「正しく」 失敗するために

by インゲ・ギーデンス

 

私はこれまで失敗の大切さについて、何度も書いたり、話したりしてきました。

人は、折々の失敗を経ないまま、成功することはできない

というのが私の持論です。

失敗こそ、人生で何よりも価値ある教訓を得るためのチャンスなのです。

 

前回の記事も、大勢の人が共感してくれたようです。

さらに、講演でこの話をしていたときにも、こんな質問を受けるまでになりました。

 

どうやって「正しく」失敗したらいいんですか?

 

最初のうち、私はからかわれているのだろうか、ととまどっていました。

けれどもじきに、その人たちは本気なのだ、とわかったのです。

 

でも、失敗に、正しいやり方とまちがったやり方がある?

そんなこと、聞いたことがありますか?

そんな観点から「失敗」にアプローチした本もないのではないでしょうか。

私はそのことについて考えるようになりました。

 

Photo:State of Grace By:CarbonNYC

 

 大切なのは、立ち直ること

 

失敗は、大切なことです。

けれども、もっと大切なのは、そこから立ち直ることです。

「正しい」失敗とは、

結局は、どうやって立ち直るか、

どうやって自分の足でふたたび立ち上がるか、ということなのです。

 

学ぶこと。

適応すること。

進化すること。

自分が優位にたてるようなはずみを利用すること。

前進すること。

 

間違った失敗とは、解決できない問題にとらわれることです。

ものごとを修正しようとしてエネルギーを浪費し、

決して見つからないリセットボタンを探すことです。

 

Photo:Nuvem By:GraceOda

 

 早く立ち直る

 

うまく失敗することのカギになるのは、

「すばやく」立ち直ることだと、私自身は確信しています。

 

その方法は、人によって異なるでしょう。

個人的には、ひとりになる時間が必要だと感じています。

短ければ短いほど、良いのです。

そうすれば、平常心を失わないですみます。

 

自分のことを考えて、悲しい気分になり、

悲嘆に暮れる数時間が必要です。

これが「底」に早く達する、私にとって最適な方法なのです。

 

「平常通り」仕事をこなし、私は大丈夫、という顔でオフィスにとどまっても、

あまりよいことはありません。

 

そうしていると、立ち直るまでにもっと多くの時間とエネルギーを消費することになるのです。

その代わり、私は家に帰って閉じこもるか、走りに行くかします。

それが私にとっては、よく考え、すばやく立ち直るのに、

もっとも良い方法なのです。

 

しかもそうしていれば、関係者に向かって、

後日、後悔するようなことを言わないですみます。

 

これが、実際に効果のある私のやり方です。

2,3時間で立ち直ることもあれば、もっと時間がかかることもありますが。

けれどもその日のうちに、わたしは元に戻り、すぐに自分の足で立っています。

生まれ変わり、

いつでもエンジン全開にできる、という準備をして。

 

Photo:1 2 3 (4) 5 6 By:GraceOda

 

 自分なりの立ち直り方を

 

もし私のアドバイスが必要なら。

自分が早く立ち直れる、自分に合った方法を見つけてください。

その方法を使って、ふたたび自分の強さを取り戻してください。

これに対する、あなたの意見を楽しみにしています!

 

 

 

 

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著者:インゲ・ギーデンス(ベルギー起業家・スピーカー)


元記事:http://bit.ly/1KVhRAr

(翻訳:服部聡子)