のようなあなたの店を通り抜けて、製品を手にとって眺めたあとは、

目に見えない建物からサッと出て行ってしまうだけです。

 

私は何も、幽霊のようにつきまとえ、と言っているわけではありません。

目に見える存在になりなさい、

無料ユーザーにも、自分たちの存在をはっきり見せなさい、と言っているのです。

 

2. 得るために与える

 

チャルディーニ博士の言葉をもう一度、読んでみてください。

 

「あなたが私にしてくれたから、私も同じことを返さなくてはならない義務がある」

 

あなたは最初に与えなければなりません。

 

つまりこういうことです。

PPCランディングページへの訪問者が、ホワイトペーパーをダウンロードする際に、

詳細な情報の入力を求める代わりに、

最初に彼らの求めるホワイトペーパーを、その場で、ページ上で、読ませてあげるのです。

 

そうやって、先に与えることで、お返しをしたい、という気持を呼び起こします。

訪問者に、全体の半分、または3分の2を読ませてあげるのです

―― メールアドレスを記入してもらう前に。

 

なぜそれがダメなのですか?

あなたにとって、どれほどのちがいがあるのでしょう?

そのホワイトペーパーが役に立つなら、

彼らはメールアドレスを記入して、最後まで読むでしょう。

 

ビデオの前に、有料購読者しか進めない壁やゲートを配置していませんか?

ビデオが始まる前に、視聴を制限する代わりに、あるていど視聴してもらったあとで、

そこから先を見たければ、メールアドレスを記入してくれるように頼んではどうでしょうか?

続きが気になるという理由からだけではなく、あなたが先に与えてくれたから、

もっと多くの視聴者が、メールアドレスを記入してくれるでしょう。

 

人間は、お返しによって物質的な見返りが受けられるとわかると、

もっと返報的なふるまいをするようになるのです。

 

3. 社会的圧力を導入する

 

利己的と見られることを望む人はいません。

私たちは寛大で公正にふるまうことを望んでいるわけではなく

― また、そのような動機を持っているためでもなく ―、

罪悪感や、ほかの人につまらない人間と思われて恥をかきたくない、という理由で、

人やビジネスに、お返しをしています。

 

分かち合いという規範を、公然と破りたくはないのです。

たとえ自分が利己的であっても、利己的な人という印象を、与えたくはないのです。

仮に、あなたが新しいトライアルの登録をしてもらいたい、

実際に、サインインして、あなたの SaaS ソリューションを使ってほしい、と考えているとします。

社会的プレッシャーを導入して、無料でソリューションを試したことに対して、

返礼をしてもらうには、こんな方法があります。

 

  • 良い数字を伝える:「PMソフトを試すために登録された方の90%以上が、このプランを選ばれました」
  • 権威ある人からのお墨付きを載せる
  • その人に関連のありそうな人からの推薦を、写真またはビデオと併せて載せ、知り合いから自分が見られているという感覚を持たせる。

 

4. 頼む

 

研究は繰りかえし、人は、頼まれたら厭とはいわないことを明らかにしてきました。

けれども、頼まれなければ、人はやってはくれません。

 

してほしいことを、頼んでください。

そう、とても単純なことです。

誰の目にも明らかな答えが、正解なのです。

 

あなたは新規のトライアル・ユーザーに、

あなたのプロジェクト・マネージメント・ソフトウェアを、

起動して使ってほしいと思っているとしましょう。

 

では、そう頼んでください。

以下のようなイベントに基づいた(イベントはなくても良いのですが)メールで、トリガーを試してみましょう。

 

こんにちは、〔相手の名前〕さん、

 

あなたに(会社名)のPMソフトウェアを使っていただいて、

とてもうれしく思っています。

 

PMソフトは、25の研究に基づいたプロジェクト・マネージメント技術を搭載し、

デザインの名門、ロード・アイランド校出身のUXデザイナーによって

設計されたものですから、

きっとあなたにも気に入っていただけていることでしょう。

 

いよいよ実際にお使いになる時がやってきました!

 

ここをクリックして、PMソフトにサインインしていただけませんか?

 

それからあなたのチームの3人のメンバーを招待して、

一緒に始めてください。

 

一緒に働くチームとPMソフトを試してみることが、最高のやり方です。

 

あなたのお手伝いができるのを楽しみにしていますよ、

〔相手の名前〕さん。

 

あなたの名前

 

PS:〔相手の会社名〕が、私たちの作っているソフトウェアのファンであると聞いて、

私自身、大変誇りに思っています。

あなたの名前を私たちの「最高に幸せなユーザー」欄で拝見することを、

心から願っています……

 

潜在顧客に、メールを開けてもらえないのですか?

電話をかけて、メールでやってみてほしい、と訴えることを、実際に頼んでみてください。

ツイートしてもらえないのですか?

ならば、頼んでみてください。

リツィートしてくれない?

それも頼むのです。

忘れないでください。

 

「大半の人々は、仕方なく分かち合っている。

頼まれたから、分かち合うのであって、

さもなければ分かち合いの要求など、避けようとするだろう」

 

避けさせてはいけません。

 

Photo:helpful staff By:Phil Dowsing Creative

 

5. 「たいしたことではない」を「喜んでお手伝いする」に

 

仮に、あなたをサポートしてくれる誰か、またはチームがいるとします。

そうして、彼らはすべきことをやります。あなたを助けてくれるのです。

サポートチケットが解決してくれたなら、ユーザーは彼らの助けに感謝するでしょう。

 

あなたのサポートをしてくれる誰か、またはエンジニアは、それに返事をしてくれていますか?

 

最高の結果を望むのなら、「あたりまえのことをしただけです」とか

「たいしたことをしたわけじゃありません」などと言うべきではありません。

 

ノリスは返報性原理を働かせるには、

誰かを助けたあと、そのインパクトを弱めるようなことは避けるように言っています。

その代わりに、あなたが相手に贈り物をした、という事実を強めるような言葉を遣うように、と。

ノリスが勧めるのは、こうした言葉です。

 

「お手伝いができてうれしかったです」

 

「あなたのお役に立てて、私もうれしいです」

 

「友だちだったらこうするだろうと思ってしたんです」

 

あなたが役に立つ人間であるということを、過小評価してはいけません。

 

説得のテクニックとしての返報性についてのチャルディーニの議論で、

重要でありながら、おそらく過小評価されているのは、この点です。

 

「人間は、恩義がある人に対して、イエスと言う」

 

つまり、親切に対して返報しなければならない人には、

「あなたは親切にしてもらったんですよ」と教えてあげる必要がある、ということです。

彼らには、恩を受けていることを知らせる必要があるのです。

 

返報性の原理は、あなたのビジネスで効果を発揮します。

 

あなたは外発的動機づけとなるものを、強めに押さなければなりません。

あなたの親切に応えようとする、内発的動機づけに任せているだけではダメなのです。

そうでないと、あなたは確実に、人間性に対する信頼を失うことになるでしょう……

 

 

 

著者:ジョアンナ・ウィービー(コピー・ライター)


元記事:http://bit.ly/1Di1Uh8

(翻訳:服部聡子)

 

ツイッターをビジネスに活かす6つのヒント

by レベッカ・ラディス

 

あなたのソーシャルメディア・マーケティング戦略を、

ツイッターに統合していくことが決定的に重要です。

 

ネットで見つけてもらいたいと思っているなら……

あなたのサイトやブログへの訪問者を増やしたいなら……

カギはツイッターにあります!

 

統計によると、消費者は積極的に、ネットで答えを探していることがわかります。

特に消費者の97%は、地元で商品を購入する前に、ネットで店のことを調べているのです。

 

あなたがツイッターを最大限活用できずにいるのなら、

以下の6つのステップは、ツイッターを最適化し、

小さなビジネスから、最大の結果を引き出す助けになるにちがいありません!

 

ツイッターを最適化し、最大の結果を


 1. 自己紹介を最適化する


 

プロフィールを最適化するには、多くの方法がありますが、

私たちがまず目を向けるのは、あなたの自己紹介です。

 

あなたのツイッターを訪れた人が、あなたをフォローしようかどうしようか考えるとき、

かならず読むのが自己紹介の欄です。

 

あなたのビジネスやバックグラウンド、おもな経歴など、

必須項目を含んだ自己紹介を、時間をかけて仕上げることが重要です。

 

自己紹介のヒント

  • ツイートでは140字の字数制限があるのに対し、自己紹介欄は160字使用できます。
  • 覚えておくこと: 人は、人とつながります。ですからあなたの自己紹介は、人に受け入れられやすい、また親しみやすいものにしましょう。
  • あなたを際立たせる細部をシェア: 同じ考えや趣味を持った人となら、より深い会話ができるので、訪問者にあなたをよく知ってもらえるようにします。
  • 検索でヒットしやすいキーワードを使う: 検索で潜在顧客が見つけることができるように、あなたのビジネスを的確に現す言葉を遣います。(たとえばあなたの地元や特定分野、業種や会社名など)

 

レイ・ヒルツの自己紹介は、まわりくどくなく、要を得たもので、

潜在的なクライアントのために何をするのか、はっきりと書かれていて、

良い例になっています。

 

「ソーシャルメディア&グーグル+戦略家。 世界No.1サーチエンジンであるグーグルの力を活かし、

あなたのビジネスを力強く推し進めるお手伝いをします。」

 


2. ツイッターのリストを使う


 

ツイッターの情報量に圧倒されるように感じませんか?

ツイッターのリストを使って整理しましょう。

 

リストはあなたのツイッターの流れをコントロールすることで問題を解決するだけではなく、

あなたのフォロワーを整理・分類する上でも、最適な方法です。

リストを使ってあなたのフォロワーを、一般的なテーマ、興味、業種に基づいて

グループ分けしましょう。

 

たとえば以下のようにリストを作ることができます。

  • 仕入れ先
  • 以前のクライアント
  • 業界専門家
  • 好きなことや関心のあること

 

こうすることで、あなたのツイッターのストリームが管理できます。

あなたがフォローしてくれる人をすべて覚えようとしなくても、

リストがあればフォロワーを整理・分類できるのです。

 

また、こうしておけば、あなたが活発に関わり合えそうなフォロワーと、

すばやく、簡単につながることができます。

 

ツイッターをくまなく見回ったり、お気に入りのコンテンツやユーザーに張り付いていなくても、

リストを使ってあなたのトップに来るようにしておけば、膨大なツイートに圧倒されることもありません。

 

つぎにあなたがログインするときに、

リツィートできそうな誰かや、参加できそうな会話を必死で探したりする代わりに、

あなたのリストにさっと目を走らせて、いま何が起こっているか、見てみてください。

 

リストの作り方:

  • プロフィールページへ進んで「リスト」の項目をクリック
  • 「リストを作成する」をクリック
  • リストの名前、簡単な説明、公開(誰でもそのリストをフォローできる)か 非公開(あなたしか見ることはできない)かを決めていく
  • 「リストを保存」をクリック

 


 3. あなたと共通の関心をもった人をフォローする


 

ディレクトリからユーザーを検索できるTwellowや、

カテゴリーごとに著名なユーザーをランキング形式で紹介するWeFollowなどで、

フォローする人を見つけましょう。

どちらのサイトも、同様の関心を持っているユーザーを紹介してくれます。

 

まだツイッターに不安がありますか?

でも、大丈夫!

 

ほかのユーザーをフォローして、その人たちのツイートをよく見てみましょう。

何について、どのようにツイートしているのか、雰囲気をつかんでください。

また、ほかのユーザーが、どれほどフォロワーとやりとりしているか、よく見てください。

 

何がユーザーにとって効果があり、何が自分に向いているでしょうか?

そのことがわかったら、すぐに飛び込んでみましょう。

 

あなた自身の声とリズムとコンテンツを作り、流れに乗ってください。

フォローした人がフォローしている人を、あなたもフォローしたくなるかもしれませんが、

説明を読み、ブログを訪問して、ほんとうに自分にふさわしい人かどうか、

確かめるのを忘れないでください。

 

あなたの「ニッチ」に焦点を当て、そこにとどまること。

そうすれば、同様の関心を抱いた人とのコミュニティを作ることも、簡単になります。


 4. 会話してみましょう


 

ここまでで、あなたの自己紹介をどこに置けばよいのか、

どこで人を見つけ、どうやってフォローしたらよいのか、わかりました。

行動開始の時間です!

 

あなたがフォローしている人が、何を見ているのか追いかけることが第一歩です。

その人たちは、何をシェアしていますか?

もしそれがあなたの関心のあることであれば、ひと言、リプライを送ってください。

 

たとえばあなたのフォロワーのひとりが、

参加するつもりでいる業界のイベントについて話していたとします。

講演者や場所、そこで会う友だちについて話している。

 

あなたが同じ関心を抱いているのなら、ぜひ、そのことを伝えてください!

共通のつながりを確立することで、これから先も会話が続きやすくなります。

 

会話を始めるもうひとつの良い方法は、

あなたの考えをリプライするか、フィードバックする、というものがあります。

 

良い関係を築きたいですか?

それなら、ツイッターの会話に加わってください!

質問をしたり、アドバイスを共有したりしましょう。

 

さて、会話に参加したあとは、それを管理する番です。

会話を管理するのに最適な方法は、サード・パーティの管理ツールを使うことです。

ホットスイートやツイートデックもありますが、

私が頼りにしているのは、スプラウト・ソーシャルです。

 

これらを使うと、毎日数分間のチェックでサポートすることができます。

あなたのインボックス、ツイッターリストに行って、コメントをモニターし、

リアルタイムで返信しましょう。


 5. コンテンツをシェアし、ステータスを毎日更新しよう


 

そうでなくても忙しい、小さな会社のオーナーにとって、

コンテンツを作り、情報を収集し、整理し、まとめ、公開することは、大変な仕事です。

コンテンツをどこで見つけるか、何について話すか、うまく管理にはどうしたらよいかが

つねに問題になってきます。

 

ですから、ここで秘密の扉を開けて、

ソーシャルメディア管理人が、毎日のコンテンツをどのように見つけているか、

あなたの中に隠れているかもしれないアイデアを、どうやって見つけ出すか、

いくつかのアドバイスをお送りしましょう。

 

あなたのターゲットとするオーディエンスによりますが、

あなたのチームの舞台裏の写真は、今週の最新情報として紹介するのは、とてもよい考えです。

フェイスブック同様、ツイッターでも写真をシェアできることを忘れてはいけません。

 

ツイッターでシェアされるコンテンツとは?

  • あなたの新しいブログの投稿へのリンク
  • あなたが計画しているイベントの詳細や、あなたが支援する地元のチャリティ活動など
  • いつも人気のあるコンテンツや今週のヒントや引用句など、再活用できるもの
  • パンフレットやニュースレターなど、一般的な販促用の資料からの引用
  • メール・マーケティング
  • 会社設立までの物語
  • 推薦状やクライアントのうまくいった体験談
  • 過去のプレゼンテーション

 

アイリーン・スミスはコンテンツを再活用することに情熱を持っています。

彼女は、役に立つヒントとチュートリアルを盛り込んだビデオを、活発にシェアしているブロガーです。

 

あなたのコンテンツ全体を、よく見直してください。

過去数年間にわたって、あなたが作ってきたものはなんでしょうか。

その中に、リフレッシュして再利用できるものはありませんか?

 


 6. ツイッターとブログの統合


 

大事なことを言い忘れていましたが、あなたのウェブサイトとブログを、

ツイッターに統合するのを、忘れないでください。

 

もしワードプレスを使っているのなら、プラグインやウィジェットを使うと簡単ですし、

上の画像のようにツイートに埋め込むこともできます。

 

加えて、ツイッターは新しいブログ投稿をシェアするチャンスともなります。

ブログの投稿を公開するごとに、かならず複数回、ツイートするように、予定を組んでください。

 

あなたの作成するすばらしいコンテンツを、決してムダにしないこと。

あなたのツイッターのフォロワーに、つねに知らせることを忘れないでください。

 

最後に

ツイッターは、私のソーシャルメディア・マーケティングの主軸です。

というのも、つながり、機会を作り、相互交流を図ることは、死活的に重要だからです。

 

あなたは自分の小さな会社のマーケティングに、ツイッターを活用していますか?

ツイッターをあなたのソーシャルメディアの原動力に変えるために、

今日、重要な一歩を踏み出しましょう!

 

 

 

著者:レベッカ・ラディス(ソーシャルメディア戦略家)


元記事:http://bit.ly/1CUMVMg

(翻訳:服部聡子)

メール・マーケティング たったひとつの秘密

 

by ジェフリー・ジェイムズ

 

メール・マーケティングは一度きりのイベントではありません。

やがては潜在顧客と面談するための、会話のプロセスの一部です。

 

今日では、ほとんどの企業が、何らかのかたちで

メールによるマーケティングに取り組んでいます。

ところが見たところ、その多くは効果を上げているとはいえないようです。

このことを念頭に置きながら、このコラムでは手短に、

メール・マーケティングで知っておくべき重要なたったひとつのことを

明らかにしていきたいと思います。

 

Photo:Interviews By:boellstiftung

 

 

 効果のないメール・マーケティング

 

これまで私は、販促用メールに何百通も目を通し、自分のメルマガで評価してきました。

 

その経験をふまえていうと、多くのマーケターは、メール・マーケティングを

一度きりのイベントと考える傾向にあります。

 

彼らは、情報を満載したメールを、膨大なリストをもとに、ばらまいています。

受取人のうち数パーセントでいいから、その情報に興味を引かれたり、

セールスパーソンと会ってもいい、と思ってくれることを願いながら。

 

図 1: ダメなメール・マーケティング

 

図1のアプローチは、昔ながらのダイレクトメールのやり方を、

そのまま踏襲したものです。

 

ダイレクトメール時代のおもな戦略は、

潜在顧客と思われる人々に、

手紙やチラシ、パンフレットをひたすら送り続けるというものでした。

 

すでにあなたの企業に興味を持っている潜在顧客に向けて、メールを送っているのなら、

この「メール連投」方式で返事がもらえる確率は、ほぼ1%といったところでしょう。

もし送っているのが広告メール(別名スパム)なら、0.1%の返信でも御の字です。

 

言葉を換えれば、メール・マーケティングのカギを理解していないなら、

メールを送り続けることは

1) 時間のムダ

2) 潜在顧客をスパムで悩ませる

でしかありません。

 

 効果のあるメール・マーケティング

 

メール・マーケティングはダイレクトメールではありません。

あなたがEメールで容量の大きなドキュメントを送っているのに対して、

ほとんどの電子メールのトラフィックは、

行ったり来たりする会話の流れの中でなされた短いメッセージです。

 

Eメールは会話であって、一方通行の配布物ではありません。

メール・マーケティングで考えられる最高の方法というのは、

会話(たとえばメールでの反応)が始まるきっかけとなるような、

何通かの簡潔なやりとりのプロセスのことです。

そうした会話のやりとりがあって初めて、面談を申し出るものなのです。

 

図 2: 効果的なメール・マーケティング

 

図を簡単に説明しましょう。

 

◆ 厳選されたリスト

メール活動に取りかかる前に、あなたの潜在顧客のプロフィールから、

あなたの提案に興味を持つかどうか検討し、リストを絞ります。

そうすれば、あなたの提案はスパムではなくなります。

 

◆ 最初のメール

これは、せいぜい3つか4つの文章で、しかも受取り相手が興味を持つだけの情報を

含んでいるものでなければなりません。

 

◆ フォローアップ・メール

最初のメールに何の反応もない場合、

あなたは2通のリマインダー・メールを送ります。

「ご検討のためのお時間をいただけましたでしょうか?」のような。

こうしたリマインダーは、最初のメール以上の内容を盛り込んではいけません。

 

◆ ヘイル・メアリー

(※アメフトで、逆転を狙った一か八かのロングパスのこと)

 

この3つ目のメールは、潜在顧客に返事をする最後のチャンスですよ、と

もちかけるものです。

これにも返事がなければ、あなたは将来性のない人を追いかけている、

と考えて良いかもしれません。

 

“ヘイル・メアリー”のメールは、少しちがう種類のものです。

これについては、近いうちにお話ししましょう。

 

◆ 追加調査

最初のメール、あるいはフォローアップや“ヘイル・メアリー”への返事が来たら、

その潜在顧客について、追加調査をおこなってください。

 

あなたの目標は、潜在顧客が具体的に必要としているものを、

あなたが提供しているものと結びつけることです。

 

◆ 限定メール

これのメールは、上記の調査に基づいて、

潜在顧客のニーズに応えるものをあなたが提供できる、と伝えるための、

カスタマイズされたメールです。

 

これは最初のメールより長いものになるでしょうが、

大量の情報を送りつけてはいけません。

量ではなく、関連性が大切です。

 

◆ 面談の申し入れ

確かな好感触が得られたなら、限定メールで、

電話、もしくは対面での話し合いを申し入れます。

けれども、しっかりした関係が築けたという100%の確証がないなら、

「それはいいですね」と潜在顧客から返事がもらえるのを目指してください。

 

◆ その他のコンタクト

ボイスメールや私信、ソーシャルメディアなどを利用しながら、

平行して接触する方法を増やすことで、レスポンスの可能性を高めることができます。

 

 最大の秘訣と、それがあなたに意味するもの

 

メール・マーケティングの最大の秘訣は、

最初のメールをできるだけ簡潔にすることにあります。

 

これはあなたと、あなたの企業の成功のために、重要なことです。

というのも、厳選されたリストを用い、簡潔に書かれた最初のメールが

何らかの反応を得られる割合は、悪くても20%、うまくいけば100%だからです。

これまでにメール・マーケティングをしたことのある人なら、

おそらくこう考えているでしょう。

「100%だって? こいつは何かヘンなものを吸ってるんじゃないか?」

 

私は先日、製薬業界のリクルーターであるピーター・トロンベッティのために、

彼の最初のメールを推敲する手伝いをしました。

 

先週、彼からこんなメールが来ました。

「月曜日から4通のメールと、1通のボイスメールを送り、5通の返信をもらいました。

100%の返信率ですよ。悪くないでしょう?」

 

というわけで、100%の返信率は可能なのです。

 

もちろん、ほとんどの最初のメールの返信率は、もっと低いものです。

けれども、効果的な最初のメールに、フォローアップメールを加えることで、

フォローアップ1通につき、5%から10%、反応率全体を引き上げることができるのです。

メールが簡潔になればなるほど、反応率は上がっていきます。

 

たとえば、先日、デジタル・マーケティング会社コンバージョン・ファナティックスで、

すでに簡潔に仕上がっているメッセージを、さらに絞りこむ手伝いをしました。

CEOマニッシュ・パンジャブは、このように言っています。

 

「私たちは、あなたに電話で推敲していただいたバージョンのメールを送りました。

変更前より、50%の上昇があるものと考えています」

 

“ヘイル・メアリー”メールについては、追って書くつもりでいますが、

今のところ、それはほかのセールス・メールとも、マーケティング・メールとも

大きく異なるものだとだけ、言っておきます。

 

そのメールは、長く、内容豊かなものです。

完璧な最初のメールであっても、

実際に面談にこぎつけるところまで行くためには、

それだけの量と質を備えた、

潜在顧客のニーズに特化するようにカスタマイズされた

限定メールを用意できるかにかかっています。

(ヒント:テンプレートが必要です)

 

私はきわめて多くの情報を、このコラムに詰め込みました。

けれども、それはあなたの企業の成否を握る情報であるはずです。

 

 

著者:Geoffrey James(スピーカー、セールス・ブロガー)


元記事:http://www.inc.com/geoffrey-james/the-1-secret-of-email-marketing.html

(翻訳:服部聡子)

心理学を利用してマーケティングを改善する5つの方法

by ジェレミー・エレンズ

 

 

心理学は、マーケティング戦略のあらゆる局面で活用することができますが、

かならずしも成功に結びつくわけではありません。

このコラムはコンバージョンの心理学を応用したものです。

ここでの内容をあなたのビジネスにも活用し、

ランディングページのコンバージョン率を最適化し、

幸せな顧客を創出していきましょう。

 

 1. 過去の経験の法則

 

あなたの製品やサービスに対して、潜在顧客がどのように反応するかは、

あなたのブランドが、顧客ひとりひとりの目線にかなうかどうかにかかっています。

 

あなたのブランドを訪れた潜在顧客が最初にすることは、

顧客自身の過去の経験とあなたの製品を比較することです。

 

過去の経験の法則が教えてくれるのは、

潜在顧客の過去の経験が(それがあなたのビジネスにどう関連していようと)

現在の経験を補強するということです。

 

マーケターの主流が、この法則を捨て去り、

潜在顧客がいま目にしているものをいっそう引き立たせようと、

自社製品やサービスを差別化しようとしていますが、

それはかならずしも正しいとは限りません。

 

Fab.com.でのケース・スタディを見てみましょう。

Fab.com は、インターネットによる通信販売をおこなっている小売業者ですが、

ウェブサイト上で、ユニークな「カートに入れる」ボタンの実験をおこないました。

 

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上記の写真では、CTA(※行動を誘発するもの)ボタンの画像と、

そこに記された文字が異なっています。

左のカートが描かれたCTAボタンがオリジナルのものです。

 

右のバリエーション2は、オリジナルのものにくらべて

CTR(※広告クリック率)の上昇は、15%にとどまりましたが、

中央のバリエーション1はCTRが49%も上昇しました。

 

これらの結果は、オリジナルのCTAボタンが、洗練されたデザインにもかかわらず、

CTAとしては十分に役割を果たしていなかったことを物語っています。

 

つまり、消費者は精算するときのボタンに

「カートに入れる」と書いてあることに慣れているので、

そうではないものを見ると、とまどってしまうのです。

 

顧客の予想とかみ合っていないものは、

仮にあなたが従来のものよりもずっと優れていると考えたとしても、

CTRやコンバージョン率を下げるかもしれません。

これは、行動心理学とデザインが衝突した一例といえるでしょう。

 

マーケティング戦略を立てる上で、それぞれに異なった心理学的な傾向と、

それが演じる役割を理解するのは、簡単なことではありません。

消費者が異なれば、特徴も異なります。

 

けれども、上記のようなスプリットテストをおこなうことによって、

徐々にターゲットとするマーケットの特徴を、はっきりと理解できるようになり、

変化がどのようにパフォーマンスに影響を与えるか、

予測できるようになるでしょう。

 

 2. 幸福と痛みの心理学

 

今日、マーケターの間では、まず、なにを置いても顧客、ということが常識となっています。

顧客次第であることを示す、もっとも簡単な方法のひとつは、2人称視点で物語ることにあります。

conversion_psychology2

このランディングページは、すべて “you”、「あなた」を使っています。

文章はふたつとも、直接的な対象である「あなた」に呼びかけていて、

それによってオーディエンスは、

「このビジネスは、自分の幸福や、自分が下す選択、

自分がどのような気持になるかを気にかけてくれている」

という感覚が得られ、安心できるのです。

 

潜在顧客に幸せな気分になってもらう要素をリストにすれば、膨大なものになるでしょう。

たとえば、笑っている人々やかわいい動物の写真、明るい色や、顧客からの推薦文など。

 

けれどもなによりも効果的なのは、潜在顧客が求めているものを盛り込むより、

避けたがっていることを盛り込むことです。

 

この考え方は、痛みの心理学の

「喜びの量は、あらゆる痛みを取り除いたときに、極限に達する」

という考え方を援用しています。

 

これは何も、ランディングページで悲惨な画像を宣伝し、

潜在顧客を怖がらせようという意味ではありません。

以下の例を見てください。

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▲ 最初に目に飛び込むところに「あご」と大きく書かれ、
それが二重あごのことであり、「二重あごを隠したいですか?」と書いてあることがわかるようになっている

 

このランディングページは、多くの人が直面している、コンプレックスの元凶に直接訴えかけるものですが、

同時に、それを取り除くという解決方法をも提示しています。

そうすることによって、潜在顧客の置かれている状況に共感していることを示し、

助けの手をさしのべ、関係を築いていくのです。

 

「痛むところを叩け!」

というのは、このアプローチを説明するのに最適の用語ではないかもしれませんが、

ふり返ってみて、あなたのビジネスがほんもので、

人生を変えたがっている人に、真に効果的な解決を提供できるものであるなら、

あなたのオーディエンスの自意識に訴えかけることは、

少しも不道徳なことではありません。

 

 3. 費用対効果分析の心理学

 

そのキツネは狩るだけの価値があるだろうか?

こう考えている人の内部に起こるプロセスを明らかにするのが、費用対効果分析です。

 

言葉を換えれば、あなたが提供しているもの、

たとえば電子書籍やオンラインセミナー、

その他のリード・マグネット(※マーケターが潜在顧客のメールアドレスと引き替えに提供するものの総称)

を手に入れることは、

潜在顧客がやらなければならないこと、

たとえばメールアドレスを提供したり、アンケートに答えたりすることに引き合うかどうか、

ということです。

 

ウェルスフロント社プロダクト・デパートメントの副部長エリオット・シュムクラーは、

顧客の葛藤をなくしてあげることの重要性を訴えます。

 

ひとたび訪問者をあなたのサイトに呼び寄せることができれば、

あとはあなたの意図したアクションを訪問者に取ってもらえるように、

できるだけシンプルにした方がいい、と説明しています。

 

すなわち、CTAボタンは大きくし、

メール受け取り承諾フォームは小さく、

精算プロセスのページや、記入フォームのページは少なく等々

ということです。

 

そうすることで、あなたの顧客は、購入までの精神的な負担を減らすことができます。

 

たとえば、メール受け取り承諾フォームのオプションの欄さえ、

どれほどの負担を強いているか、以下の例が示しています。

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左のオリジナルのフォームにあるオプションの「会社名」の欄を

右は削除しただけで、その結果、1200万ドルの増収をもたらしました。

たったひとつの欄を削除したことが、8桁の収益をもたらした…

これは事実なのです。

 

 4. 同盟者を集める

 

成功した企業の中には、共通の「敵」を作ることで、

顧客との連帯感を植えつけているところがあります。

非営利団体や人権キャンペーンが発する熱情を考えてみてください。

そんなふうに感じるのも、彼らが一緒に闘おうと呼びかけているからなのです。

 

個人向けや企業間のビジネスは、友情の感覚をはぐくむものです。

アップルとマイクロソフトのケースは、その好例でしょう。

 

アップルとマイクロソフトの今なお続くライバル関係は、

あまりに長きにわたっているので、

履歴書にどちらのチームに属しているか、記入する欄を設けてくれと、

どうして二社が頼まないのか、不思議なほどです。

 

同じことを、このコラムの冒頭でふれたミュージシャンたちもやっています。

アップルとPCは、友好的な競争心を、それぞれのフォロワーの間に醸し出してきたのです。

 

「チームを選ぶ」というアイデアは、愛着心をはぐくみます。

長い間、顧客を続けてくれている人は、将来的に、

勧めればワンランク上の商品でも購入してくれる

アップセリングがやりやすくなる顧客でもあるのです。

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 5. 明るい希望を

 

このコラムの最後のポイントは、

聞くだけなら簡単そうでも、実際にやってみるとそうでもないことかもしれません。

 

それは、オーディエンスが確かにそのとおりだ、とうなずいてくれるような

コンテンツを書く、ということです。

 

明るい希望を持つ、というポリシーは、

共感と楽観主義が感じ取れるコンテンツを書くことによって、具体化されます。

 

たとえば、どこかよその宇宙では、陸運局がコマーシャルをしているかもしれません。

 

「列に並んで長く待つのは、つらい経験です。

でも、私たちがお手伝いします」

 

ポイントは、共感し、それからあなたには解決方法がある、と安心させることです。

そうすれば、顧客の予感も、確証が与えられるのです。

もうひとつの例を以下に挙げます。

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▲CEOの78%は、マーケターはROIに焦点をあてていないと考えています。
私たちはそうしています!

 

明るい希望を徐々に作り上げていくことの究極の目標は、

AからZまで、あなたが予測することです。

 

もしあなたが潜在顧客の注意を引くことができたら、

相手に感情移入し、あなたにはその解決策があることを証明するのです。

そうすれば、あなたはセールスファネルによって潜在顧客はしぼりこまれ、

買う準備ができるまでになっていきます。

売り文句など口にしなくても。

 

あなたの戦略のさまざまな局面で、心理学的なトリガーを実行することは、

あなたのオーディエンスが、ランディングページとやりとりする方法を

最適化してくれるでしょう。

 

ランディングページのコンテンツを見た顧客が、

どのように、また、どうして、あなたの予測どおりに彼らが行動するのかを理解しておくことは、

コンバージョン率をあげ、将来にわたって、顧客に持続可能な解決策を作りだす上で、

きわめて重要なことです。

 

著者:Jeremy Ellens(起業家・マーケター)


元記事:http://blog.hubspot.com/marketing/conversion-psychology

(翻訳:服部聡子)

パワフルなプレゼンテーションをデザインしよう

by アンナ・ゲレロ

 

 

90年代のクリップアートとモーションエフェクトを覚えていますか?

テンプレートを使ったお粗末なプレゼンテーションの時代は終わりました。

 

美しくデザインされたスライドを作ることが、これまでにないほど簡単にできるようになったのです。

 

仕事や学校で、プレゼンテーション資料を作ってみませんか?

印象的なデザインは、プレゼンターのアイデアを際だたせ、劇的な効果を発揮します。

コミュニケーション能力を向上させることができるのです。

 

プレゼンテーションデザインのスキルを向上させるために、つぎ5つのヒントを試してみてください。

 

 01 .  デザインテクニックを使う

 

canva-presentation-01

箇条書きの点にこってみたり、タイトルを3Dにしたり……

そんなことは、もう忘れてかまいません。

プレゼンテーションが退屈なものである必要はないのですから。

メッセージが印象的に伝わるように、あなたのデザインスキルを使って

美しいスライドを作ってください。

以下のステップは、このスライドを作るために用いた方法です。

 

  •  背景に使用した画像にはフィルター処理をおこなって、「上海」らしい雰囲気を出しました。
  •  透過させた白い四角形は、テキストホルダーとして、拡大させています。
  • ? 異なる色とサイズのフォントは、テキストが読まれる順に応じて、大きさを変えてあります。
  •  テキスト部分を切り離すために、上と下にラインを配置しています。

 

 02.  画像はマス目状に配列する

canva-presentation-02
画像をそのまま配置するのは避けてください。

画像をマス目状に配置することで、画像にプロフェッショナルなエッジが加味されます。

 

マス目の中に、計画的に画像を配置します。

下の2枚の写真が、斜めの線を共有しているのに対し、

上の写真が硬質の水平の線を有していて、互いに補い合っていることに注目してください。

 

マス目状に画像を配置すれば、テキスト用に余白部分をたくさん残すことにもなります。

そのおかげでテキスト部分が、グラフィックに印象負けすることがなくなるのです。

 

 03.  シンプルなスライドに、印象の強い表紙を合わせる

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「レス・イズ・モア(少ないほど豊か)」というのは、余分なものを一切排することを通して、

より良いデザインを構築しようという考え方です。

この考えをみなさんのスライドにも応用してみてください。

 

多くの要素(画像や図形、異なるフォントなど)を詰め込むのを避けて、メッセージがはっきり伝わるようにします。

スライドの単純さとバランスをとるために、くっきりした印象の表紙を加えます。

上にあげた表紙のスライドの中で、画像がどのように背景として使われているか、

さらにテキスト部分の形と対になっていることに、目を留めておいてください。

 

 04.  同じフレームを使う

canva-presentation-04

フレームは、伝えたい情報を入れるすばらしい入れ物です。

上のフレームは、図形を透過させて作成しています。

自分の作ったフレームを繰りかえし使うこと。

これはよいプレゼンテーション・デザインの、カギとなる原則です。

 

 05.  スライドを繰りかえす

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一度、満足できるスライドができたなら、それをテンプレートとして保存しておきましょう。

繰りかえし使うことができるし、スライド本体として、コンテンツをそれに当てはめていくころができます。

もしプレゼンテーションを定期的に行っているのなら、つながりを表すことができるし、

時間の大きな節約にもなります。

 

ちょっとしたデザイン上の小技なのですが、

ボールドの数字と箇条書きの点は、情報に区切りをつけるためのすばらしい道具です。

 

 

 

著者:アンナ・ゲレロ(canva)


元記事:http://bit.ly/1s0Yeuf

(翻訳:服部聡子)

スティーブ・ジョブズから学んだ交渉のヒント

by ピーター・コーハン

 

 

2007年、アップルの最初のiPhoneが販売された当時、携帯電話はすでに大きな市場でした。

ところが2009年までには、アップルは携帯電話市場の30%を占めるまでになっていました。

ジョブズはどうやってAT&Tを説得し、 アメリカでのiPhoneを提供する排他的販売契約と引き替えに、

画期的な契約を結んだのでしょうか?

 

ラジ・アガーワルがコンサルティング会社アドベンティスの電気通信部門に在籍した当時、

ジョブズと数ヶ月間、週に2度の割合で会っていた、といいます。

8月におこなった私とのインタビューで、アガーワル氏は、

スティーブ・ジョブズがどのようにAT&Tを説得し、iPhoneを提供するために、

先例のないレベニュー・シェア契約を結んだかを説明してくれました。

 

ハーバード・ビジネス・スクールの事実記載書によると、

アップル社は2010年、アメリカ国内での独占オペレーターであるAT&T社と、

先例のないレベニュー・シェア、 すなわち、iPhone契約者1人当たり10ドルを受け取ること、

配布、価格、商標はアップルが管理する、という内容で合意した、 とあります。

 

「2005年初め」に、アドベンティス社のコンサルタントとして

ジョブズと仕事をおこなったアガーワル氏は、 このように語っています。

 

「ジョブズはAT&Tと、契約をうまく結ぶことができました。

 

というのも、彼が iPhone 細部にいたるまで関与していたことと、

通信キャリアとの関係を築こうとする努力、 他人には法外とも思えるような要求を貫こうという意志、

自分のビジョンに、大きなリソースを賭ける度胸があったからです」と。

ここに、スタートアップを考えている人が応用できる、 ジョブズの3つの戦略を見てとることができます。

 

 1. カギとなるものを細部まで掘り下げる

 

 

優れた起業家は、 スタートアップが確実に軌道に乗ることができるよう、

細部に至るまで、あらゆることを把握しておきたい、という衝動と、

社員に仕事を任せる必要との間で、 うまくバランスを取っていかなければなりません。

 

とはいえ、細部を徹底的に掘り下げる必要に迫られる場合もあります。

とりわけスタートアップの将来がかかっているような場合には。

アガーワル氏は、ジョブズと、戦略の実行をほかの人に任せていた 多くのCEOとが

異なっていたのを指摘しています。

 

「ジョブズはすべての通信キャリアのCEOと、個別に会っていました。

私は彼の、直接実務に参加しようという気概と、

会社のやることを、あらゆる面において成功させよう、という激しい情熱に打たれました。

彼は自分が従事して来たことに、細部まで徹底的に関わっていました。 彼がなしとげたのです」

とアガーワル氏は言います。

 

 

 

2. 自分のビジョンに大胆に賭ける

 

あなたが自分のスタートアップの将来を、ビジョンとして思い描くタイプの起業家ならば、

自分のビジョンをシェアしてくれるよう、他者を説得できない限り、 先は見えていることでしょう。

これまで部下やビジネスパートナーに対して、できる限り説明したけれども、わかってもらえなかった、

というのであれば、そのビジョンがこのスタートアップの未来にどれだけ重要であるか 納得させるための、

大胆な一手が必要となるはずです。

 

アガーワル氏は、ジョブズが自分のビジョンを理解してもらうために、

リスクを進んで引き受けようとする態度に、感銘を受けたといいます。

 

「会議室でのあるミーティングで、ジョブズはAT&Tが契約のリスクを心配して、

あまりに時間をかけるのにいらだっていました。

そこでジョブズはこう言ったのです。

 

連中の不平を止めさせるために、どうしたらいいかわかるだろうか?

AT&Tに10億ドルの小切手を切ればいいんだよ。

もし契約がうまくいかなければ、相手はそれを取っておけばいい。

AT&Tに10億ドルを渡そうじゃないか。

(※当時アップルは現金で50億ドルの所有がありました)

そうすれば不平も止むだろうし。

 

アガーワル氏は当時をこのように回想しています。

 

ジョブズが実際に、AT&Tに現金を渡すことはありませんでしたが、

そうしてもかまわない、という彼の確固とした意志は、アガーワル氏に強い印象を残しました。

 

 

 3. 途方もない要求を出し、そのために戦う

 

もしあなたに、業種を転換しようとしている、といううわさがあるなら、

途方もない要求を出したとしても、 その要求に応じてくれる人が現れるかもしれません。

 

ジョブズがAT&Tとの契約からそんなにも多くのものを引き出すことができたのも、

そのせいだったからかもしれません。

 

けれども、見方を変えれば、ジョブズが結果的に成功できたのも、

ジョブズの法外な要求と、そのために戦おうとした彼の意志があったからこそ、とも言えるのです。

 

アガーワル氏は、途方もない要求をぶつけてくるところに、

ジョブズのユニークな点を見ています。

 

その説明によればジョブズはこのように言ったといいます。

 

月額50ドルで、無制限通話、データ通信、

ショートメッセージサービスプランの一切を含む。

これが私たちのミッションです。

私たちはこれまで誰もすすんでやろうとしなかったこと、

現状を度外視する、ということを、

望み、求めていかなければなりません。

 

彼はこうした法外な要求を思いつくと、 そのために戦い、戦ったことで初めて得られるような、

多くのものを手に入れてきたのです。

 

あなたは第二のスティーブ・ジョブズにはなれないかもしれません。

けれども、この3つの戦略を学ぶことで、よりよい起業家になることができるはずです。

 

 

 

著者:Peter Cohan (著作家・投資家)


 

元記事:http://bit.ly/1LE1qcp

(翻訳:服部聡子)

 

 

12ステップのライティングGPS

by アン・ハンドリー

 

長編ロマン『砂と霧の家』を書いた作家のアンドレ・デュバスは、

書くことを、果てしなく暗い、長いトンネルを1センチずつ、進んで行くことにたとえました。

あなたの前にも数メートルが待ち受けているのかもしれません。

あなたはこの数メートルなら、うまくやることができるでしょう。

けれども、どこまで行けばよいのか、

また、それがいつのことになるのか、よくわかってはいません。
仕事が不確かだったり、よくわからなかったりするときは、

そこへ至るプロセスを、まずはっきりさせることです……

プロセスだって?

まあ、そうね。
プロセスというと、私のこれまでの人生でも、多くの場合、ぞっとするくらい退屈なものでした。

缶詰をアルファベット順に並べることや、ビーツの皮をむくことのように。

 

けれども、ライティングの際には、プロセスが重要です。

というのも、あなたが行きたいところに行くためには、ロードマップが必要だからです。

ですから、ここに12のステップに基づくライティングGPSというインフォグラフィックを用意しました。

私の本『誰でも書ける』のアウトラインを示したものです。

 

このGPSはごちゃごちゃした思考を、首尾一貫した説得力のあるライティング、

読者を引きつけ(もしかしたら好きになってくれるかもしれない)記事にまとめていく上で、

あなたの道しるべとなってくれるでしょう。

 

AnnHandleyWritingGPS_visually


元記事:http://amzn.to/1xId95c

(翻訳:服部聡子)

シェアされるコンテンツを作る12の方法

by レベッカ・ラディス

 

ネット上でのあなたの最大の武器は、コンテンツです。

コンテンツはクライアントを引きつけるだけでなく、潜在顧客に行動をうながします。

けれどもオーディエンスを引きつけ、シェアしたくなるような、魅力的なコンテンツを作成しようと思っても、

どうしたらよいかわからないのではないでしょうか。

あなたがすでにブログやソーシャルメディアのサイトで文章を書いているかどうかによらず、

以下にあげることは、革新的で、シェアしてもらえるような、

魅力的なコンテンツを書くのに役立つでしょう。

 

シェアしてもらえるコンテンツを書くには

 1. あなたの価値と意図をはっきりさせる

 

ホームページの広告文、ネット外のマーケティングにかかわらず、

コンテンツを通じて、あなたが提供している価値と意図は、

単に潜在顧客に向けての教育的効果だけでなく、すばやい決断を助ける効果があります。

 

『決断の法則―人はどのようにして意思決定するのか?』の著者、ゲイリー・クラインは、

同書の中で、意図を明確に伝えることは、意志決定の障害となるものを取り除くことによって、

人々に「離陸」するのに必要な情報で武装させることだ、と言っています。

 

 2. 競争相手を分析する

 

あなたのビジネスのことを書くときは、

まず、あなたの仕事上の競争相手は何を書いているか、読んでおいてください。

サイトを訪問して、もっともシェアされているコンテンツを分析します。

どこがうまくいっていて、どこがそうでないか?

もしあなたなら、どこを改善できますか?

 

 3. 理想的な読者を思い描く

 

あなたに最適な読者とはいったいどのような人か、

また、読者はどんなコンテンツに価値を感じているかを知っていれば、

コンテンツ作りも順調に進んでいきます。

 

まず、顧客イメージを作るところから始めてみましょう。

あなたの理想的な読者はどんな人か、職業は何か、どうしてあなたの製品やサービスが必要なのか、

書き出してみてください。

 

Photo:Lost in Thought ByJohn-Morgan

 

 4. 効果的な画像をおく

 

画像は、読者をあなたのコンテンツに引きつける、とてもよい方法です。

おもしろいものでも、ドラマティックなものでも、パッと目を引くようなものであってもいいのですが、

あなたの仕事やブランドの印象や雰囲気に、かならずマッチするようにしてください。

 

さらに、イメージを通じてあなたの会社の物語を伝えるロゴ・デザインを特注し、

あなたのブログに付け加えることによって、広めてください。

そうしてピンタレストやグーグル・プラス、フェイスブックやツイッターにも

その画像を固定してください。

 

5. 魅力的なタイトルをつける

 

読者に「クリックしてホームページにアクセスしてください」

「読んでください」 「リツィートしてください」「シェアしてください」

と呼びかけるのが、記事のタイトルです。

 

クリエイティブでありながら、同時にかならずエンド・ユーザーのことを、念頭に置いてください。

あなたの潜在顧客がアクセスするのはどんなコンテンツか、よく理解した上で、

その情報に沿ったタイトルを作ります。

 

 6. しっかりした構成のコンテンツを組み立てる

 

あなたが投稿するのが、ブログであろうと、ほかのソーシャルメディアであろうと、

しっかりした構成は、きわめて重要です。

投稿を読み直してみてください。

読みやすさはどうでしたか?

 

ブログにリストを導入することを検討してみてください。

リストがあると、スキャンしやすくなるし、

インターネットを巡回しているロボットが、あなたのコンテンツをすばやくスキャンする助けにもなります。

 

ソーシャルメディアの投稿では、なるべく短く、けれどもおもしろいものを心がけてください。

質問したり、ある話題に関してのあなたの意見を提供したりして、

会話のきっかけを作ってください。

 

Photo:Containter Structure 1 By:hometownzero

 

 7. パーソナルブランドを確立するために、充実したつながりを作る

 

コンテンツの作成を始める前に、情報をシェアしてもらうためには、

人間同士のつながりが、根幹に関わっていることを覚えておいてください。

健全なつながりを築くことで、信頼を重ねれば、あなたにも、あなたのコンテンツにも、人は集まってきます。

 

 8. サクセス・ストーリーをシェアする

 

あらゆるビジネスには、物語があります。

あなたの物語は、どのようなものですか?

あなたの物語を、現実でも、またどんな方法でも、伝えていってください。

 

物語は、読者と潜在顧客をあなたの会社に結びつけます。

彼らにあなたの会社のことを知ってもらい、覚えてもらいましょう。

 

 9. 調子を変える

 

ソーシャルサイトに単調な投稿を続けてばかりだと、

あなたのターゲットとするマーケットにも、すぐに飽きられてしまいます。

ブログポストの調子を変え、イメージや引用句、質問、フィードバックなど、

会話の価値を高めるものならどんな付随的な内容でも、投稿の中にはさんでいってください。

 

このように考えてみてはどうでしょう。

もし誰かと対面して会話しているなら、あなたはあなたの製品とサービスを勧める話ばかりはしないでしょう?

相手の話に耳を傾け、返事もするでしょう。

オンラインでもそれは同じことなのです。

 

Photo:The Peace of Wild Things By:Muffet

 

 10. 成功するための計画を立てる

 

コンテンツ作成を、あなたの毎日のマーケティング戦略の一部としてください。

 

編集カレンダーを作成し、トピックスや記事のアイデア、ソーシャルメディアへの投稿をリストにして、

あなたの作業を焦点化し、継続していきましょう。

 

 11. 報道価値のあるコンテンツをシェアする

 

あなたの業界や分野の最新ニュースは、つねに更新しておきましょう。

関連記事を添えて、コンテンツをタイムリーなものにしていきます。

最新の記事を読んだとき、あなたはどのように感じましたか?

あなたがそれを取り上げようと思った、カギになるものは何ですか?

また、どうしてあなたのオーディエンスはそれを知っていた方が良いのですか?

 

ソーシャルメディアでシェアする場合は、内容と同様、全体のつながりが重要です。

 

 12. メールリストを作成する

 

メールリストの作成は、本年のあなたのソーシャルメディアとコンテンツ戦略の最重要課題です。

加入者名簿を使ってオーディエンスを引き留め、

あなたのブログ投稿や、キャンペーン、製品を勧めてください。

そうやって加入者をあなたのコンテンツに向かわせることは、

読者数とトラフィック増やすだけでなく、

トップオブマインド(※たとえば「炭酸飲料」と聞いて、消費者が最初に頭に浮かぶ製品のこと)となり、

シェアを押し上げることにつながります。

 

著者:レベッカ・ラディス(ソーシャルメディア戦略家)


元記事:http://rebekahradice.com/create-content-that-gets-shared/

(翻訳:服部聡子)

 

 

新時代の消費行動に後れを取る学術研究

by ルイス・リー

 

デジタル・マーケット時代の購買意志決定プロセスはどのようなものか

 

マーケターは、消費者が購買を決めるまで、どのようなプロセスをたどるか

豊富な知識を持っています。

けれども学術研究の側は、インターネットやモバイル機器が

買い物という行為をどのように変貌させていったかについては、

すっかり遅れを取ってしまっています。

消費者がどのように製品を選ぶかについて、研究者の知識には、

大きな穴が空いたままになっているのです。

 

消費者行動とマーケティングについて、今日の教科書は

もはや時代遅れになってしまっています。

 

そう語るのは、スタンフォード大学経営大学院のマーケティング学部

イタマー・サイモンソン教授です。

消費者の購買決定プロセスの研究には、新しい指針が必要であることを、

同教授は指摘しています。

 

ネット上のレビューは、従来の情報ソースより役に立っているのか?

ブランド・ネームは、品質を保証する面で、重要ではなくなってきているのか?

こうした問いは、サイモンソンが『マーケティング・ビヘイビアー・ジャーナル』最新刊に発表した論文で、

さらに掘り下げながら、考察を進めているものです。

 

予想通りに不合理数年前、行動決定理論や、

判断や意志決定を調査する研究者たちは、

人が時として不合理なふるまいをすることを、実証的に明らかにし、

大きな成果を達成したと考えていました。

 

 

「今日では、合理性の基本原理と

相容れない証拠があまりに多くあがっています」

とサイモンソンは語ります。

「このことは、実にさまざまな方法で、おもしろおかしく主張されてきました。

本も、学術分野にとどまらない、幅広い人々の手によって、書かれるようになっています」

 

同時に、最近の研究では、人が既に知っている情報を、実際の消費行動に

どのように適用しながら意志決定をおこなっているかについての研究も、進んでいます。

たとえば、人がデフォルト・オプションを優先する傾向を用いて、

健康に良いものを選ぶようにする方法、というものなどです。

 

けれども意志決定が、新しいインターネット環境によってどのように変化したかについては、

これまでのところほとんどなされていない、とサイモンソンは語っています。

 

Photo:Online Shopping By:InspirationDC

 

今日では、かつてよりはるかに多くの情報に、すばやく、しかも簡単に

アクセスできるようになりました。

これは、人々の意志決定が、根本的に変わったことを意味します。

そこには、様々な種類の新しい研究課題や、理論の可能性があります。

 

膨大な量の情報に囲まれた ―― 圧倒されたとさえいえる ―― 消費者がどのように考え、

意志決定をおこなうのか、

マーケティング・エグゼクティブもブランドマネージャーや販売者も、

もっと多くの情報を渇望しています。

 

ブランドについて考えてみましょう。

ブランドのおもなはたらきのひとつは、品質の保証です。

 

けれども、製品の品質について、もっと確かな情報にアクセスできるなら、

おそらくブランドネームや、価格、どこで作られたか、などという不明瞭な保証より、

消費者はそちらを信頼することでしょう。

 

さらにオンラインレビューや、品質に関するその他の情報をふまえた消費者が、

ブランドネームを考慮するかどうかについても、研究の対象となるでしょう。

 

さらに考察されるであろう領域として、

革新的な製品を、見たり試したりするのが簡単になっている時代に、

製品を選択する上で、ブランドネームや価格などの旧式な要因が、

どこまで影響力を持つかということもあります。

 

今日の消費者は、ユーチューブで製品のデモンストレーションを視聴できるし、

ソーシャルメディアでコメントを読むこともできる、

PDFをダウンロードして、製品の仕様書やマニュアルも見ることができます。

 

私たちは製品について、通知される前に、詳細に知っているのです。

 

動画投稿サイトなどのオンライン情報が、消費者の新製品の受容に、

どれほどの影響を及ぼしているか、今後、研究されていくでしょう。

 

Photo:Medwinds event By:The Style PA

これまで研究者は一般の人々に向けて、人間は時として不合理である、と説いてきました。

ところが皮肉なことに、新しい情報ソースが示すのは、

人間が不合理なものに影響されにくいことであると、サイモンソンは指摘します。

 

たとえば、今日ではマーケターが消費者に、製品Aを買わせようと、製品Bを見せて、

BがAにくらべてどれほど劣っているか示すような誘導が、むずかしくなっています。

 

今日の消費者は、製品CやD、Eまでも簡単にチェックすることができるので、

Aがほんとうに望ましいものなのか、単にBほどひどくはないというだけのことなのか、

すぐにわかってしまうからです。

 

消費者が、サーバースペースにある膨大な量の情報の中から、

どのように情報を引き出し、どのように選択する方法を決定しているかは、

マーケターにもいまだほとんどわかっていない領域です。

 

消費者が選択するのは、どのような要因が影響を及ぼした、どのような情報なのか?

そうして消費者はそれをどのように整理し、分類しているのか?

こうした問いが、決定的に重要になってきます。

 

というのも、消費者が何を調べようと選び、どのように閲覧するかが、

実際に何を買うかを決定する主な要因となってきているからです。

たとえば、オンラインレビューはいたるところにありますが、

意志決定に関しては、レビューを読むことが、他の要因、

たとえばブランドネームや価格などの影響力を弱めることにつながっているか

など、さらに突っこんだ研究が必要になっています。

 

消費者が無視するのはどのようなレビューか、

相反するレビューが、購入パターンにどのような影響を及ぼしているかなど、

いまだほとんどわかっていません。

伝統的に、買い物客が目を通す一連の商品、いわゆる「考慮集合」は、

かつては予測しやすく、2、3 の有名なブランド、

もしくはそれより安価なモデルに限られていた、とサイモンソンは言います。

 

けれども、今日の消費者は、購買決定をしようとする際に、

よく知っているものも、検索結果に表示されて知ったなじみのないものも、考慮に入れています。

明らかに「考慮集合」の枠が、拡大しているのです。

サイモンソンによると、こうした問いは

「消費者行動の中心に関わるものであり、

広く意志決定やマーケティングの研究にとっても重要なものである」ということです。

 

関連記事:本『絶対的価値』

ガイ・カワサキの「情報の高速化はマーケティングをどう変える?」

 

スタンフォード・ビジネス・インサイト


元記事: http://stanford.io/1BwbhaN

(翻訳:服部聡子)