本:『ボンネットの下で』

Under the Hood: Fire Up and Fine-Tune Your Employee Culture

『エンジンフードの下で:エンプロイー・カルチャーに点火し、ファイン・チューニングしよう』

著者 スタン・スラップ

 

中で売れないものは、外でも売れない

あなたは最高の業績を望んでいますか?

であるなら、エンジンフードを開けて、中をのぞいてみてください。

そこにあなたの会社の従業員文化が見えてくるはずです。

 

企業というエンジンを駆動するのは従業員文化の力です。

地響きを立てながら進む力を利用して、

あなたは従業員文化とは、実際どのようなものなのか、

どうしたら車を前に進ませることができるのか、

こうした謎を、解き明かさなければなりません。

この本は、あなた自身の手で、従業員文化を正しく作動させるためのカギなのです。

ビジネス・カルチャーのエキスパートとして名高いスタン・スラップは、

従業員を理解することと、従業員文化を理解することのちがいを知っています。

その区別は、単に言葉がちがうだけにはとどまりません。

そのちがいこそが、あなたの戦略の成否を分けるのです。

Tuned pontiac under hood

従来の神話を打ち砕くこの本は、

なぜ従業員文化が、それ自身の規則や信念、モチベーションを備えた、

独立した有機体であるのかを明らかにしていきます。

さらに経営計画の成否を(どんな経営者よりもやすやすと)左右する力さえ、備えているのです。

説明責任をうまく果たすことやイノベーションをおこなうこと、

柔軟さ、レジリエンス、エネルギー、ロイヤリティ、信頼などを獲得すること。

スラップは、従業員文化はあなたが望むものをなんでも得ることができる、

として、その方法を教えてくれます。

本書の中で、遠くメソポタミア時代の最初の農民が手伝いを雇ってからというもの、

ずっと経営者を悩ませ続けた難問が解き明かされていきます。

従業員文化が変化に抵抗する本当の理由は?

従業員文化がお金より大切にするものは何なのか?

なぜ従業員文化は、経営者ではなくリーダーに応えるのか?

従業員文化は、どのようにおのずから明らかになるのか。

また経営者にそれが見えてこない、というのは、どういう意味なのか。

なぜ企業が信頼を獲得しようとすることが、最大の脅威となっていくのか?

Hacking Culture Bootcamp @ Waag Society

もしあなたの会社にすばらしい従業員文化がはぐくまれているなら、

この本はそれを拡大するのを助けてくれるでしょう。

もしあなたの会社の従業員文化に問題が起こっているのなら、

この本はそれを改める手助けをしてくれることでしょう。

あなたの会社の従業員文化が、プレッシャーを受けているのなら、

この本は、そのプレッシャーを和らげる助けとなるでしょう。

あなたが会社に投資しているなら、この本はあなたの資産を守ることにつながっていくでしょう。

     
『ボンネットの下で』は、世界中、15,000人を超える従業員に対するアンケートなど、

数多くの調査結果が報告されています。

多くの組織の経営実績を上昇させてきた、独創的な戦術についても、述べられています。

さらに、サムスンやオラクル、プログレッシブ、戦時下のCNN、

ポール・マッカートニーが率いるバンド、スーパー・ボウル撮影班など、

さまざまな組織の従業員文化が描かれた裏話には、

驚かされることでしょう。

それが奥深く、挑発的で、心を打ち、時に感情にまかせて、

スタン・スラップらしいスタイルで、語られていきます。

 

これは単なる経営書ではありません。

人間のビジネス・ケースなのです。

確かに、どんな経営に対するアドバイスより、そちらの方が現実的、

あるいは重要なものなのかもしれません。

 

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元記事:http://amzn.to/19z5qeB

(翻訳:服部聡子)