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新・日本語

福沢諭吉と言えば、どんな人物を思い浮かべますか?
啓蒙思想家
慶應義塾の創設者
一万円札の人
どれも正解ですが、彼は偉大な「翻訳家」でもあります。

それは幕末。鎖国が解かれて外国文化・外国語が日本に入ってくると
困った事態が生じました。
Mountainなど、対応する訳が存在していた単語もありましたが
多くの言葉には、その概念自体が日本に存在しませんでした。
福沢諭吉はそんな中、多くの「新・日本語」を創造していったそうです。
例えば「自由」という言葉も、日本語として採用したのは彼なのだとか。

あるとき、福沢諭吉が「権利」という日本語訳に猛烈に
反対したことをご存知ですか?
自分の「利益」を意味する「利」という漢字を用いるべきではない、
不変の真理や道理を表すものとして「権理(そして通義)」とすべきだ、と
強く申し立てたそうです。
あくまで「権利」とするのであれば、未来に禍根を残すことになるとも
おっしゃったとか。
確かに、自分勝手なわがままが「権利だ!」と主張される現在
それは的を射た指摘だったように思えてなりません。

「言葉は生き物。しかも、魔物…」と私は日々感じています。
実際に、毎年のように新しい言葉が日本語として採用されて
有名な辞書にも載るようになるほど。
人間が使うようになってこそ言葉は「生きる」ようになるわけですが
ときにはそれが人間に作用を及ぼすようにも思えてなりません。

ジェイ・エイブラハム師は、たくさんの造語を生み出しています。
Relational Capital
Proprietary concept
など、翻訳の際に頭を抱えた造語は少なくありません。
いずれも、非常に道徳的だったり、概念自体は日本に昔から
存在するものだったりするだけに、難しさを感じます。

「きっとジェイさんの考えが日本でも広く受け入れられて
ジェイさんの造語が一般的な日本語として使われる日がくる」
そう思う私は、翻訳する者として、思い責任を感じます。
それは、ジェイさんのお考えの本質をできる限り正確に伝えられる
相応しい言葉や漢字を、何千何万の中から慎重に選んで
組み合わせていく作業です。

苦しいときもありますが、一万円札を見るときに、私は思うのです。
短期的な見方で「よさそう」な訳に飛びつく翻訳者ではなく
苦しくてもしっかり言葉と向き合って
その本質を伝えることのできる
強い翻訳者になっていきたいものだと。

(a_washiyama)


a.washiyama

a_washiyama:
ShimaFuji IEM 翻訳チームのメンバーです。
翻訳家としてまだまだ勉強中ですが、ジェイさんのお考えを分かり易く、正確にお伝えできるよう、邁進して参ります!

Commitment-コミットメント

昨年12月には、ジェイ・エイブラハム師来日セミナーのスタッフとして
イベントに参加させて頂き、とても刺激的な時間を過ごさせて頂きました。
もちろんセミナーの内容も素晴らしかったのですが、個人的にとても心に残ったのは
ミーティングのときにジェイさんがおっしゃった一言です。

「あなたの会社で働く人は、あなたに一生を捧げているのです。彼ら、彼女らが
あなたに必要とされていること、大切に思われていることを感じさせてあげなくては。
シングルマザーの社員がいるのであれば、彼女のためにもっと何かできることはありませんか?
彼女の息子さんのために何かしてあげていますか?」

通訳しながら思わずほろりとしてしまいました。

イベントで感じたことを書き出していけばキリがありませんが、
ここは「翻訳裏話」を共有する場ですので本題に移りたいと思います。

「一生を捧げている」と私が訳した言葉ですが、ジェイさんはcommitという単語を
お使いになったと記憶しています。
「結果にコミットする」とか「コミットメント」などの言葉を、最近では耳にするように
なりましたが、私はこのcommitmentの訳に悩むことがあります。

辞書で引いてみると、「献身する」「約束する」「決心する」という訳も出てきますが…

「結果に献身する」「結果を約束する」「結果を出すことを決心する」
どれもちょっと不自然なような…

だからこそ「コミット」とか「コメットメント」がカタカナで使われるように
なったのでしょうけど、なんだか言葉の重みが伝わらないような気がするのです。

Commitmentの語源を調べてみると、
Com「共に」または「いっさいを」+mittere 「送る」
という意味だそうです。
「ある事柄に、自分を送り込む」つまり「自分の身を捧げる」という感じでしょうか?

そう考えると、「約束する」とか「決心する」という訳ではしっくりこない理由が見えてきます。
それは、頭・心・体の全てを捧げる、という意味の言葉でなければならないからです。

一番近そうな言葉は…「献身」?
なんだか戦国時代みたい…と感じるのは私だけ?

「これだ!」という訳が見つからず、未だに模索中です。
その都度、文脈を見て一番良いと思える単語を当てていますが、ジェイさんの言葉の重みが
きちんと伝わるように努力を続けていきたいと思っています。

ちなみに、Company、つまり「会社」の語源ですが、
Com「共に」+panis「パンを食べる」
という意味だそうです。「同じ釜の飯を食う」と日本語でも言いますが、
「生きることを共にする仲間」という意味であることが分かります。

冒頭で紹介したジェイさんの一言ですが、まさに、この精神を示しておられると思いませんか?

(a_washiyama)


a.washiyama

a_washiyama:
ShimaFuji IEM 翻訳チームのメンバーです。
翻訳家としてまだまだ勉強中ですが、ジェイさんのお考えを分かり易く、正確にお伝えできるよう、邁進して参ります!

ゴールが見えるから社員は走り出せる 全員が活躍したくなる会社とは

こんにちは、トイアンナです。
私は外資系企業2社で経験を積んでから、他企業の外注マーケターとしても活動しています。
フリーランスになってからは自分の足で営業することも増え、昨年だけで少なくとも50社は訪問いたしました。

その中で分かったのは、社員が生き生きと活躍している会社と「給料のためだから仕方ない」と割り切って働く会社は、部外者にも一目瞭然だということです。今回は社員がやりがいを持って働けている会社の特徴をお伝えします。

明確なゴールがあると人は頑張れる

社員が全力で走っている会社に共通していたのは数値目標の存在。
それも、直観的に現場社員がいつでも確認でき、
あとどれくらい頑張れば達成できるか見えている目標値です。
私が訪問した企業では、こういったものが例として挙げられます。

・来年までにライバルのA社を超えて絶対に1位になろう
・この部門で昨年比120%の売上を達成するぞ!

ライバルの○○に勝つといったシンプルな数字であることや、
部門別に割り振られた数字であれば、社員はすぐ
「今自分がどこにいて、あとどれくらい頑張ればいいのか」
を考えることができます。

ここまでご覧になって、「ウチにもそういう目標はあるな」と思った方も多いのではないでしょうか。
実はここからが肝心なパート。

社員が活躍する会社には、数値目標と一緒に「5つの神器」が揃っていたのです。

<社員が生き生きと働ける5つの神器>

①目標があいまいな言葉ではなく、数字になっている
② ビジネスの目標が個人レベルの数字に落とし込まれている
③ その数字は社員が自分で決めた数値である
④ 社員がその数字を達成することで、社員もスキルが手に入る
⑤ゴールを達成した社員には休みやボーナスを支給する

特に最後の「ゴールを達成した社員には休みやボーナスを支給する」については、
うっ……と考える方も多いのではないでしょうか。
私も会社を支援していたときよく見た光景ですが、
社員が1番やる気をなくすのはゴールを達成した結果、頑張っていない人より仕事を増やされること

これをしてしまうと
「ゴールなんて達成しないほうが仕事は減るから適度にサボればいいや」と考えさせてしまうだけでなく、
下手をすれば離職まで思いつめてしまう方もいます。

あなたはもし10kmマラソンを走り切った後で、あと5km走ってこい!と言われたらどう思いますか?
それが「数値目標がんばったな!じゃあ残った期間であと500万稼いでこいよ!」
と言われた社員の気持ちです。

生き生きと働きたくなる魔法のフレーズ

もしモチベーションを上げる道具が足りないのなら……
イベントや慰安旅行よりも手軽な風土改革の方法があります。

「目標達成おめでとう!ボーナス乗っけるから、楽しみにしておけよ」
「よく頑張ったな!ところでお前ちゃんと休んでるか? 今度部長に休ませるよう言っておくから、羽を伸ばしてきたらどうだ」

この2つだけでいいのです。
日本ではまだ一般化していませんが、海外ではボーナスの代わりに追加の休みを部下へ与える制度があります。
たとえば有給をチケット制など目で見えるものに変えて、自由に上司が追加できるシステムにするのもいいでしょう。

数値目標を設定すれば、浪費を減らすことができる

ここまで経営論に近い話をしてきましたが、実はこのゴール設計、マーケティングで欠かせない要素です。
社長が達成したい目標を数字に落とし込んだものが全社でゴールとなり、ゴールに合わせて社員が現場で動くからです。

優れた数値目標は「余分な浪費」を減らす役目も果たします。

たとえば、社員からこんな提案があったとします。

・新しい携帯アプリが今ヒットしているんで、投資しましょう!
・A社もB社もこれをやって大成功ですから、追随しない手はありません
・これをやらなかったらC社に後れを取ります

新しいもの、競合がすでにやっているもの……これらはつい「それで行こうか」と言いたくなりませんか?

特に若手社員が提案してくる最新テクノロジーを使った提案などは、分かったフリをするだけで精一杯。
とても会議中に決断などしたくない状態でも
「申し訳ないけれど、その技術についてイチから教えてくれないか。なにぶん疎くてね」
と頭を下げられる責任者は少ないでしょう。
ひどい場合は若手と一緒に提案している直属の上司すら、勝手がわかっていないことがあります。

こんなとき、数値目標は
「あなたがどこへ集中すべきか」を示してくれます。
会議中にこう質問するだけでいいのです。

「それでゴールは達成できるのかな。
もし達成できるとしたら、どういう風にしてゴールの数字に繋がるか、説明してもらえますか」

この一言で社員は「新しい」「誰もがやっている」からといって手を出すだけでは
大やけどに繋がることを、あなたから学ぶことができます。
こうしててんでバラバラの投資をすることなく、社員はまっすぐ目標に向かって成果を出せるのです。
←「マーケティング深化論」目次

 

 


トイアンナ
大学卒業後、外資系企業にてマーケティング業務を歴任。
消費者インタビューや独自取材から500名以上のヒアリングを重ね、
現在はコーチングやコラム執筆を行う。
ブログ:http://toianna.hatenablog.com

本:『新しいマネジメントの下で』

Under New Management: How Leading Organizations Are Upending Business as Usual

『新しいマネジメントの下で

  :指導的な組織は通常のビジネスをいかに転換させているか』

著者 デイビッド・バークス

 

オープンプラン式の職場(※間仕切りを取って、開放感のある部屋にするやり方)は

本当に効果があるのでしょうか?

従業員の幸福を一番に考え、クライアントを二の次にする会社が実際にあるのでしょうか?

定期的な勤務評定は本当に必要なのでしょうか?

 

影響力のあるビジネススクールの教授であるデイビッド・バークス博士が新しく取り組んだのは、

すでに確立しているビジネス・マネジメントのルールに関してです。

数十年にもわたる調査を経て、バークスは基本的なマネジメントの実践の大半は

見当違いで、正しくないだけでなく、逆効果を招きかねないことを発見しました。

 

今日、非常に優秀な企業は、そうした古いルールを打破しようとしています。

従業員の集中の妨げにならないよう、勤務時間中のメールの使用を制限している企業は

少なくありません。

一方、ネットフィリックスは、通常の2-3週間の休暇規定を撤廃し、

従業員が必要なだけ、休暇を取ることが指示されています。

また、ヴァルブ・ソフトウェアには管理職はいません。

従業員の自主管理によって、運営されています。

 

革新的な洞察を通してバークスが本書で明らかにするのは、

これらの企業の実践が、旧態依然の経営管理を続ける企業を、時代遅れに追いやり、

生産性とモラルを高めていく新たな方法を実践しているということです。

 

 

 


元記事:http://goo.gl/s7L1ho

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

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働きがいのある職場を作るために

by ブライアン・ソリス

 

 

先ごろ行われたギャラップの調査によると、

アメリカ人の従業員のうち、仕事にやりがいをもって打ち込んでいる人々は

31.7%でしかないことがあきらかになりました。

この衝撃的な結果と、結果が与えたインパクトは、

すでに多くの人の知るところとなっています。

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けれども、私たちはそれが深刻な事態であるらしい、とは思っていても、

そこから先へは進んでいません。

仮に、従業員のわずか13%しか会社のことを気にかけなくなってしまったら、

その会社のビジネスは、果たして成功の見通しを立てられるのでしょうか?

おそらく私たちは、そのことを真剣にとらえようとしていないか、

間違った方向に焦点を当てようとしているのでしょう。

2015年、従業員が感じる「仕事のやりがい」は、

アメリカにとって、そうして未来の仕事にとって

もっとも重要でありながら、誤解されたままになている中心課題のひとつです。

そもそも「仕事のやりがい」とは、実際のところ、何なのでしょうか。

おそらく「エンゲージ・フォー・サクセス」の定義が、一般的なものと言えるでしょう。

 

仕事のやりがいとは、

従業員が組織の目標や価値を高めるために努力をし、

組織の成功に向けて主体的に貢献し、

そのことが同時に、自分の幸福感を強化することができるような

職場のアプローチである。

感動的? いいえ。

つまらない? そのとおり。

別にこの文章を書いた人を悪く言うつもりはないのですが、

これではまるで何かの委員会か機械、ひょっとしたらその両方が書いた文章のように

思えてしまいます。

おそらく言葉の順番、または言葉そのもののせいで、そんな印象を抱くのでしょう。

とはいえ、この定義を見ていると、私たちがインパクトを与えるために、

立ち上がらなければならないことは明らかでしょう。

…人間的なインパクトを。

この定義によれば、「仕事のやりがい」とは

・職場のアプローチ であり、

・従業員が組織の目標や価値を高めるためにする努力 であり、

・組織の成功に向けて主体的に貢献すること であり、

・同時に、自分の幸福感を強化することができる

もののようです。

こうやって文章をバラバラにしてみると、ひと目見ただけで

どうして従業員の多くがこんなにも「仕事のやりがい」を抱くことができないのか、

その根底にある理由がよくわかります。

すべては組織のためであって、人間のためではないからです!

Track Work Near Clark/Division - 2/1

仕事のやりがい、もしくはその欠如とは、もっと大きなもの、

少なくとも、もっと大きくあるべきものの一部にすぎません。

私たちが仕事のやりがいを通して、実際に問題にしなければならないのは、

文化、従業員を中心に置いた、従業員の力となっていくような文化についてなのです。

スタン・スラップは新著

『ボンネットの下で:従業員文化に点火し、ファイン・チューニングしよう』

の中で、この文化のことを、以下のように定義しています。

「文化とは、あなたの従業員が共に抱いている、

生き延びるための、そうして精神的にも幸福であるための信条のことである」

人々が同じ基本的生活状態にあるときはいつでも、

生き延びるためにはどうするのが最適か、信じるところを分かち合い、団結する、

と著者は指摘します。

確かにどの職場でも、従業員は、1日に8-12時間、少なくとも週に5日、毎週、共に働いています。

これは筋の通った話です。

と同時に、人々は、自分が何か重要なことに貢献していると、実感できることを求めています。

さらに自分たちの仕事が、そうして自分たち自身も、経営陣に評価されることをも望んでいるのです。

さまざまな意味で、職場はそこに所属する人々によって、息を吹きこまれるコミュニティです。

そうして、繁栄するコミュニティは、共通の願望や、構成員の利益をはぐくみながら、

共通の理想に力を注ぐところなのです。

ビジョン、目標、そうして目標に到達するために何をし、誰を求めるか、

こうした問題にしっかりと照準を合わせた指導部のいるコミュニティは、

強く、賢く、粘り強く、愛着を持てるところに育っていきます。

Participants in discussion at Social Mediating: Why Integrate Social Media Into Everyday Work?

私は以前、コミュニティのことをこのように定義しました。

 

コミュニティとは、人々がそこに属する、ということを超えて、

人々の所属意識を強めるような活動を、共同でおこなうところである。

職場はコミュニティです。

職場の文化は、そこに所属する人々によって決まっていきます。

人々の抱く一体感から生まれた目標を、みんなが分かち合い、

その向かっていく先に、理想が形づくられるのです。

だからこそ、仕事のやりがいは経営者の側からではなく、

従業員のリーダーシップの中から生まれるのです。

仕事のやりがいとは、私たちの職場をリーダーがどのように形づくるか、

私たちは何をするのか、なぜ私たちはそれをするのか、それにはどういう意味があるのか、

私たちひとりひとりがどのような役割を果たすのか、

今日も、明日も、どんな価値を生み出すのか、という文化なのです。

 

 


元記事:http://linkd.in/1FyGgJw

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

 

 

本:『ボンネットの下で』

Under the Hood: Fire Up and Fine-Tune Your Employee Culture

『エンジンフードの下で:エンプロイー・カルチャーに点火し、ファイン・チューニングしよう』

著者 スタン・スラップ

 

中で売れないものは、外でも売れない

あなたは最高の業績を望んでいますか?

であるなら、エンジンフードを開けて、中をのぞいてみてください。

そこにあなたの会社の従業員文化が見えてくるはずです。

 

企業というエンジンを駆動するのは従業員文化の力です。

地響きを立てながら進む力を利用して、

あなたは従業員文化とは、実際どのようなものなのか、

どうしたら車を前に進ませることができるのか、

こうした謎を、解き明かさなければなりません。

この本は、あなた自身の手で、従業員文化を正しく作動させるためのカギなのです。

ビジネス・カルチャーのエキスパートとして名高いスタン・スラップは、

従業員を理解することと、従業員文化を理解することのちがいを知っています。

その区別は、単に言葉がちがうだけにはとどまりません。

そのちがいこそが、あなたの戦略の成否を分けるのです。

Tuned pontiac under hood

従来の神話を打ち砕くこの本は、

なぜ従業員文化が、それ自身の規則や信念、モチベーションを備えた、

独立した有機体であるのかを明らかにしていきます。

さらに経営計画の成否を(どんな経営者よりもやすやすと)左右する力さえ、備えているのです。

説明責任をうまく果たすことやイノベーションをおこなうこと、

柔軟さ、レジリエンス、エネルギー、ロイヤリティ、信頼などを獲得すること。

スラップは、従業員文化はあなたが望むものをなんでも得ることができる、

として、その方法を教えてくれます。

本書の中で、遠くメソポタミア時代の最初の農民が手伝いを雇ってからというもの、

ずっと経営者を悩ませ続けた難問が解き明かされていきます。

従業員文化が変化に抵抗する本当の理由は?

従業員文化がお金より大切にするものは何なのか?

なぜ従業員文化は、経営者ではなくリーダーに応えるのか?

従業員文化は、どのようにおのずから明らかになるのか。

また経営者にそれが見えてこない、というのは、どういう意味なのか。

なぜ企業が信頼を獲得しようとすることが、最大の脅威となっていくのか?

Hacking Culture Bootcamp @ Waag Society

もしあなたの会社にすばらしい従業員文化がはぐくまれているなら、

この本はそれを拡大するのを助けてくれるでしょう。

もしあなたの会社の従業員文化に問題が起こっているのなら、

この本はそれを改める手助けをしてくれることでしょう。

あなたの会社の従業員文化が、プレッシャーを受けているのなら、

この本は、そのプレッシャーを和らげる助けとなるでしょう。

あなたが会社に投資しているなら、この本はあなたの資産を守ることにつながっていくでしょう。

     
『ボンネットの下で』は、世界中、15,000人を超える従業員に対するアンケートなど、

数多くの調査結果が報告されています。

多くの組織の経営実績を上昇させてきた、独創的な戦術についても、述べられています。

さらに、サムスンやオラクル、プログレッシブ、戦時下のCNN、

ポール・マッカートニーが率いるバンド、スーパー・ボウル撮影班など、

さまざまな組織の従業員文化が描かれた裏話には、

驚かされることでしょう。

それが奥深く、挑発的で、心を打ち、時に感情にまかせて、

スタン・スラップらしいスタイルで、語られていきます。

 

これは単なる経営書ではありません。

人間のビジネス・ケースなのです。

確かに、どんな経営に対するアドバイスより、そちらの方が現実的、

あるいは重要なものなのかもしれません。

 

関連記事:「働きがいのある職場を作るために」


元記事:http://amzn.to/19z5qeB

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

本:『仕事のルール!』

Work Rules!: Insights from Inside Google That Will Transform How You Live and Lead

『仕事のルール!:あなたの生き方を変革するグーグル社の知恵』

著者 ラズロ・ボロック

 

 ―― グーグル社の創造性に富むピープルオペレーション(人事部)のトップが明かす

仕事の哲学への根源的な探求と、

すばらしい才能をビジネスに引きつけるための青写真、

そうしてベスト・アンド・ブライテストの成功を保証するものは何か?

 

「私たちは、人生の他の何をするより多くの時間を、働くことに費やします。

そんな経験が、モチベーションを下げ、人間性を奪うものであってはなりません」

 

そう語るのは、本社の著者であり、

世界中の人々と知識の関係を根本的に変えていった

グーグル社の人事部門担当上級副社長のラザロ・ボックです。

この洞察こそが、本書『仕事のルール!』の核心です。

本書は、私たちの生き方や働き方を変える潜在能力についての、

驚くほど魅力的で、遊び心に満ちた、マニフェストなのです。

 

行動経済学の最新の研究結果や心理学をふまえながらも、

ボックは幅広い産業界から、豊富な実例を引いていきます。

名の通った会社だけれど、職場としては劣悪と言われるところや、

ほとんど知られてはいないけれど、社員を評価し、社員の声に耳を傾けることによって、

すばらしい業績を上げている会社など。

 

さらにボックは、歴史上もっとも華々しい成功を収めた企業の内部にも、

私たちを連れて行ってくれます。

どうしてグーグル社は世界最高の職場のひとつであり続けているのかという疑問や

単独であるか、千人のチームであるかにかかわらず、

15年間におよぶ社員の集中的な研究と開発を蒸留して、すぐに実行に移せるような、

楽しく、普通人には信じられないような原理へと高めていっていることなどを、

あきらかにしているのです。

 

旧来の経営の行き詰まりを解きほぐすために、『仕事のルール!』 から、

いくつかのレッスンを紹介しましょう。

 

  • マネジャーの支配から社員を解き放とう
  • 最高の社員から学ぶ――最悪の社員からも
  • 見つけるのにどれだけ時間がかかっても、自分より賢い人を雇おう。
  • 給料は不公平に(それがより公平である!)
  • オープンであることをデフォルトにしよう:透明にし、フィードバックを歓迎しよう。
  • 社員には自由を十分与えていると安心しているうちは、十分とは言えない。

 

『仕事のルール!』は、創造性と組織の間にバランスを保つ方法や、

市場占有率だけでなく、生活の質でも成功を判断することで、成功につながることを教えてくれます。

上からではなく、内部から、より良い会社を作るために、

自分のやっていることの中から、喜びをふたたび呼びさますために、

この本を読むことをおすすめします。

 

 


元記事:http://amzn.to/19mdZZE

(翻訳:服部聡子)

 

警告:あなたの職場にもっと喜びを!

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1yjgSpl
(※著者の承諾を得て翻訳しています)

順調に機能する、持続可能な職場をつくることは、あらゆるスタートアップが乗り越えなければならないチャレンジです。

まずは、あなたが職場をどのような場所にしたいのか、しっかりと把握するところから始めましょう。

メンロ・イノベーションのCEO兼チーフ・ストーリー・テラー、
『Joy, Inc.:人々が愛する職場を作るには』 の著者でもあるリチャード・シェリダンは、このように言っています。

「私たちの定義する喜びとは、すなわち、高品質な製品を設計し、生産し、 文化を守り抜くことにほかなりません」

喜びという言葉は、ビジネスでの成功を考えるときに、最初に思い浮かぶ言葉ではありません。
けれどもリッチが作った「喜び」を基盤に置いた職場は、
アルフレッド・P・スローン賞 (職場のフレキシビリティにおけるビジネス・エクセレンス部門)を獲得しました。

彼の思想に基づいたヒントを、以下にあげていきます。
『Joy, Inc』の設計図を生かし、あなたの職場を〈喜び〉の力で エネルギーに満ちた、情熱的なものに変えていきましょう。

Photo:FactoryWideShot By:Menlo Innovations
メンロ・イノベーションの社内

 1. 〈喜び〉を想像しよう

あなたが働きたい会社や職場を、計画的に作っていく、その第一歩を踏みだしてください。
あなたが楽しい会社を作ろうとしないかぎり、そんなものが偶然降ってくることはありません。

 2. コミュニティをつくろう

楽しそうな態度は、伝染しやすいものであり、あなたの従業員や、クライアント、
コミュニティ全体に広がっていきます。
喜びの上げ潮は、船をみな持ち上げるのです。

 3. コミュニケーションを活発に

開かれた労働環境のもとでは、会話が活発になり、自然に成長の機会が訪れます。
「変わりやすい場に置かれている従業員を、暖かく受け入れ、敬意を持って接する文化は、
ひらめきの才能をはぐくむのです」(”Joy,Inc”)

 4. ストーリーを語ろう

あなたの会社やチームの物語で、クライアントやビジターを引きつけてください。
「世間があなたの会社の物語を話題にするようになれば、たとえあなたがそこにいなくても、
あなたの会社の役割は、日々、毎分ごとに浸透していくでしょう」(”Joy,Inc”)

 5. 知識の塔を取り壊そう

休暇を取ることもできない、つねに呼び出しに備えていなければならない…
そうなってしまうような、ひとりの人間が欠けると、組織全体が行き詰まるような職場はいけません。
不可欠な人を作ることは、雇用の安定につながるように思えるかもしれませんが、
結局のところ、たったひとりの人間や、その人が属する組織に、
あまりに強大なプレッシャーをかけることにほかならないのです。

 6. 生活のためのデザインを

「あなたが何をして生活をしているにせよ、デザインが果たすべき役割はあります」(”Joy,Inc”)

デザインは、あなたの会社のストーリーを語るのを手伝ってくれます。
また、あなたのブランドのユーザーが、楽しく体験できる手助けをしてくれるものでなければなりません。

 7. 怖れをはねのけよう

「怖れは、喜びの最大の敵のひとりです」(”Joy,Inc”)

ですから、首脳陣が本当に大胆な決定を望んでいることがはっきりと伝えられない限り、
チームは怖れて大胆な決断をためらってしまいます。

ということはつまり、首脳陣も実際には大胆にはなりきれていない、ということなのでしょう。

 8. 成長のための失敗を

「小さく、素早く修正できる間違いは、大きく、修正に多大な時間のかかる致命的な間違いより好ましいものです」(”Joy,Inc”)

失敗することができ、成功し、生き残り、力強く進んでいくことができる、そんな場所に文化を創造してください。

小さな、素早く修正できる間違いは、あなたが学んでいる途中だということです。
大きく、時間のかかる間違いは、あなたが間抜けだということです。

 9. 規律を信頼する

あなたがどれほどハードワークだからといって、仕事の説明責任をそれで置き換えることはできません。
規律は結果を生み出します。
喜びと規律は対極にあるものではないし、喜びと無秩序は同義ではありません。

 10. チームワークの触媒になろう

メンロ・イノベーションでは、ペアリング・システムが採用されています。
毎週、異なる相手とペアを組み、それをローテーションすることで、個々の従業員のスキルを、最大限に引き上げていくのです。
このペアリング・システムは、チーム全体を強化します。
 
どのようにしたらあなたの仕事を 〈文化〉 と見なすことができますか?
 
どうすれば、仕事に喜びを組み込むことができるでしょうか?
どの企業が持っている文化(社風)にも、改善の余地があります。
そうして、あなたの社に喜びを持ちこむことこそ、まさに必要なのではないでしょうか。
 


元記事:http://linkd.in/1yjgSpl

 

(翻訳:服部聡子)

 

昼寝は脳を活性化させる

MIT スローン・スクール・オブ・マネジメント レポート

 

インバウンドマーケティングの第一人者、ハブスポットのCEOブライアン・ハリガンは、

スローン校の上級講師でもあります。

 

そんなハリガンのパワフルな活動の秘訣は?

 

答えは、昼寝。

 

短時間の睡眠が脳を活性化させることは、よく知られていますが、

ハリガンはその理論を職場にも応用しているというのです。

 

??Photo:YIN AND YANG CATS By:jimmiehomeschoolmom

 

睡眠と覚醒の中間にある状態は、このうえなく過小評価されています。

そのときの脳は、与えられた問題について考えてはいないのですが、

その解決策は脳内に浮かんでいるのです。

昼寝をしているあいだ、脳はすべての情報を整理しています。

あたかもプロジェクトの企画者のように、脳はメール、記事、電話の内容など、

私たちの頭の中の情報を集め、分類し、付箋を貼っていくのです。

目覚めたときには、種々雑多な情報が、スッキリとカテゴライズされ、

脳はリフレッシュしている、という仕組みです。

 

昼寝が思考プロセスに有益であることがわかると、

ハリガンは自分がCEOを務める企業にも、それを適用することにしました。

 

ハブスポットに仮眠室を設置したのです。

熱帯をテーマにしたこの仮眠室は、常時、約50%の予約で埋まっているといいます。

 

さらにハリガンは、赤ちゃんが生まれたばかりの従業員や、

夜行便を使って戻ったばかりの重役、行き詰まっている開発者など、

部屋のほかの人よりも、まばたきの多い人は、 優先的に仮眠室が使用できるようにしています。

 

  伝統的な会社文化を考え直そう

 

私たちの生活は、10-15年ほど前とは、ずいぶん変わってきています。

企業の側も、それまでの会社文化を再考し、 リーダーシップ・モデルも、

現代にふさわしいものに変えていかなければなりません。

 

そのための具体策として、ハブスポットでは従業員はいつでも誰でも、

無制限の休暇を取って良いことを決めました。

 

どうやらハブスポットは、すばらしいアイデアを生み出すだけの場所ではないようです。

働くのに―場合によっては、眠るのにも―すばらしい場所ともいえそうです。

 

MIT スローン・スクール・オブ・マネジメント レポート


元記事:http://bit.ly/1IVjVnk (抄訳)

(翻訳: 服部聡子)