投稿

モチベーションを上げるための4つのステップ

by J.T.オドネル

 

良くも悪くも私はタイプA(※強い目的意識を持ち、野心的で神経質な行動パターン)の

長女として生まれました。

目標を達成することにいつも焦点を置いています。

ナイキの広告にあるように、「Just do it」と言い聞かせながら、自分を鍛えてきました。

ところが最近、モチベーションがあまり上がらなくなってしまったのです。

 

いくつかあった個人的な目標や仕事上の目標に、自分がさほど引きつけられなくなってしまいました。

それは恐ろしい感覚でした。

自身喪失の危機に瀕したのです。

頭の内部ではネガティブなささやき声が聞こえてきて、ついには

「なぜいつも実践しているモチベーションを上げるためのテクニックが

うまくいかなくなってしまったのだろう?」と頭を抱えてしまいました。

 

Just do it

モチベーションを上げられないのは無意識の無力感のせい?

 

私は基本に立ち返り、動機づけについて学び直すことにしました。

そして自分が自分自身のモチベーションを高められなくなっていたのは、

無意識の無力感に原因があったのだとわかったのです。

 

さらにモチベーションとは、

毎日高めていくことのできるスキルだということも知りました。

 

トレーニング方法の中に、筋肉混乱法というのがあります。

これは同じトレーニングを繰りかえすのではなく、

さまざまな方法を取り入れて、筋肉を文字通り混乱させることによって、

筋肉を効果的に鍛えて行く方法です。

 

それと同様に、さらなる目標達成を望むならば、

自分のモチベーションを上げるテクニックは

カクテルシェーカーで上手く調合しなければなりません。

こうして私は自分のモチベーション改革に真剣に取り組み始めました。

 

Hemmingway Daiquiri

自分専用のモチベーションカクテルをつくる

 

成功のカクテルレシピを作るのに6か月間真剣に考える必要がありました。

良くできたレシピに共通することですが、大事なものは材料です。

情報、手段、リソースなどがここでの材料です。

質や調合も鍵となる要素です。

モチベーションの特別ミックスを作り、いつもその状態になれるようにしました。

 

なぜだかわかりますか?

大きな目標を達成するには、日頃のモチベーションこそが求められるのです。

恐怖や不信感、自戒の念は常にあなたに降りかかってきます。(大抵は夜です!)

これらの要素に立ち向かうには、

あなたの「モチベーションカクテル」にいつでもアクセスできるようにする必要があるのです。

 

まるで、エナジードリンクのように、

ネガティブ思考という疲労状態にあるあなたを力づけてくれます。

ここに私が過去に自分のモチベーションが下がったときに活用していた、

元の自分に戻るための、4つの段階的なプロセスをお伝えします。

 

ステップ1: 新しいリソースを見つける

 

私は、自分とはモチベーションに対して自分とは違う意見を持ち、

新しい洞察、新しい観点を持つ人たちを知ろうとしました。

そんなリソースを以下のカテゴリーに分けたのです。

  • ストーリーテリング : 物語にすることで、目標に到達しようとする自分の姿を思い描く
  • 自分の行動を管理する?:?さらに良い習慣を築けるような、システムや技術を得る
  • インスピレーション :?自分よりさらに辛い立場にありながらも、大きな成功を収めた人々を知る
  • 心の持ち方 :?感謝する気持ちを大事にし、明るくふるまえるように自分をポジティブに保つ

私は自分を励ましてくれる、すばらしい人々を見つけました。

 

アールデン・ミルズ :

米海軍SEALに所属していた過去を持ち、

フィットネス企業を立ち上げましたが、

失敗の危機に瀕しました。

そこで彼は4人の子供のために、

『Be Unstoppable (負かすことのできないものになれ)』

を書きました。

 

イサイア・ハンケル博士:

彼は博士号取得目前に、

キャリアの危機に直面しました。

現在は目標達成のエキスパートとして、

『Black Hole Focus(ブラックホールに焦点を)』

を著しました。

 

 

シェイン・ニーマイヤー  :

薬物中毒者から

トライアスロンに参加するアスリートとなった半生を

『The Hurt Artist(傷ついたアーティスト)』

で描きました。

 

現在はコーチ幹部職を務めており、

もうすぐ一児の父親になります。

 

 

自分を作るのは周囲の人々」という言葉があります。

私には上記のようなエキスパートに近くにいてほしかったのです。

実際には一緒にいてもらうわけにはいかないため、彼らの本やビデオ、ソーシャルメディアを利用し、

彼らからのモチベーションを享受できるようにしていたのです。

 

ステップ2: 毎日の時間の有効活用

 

時間の有効活用を心がけるようにしました。

私は基本的に早起きで、これまでにも5時30分には起きていましたが、

朝の時間が自分を充実させることにとって重要だとは考えたことがありませんでした。

今では自分の目標にしっかりとフォーカスを当てながら、朝の時間を活用しています。

 

具体的には、メンタルコンディショニングやエクササイズ、

一日の行動計画を確認することなどをしています。

このような習慣を身につけてからは、ハーフマラソンにも参加し、体重も10kg近く減りました。

モチベーションを保つエネルギーと自信の源が、自分の中に生まれたのです。

 

ステップ3:ソーシャルメディアを利用する

 

ツイッター、ピンタレスト、インスタグラムのアカウントを設定し直して、

常に自分のモチベーションとなる情報が入ってくるようにしました。

 

モチベーションや成功法に詳しい専門家をいつも探して、フォローするようにしています。

私のSNSのタイムラインでは、引用句や洞察、成功事例、新しい情報など

いつも見ることができるようにしています。

 

ネガティブな思考に入りそうなときは、すぐにソーシャルメディアを使って悪い考えを吹き飛ばすのです。

私はいつもYouTubeでシャイア・ラブーフのモチベーション・スピーチを見て笑っています!

 

ステップ4: サポートチームをつくる

 

これが私にとっては最難関でした。

他人のモチベーションの手伝いすることには幸せを感じますが

自分自身に助けが必要な時に、他人からのサポートを求めようとしない自分に、

罪悪感を覚えていたのです。

 

そのことに葛藤がありました。

そこで、個人的に自分が尊敬している人たちの下を訪ね、自分の置かれた状況について説明しました。

彼らはとても寛大に私にアドバイスをくれたのです。

頭の中にあることを、あらいざらい話して、気分はとても楽になりました。

そして、彼らの客観的なアドバイスからたくさんのことを理解したのです。

なぜ自分がうまくいかないか、という分析の仕方を、根本的に変えることができました。

頭の中のストーリーを書き換えることによって、自信がふたたびよみがえってきたのです。

 

この4つのステップは、私のモチベーションに劇的な変化をもたらしました。

自分の掲げた目標は、ふたたび私を引きつけるものとなり、

メンタル面、フィジカル面ともに成長したことを感じます。

こうやってあなたも自分のモチベーション・カクテルを作り、

新しい目標を見出してください!

 

著者:J.T.O’DonellCareerHMO.com CEO )


元記事:http://bit.ly/1dsiTpU

(翻訳:横手祐樹)

交渉の達人になるために

by レイ・トンプソン

 

 

確かに私はレディー・ガガが好きなのは認めるけれど、

“Born This Way(こうなったのも生まれつき)”を歌う彼女はまちがっています。

少なくとも、交渉に関しては。

Born This Way Album

 

実のところ、「生まれつきの」ネゴシエーターとは、これまで会ったことがありません。

これまでに出会った最高のネゴシエーターは、自力でそうなったのであり、

両親のおかげでそうなったのではありませんでした。

 

にもかかわらず、きわめて多くの人が、ネゴシエーターとして成功を収めた人は、

そうなるDNAを持っていたのだ、とか、

交渉の能力は、外見と同じように、生まれつきのものだというふうに考えています。

彼らはおそらく、どんなにがんばっても、運命は変えられない、と思っているのでしょう。

 

私は、この神話に異を唱えたいと思います。

というのも、この説のおかげで、私たちは自分の交渉の能力を、進歩させようとしないからです。

ここで私は経営科学が示してきた、交渉の能力が生まれつきのものではなく、

私たちが伸ばしていくものだという証拠をあげて、説明しましょう。

 

Baby

 

第一に、実行することと交渉についての証拠をあげましょう。

ほとんどの人は、交渉のトレーニングを受けること、及び、経験を重ねることで、

劇的にその能力を向上させていきます。

たとえば、ある実験では、交渉のテストを8回重ねた被験者の追跡調査をおこないましたが、

経験を重ねることで、被験者の学習曲線は、急激に成長し、

パフォーマンスは10%から30%も向上しました。

 

当然のことながら、他の人々より、上手なタイプはあります。

ある研究で、私は実験で4つのタイプを比較しました。

いくつかの異なる交渉の事例と情況について、

被験者をランダムに以下の4つのグループに分けたのです。

 

・講義を聞くだけのグループ

・フィードバックを受けるグループ

・専門家のやることを見るグループ

・たとえや類推を用いて学ぶグループ

 

最低だったのは、単に講義を聞いていただけのグループでした。

そうして、もっとも効果的な戦略は、シミュレーションを含む、たとえや類推を用いる学び方でした。

 

第2に、あなたが交渉にアプローチするときに、マインドセットに着目します。

あなたは交渉は、学べるものと考えますか?

それとも、生まれつきの才能だと?

 

たとえば、カリフォルニア大学バークレイ校のハース校のローラ・クレイ教授の研究チームは、

ある被験者のグループに、交渉のスキルは学ぶことができるものであると伝え、

別のグループには、先天的に受け継がれるものであると伝えました。

そうして、全員に、まったく同じビジネスの交渉をおこなってもらったのです。

 

結果は、交渉のスキルは学ぶことができると聞いた方が、遺伝と聞いたグループより、

かなりうまくこなすことができたのです。

 

このマインドセットは重要です。

もちろん私たちは、すべての面において、信頼度95%の統計に基づいているわけではありません。

それでも、自分が現場で最高の交渉をおこなっているわけではないと感じているビジネスパーソンは、

筋肉を鍛えるように、応答のトレーニングをおこなえば、スキルを身につけることができるのです。

 

 ビジネスの現場で最高の交渉を

 

最後に、ひとたびあなたが自分の交渉技術を改善できると理解するならば、

あなたの最大のハードルは、適切な時と場所でその知識を用いるということです。

私は研究を通じて、「不活性な知識」の問題を扱ってきました。

すなわち、経営者やリーダーのほとんどが、自分に必要な効果的な交渉スキルを備えているのに、

実際に、もっともそれが必要なときに、それを引き出すことができないということです。

 

幸いなことに、私たちはこの「不活性な知識」の回避方法を見つけました。

 

授業やセミナーや仕事の中で、あなたがスキルや戦略を学んだときは、

かならず少なくとも2つの情況を思い描いて、

スキルや知識をあてはめてみてください

 

このように複数の情況を考えることで、あなたは自分の知識をさまざまな情況で

移し替えることができるようになります。

そうすることで、あなたはうまく軌道に乗せることができるのです。

 

著者:レイ・トンプソン(ケロッグ経営大学院教授)


元記事:http://bit.ly/1LqqcZv

(翻訳:服部聡子)

クライアントが離れてしまったらどうするか?

by ジェフ・ウィリアムズ

 

 

大口のクライアントが去ってしまったら、

あなたの会社は二度と立ち直れないと思っているかもしれません。

けれども正しく行動すれば、損失を成功に変えることもできます。
誰もクライアントに切られたことなど、話したくはありません。

けれどもこれは、ビジネスをやっていれば誰にでも起こることなのです。
これまで大口のクライアントから切られた経験がないのだとしたら、

おそらくあなたは一般大衆を相手にしているのにちがいありません。

けれどもそこでも顧客は毎日、あなたの商品やサービスを、

選んだり、やめたりしながら、

あなたと取引するかどうか、ひそかに意志決定を行っているのです。
ある時点で、あなたの取引相手は、もはやあなたのサービスは必要ない、と結論を出しました。

そうして彼らはあなたと関係を断つことにします。

ぶっきらぼうに、怒ったように、あるいは申し訳なさそうに。

 

では、クライアントがもはやあなたと取引をしない、と言ってきたら、

あなたはどうしたら良いのでしょうか。

 

起業家として、あなたは悪いことは時に起こるものだということを

知っていなければなりません。

そんなとき、あなたにできることは、それに対応し、

あなたに言えることを伝えるだけなのです。

1.  推薦を頼む

 

一見、これはとんでもないことのように思えるかもしれません。

けれどもコンサルタントであり、スピーカーでもあるマーク・ファウストは

以下の点を指摘します。

 

解雇されたからといって、かならずしもあなたが失敗していたり、

相手があなたの仕事に悪印象を抱いたりしているとは限りません。

できれば、推薦状を書いてもらったり、

派生的な仕事をまかせてもらったりするのです。

 

ただ、これを頼む前に、何がうまくいかなかったか、

何らかの方法で、もう一度クライアントの仕事をやらせてもらえないか、

聞いてみる必要があります。

もちろん、クライアントが明らかにあなたの仕事、もしくはあなた自身に

不満を持っていることが分かっていれば、

推薦を頼むことはできません。

その代わりに…

2.  クライアントの競合のところへ行く

 

競合のところへ行き、あなたが過去にした仕事を参考にして仕事をすることは、

倫理的に見て、何も問題はありません。

 

とファウストは言います。

 

もちろん、たとえば機密情報を公開するような、

倫理に反することを行っても良いという意味ではありません。

また、あなたをお払い箱にした重役が、

あなたのことを喜んで保証してくれる、と偽ったりしてもいけません。

言葉を換えれば、あなたの誠実さを疑わせるようなことは、一切してはならないのです。
けれども、あなたを解雇した会社のために、あなたがしてきたことは、

あなたの職歴と経験の一部です。

 

そうして以前のクライアントの競合と一緒に仕事をする能力があなたに十分あるのなら、

自分を縛るようなまねをせず、そのチャンスをつかんでください。

とはいえ、ファウストはこのように指摘します。

 

おそらく多くの会社やコンサルタントは、

元のクライアントが最大の競合であるような人とは、距離を置きたがるでしょう。

 

3.  試合後の分析を

 

もし推薦状が手に入りそうもなく、

競合もあなたを雇ってくれそうになくても、

少なくとも、今は、何が間違っていたか、はっきりさせることができます。

どうしてあなたが切られたかわからなければ、ふたたび同じ過ちを繰りかえすでしょう。
ダイレクト・マーケティング・スタートアップのコネクト・ホーム・ソリューションズLLCの社長ニック・ニーハウスは、

私と話をする数か月前に、2人の大手クライアントから、契約を切られたばかりでした。

 

どちらの時もニーハウスは、8人の従業員に向かって、

収益の30%を失ったことを告げました。

 

「完全歩合制で働いている従業員にとっては、労働時間が少なくなることは大問題です。

私の収入にとっても、大きな打撃でした」とニーハウスは言います。

 

中小企業にとって、どんなクライアントを失うことでも、たいていの場合、一大事です。

けれども、起ち上げて間もない会社にとっては、一大事どころではない、死活問題です。
それでもニーハウスは、

「自分は頑固なので、あきらめて、先へ進むのはいやだった」と言います。

その代わりに、二度とも事後分析をして、何が起こったのか、明らかにしようとしました。

最初の時は、彼の会社の価格体系がうまくいってなかったことがわかりました。

 

私たちは新規顧客を重視し過ぎていたのです。

クライアントには2種類の料金が設定されていました。

配布したパンフレットで購入する人向けと、新規顧客向けです。

そうして新規顧客の方を、ずっと低く設定していたのです。

彼がまた別の大口顧客を失った二番目の時は、

自分のビジネスモデルがどのように効果を上げるか、

クライアントを十分に教育していなかったことがわかりました。

 

これまで最初はクライアントの相談を受けるという形で行っていましたが、

新規顧客に対してうまくいっていなかったので、

それをむしろ顧客のためのコーチング・セッションに変更していきました。

マイケル・パヴォーネも、2007年に彼の所有する広告会社の収益の30%を占めていたクライアントを失ってから、

こうした事後分析を行いました。

 

けれども、ニーハウスとは異なり、その広告会社はスタートアップではありませんでした。

パヴォーネ社は1992年に創業し、60人以上の従業員がいて、

年間収益が3,000万ドルにもなる企業です。

 

同社が最大のクライアントを失ったのは、むりやり外部からの統制が入ったことからでした。

パヴォーネ社のPRディレクターであるマイケル・ダッフィールドは、

「守りを固めることで、変革を成し遂げたのです」と言います。
同社のCOOであり、パヴォーネのパートナーでもあるエイミー・ビーマー・マレーは、

クライアントから切られたことで、非常に多くの貴重な教訓を得た、と言います。

「ある意味で、失った収益に相当するほどの価値ある教訓でした」
けれども、もし事後分析の結果、クライアントが離れていったのは、避けられないことで、

あなたやあなたの会社に何の落ち度もなかったことがわかったら、どうしますか?

ここからあなたは最終的な一歩を踏み出す時です。

4.  損失を受け入れる

 

「顧客を失うことは、いつも私の仕事や私自身に対して、不信任投票がなされたように感じます。

責任者として、受け入れるのは、簡単なことではありません」

とニーハウスは言います。

 

起業家として、あなたは悪いことは時に起こるものだということを

知っていなければなりません。

そんなとき、あなたにできることは、それに対応し、

あなたに言えることを伝えるだけなのです。

「人間は、ともすれば、世界は変化のないまま続いていく、と思いがちなものですが、

あなたの最良のクライアントが、10年後も最良のクライアントであることは、

おそらくないでしょう」とファウストも言います。

 

そうして彼は、限られた数のクライアントに売上を頼る中小企業のオーナーは、

そのクライアントがもっとも収益率が高いか、

どのクライアントがもっとも成長の余地があるか、

どのクライアントがもっとも失うリスクが高いか、

チャートも含めたマーケティング・プランを用意しておくことを勧めています。

 

その上で、あなたはそれぞれのクライアントに対して、

マーケティング・プランだけでなく、

つなぎ止めることと、離れていった場合の2種類の戦略を考えておかなければならない、と言います。

そうすることで、つねに新しいクライアントと収益源獲得に動き出せるからです。
あなたが損失を受け入れ、積極的に新しいクライアントを獲得しようとするのが速ければ速いほど、

あなたのビジネスもうまくいきます。

 

何よりも、その原因が資金不足であろうと、

顧客が望むものを提供できなかったことであろうと、

単にクライアントがあなたのことを好きではなくなったからであろうと、

クライアントを失うことは、不可避であるといえます。

 

それが弱肉強食の世界の本質です。

けれども、あなたが前もって計画にそのことも含めていれば、

新しいクライアントを獲得することもできるのです。

また、そうなることで事態が好転することもあり得るのです。

パヴォーネは言っています。

 

「進化か、さもなくば、死です」

 

 

著者:ジェフ・ウィリアムズ(著述家・編集者)


元記事:http://amex.co/1MzRpg1

(翻訳:服部聡子)

 

 

判断を遅らせることの価値

by リチャード・ブランソン

 

 

あらゆるリーダーが身につけておかなければならない重要なスキルの1つに、

決着をつけるタイミングを知る、

つまり、最終的な決定を全体に知らせる前に、一歩退いて、

より広い見地から全体を物事を眺めるタイミングを知る、ということがあります。

 

混乱や興奮、急成長や危機のさなかにあっては、

通常より多くの決断を、少ない時間で下さなければなりません。

できるだけ早く決めてしまいたい、という強烈な誘惑にかられてしまうことでしょう。

そのような中でリーダーは落ち着いて、自分の選択に自信を持ち、

自分のチームと顧客の将来に展望を持ち、情況をコントロールしなくてはならないのです。

 

それは、すべての事実を把握する前に、軽率に結論を出すことではありません。

 

私は先日、スティーブン・コヴィーの長く語り継がれるであろう教え、

「まず理解に徹し、そして理解される」(『七つの教え』)についてのこんな話を読みました。

 

その中に、2個のリンゴを持ったかわいい女の子の話が出てきます。

お母さんが来て、リンゴをひとつちょうだい、と言いました。

すると女の子はお母さんを見上げてから、

リンゴを一口かじり、次にもうひとつのリンゴも同じようにかじったのです。

お母さんは、この子は自分のことしか考えていないのね、とがっかりしました。

ところが女の子は一方を母親に差し出し、こう言ったのです。

「ママ、これを食べて。こっちの方がおいしいよ」

Pomme

 

たとえ私たちがあらゆるデータを知り、

あらゆる角度からシナリオを検討した、と思っていても、

状況についての真相は、思いがけないところにあるかもしれません。

 

だからこそ、人生はすばらしいのだとも言えます。

 

私たちが何かを理解し、学んだ、と感じるのは、まさにこのような時なのですから。

そういうわけで、ビジネスにおいて、判断を遅らせることは、有意義なのです。

 

これまでにも私が素早く決断したいという誘惑を抑え、

全体像がはっきりと見えてくるまで決定を先送りしてきた経験は、数多くあります。

 

決定を遅らせることによって、滅多にない機会を失うこともあります。

思い出すのは「トリビアル・パスート」という新しいゲームの権利を買うかどうか、

決断に時間をかけすぎてしまたっことです。

 

けれども、機会を逃したことで、大きな失敗を回避することができた経験も、

1度ならずありました。

 

判断に代わるものとして、統計を使用することに過度に依存することが増えてきています。

事実や数字は極めて役に立つ反面、データ分析だけにすべての決定を委ねるべきではありません。

「広告の父」デイヴィッド・オグルヴィは、重役陣が判断する上で、それだけ統計に依存しているか、

このようにまとめています。

 

彼らは調査にあまりに頼りすぎる。そうしてそれを、

酔っぱらいが街灯を照明としてではなく、

自分の体を支えるために使うように、使用している。

 

意志決定の際に不可欠なのは、見落とされがちですが、静かに熟考することです。

 

すべての統計に目を通し、専門家みんなと話をし、投資家と分析を終えた後、

ひとりになる時間を取って、ものごとがはっきりするまで考え抜くことです。

 

散歩して日陰を見つけたり、ただすわってしばらく考えるだけでもかまいません。

無用に時間をかける必要はありませんが、焦ってはいけません。

バランスを取ることがたいせつなのです。

そうすることで、あなたははるかに良い最終決断を下すことができるでしょう。

 

 

著者:リチャード・ブランソン (ヴァージン・グループ創設者)


元記事:http://bit.ly/1dK4h57

(翻訳:服部聡子)

 

どんな問題でも解決できる10のステップ

by ブライアン・トレイシー

 

 

問題に直面したら、どういうふうにして解決しようとしますか?

途方に暮れてしまう? 

それとも、なんとか解決方法を見つけ出そうと、問題を強引にねじ曲げる方ですか?

 

人はしばしば、平常心を失い、混乱したまま、問題にぶつかっていこうとします。

やみくもに手を出し、

やがて自分がもがくばかりで一向に解決に向かっていないことに気がついて

愕然としてしまうのです。

 

問題を建設的に解決するための10のステップ

 

ここで問題を体系づけて考える10のステップをご紹介します。

このやり方でクリティカル思考を鍛え、問題解決のテクニックを向上させていきましょう。

 

  1. 言葉を否定的なものから肯定的なものに変える

 

「問題」という言葉ではなく、「情況」や「チャレンジ」「機会」という言葉を遣ってください。

どんな困難な情況であっても、それをとらえる言葉が肯定的であればあるほど、

自信が生まれ、楽観的な気持になってきます。

建設的な解決や、難局を突破するようなひらめきは、

前向きで、洞察力のあるときにしか生まれてきません。

 

critical_thinking

 

  1. 情況、または問題をはっきりと見定める

 

あなたが直面している「チャレンジ」は、正確にはどんなことですか?

あなたが感じているストレスと不安は、いったいどこから来ていますか?

あなたは何を心配しているのですか?

どうしてあなたは不幸なのですか?

それを書き出して、細部まではっきりさせてください。

 

  1. クリティカル思考で異なった方向から問題にアプローチ

 

自分に尋ねてみてください。

「ほかにどんな問題がありますか?」

表面的な答えで満足しないで。

現れているものに目を奪われることなく、問題の根本をみきわめてください。

いくつかの角度から問題にアプローチしてみましょう。

ブレインストーミングによって、異なる解決法を考えるのです。

解決策は1つではないかもしれません。

 

  1. 問題の最善の解決をはっきりと見定める

解決するためには、正確に何を成し遂げる必要がありますか?

解決するためには、問題に含まれているどんな要素をクリアしなければなりませんか?

この問題に関して、あなたが最善と思える解決は、どのようなものですか?

基本姿勢をはっきりとさせていきましょう。

 

  1. チャレンジを成し遂げるには最高の方法で

 

直面している問題に対して、自分が取ることのできるさまざまな方法のなかで、

もっとも良いと思われる解決方法を選びます。

もう一方で、自分が理想とする解決方法をも選び、比較します。

いま、この情況においては、何をなすのが最善なのでしょうか?

 

  1. 最悪の結果に備え、どう乗り越えるかを考える

 

自分の決断を実行する前に、こう自問してください。

「もしこの決断に効果がなければ、起こりうる最悪の事態はなんだろう?」

あなたの解決策が効果をあげない場合を受け入れ、

何か他の方法を試す準備をしましょう。

 

challenge

 

  1. 進展を測る

 

自分の決定に対する評価の基準を用意しましょう。

あなたは何をもって自分が「前進している」と評価しますか?

あなたは何をもって自分の「成功」を評価しますか?

あなたはこの解決策によって達成できることと、

別の解決策によって達成できることを、どのようにして比較するのですか?

 

  1. 自分の決断には責任を取りきる

 

決断にもとづいて実行したことは、すべて自分に責任があると受け入れてください。

結果に対して最終的な責任を負う人のいないところでは、

どんな建設的な構想も、具体化することはありません。

 

  1. いつまでに解決するか、最終期限を設ける

最終期限を決めなければ、どれほど話し合っても意味はありません。

もしそれが重大な決断で、実行に移すまでに時間がかかるのなら、

短期的な期限とスケジュールを設定し、周知させてください。

 

最終期限や短期的な期限によって、自分が順調かどうか、

また遅れを取っているかどうか、すぐにわかります。

また、これから先に現れる障害や難所を軽減するために、

どうやったらいいか対策を立てることもできます。

 

  1. 行動を起こし、問題を解決しよう!

 

さあ、始めましょう。仕事にとりかかるのです。緊張感をもってください。

はっきりと見定められた目標に向かって動き出すのが早ければ早いほど、

あなたの創造性は養われます。自分にエネルギーが満ちてくるのを感じ、多くのことを学ぶでしょう。

取り組むのが早ければ早いほど、あなたのゴールに到達する能力も、どんどん磨かれていくのです。

 

結論

 

あなたはどんな問題でも解決することができるし、どんな障害でも克服することができます。

目標に到達するまで、すばらしい創造的な知性を使い、

首尾一貫して、たゆまず行動し続けさえすれば、

どんなゴールでも設定できるし、達成することができます。

 

成功とは、創造的に考える人にもたらされるものです。

そうして、あなたが創造的に考える能力を発揮するとき、

あなたの前には限りない成功が開かれています。

 

著者:ブライアン・トレイシー


 

元記事:http://bit.ly/1F1SS9I

(翻訳:服部聡子)

 

 

本:『頭の整理』

The Organized Mind:

Thinking Straight in the Age of Information Overload

(原題) 『頭の整理: 情報過剰の時代に理路整然と考えるには』

著者:ダニエル・J・レヴィティン

 

―― 明晰で、重要で、いつもながらに絶妙な書きぶりの本である。 ダニエル・ギルバート

 

ダニエル・J・レヴィティンは、過去の二つの著作

音楽好きな脳―人はなぜ音楽に夢中になるのか

「歌」を語る  神経科学から見た音楽・脳・思考・文化』 

でニューヨークタイムズ・ベストセラーを手にしました。

この2冊を読めば、最先端の神経科学を、情報満載で面白みあふれる語りに落とし込む

稀有な能力に気がつき、たちまちファンになってしまうことでしょう。

 

今回、レヴィティンは、デジタル時代に生きる誰もが無関係でいられない問題、

つまり、頭の中を整理することに取り組みます。

これこそが、押し寄せるデータの奔流を、ある人が手際よくさばける一方、

それほど器用でない人もいる理由なのです。

『頭の整理』は、成功の陰にある科学を解き明かし、ビジネスに活用する読者を狙った章も設け、

小さくても決定的な変化を起こして、人生を自分の手の内に取り戻す方法を解説します。

 

 

 


 

元記事:http://amzn.to/1N5i3iG

(翻訳: 角田 健)