1日1時間で人生を劇的に変えるには

by ジェフリー・ジェイムズ

 

 

 

トップアスリートが卓越したレベルに到達できるのも、毎日の基礎トレーニングがあればこそ。

あなたのキャリアも同じです。ここではその方法をご紹介します。

 

 

先ごろ雑誌『ニューヨーカー』でも取り上げられていましたが、

過去数十年間でスポーツは、技術面において劇的な進化を遂げました。

 

世界記録は絶えず破られていき、どの世代をとっても、

アスリートたちは上の世代よりも強く、速くなっています。

 

大幅な向上を見せているのは、オリンピックレベルのアスリートやチームだけではありません。

あらゆるスポーツにおいて、それが起こっているのです。

 

たとえば、高校のバスケットボールでも、トップクラスのチームなら、

1960年代のプロチームをこてんぱんに叩きのめすことでしょう。

 

どうしてこんな飛躍が可能になったのでしょうか?

 

今日のアスリートは、1日数時間を基礎トレーニングに費やします。

ところが、かつてはコーチも選手も、基礎トレーニングは時間の無駄であり、

しかも実際の試合に備えて、賢く蓄えておかなければならないエネルギーを、

いたずらに消費してしまうと考えていたのです。

 

このことは職場にも応用できるのではないでしょうか。

 

私たちが利用するテクノロジーは、きわめて強力なものとなっています。

ところが、ビジネスの基本的な要素 ― 書く、話す、聞く ― に

そのテクノロジーが導入された結果、 現代の「プレー」の平均値は『マッド・メン』

(※1960年代の大手広告代理店を舞台にしたドラマ) の時代を下回るものになりつつあります。

 

たとえば「書くこと」を取り上げてみましょう。

 

コンピューターを使えば、文書作成はとても簡単です。

テキストを打ち込み、テンプレートからペーストすれば良いのですから。

そのおかげで今日のメールは、1960年代の平均的なメモに比べて、

冗長でバズワードが氾濫したものになっています。

 

同様のことが、公式で「話すこと」においても見られます。

 

パワーポイントで武装したプレゼンテーションは、 旧式のスライド時代よりも、

退屈なものになってしまっています。

 

さらに「聞くこと」に関していえば、

多くの職場で、あまりに気を散らせる音があふれているせいで、

人の話に気に留める人すら、ほとんどいないありさまです。

 

けれども、そうした問題が起こるのは、テクノロジーのせいではありません。

いつの間にか私たちが、テクノロジーのおかげでコミュニケーションは、

かつてより進化しているだろう、と思いこんでしまっているせいなのです。

 

皮肉なことに、情報があふれかえっている現代にあっては、

正確なコミュニケーションが、これまで以上に重要になっています。

 

今日では、明晰なメッセージだけが、ノイズの海を突き進むことができるし、

簡潔なプレゼンテーションだけが人の記憶に残ります。

人と人の間に長続きする関係を築けるのは、内容豊かな会話だけです。

 

それなのに、書き、話し、聞くことの基礎トレーニングを毎日行おうとする企業は、

極めて少数であるのが現状です。

 

結果的に、ほとんどの組織は、凡庸な「選手」であふれかえり、

生まれつき資質の高い人が、散発的に現れるだけになっています。

 

けれども、企業が基礎トレーニングを怠っているということは、

基礎的なコミュニケーションスキルを改善するための日常的なトレーニングを行おうとする人にとって、

すばらしいチャンスでもあります。

 

そのことに留意して、以下に挙げる一週間のプログラムを実行してみてください。

 

月曜日: “TED”の講演を視聴し、分析する

所要時間: 20分

Photo:Chris Anderson By:pmo

 

もし普段、冗長で退屈な同僚のプレゼンテーションを見ているならば、

あなた自身のプレゼンテーションも、自然に冗長で退屈なものになっているはずです。

 

それに対する特効薬は、毎週少なくとも一度は、YouTubeで TED を見ることです。

ただし、漫然と見るのではありません。

 

講演者がどのように情報を伝えているか、考えるのです。

彼または彼女がどのようにスライドを使うか、

あるいは使わないか。

 

声の調子を聞き取り、単に情報が提供されているだけではなく、

それぞれの講演において、それがどのように伝えられているか注目してください。

 

火曜日: トップ・ブロガーのブログを批評的に読む

所要時間: 10分

 

 

もしあなたが読んでいるのが業界誌と社内メモだけなら、

あなたはそうした文書にありがちな、月並みな文体を模倣するようになるでしょう。

 

そうではなく、非凡なビジネス・ライターによって書かれたものを読んでみてください。

記事よりはむしろブログの投稿をおすすめします。 というのも、

こうしたものは定期的なビジネス・レターに近いものだからです。

 

私のお気に入りのブロガーはペネローペ・トランクですが、

ほかにもガイ・カワサキセス・ゴーディンボブ・サットンダン・ローム

トム・ピータースジョン・ジャンツッチなど すばらしいビジネス・ブロガーがいます。

 

そのほか、もし何かの気まぐれで、私のブログでこのトレーニングがしてみたければ、

無料の週刊メルマガを講読するのが便利です。 毎週火曜日、発行しています。

 

あなたが読むのが誰のブログであっても、 単に内容を把握するためだけに読んではいけません。

距離を保って、批評的に読むのです。

 

書き手はどのように話に入っていき、トピックを展開させているか、

彼または彼女は文章や段落をどのように組み立てているかを、注意深く確かめます。

 

自分自身より才能のある書き手の文章を読むことで、 あなたの書いたものも上達していきます。

これは、人間が書くことを発明して以来の真実といっても過言ではありません。

 

水曜日: 最高のポッドキャストを主体的に聞く

所要時間: 15分

Photo:Moleskine iPod Dictaphone By:topgold

 

「主体的に聞く」というのは、 感情がおもむくままのおしゃべりや、

頭の中でのひとりごとをオフにして、 その代わりに他の人の話に全神経を集中して耳を傾けることです。

(これは意外にむずかしいことです。

というのも、人の脳が言葉を処理するスピードは、実際に人が話すより速いからです)

 

主体的に聞くトレーニングをポッドキャストでおこなうことは、

実際に誰かが話しているのに耳を傾けるより簡単です。

 

というのも、

1) あなたには返事をする必要がなく

2) 良質なポッドキャストなら、集中しやすい からです。

 

このトレーニングをするために、静かな場所に腰を下ろし、

スマートフォンかタブレットをポッドキャストに合わせ、耳を傾けます。

 

話者の語る一語一語をしっかり聞き取ります。

手作業や運動など、ほかのことは何もしません。

集中力を最高まで高め、それを維持するのです。

 

この聞くトレーニングを続けていれば、職場でほかの人の話を主体的に聞くスキルも、

すぐに身につくことでしょう。

 

とはいえ、ポッドキャストを最初から最後まで聞く必要はありません。

もしそれが15分より長いなら、その先は主体的に聞く必要はありません。

 

私の個人的なお気に入りは、『シリアル』 と 『ディス・アメリカン・ライフ』 ですが、

そのほかにも利用できるポッドキャストは、いくらでもあります。

 

相手の話に集中して耳を傾けるトレーニングは、あなたの人間関係をより緊密にしていくでしょう。

というのも、同僚のことをもっとよく理解できるようになるからです。

いつしか自分が以前より、好意を持って迎えられていることに気づくはずです。

 

木曜日: 届いたメールをリライトする

所要時間: 5分間

 

 

効果的なリライトのコツは、冗長な文章の中から読み手にとって何が重要であるかを見抜き、

そのエッセンスを2つか3つの短い文にまとめることにあります。

 

届いたメールであれば、「対象とされる読者」はあなた。

自分にとって何が大切かわかっているので、読み手の「ツボを押さえる」ことは簡単です。

 

一例をあげます。

 リライト前:

– – – – – – – – – –

このメールがお目に留まれば幸甚に存じます。

11月は、恒例の「全米キャリア開発月間」となっております。

ご自身のプロフェッショナル・ライフの成功と、

目標の達成のためのキャリアに関するヒントについて、

XYZトレーニング・エキスパートと話し合うことに興味がおありでしたら、

以下のお手続きをお願いしたいと思っております。

会社員が日々の仕事に励みつつ、

同時に自分自身のキャリア形成を確かなものにするために、

より大きな目標に向けてライフプランを立てていくことは、非常にすばらしいことです。

もしXYZトレーニング・エキスパートに相談してみようと思われましたら、

ぜひお知らせください。

早期に面談のお手続きを喜んでさせていただきます。

– – – – – – – – – –

リライト後:

– – – – – – – – – –

職業上の目標を持つことは、あなたの読者にとっても重要なことです。

あなたの独立をお手伝いします。

従業員の将来設計を助ける経営者が、どれほど愛社精神を涵養できるか、

エキスパートとしてぜひお話しください。

– – – – – – – – – –

 

送られてきたメールを、最低1通はリライトし簡潔にまとめることで、

あなたは徐々に、短いセンテンスとシンプルな言葉で、コミュニケーションできるようになります。

 

さらに、あなた自身が書く場合も、無駄のない文章が書けるようになるはずです。

 

金曜日: 同僚からコーチを受ける

所要時間: 10分間

Photo:Conversation By:Search Engine People Blog

 

一週間、あなたがより効果的に書き、話すことができるようになったか、

試してみるチャンスがやってきました。

 

おそらくあなたにコーチがつく可能性は低いでしょうから、

次善の策として、あなたのやったことを同僚に評価してもらうのです。

 

信頼できる誰かに頼んで、あなたのリライトしたメールを見てもらうか、

プレゼンテーションをひとつ聞いてもらうかしてください。

 

彼または彼女に、どうやったらもっとうまくいったのか、

どうしたらもっとよくなるのか、聞いてみましょう。

 

言うまでもないことですが、相手が同じことを望めば、

あなたも気持ちよくそれに応えてあげてください。

 

同僚が遠慮なくしてくれる批評は、あなたの聞くスキルを生かす、願ってもないチャンスでもあります。

同僚が彼もしくは彼女ならではの視点を述べてくれたなら、

言い訳などしたりせず、虚心坦懐に耳を傾けましょう。

(言い訳はあなたの邪魔にしかなっていない、内なる自分との対話です)

 

時間がたつうち、書き、話し、聞く能力が向上した自分の仕事を、

別の視点から眺めることができるようになるはずです。

 

そうなれば、不可避的にあなたはより有能な人になっている、すなわち成功に近づいていることでしょう。

 

 

by ジェフリー・ジェイムズ(スピーカー、セールス・ブロガー)


元記事:http://bit.ly/1JJCfDb

(翻訳:服部聡子)

 

 

時は新しい金である

by チャック・ブレイクマン

 

 

 

リチャード・ブランソンは先ごろヴァージン社の社員に、休暇の取得には制限を設けないことを発表しました。

ブランソンは、頭がおかしくなってしまったのでしょうか。

それとも、他の誰も気がついていないことを発見したのでしょうか?

社員に時間を返してあげれば、結果的にもっとお金を儲けることができる、と。


 

 

産業革命以降、私たちはお金を儲けるたったひとつの方法は、 時間と交換することだと教えられてきました。

それは単純明快、つねに一定の取引きだったのです。

― 1日8時間から10時間の時間をよこせ。 そうすればこれだけの金をやろう、 という。

 

Photo:Industrial revolution By:blvesboy

 

けれども 「工業化の時代」 が終わって 「参加の時代」 が到来し、 新しいアイデアが出現しました。

企業は、社員に時間を返せば、もっと儲かることを知ったのです。

これは理屈に反しているように見えるかもしれません。

 

伝統に凝り固まった人間だと、ブランソンを注視していなければ決して理解できないような、

流行に敏感なアーリーアダプターなら、すぐに実行したくなるような、 そんなアイデアに。

 

いつものことですが、ブランソンの行動は、あるアイデアにもとづいているのです。

伝統に凝り固まった人間だと、ブランソンを注視していなければ決して理解できないような、

流行に敏感なアーリーアダプターなら、すぐに実行したくなるような、 そんなアイデアに。

でも、直観的に考えれば、きわめてまっとうなことだとわかります。 ?

いつものことですが、ブランソンの行動は、あるアイデアにもとづいているのです。

伝統に凝り固まった人間だと、ブランソンを注視していなければ決して理解できないような、

流行に敏感なアーリーアダプターなら、すぐに実行したくなるような、 そんなアイデアに。

 

 どうして休暇を制限しないことで、良い結果が得られるのか

 

なぜ、170年以上も続いてきた休暇システムを、やめなければならないのでしょうか?

実は、これまでの休暇システムは、工業化の時代、労働力が慢性的に不足していた時代でさえ、

決して良いアイデアではなかったからです。

今日ではさらにそれがそぐわないものになってきています。

40歳以下の人なら、ほとんど誰もが、 仕事の世界は結果ベースで動いているというのに、

労働が時間ベースであることには意味がない、と考えているではないでしょうか。

 

ブランソンには、このようなシステムが理解できませんでした。

実のところ、彼は多くの仕事を昔風にこなし、 現代風の金儲けにはまったく疎い、

言うなれば、“レイト・アダプテーター” だったのです。

休暇を無制限に認めている企業など、アメリカでは1%にも届きません。

もっともアメリカは、世界でも下から二番目に少ない国なのですが(最下位は韓国)。

けれども、もう何年も、これに取り組んでいる企業も少なくはないのです。

 

セムコは、代表的な 「参加の時代」 の企業といえるでしょう。

セムコはポンプを作る、まさに 「工業化の時代」 の工場として、1951年に創業しました。

 

職場に人間らしさを取り戻すような規則を数多く備えた、 大規模な企業へと転換したのです。

 

1981年、資本金400万ドルの企業が、 今日では、10億の企業にまで成長し、

セムラーが想像もできなかったほど、無数の産業にまたがる企業となっています。

投資家の入れ替わりは、年間1%未満です。

 

テクノロジー系の企業の中にも同様に、休暇に制限を設けないシステムを、

何年もに渡って採用しているところもあります。

新しい産業だけでなく、伝統的な業界の間でも、その数は増えつつあるのです。

エバーノート社やネットフリックス社などがその代表例でしょう。

それらの企業は、そこに働く人々の生活の管理は、彼らにまかせることが、

結局、会社のためにもなるということを学んだのです。

工業化時代の祖先が信じていたことの、ちょうど逆です。

 

1981年、リカルド・セムラーが引き継ぐと、 無制限の休暇を含む、

職場に人間らしさを取り戻すような規則を数多く備えた、 大規模な企業へと転換したのです。

 

1981年、資本金400万ドルの企業が、 今日では、10億の企業にまで成長し、

セムラーが想像もできなかったほど、無数の産業にまたがる企業となっています。

 

投資家の入れ替わりは、年間1%未満です。 ? テクノロジー系の企業の中にも同様に、

休暇に制限を設けないシステムを、 何年もに渡って採用しているところもあります。

新しい産業だけでなく、伝統的な業界の間でも、その数は増えつつあるのです。

エバーノート社やネットフリックス社などがその代表例でしょう。

それらの企業は、そこに働く人々の生活の管理は、彼らにまかせることが、

結局、会社のためにもなるということを学んだのです。

 

工業化時代の祖先が信じていたことの、ちょうど逆です。

 

 より多くの休暇を奨励するための昇給も

 

株主も、職場に人間性を取り戻そうとする企業に、投資するようになりつつあります。

どこかにマイナス面があるでしょうか?

古い型のビジネス・オーナーのようにふるまおうにも、 頻繁に休暇を取るよう、

奨励されてしまうことぐらいではないでしょうか。

 

この無期限休暇という考え方を実効性のあるものにするために、

私たちの会社クランクセット・グループは、 私たちのステークホルダー全員に、

休暇の費用として、年額1500ドルを支払っています

(エバーノート社は1,000ドル、フルコンタクト社は7,500ドル)。

もちろん、それが休暇に使用されたことを証明する領収書を提出した場合にのみ、

支払いを受けることができるのですが。

 

? Photo:palm trees By:j

 

「工業化の時代」の人から、誹謗を受けることもあります。

先ごろ『タイム』に掲載されたような、シニカルな意見です。

けれどもそんな記事は、高校のディベードで貧乏くじを引いて、

植民地時代の年季奉公人の隷属状態がもたらした良い影響について

述べなければならなくなった生徒の話に耳を傾けるようなもの。

 

制限を設けない休暇に対する反論など、せいぜいがこじつけ程度のものです。

 

現実はシンプルなものです。

人々に自分の時間管理をまかせようではありませんか。

そうすれば、彼らは大きな企業にしてくれるでしょう。

あなたのために、ではなく、あなたとともに。 ? 「参加型の時代」、 時は新しい金なのです。

 

 

著者:チャック・ブレイクマン(起業家・スピーカー、著述家)


元記事: http://bit.ly/1v3ymjj

(翻訳:服部聡子)

スタートアップはこんな人を求めている

by デイブ・ケルペン

 

 

私はスタートアップを起業する前に、いくつもの仕事に就き、さまざまな種類の会社で働いてきました。

大企業もあれば、そんなに大きくないところもありました。

当時をふり返れば、夢の仕事をどうやって手に入れたら良いか、

どうしたら夢の会社で働くことができるのか、

今の私が知っていることを、そのころ知っていたらなあ、と思わずにいられません。

あなたがスタートアップで夢の仕事を手に入れる方法を見つけるためのお手伝いとして、

さまざまな意見をご紹介しましょう。

私はヤング・アントレプレナー・カウンシル(YEC)のメンバーと話をしました。

招待によってのみ、会員になれるというこの組織は、世界でもっとも有望な若手起業家が集まっています。

以下は、彼らのスタートアップで夢の仕事を手に入れるためにはどうしたら良いか、

という問いに対する彼らの答えです。

1. 問題ではなく、ソリューションを伝えてください

 マイケル・ポートマンバーズ・バーバーショップ 共同創設者

どんな仕事であっても、私はいつも、問題ではなく、ソリューションを持っている人を採用します。

たとえば「インターネットがダウンした!」ではなく、

すぐ電話会社に連絡して、復旧までにどのくらいかかるか突き止め、

さらにその間、私たち誰もが見たくなるような、おもしろい映画があるかどうか、

調べておくような社員です。

 

2. 下調べをしてください

 ピーター・セナデジタル・サージャン 創設者/エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター

あなたらしさを大切にしてください。

私たちは、少しちがったタイプの会社を作っていて、

そこでは履歴書よりも、情熱と資質の方を重視します。

私たちの会社のことを事前に調べ、面接を通して仕事のことを知ってください。

良い質問をしてください。

面接は、私たちにあなたのことを教えてくれるだけでなく、

あなたが会社について知る機会でもあるのです。

これまで気づいてなかった自分の弱点を、知ってください。

そうして、なぜ私たちが、自分の家族よりも多くの時間を

あなたと一緒に過ごしたいと思うようになるのか、その理由を、教えてください。

 

3. 準備してください

 ジェレミー・ブラントウィー・バイ・ハウス・コム 創設者、CEO

仕事を得ることは、販売事業です。

私は、自分の痛点を解決してくれる人を探しています。

あなたはあなたの商品(あなた自身)と、その商品が私の問題をどのように解決するかを売っているのです。

あなたがどんな人か、嘘をついたり、話を飾ったり、ごまかしたりすると、

すぐにわかります。

真実のあなたを教えてください。

私たちの会社は、万人向きではないのですが、

面接を受けてくれた人の多くを、私のネットワークを使って、

別の会社で仕事が見つかるように手助けしています。

 

4. どれほどやれるか教えてください

 ティキン・タタービーファンキーInc. 共同創設者、CEO

私たちは最近、大勢の人を雇ったところです。

空席の一つは、デザイン部門でした。

応募してきたある人は、告知していた仕事には、当てはまらなかったのですが、

びっくりするようなポートフォリオを持ってきました。

まぎれもない才能で、私たちは彼女のためにポジションを設けました。

求人に書かれていることは、ガイドラインに過ぎません。

実際に私たちが探しているのは、チームを成長させる、才能のある人です。

あなたの才能で私を驚かせてください。

そうしたらすぐに、あなたのために仕事を用意します。

 

5. ガッツのある人でいてください

 キム・カウプジンパック 共同創設者

ジンパックの“秘密のソース”は、ガッツです。

これまでにはあなたがしてこなかったような見方をしたり、働き方をしたり、

まったく新しいプログラムを学んだりすることは、簡単ではありませんが、

いつも笑顔でいられるような、ソリューションを見つけてほしいのです。

秘密の方程式はこれです。

「頑張る」+「少しのもので、より多くのことをやる」=ガッツ

私たちは、ほかの人よりずっと良い仕事をし、ずっと賢くなる必要があるだけでなく、

利用できるものだけを使って、そうしなければならないのです。

 

6. イニシアティブを見せてください。

サム・ディヴィッドソンバッチ 共同創設者

私たちは、進んでリスクの取れる、アイデア豊かで、

新しいことをどんどん試すことができる人を、求めています。

雇用プロセスの中でも、あなたのイニシアティブ、

創意あふれるところを見せてください。

面接のときには、私たちのブランドを勝手に変更して、

新しいアイデアをひとつかふたつ、持ってきてください。

たとえそれがまったく的外れであっても、

私たちと一緒の夢を見る意志が感じられれば、

私はきっと感銘を受けるでしょう。

 

7. 誇りを持ってください

シェーン・スノウコンテントリー チーフ・クリエイティブ・オフィサー

私は、コンテントリー社で働く人は、

誰もがが「誇りを持つ」人であってほしいと思っています。

私たちが好きなのは、問題解決者です。

自分の疑問点に、グーグルで調べて答えがさがせる人、さらに、

自分のチャレンジに対する答えを、従来なかったような角度から見つけられる人です。

誇りを持つ、とは、職務説明書以上のところまで行って、

「できないもの」の中に、チャンスを見出す、という意味です。

 

8. 業界をよく知ってください

ダニー・ウォングレイプバイン 成長及びマーケティング部門

グレープヴァインは美容やファッション、ライフスタイルなどのブランドのために、

ユーチューブの制作を手伝っています。

そのため、あなたがユーチューブ・チャンネルを持っているか、運営している、

また、これまでに美容やファッション、

ライフスタイルに関連する企業のマーケティングの経験があれば、

あなたは、私たちのクライアントや制作者、視聴者を知らない競争者より、

一歩、先んじているでしょう。

 

9. 学ぶことに貪欲であってください

 ジョジョ・ヘダヤ :アンロール・ミー 共同創設者

学ぶこと、成長することに対するあなたの渇望を示してください。

仕事をする人は何百万人もいますが、多くの人は、良い仕事をする以上の熱意を持っていません。

そんな人では私の注意を引きません。

私は、可能性に満ちあふれた野心家を求めています。

働きバチよりも、どうすれば会社を次のレベルに進ませるためのリソースを見つけられるか、

示すことができる人を待っています。

専門家を雇うつもりはありません。

私が求めているのは、正しいツールさえあれば、専門家になれる人なのです。

 

10. あなたの内にある魔法を大切にしてください

レイナン・ラックマン : プレー  CEO

レゴのレンタルサービス会社であるプレーには、

創造的で、ユニークで、ハチャメチャな人間が大勢集まっています。

私たちは互いに魔法ををかけておいて、

それから既存の枠にとらわれないアイデアを出し合います。

ですからあなたが大好きなこと、情熱を持っていることを話して、

一生懸命働き、一生懸命“プレー”してください。

 

11.要求されている以上のことをしてください

 ラウル・デイヴィスアセンダント・グループ ?CEO

2013年のクリスマス・シーズン、私はインターン先を探している、若い女性から

クリスマスカードをもらいました。

それは履歴書ではなかったのですが、そこには自分の資格と関心が、手書きで記されていました。

もしあなたが従業員数100人に満たない、小さな職場を探しているのなら

これは強い印象を残します。

直感的にはそうは思わないかもしれないし、気取っているとも思うかもしれないのですが、

手書きの手紙には、確かに人の心を動かすものがあります。

 

* * * * * * * * * * * *

 

今度はあなたの番です。

夢の仕事を得るための、あなたの秘訣は何ですか?

あるいは、あなたが経営者や人事担当者なら、

あなたの会社の就職希望者が、何をしたら一番印象に残りますか?

 

 

著者:Dave Kerpen : 起業家、著作家、テレビ・パーソナリティ


元記事:http://linkd.in/1FmmFsk

(翻訳:服部聡子)

「正しく」 失敗するために

by インゲ・ギーデンス

 

私はこれまで失敗の大切さについて、何度も書いたり、話したりしてきました。

人は、折々の失敗を経ないまま、成功することはできない

というのが私の持論です。

失敗こそ、人生で何よりも価値ある教訓を得るためのチャンスなのです。

 

前回の記事も、大勢の人が共感してくれたようです。

さらに、講演でこの話をしていたときにも、こんな質問を受けるまでになりました。

 

どうやって「正しく」失敗したらいいんですか?

 

最初のうち、私はからかわれているのだろうか、ととまどっていました。

けれどもじきに、その人たちは本気なのだ、とわかったのです。

 

でも、失敗に、正しいやり方とまちがったやり方がある?

そんなこと、聞いたことがありますか?

そんな観点から「失敗」にアプローチした本もないのではないでしょうか。

私はそのことについて考えるようになりました。

 

Photo:State of Grace By:CarbonNYC

 

 大切なのは、立ち直ること

 

失敗は、大切なことです。

けれども、もっと大切なのは、そこから立ち直ることです。

「正しい」失敗とは、

結局は、どうやって立ち直るか、

どうやって自分の足でふたたび立ち上がるか、ということなのです。

 

学ぶこと。

適応すること。

進化すること。

自分が優位にたてるようなはずみを利用すること。

前進すること。

 

間違った失敗とは、解決できない問題にとらわれることです。

ものごとを修正しようとしてエネルギーを浪費し、

決して見つからないリセットボタンを探すことです。

 

Photo:Nuvem By:GraceOda

 

 早く立ち直る

 

うまく失敗することのカギになるのは、

「すばやく」立ち直ることだと、私自身は確信しています。

 

その方法は、人によって異なるでしょう。

個人的には、ひとりになる時間が必要だと感じています。

短ければ短いほど、良いのです。

そうすれば、平常心を失わないですみます。

 

自分のことを考えて、悲しい気分になり、

悲嘆に暮れる数時間が必要です。

これが「底」に早く達する、私にとって最適な方法なのです。

 

「平常通り」仕事をこなし、私は大丈夫、という顔でオフィスにとどまっても、

あまりよいことはありません。

 

そうしていると、立ち直るまでにもっと多くの時間とエネルギーを消費することになるのです。

その代わり、私は家に帰って閉じこもるか、走りに行くかします。

それが私にとっては、よく考え、すばやく立ち直るのに、

もっとも良い方法なのです。

 

しかもそうしていれば、関係者に向かって、

後日、後悔するようなことを言わないですみます。

 

これが、実際に効果のある私のやり方です。

2,3時間で立ち直ることもあれば、もっと時間がかかることもありますが。

けれどもその日のうちに、わたしは元に戻り、すぐに自分の足で立っています。

生まれ変わり、

いつでもエンジン全開にできる、という準備をして。

 

Photo:1 2 3 (4) 5 6 By:GraceOda

 

 自分なりの立ち直り方を

 

もし私のアドバイスが必要なら。

自分が早く立ち直れる、自分に合った方法を見つけてください。

その方法を使って、ふたたび自分の強さを取り戻してください。

これに対する、あなたの意見を楽しみにしています!

 

 

 

 

関連記事:「失敗しない者は何も学べない」

著者:インゲ・ギーデンス(ベルギー起業家・スピーカー)


元記事:http://bit.ly/1KVhRAr

(翻訳:服部聡子)

 

 

失敗しない者は何も学べない

by インゲ・ギーデンス

 

先日、私はベルギーのヘントで行われたアイマインズの

「フェイル・カンファレンス(失敗協議会)」に、 講演者として招かれました。

 

そのタイトルに反して、失敗に焦点をあてたカンファレンスは、

大きな成功をおさめていることがわかりました。

 

私たちの国、ベルギーでは、失敗はタブーです。 とりわけ、ビジネスにおいては。

 

倒産などということは、起こりうる限り、最悪のことです。

 

ほぼ確実に、「失敗」の烙印が職業上の経歴を損ない、 人間関係にまで、ひびを入れてしまいます。

 

負債を完済するまでは、新規事業の資金を借りるどころか、

セカンドチャンスを手に入れるのも、ほとんど不可能です。

 

ベルギーでは、ブラックリストは深刻なものだし、 人の間を行き交ううわさは、重要な情報チャンネル。

起業家は、いともたやすく打ちのめされてしまいます。

 

ですから、講演者としてアイマインズの招待を受けたとき、

少々不安になったことを認めなければなりません。

 

私が「失敗の専門家」とみなされるにちがいない、と思ったからです。

 

でも、そのカンファレンスの趣旨には賛同していましたし、 私もできるだけのことをやりました。

ステージ上でも、それ以外のときも、そのイベントを、心から楽しんだのです。

 

 「失敗」 は大切なこと

 

実のところ、私は「失敗」という言葉が大きらいです。

職場での「罪悪感」や「過失」や「非難」という言葉がきらいなのと同じくらい。

 

Photo:Layback failure By:Bryce Bradford

 

けれども、「失敗しなければ何も学べない」ことも学んできました。

そうして私は、実に多くのことを「学んで」きたのです……。

 

ですから、もしあなたが何か失敗したとしても、私に「ごめんなさい」とわざわざ言う必要はありません。

それより、あなたが何を学んだかを聞きたいのです。

私自身、しょっちゅう「失敗」しています。

それでも私は自分ができるだけのことはやった、と確信しています。

だから、自分を責めたりしませんし、他の誰かを非難したりもしません。

 

その代わり、先に進みます。

あるいは、最初に戻ります。

もう一度やってみて、自分が学んだことを忘れないようにします。

 

トーマス・エジソンは、そのことをもっとうまく言っています。

 

人生に失敗した人の多くは、 諦めたときに

自分がどれほど成功に近づいていたか 気づかなかった人たちだ。

 

最近、あなは何か、失敗から「学び」ましたか?

もちろん私は学びましたよ。

 

カンファレンスに出席したことで、こんな記事が書けて、

おかげで私の学習曲線はまた一段階上がりました。

 

(引き続き「正しく失敗するには」をお届けします)

 

著者:インゲ・ギーデンス(ベルギー起業家・スピーカー)


元記事:http://bit.ly/1KEfVYE

(翻訳:服部聡子)

 

うまくダメ出しする方法

by クリスチャン・ジャレット

 

相手の間違いを指摘しないことは利己的な行為

 

仕事仲間のまずい仕事ぶりを目の当たりにしたとき、あなたはどうしますか?

それを指摘し、注意するのは楽しいことではありませんが、

ほんとうは、きわめて重要で、相手にとっても親切な行為です。

私たちの誰もが、現在、どのような状況にあろうと、過去に何をしていようと、

進歩していくことは可能です。

けれどもそのためには、自分に欠けている点を、

信頼できる誰かから、指摘してもらう必要があるのです。

 

間違った点の指摘や批判は、潜在的な贈り物です。

医療産業や航空産業などの業界では、人の命を救うことさえあります。

けれども指摘や批判をおこなうことは、簡単なように思えて、

一歩まちがえると、きわめて危険な結果を招きかねません。

人間関係や信頼を壊すかもしれないのです。

では、どうしたら思いやりのある評価と不愉快なコメントの間で、

うまくバランスを取ることができるのでしょうか。

 

ダメ出しをおこなうためには、まず第1に、信頼関係を築いておく必要があります。

研究によると、自己評価の低い人は、マイナスの評価を差し控える傾向があるといいます。

とりわけ対面でその傾向が強くなるのは、嫌われたくないから、

あるいは、批判的な言葉が自分に投げ返されるのを恐れているから、

という理由があるからなのでしょう。

 

別の研究では、「自己監視」傾向の強い人

(自分が社会的に見て適切なことをしているか、非常に気になる人)

も、同僚にマイナスの評価を出せないということが明らかになっています。

とりわけその会社が、静穏という企業文化を持つようなところなら、

その傾向はいっそう強まるでしょう。

 

自己評価の低い人は、批判を控える傾向がある

 

逆説的に聞こえるかもしれませんが、自分がどう思われるかを気にして、

マイナスの評価をしない、というのは、利己的な行為です。

あなたのエゴは、いったん脇へ置いて、

自分がきらわれたら、とか、良い人と思われたい、などと考えるのはやめましょう。

 

正当な批判を適切な態度でおこなうことは、相手にとっての利益であり、

あなたがもっと有能な同僚や上司となる機会でもあるのです。

逆に、あなたがマイナスの評価を控えるということは、

相手の成長の機会を奪っているということになります。

それだけではありません。

相手もやがて自分の失敗に気づき、

さらにあなたにはチャンスがあったにもかかわらず、注意してくれなかった、

と思いいたるかもしれません。

 

ですから、あなたが黙っていたせいで、今日は人気者でいられるかもしれませんが、

明日のトラブルの種を抱え込むことにもなりかねないのです。

 

The Argument.

批判は、人ではなく、プロセスに対しておこなうもの

 

人は、マイナスの評価に対して、

それぞれの気質や信条に応じて、異なった反応を示します。

そうしてその反応が、私たちが批判を形成していく手がかりになるのです。

 

相手の批判を素直に聞く人で、

目標をもっと学んだり、修得したりすることに置いている人であれば、

批判的な評価を受けても、過ちを訂正したり、もっと精進を重ねたり、という、

建設的な反応を見せます。

彼らは批判を学ぶチャンスと受けとめるのです。

 

逆に、柔軟性に欠ける人、

目標を自分の能力を示すことや、高度な仕事を成しとげることに置いている人だと、

マイナスの評価を受けることが、助けにならない場合もあります。

?そういう人は、自分本位に受け取って、腹を立てたり、批判を避けようとしたりするかもしれません。

「自分は文章を書くのが下手だから/頭が悪いから」などと、

自分の性質だから仕方がない、とばかりに、マイナスの評価を途中でさえぎろうとします。

 

そうしてまた、マイナスに評価されたことが引き金となって、

あなたに対する信頼感を失っていったり、

「あのバカは自分が何を言っているか、わかってないんだ」

といって、徹底して批判を拒もうとする場合もあります。

 

ちがいはここにあります。

良くなろう」という思考パターンの人と、

良くあろう」という思考パターンの人がいるのです。

 

批判される側のこうしたちがいを逆に利用して、

相手に望ましい反応をしてもらえるような批判を作ることもできます。

 

相手に対して、あなたがうまくやれなかったのは、

容易に修正できる、外部的な原因だと説明することによって

(「この記事がうまく書けていないのは、十分な調査と知見が得られなかったからだ」)

相手にとって重要なのは、あなたがどれだけすごい人であるかを示すことではなく、

もっと学ぶことにある、と暗に伝えると、

批判が建設的な反応を生む可能性が高くなるのです。

 

つまり、相手が実際に次のステップに踏み出せるように

(「今度はもっと気をつけて、十分な調査をやっておきます」)

あなたはそれとなく微調整のきっかけを与えてやる、ということです。

 

ところが、相手の仕事ぶりに対する批判となった場合は、

次のステップはもっと曖昧なものになってしまいます。

(「次はもっと頑張ります」)

 

Talk

 

相手の進展をそれとなくうながしたいときは

具体的に次の一歩が踏み出せるような提案を

 

全体から見て適切で、恩着せがましくさえなければ、

あなたが出したマイナスの評価も、

実践的な、相手に合わせた改善ステップと組み合わせることで、

相手の基本的な能力に対する評価ではないことが、はっきりとわかってもらえます。

(「この記事は、君のライターとしてのスキルを思ったら、十分とは言えないな。

君だったら、この分野の専門家と話して調査を重ねたら、もっと良い記事が書けるはずだ」)

 

最近の研究では、間違った箇所に対する指摘も、こうしたやり方なら、

受け手が自分がどこまでやり遂げたかを理解できることで、

さほど自己嫌悪に陥らなくてすむことがわかっています。

 

また、相手に対して意見を述べることによって、受け手の反応を形成することもできます。

たとえばもしあなたが、誰かのやったまずい仕事ぶりを取り上げて、

別の同僚と比較するようなことがあれば、

仕事仲間の間にライバル心や、成果主義の考え方を生み出す怖れがあります。

このような状況で、あなたが批判的な評価を下せば、おそらく彼らは腹を立てるでしょう。

 

どんなマイナスの評価でも受け入れられる基礎を築くことが、

あなたがまず第一にやっておかなければならないことです。

 

もしあなたが「何ができるか私に見せてくれ」という態度で仕事を割り当てたなら、

あとでその仕事のできが不十分なことを指摘した場合に、

ひどい反応が返ってきても、驚いてはいけません。

 

その代わりに、この仕事は学び、上達するチャンスだと相手に悟らせることができれば、

仮にあなたがマイナスの評価を下したとしても、

相手はもっと心を開き、生産的なものとして受け取ってくれるでしょう。

 

*** *** *** *** *** *** ***

 

大胆に、辛抱強く、建設的な批判をおこなえば、

相手を助け、相手が向上するのを助けることができます。

 

けれどももっと大切なのは、私たちの行動が、信頼という文化に貢献することです。

そこは仕事仲間が「良くやった」と背中をポンとたたき合うだけでなく、

ミスを指摘し、それを改善する方法を指摘できるような場でもあります。

そうやって、私たちみんなが成長していくのです。

 

 

著者:Christian Jarrett (心理学者、British Psychological Society’s Research Digest blog


元記事:http://bit.ly/1ahUQYY

(翻訳:服部聡子)

 

 

ミレニアル世代のMBAホルダーが求めるもの

 

1980年代から2000年までに生まれた「ミレニアル」世代のビジネス・スクール卒業生たちは、

給与にさほどの重きを置いておらず、

それよりは充実感や社会的影響を持つこと、起業家精神などを重視していることがわかりました。

 

ウォートン・スクールの2014年の卒業生のうち、

起業、もしくは自営業に就いたのは55名で、 これは5年前とくらべると、50%の増加になります。

 

また、ロンドン・ビジネス・スクールでは、

MBA卒業生が金融サービス業界に就職する割合が、

2007年の段階では46%であったのに対し、昨年は28%まで低下しました。

 

「ビジネス・スクールに志願するミレニアルズに関心があるのは、

社会事業や『良いことをして収益を上げる』ことなのです」

MBA入学コンサルタント業をおこなっているエッセイ・スナークは語ります。

 

「彼らは終身雇用などというものは、夢にも考えていません」

Business Because

 

MBA卒業生にとって、銀行や大手コンサルタント会社は、

何か他の仕事に移る前に、スキルを身につける場でしかないようです。

 

事実、一企業にとどまる人にとって、昇進はよりむずかしいものとなりつつあります。

ウォール・ストリートで働く 「圧迫された中流」(※訳注)

(※社会の中で、 インフレと増税の打撃をもっとも強く受けるとされる中流階級を指す)

の30代銀行家は、 昇進の機会がほとんどないのではないか、という危機感を抱いています。

 

たとえばゴールドマン・サックスは、取締役会への昇進を2年ごとに行っていますが、

2010年にくらべて2012年は、その数が39人も少なかったのです。

そこから最終的に共同経営者の地位まで上りつめることができるのは、

限られたほんの数名でしかありません。

 

多くの学生たちは、大企業で働くことを、疑い始めています。

女性の卒業生たちもまた、銀行に入ることを優先しなくなり、

eコマースやテクノロジー・セクターに関心を持つようになっている。

 

「ミレニアル世代の一員として、私たちは男子学生よりも、『成功』に焦点を当てています。

自分たちの情熱で、成功を引き寄せたいのです」

と、MBA卒業生でeコマースサイト VIP SOULを創設したファビオラ・パロミノは語ります。

 

ビジネススクールの側も、こうした学生の「社会貢献をしたい」という意欲に答えようとしています。

 

オックスフォード・サイード・ビジネススクールの学部長であるピーター・テュファーノは

「世界規模の問題に取り組むことが、ビジネス・スクールの目標なのです」

と言います。

 

エスマー・チフィエロは、アストン・ビジネス・スクールの卒業生です。

彼女は国連開発プログラムで、3年間ナイジェリアで過ごしたあと、

現在は、母校のアストン校で、ハルト・プライズのキャンパス・ディレクターとして働いています。

ハルト・プライズとは、次世代の社会貢献活動を担う学生を募るコンペティションです。

「大勢の人の命を救うために、社会に影響を与えることは、 何より充実感があるし、

自分が生きていく上で『成功している』と感じられます」

と彼女は語っています。

 

ビジネスビコーズ・ニュース


元記事:http://bit.ly/1yFkJse(抄訳)

(翻訳:服部聡子)

 

次の波をつかめ ピーター・ティール講演会

 

ベンチャーキャピタリスト、ピーター・ティールが、

ハーバード・ビジネス・スクールの学生に、

テクノロジー部門での起業についてアドバイスを行いました。

 

PayPalの創業者として、ベンチャーキャピタリストとして

 

自分のノート・パソコンの中には、FacebookやTwitterの次に来るもののアイデアが詰まっている、

と考える何百人もの学生なら、ティールの話はぜひとも聞いておくべきでしょう。

 

世界最高の知名度を持ち、加えて挑発的な言動でも有名な

テクノロジー分野の起業家兼投資家が、有望な戦略を語ってくれる、というのですから。

 

2014年9月18日、ピーター・ティールはハーバード・ビジネス・スクール(HBS) の

アーサー・ロック・センターを訪れ、

「起業家スピリット」の専門家ウィリアム・サーマン(1955年卒業)とともに、

ビジネスとベンチャーキャピタルについて語りました。

 

ティールはイーロン・マスクやマックス・レフチンとともに1988年、

ペイパルを設立し、会長兼CEOを務めました。

 

このオンライン決済の草分けが登場したのは、

eBayユーザーの決済時の利便性を計るためだったのです。

eBayは、創生期にあったインターネットのなかで、広汎な人々を引きつけるサイトの一つでした。

 

「私たちが考えていたのは、そろそろメールとお金を連動させるべきなんじゃないか、ということでした」

ティールはこのように言います。

ところが、メールとお金を連動させるためには、

「受け入れられるための途方もない障壁」を乗り越えなければなりませんでした。

 

なにしろ顧客に新しい、まったくなじみのない決済方法に

慣れてもらわなければならなかったのです。

 

やがて成功を収めたペイパルは2002年、eBayに15億ドルで売却されることになります。

 

その後もティールは、数多くの創業に投資しています。

 

ビジネス向けSNSの「リンクトイン」、レビューサイト「イェルプ」、Facebookなどで、

いずれもティールは社外では初の投資者であり、同時にそれらの会社の重役でもあります。

 

An intimate chat between PayPal founder Peter Thiel (left) and HBS entrepreneur prof. Bill Sahlman inside HBS Burden Hall. Kris Snibbe/Harvard Staff Photographer

 

大きな池の小さな魚にはなるな

 

ティールは学生に訴えます。

大きな池の小さな魚になるな、その代わりに新しい、もしくはいまだ、

人の目が届いていない市場に目を向けよ、と。

 

Facebookはハーバードで10,000人の学生を相手に始まったんです。

それが10日のうちに市場占有率はゼロから60%だ。

申し分のないスタートです。

 

当時、Facebookを誰も有望な投資先だなんて考えなかったのは、

それがちっぽけな市場だったからです。

ペイパルはeBayに集まる大勢の出品者のために始まりました。

小切手に代わる別の方法を求めていた20,000人から25,000人の

セラー(出資者)だけの市場だったのです。

 

私たちはほんの少人数の人に、従来よりずっとよい方法を提供し、

たった3ヶ月で30から35%のシェアを占めるようになりました。

 

私はそうしたやり方は、たいてい、非常にうまくいくものだと考えています。

 

ティールがプロモーションを行っている最新著

『ゼロから1へ ―創業とは何か、どうやって未来を創造するか』の中でも、

ビジネスの成功にとって、幸運や偶然は決して重要なファクターではないことが述べられています。

 

ビジネスで成功することを、宝くじか何かのように考えている人は、

すでに自分は金を失うぞ、と自己暗示をかけているんです。

ものごとの原因を、偶然のせいにするような人は……

怠惰といえるのではないでしょうか。

 

というのも、もう少ししっかり考えれば、どこが間違っているかわかるのに、

彼らはそれをしないのだから。

運だの偶然だのは、途中で考えるのをやめてしまう自分の言い訳にすぎない。

 

起業家にとって、起業に失敗した経験は学ぶ価値がある、という考え方は、

あまりに「過大評価」されているのではないか、とティールは言います。

 

というのも、失敗の原因は多岐にわたり、

後続の人も、そうした原因をすべて避けて通ることなどできはしないからです。

 

会社を興すということは

教育に役立つものではないんです。

たとえば、私たちには会社がありました、

倒産しました、

それでスターバックスで働きました、

だけどたくさんのことを学びました…だなんて。

こんなもの、ばかげた作り話ですよ。

 

最近、ティールは、外部のCEOに主導された起業より、

創設者主導の、熱のこもった起業の方を楽観視していると言います。

また、社会貢献や教育的なことを目指す起業観には悲観的である、とも。

 

善いことをして利益を上げようとすると、

結局どちらもうまくいかないことになりがちなんです。

私が見てみたいのは、使命感のある企業です。

儲けを出すことを超えて、何か使命を抱いているような企業。

もし誰もやらないんなら、自分たちがやるしかない、みたいな使命をね。

 

若い起業家が仕事のどこに目を向けなければならないかに関しては、

ティールはサーマンの研究を援用しています。

ハーバード・ビジネス・スクールの学生が、成功の機会などないに等しいような時に、

どのように実業界に参入したかという、歴史的分析研究です。

 

この点に関する私のテーゼは、挑戦ということです。

ここに自分の人生で何を得ようとしているのか、しっかり考え抜いたこともない気楽な連中がいる。

二年後、こうした連中はみな、なんとかして最後の波をつかまえようとする。

でも、波はすでにいってしまっているんです。

 

そうして最後にティールはこのように締めくくりました。

 

あなたがやらなければならないのは、次の波に向けて漕ぎだすことなんです。

 

ハーバード・ガゼット


元記事:http://news.harvard.edu/gazette/story/2014/09/catching-the-next-wave/

(翻訳:服部聡子)

 

 

なぜブランソンは航空会社を設立したのか?

ヴァージン・グループの創設者にして会長、 常にさまざまな話題をふりまくサー・リチャード・ブランソン。
そんな彼がヴァージン・アトランティック航空を設立したきっかけは、意外な出来事でした。
 
30年前、リチャード・ブランソンはヴァージン・アトランティック航空を設立しました。そもそもどうして彼は航空産業に参入しようと決意したのでしょうか?
 
HP Matterが作成したビデオの中で、ブランソンはその理由を明らかにしています。
 
ことの始まりは、英領ヴァージン諸島に行く途中、 プエルトリコで立ち往生したことです。航空会社は、乗客数が足りないからフライトをキャンセルする、 と言ってきたのです。
 
「ちょうど私は美しい女性をそこに待たせていたんです。飛行機を一機、借りることに決めました。ついでに黒板も借りて、ジョークのつもりで『ヴァージン・エアライン』と書いたんです。片道39ドル、ともね。そうして同じように予約を取り消しにされた乗客の間を回ったんです。するとどうでしょう、私の1号機は満席になったんです」
 
以来リチャードは、乗客のことを考えない航空会社に心底うんざりするようになり、このままではいけないと思ったのでした。そこでボーイング社に電話をかけ、 747sが売りに出ていないかどうか尋ねてみたのです。新しい航空会社はこのようないきさつで誕生しました。
 
ブランソンは言います。
「私たちは、競合する航空会社とはちがう、何か特別なものを始めようと思っていました」
 
ヴァージン航空は、いまなお「特別」です。何時間にもおよぶフライトで、乗客に窮屈な思いをさせる航空会社が多い中で、ヴァージン航空はもっと快適な旅を提供しています。

 

1991年、すべてのクラスで、チャンネルの選択が可能な ひとり向けのTVスクリーンを提供したのは、

ヴァージン・アトランティックが最初でした。

 

もともとは娯楽産業への参入からスタートしたリチャードでしたが、

航空産業に参入していったのも運命だったのかもしれません。

 

母親のイブは1940年代、スチュワーデスだったし、

彼の叔父は第二次世界大戦中スピットファイアに乗っており、

撃墜されたものの、無事、生還を遂げたのです。

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―Virgin Travel


元記事:http://bit.ly/1MMFyx4

(翻訳:服部聡子)

 

ハーバードは日本人の入学を待っている

 

 

ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)の学部長、ニティン・ノーリアは、

「日本からもっと多くのMBA志望者が現れてほしい」

とウォール・ストリート・ジャーナルで語りました。

 

ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューでノーリアは、

日本からの受験生が減少しているのは、

日本がここ数年、内向きにな傾向が強まっているからではないかと考えているようです。

 

これまで毎年900人のHBSの学生のうち、日本人学生は30-40人、占めていました。

私たちが懸念するのは、現在それが4-5人まで落ちていることです。

アジア地域の中で、減少しているのは、日本だけなのです。

1980年代、日本人は世界経済に大きく関与していました。

ところが日本はいま、当時より内向的になっています。

日本は世界第三位の経済大国なのですから、

私たちにとって、日本と手を携える方法を見つけていくことは、重要です。

 

HBSの外国人学生の割合は、かつてはヨーロッパからの留学生が中心でしたが、

ヨーロッパに数多くのビジネススクールが設立されたことで減少し、

ラテン・アメリカからの留学生が増加しました。

さらに、近年はアジアからの学生が爆発的に増えています。

 

  日本人のGMAT受験生は減ってはいないが…

 

現在では、ハーバード・ビジネス・スクールでは、

アジアからの留学生がどこよりも多く、14%を占めていますが、

ほとんどが中国とインドです。

それも、以前は香港からの留学生がほとんどだったのですが、

現在は、中国本土からの留学生が3/4を占めるまでになりました。

 

一方日本では、MBAの学力試験であるGMATの受験者数は、

過去五年間、比較的安定しています。

2014年6月30日に行われたGMATでは、2,612人の日本人が試験に臨みました。

2010年の2,680人にくらべ、わずかに減少しています。

 

このテストを運営しているGMACによると、日本の志願者は、

シンガポールや香港、イギリスやフランスへの出願が増加している、とのことです。

また、2012年の日本人受験者のうち、

アメリカの大学に出願した受験者の平均スコアは67%で、

初めて70%を割り込みました。

2008年に日本からアメリカの大学に出願した受験者のスコアは77%です。

さらにノーリアは、

「エネルギー産業からの志願者が、突然、飛躍的に増加したことには驚きました」

とも語っています。

 

Photo:harvard business school - professor joe lassiter By:Christopher.Michel

 

  授業料値上げを上回る奨学金の伸び

 

ノーリア学部長は、ハーバード・ビジネス・スクールの奨学金制度は、

年々、充実の度合いを増していると言っています。

 

「授業料の4%上昇に対し、5-7%、奨学金を増やすことで対応しています」

 

いまでは授業料の平均28%が奨学金でまかなわれており、

昨年度は約半数の学生が、なんらかの奨学金を受けました。

20年前にはそのようなことは考えられなかったそうです。

 

 HBSが直面するもの

 

HBSにとっての最大の試練は何か、という問いに対して、

ノーリアは、多くの若者が自分の前途を築く上で、

MBAを必要としなくなっていることである、と答えました。

 

現在アメリカでは、2年間のMBAプログラムを希望する学生の割合が、

2000年から20%も低下しているということです。

 

「なによりも大きな問題は、多くの人々が、

ビジネススクールに行く必要があるのだろうか、と考えるようになっていることです」

とノーリアは言います。

 

「ビジネススクールの黄金時代は1950年から2000年にかけてでした。

当時は、キャリアを積むためには、MBAを取った方がいい、と

あたりまえのように考えられていたのです。

その面でのMBAの必要性は、変化しています」

けれども、自らもインド出身者であるノーリア学部長は、

インドの状況が将来の動向を示しているかもしれない、と指摘します。

 

「インドでは、この間、ビジネススクールが急増し、1,000校もが開校しました。

ところがその結果、人々はMBAの学位を取るだけでは十分ではない、

教育の質こそが重要だ、と考えるようになり、統廃合が進んだのです。

同じことがアメリカでもおこりつつあります。

人々は、教育の質こと重要であると気づくようになってきたのです」

 


元記事: http://bit.ly/1zIqWsb

 

(翻訳: 服部聡子)