起業前にやっておくべき5つのこと

(※この記事はhttps://www.linkedin.com/pulse/5-must-dos-before-becoming-entrepreneur-j-t-o-donnell/を翻訳したものです)

by J・T・オドネル

多くの社会人が、やりきれない思いを抱えながら、今日も仕事をしています。あなたもそのひとりではありませんか?

先のギャラップ調査によると、労働人口の87%が自分の仕事に「やりがいを持てない」と感じている(言葉を換えると、楽しんではいない)ことがわかりました。こうした人々の多くは、いつか起業する日が来るのを夢見ているのではないでしょうか。
みんな、雇い主のために働くことを、金でできた鎖につながれたように感じ、どこかでうんざりしているのでしょう。不満を抱えた社員のかなりの数の人々が、自分のために働き、コントロールしているのは自分だと実感する日を空想するのです。

けれども、仕事を辞めて、フルタイムの起業家になる前に……
私はこのことをお聞きしたいと思います。

では、どうしてスタートアップの90%が失敗しているのでしょうか?
フォーブスの記事によると、アメリカでは新規事業の90%が失敗しているということです。どうしてなのでしょうか?

それは、多くの人が、立ち上げの時期を生き延びる準備ができていないからです。そのために多くの人々が生計を支えることができなくなってしまうのです。

ものやサービスを売ることは、多くの人が考えるより、大変なことです。起業家も情熱だけでは成功できません。

先日、私は「ユー・ユニバーシティ」のポッドキャストで、創設者のマイケル・ペッグズからインタビューを受けました。その中で、私たちは起業までの道のりについてや、自分が「私の仕事」であると実感することが、のちに起業家へと成長していく上で助けになることについて、話し合いました。

「私の仕事」を成功させるために何が必要か、ということや、どうして私が起業家になろうと思うようになったかを話しながら、私は、野心的な起業家が全員、会社を立ち上げる前にやっていたことについて、考えさせられたのです。

そのときの話はさておいて…

ここでは、そこから5つのアドバイスをお送りしましょう。

1. できるだけたくさん貯金をしておくこと

すくなくとも給与1年分、できれば2年分が必要です。事業を起こすのにかかりきりになる間、収入の心配をしないですむようにしておくのです。
起業時に、金銭的に余裕があればあるほど、受けるストレスも少なくてすみますし、そうなれば肝心のビジネスでも、良い決断を下しやすくなります。

2.あなたの情熱と、人々が抱えている問題が交差する地点を見きわめる

すべては需要と供給の関係にあります。
お客様が買いたいと思うものをあなたが提供できなければ、うまくやっていくことはできません。
反面、あなたが起業家になることを選んだのは、好きなことがやりたいという情熱があったからです。

解決策は、この両方のベクトルが交わるところを探すことです。
あなたの情熱と、人々が抱える問題が交差する地点を見きわめられれば、あなたは価値のある、しっかりした提案をもって、あなたのビジネスをスタートさせることができるでしょう。

3. あなたのネットワークのために働く

ビジネスをうまくスタートさせるためには、できるだけ大きな支援の輪が必要です。専門家や同僚、友人、家族からなる、広汎なネットワークが不可欠なのです。

起業家としての船出に際して、周囲の人々に支援を要請する時のために、あなたは彼らの要求に応えることで、「信用の貯金」をしておく必要があります。それが「ネットワークのために働く」ということなのです。

あらゆる機会を通じて、周囲の人々の助けになる方法を、知っておきましょう。そうすれば、みんなもあなたのことを大切に思い、信頼してくれるはずです。たとえば…

  • 周囲の人と必要な情報やリソースを分かちあう
  • 空いた時間をボランティア活動にあてる
  • あなたのネットワークに属する人が、互いに親しくなれるように手助けする

これらはほんの一例ですが、あなたが今日、ネットワークのために働いておけば、明日はネットワークがあなたのために働いてくれることを忘れないでください。

4.あなたの「起業までの道のり」のストーリーを作る

これは、起業家として成功するためには、不可欠の要素です。成功した会社にはかならず、すばらしいストーリーがあります。とりわけ起業家は、その物語を熱意と確信をこめて語ることができます。

紆余曲折に満ちた物語でなければなりません。感動を呼び、人々が夢中になり、行動を起こしたくなるような。何より大切なのは、誰もがあなたのビジネスが成功するよう、応援せずにはいられなくなるようなストーリーであることです。

あなたが起業家として成功したいなら、あなたの「起業までの道のり」は、細部まで明確で、うまく語られなければなりません。自分のストーリーをおもしろく語る方法を学ぶことが重要になってくるのです。
まずはストーリーの細部をはっきりさせ、確かなものにすることから始めて、感情に訴えかける山場を作ります。

5. あなたのストーリーをシェアする ― できるだけ大勢の人と!

あなたのストーリーができたら、今度はそれをみんなに知ってもらわなければなりません! 同僚や、家族や、友だちとシェアしましょう。オンラインでも、オフラインでも、できるだけ大勢の人と。あなたのストーリーを話す相手は、多ければ多いほどいいのです。

あなたがビジネスを始めるらしい、という評判を取っておくことが重要です。どうしてあなたが熱意を持って会社を設立しようとしているのか理解してもらえれば、みんなあなたを支えてくれます。けれども、そのことはあなたが語って聞かせなければ、誰にもわかってもらえないのです!

ここにあげた5つの秘訣が、あなたがいつの日か旧態依然の職場を離れ、起業という船出を果たす助けになることを、願ってやみません。

自分の会社を運営することは、苦労するだけの報いがあります。ただし、それもうまくやってのけてこそ、なのです。もちろん困難なことや紆余曲折があるでしょうが、あらかじめできる準備をしておけば、失敗のリスクを抑えることになるはずです。

上にあげた5つは、おそらくその助けになるでしょう。

幸運を祈っています。


元記事:http://linkd.in/1Cun9yB
(翻訳:服部聡子)

起業適性テスト

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今の仕事をやめて起業する前に問うべき質問

フルタイムの仕事という安定を捨てて起業することは、危険が伴うことであり、多くのストレスがかかるものです。その大きな一歩を踏み出すにはいつが最適なのか、どうすればわかるでしょうか?今の仕事をやめる前に問うべき質問を、以下にあげます。

1. 現在の仕事がただつらい(不満、つまらない)だけではありませんか?
現在の職務に対して不満があるという理由だけで、起業したいと思う人がいます。綿密なビジネス・プランを立てることで、一時的な感情に任せた決断を避けることができます。今の仕事をやめたいという気持ちに加えて、成功する見込みのあるビジネス・アイデアと、マーケティングと経営に関する良いプランがなくてはなりません。計画を立案するときは、今の仕事と収入をできる限り長く維持しましょう。

2. 複数の役割を進んで果たすことができますか?
ビジネスを始めるということは、いくつもの帽子をかぶるようなものです。あるときは技術担当者、あるときは販売員、あるときは清掃スタッフとなるのです。ですから、今の仕事をやめる前に、「私は、マーケティングからメンテナンスまで、さまざまな役割を果たすことに対して不満を抱かないだろうか」と問うことが必要です。

3. あなたの強みと弱みは何ですか?
複数の役割を考慮するとき、自分の得意なこととそうでないこと(改善・向上させるべきこと)について、自分に正直になりましょう。プログラミングのスキルを強化すべきなら、そのスキルを持つ人を探してパートナーになってもらいましょう。

将来のお客様や競合は誰でしょうか?あなたが考えているビジネスのコンセプトに関わる市場について、すべてテストをすることはできないかもしれませんが、少なくとも、お客様は誰か、どんな競合がいるのか、理解しておくべきです。

4. あなたをサポートしてくれる人たちも乗車していますか?
起業へとスムーズに転換していくために、起業のプランを家族に伝えるべきです。ビジネスを始めるにあたって必要とされる代償や妥協も含めて、家族は応援してくれるでしょうか?起業のリスクについて、はっきりと話しましょう。ある人が起業をすると、その人の家族も何らかの影響を受けるからです。家族をはじめ、あなたをサポートしてくれる人たちが自分のアイデアを支援したがらないという場合は、今の仕事をやめることは考え直したほうがよいかもしれません。

5. バックアップがありますか?
起業する前に代案を用意しておけば、無防備なところを不意に襲われずに済むかもしれません。一時的にお金が必要なときに、パートタイムで何か仕事をすることができますか?または、フルタイムの仕事を新たに始めて、起業プランは保留にしておくことになるでしょうか?リクルーターや現在の(または過去の)雇用主などと関係を築いておきましょう。

6. 取り返しのつかない状況を避けるためには、どうすればよいでしょうか?
今の仕事をやめると決心した場合、その雇用主もあなたの起業を助けてくれるかもしれない、ということを覚えておいてください。突然退職するのではなく、良い関係のまま退職する方法を見つけましょう。


(出典: Dizik, Alina. “10 Questions to Ask Before Quitting Your Job to Start a Business.” Entrepreneur Magazine. March 13, 2013.)


弊社ビジネスクラブのメンバー様向けに、起業適正検査用の質問用紙もご用意しております。クラブに参加を希望される方は、こちらまでお問い合わせくださいませ。

(翻訳:渡部真紀子)

サメのようにイノベーションをおこなうには

(※この記事は”http://blog.startwithwhy.com/refocus/2012/08/how-to-innovate-like-a-shark.html“を翻訳したものです)

by サイモン・シネック

 

1975年のことです。
大作映画に名を連ねた経験のない若い映画監督が、ホラー映画を撮ろうとしていました。彼の名は、スティーブン・スピルバーグ。

スティーブンは、サメが襲ってくる血みどろの暴力的な映画を構想していました。 人を殺すことしか考えていない巨大な化け物が、何も知らない餌食を襲うところを、観客に見せつけたいと思ったのです。

ところが問題がひとつありました。映画で主役を演じるはずの機械仕掛けのサメは、期待通りの動きがほとんどできなかったのです。若い監督が想定していたサメの襲撃は、まったく撮ることができませんでした。

機械仕掛けのサメに不満を覚えた撮影チームが、ついに解決策を見つけました。彼らは暴力を、私たちの想像にまかせたのです。

観客が見るのは背びれだけ。
次にある人物の姿が海中に消えます。
すると海面が真っ赤に染まる。

それだけでした。ほかのシーンでは、私たちは背びれさえ目にしません。

私たちは、黄色い樽が海面を横切っていくのを見て、深いところにサメがいる、樽にとりつけられたロープを引っぱりながら、次の獲物に向かっているのだ、と想像するのです。

その効果はあまりにも強烈で、私たちの社会全体に大きな影響を及ぼしたほどでした。

もちろん、サメの存在は、誰もが知っていましたが、サメがビーチに近づくことなど、ほとんど考えたことがなかったのです。

ところが『ジョーズ』の映画以降、サメに対するヒステリックな反応が急増し、今日にいたるまで残っています。実は毎年、イヌに殺された人の方が、サメに殺された人よりも多いのですが。

スピルバーグがブレインストーミングの会議で『ジョーズ』のストーリーを語ったときは、そのような計画はまったくありませんでした。自分の望んでいるとおりのものが得られないとわかったときに、その解決法が浮かんだのです。ろくに動かない機械仕掛けのサメが、彼にもうひとつの解決法を見つけさせたのです。

私たちは、イノベーションというものは、豊富な資金とリソースのあるところに生まれる、という誤った信念を持っています。

実際は、まったく反対なのです。リソースの不足しているところに、資金の足りないところに、何かがうまくいかなくなったそのあとに、私たちにほんとうのイノベーションが可能になるのです。どうやったら効果があがるのだろう、と、繰りかえし想像力を働かせたのちに。

そこに、大企業がほんとうの意味で、革新的な商品を製造することがまれな理由があります。望むものなら何でも作れるほど、豊富な資金もリソースもあるからこそ、なのです。

問題は、彼らが新しい方法をどうしても見つけなければならないというせっぱ詰まったものを感じておらず、そこまで革新的なものを求めていない、というところにあります。

一方、小さな会社というのは、大企業に比べて、大きなアイデアが生まれやすいといえます。お金もリソースも乏しく、彼らには自分たちの持っているものを、いかに働かせればよいかを、わかっているからです。

そうして大企業はそのアイデアのために、小さな会社を買収するのです。

誤解のないように言っておくと、スピルバーグもまた、映画学科の学生でした。機械仕掛けのサメがなくても、自分の知識から解決できたかもしれません。

彼はアルフレッド・ヒッチコックが、サスペンスを盛り上げるために用いたテクニック、不吉な音楽や、単純な小道具の使い方、出来事がすべて終わってからの見せ方などを知っていました。サスペンスとは、私たちの目の前で起こるものではなく、想像力の内部で起こるものだと知っていたのです。

知ってはいても、その知識をどうしても使わなければならないときが来るまで、活用する必要はありませんでした。

そうして、多くの人がもっと多くのものを生み出すことができない理由もそこにあります。

大企業には頭の良い人も大勢いるのに、必要がないために、自分の聡明さを活用しないのです。必要なリソースならすべてそろっているからです。

それに対して、賢い実業家は、自分の知性に頼るしか選択肢はありません。そうして、彼らは大企業の外で、毎日イノベーションを成し遂げているのです。

イノベーションは、夢から生まれるものではありません。苦闘から生まれるものです。イノベーションの核心は、未来を築くためのものではありません。今、ここでの問題を、解決しようとするものなのです。

そうして、最高のイノベーションとは、ちょうど『ジョーズ』のサメのように、そこにいることに気がついていない「何か」なのです。

 

著者:サイモン・シネック


元記事:http://blog.startwithwhy.com/refocus/2012/08/how-to-innovate-like-a-shark.html

翻訳:服部聡子
出産・退職後、在宅で働ける資格を身につけるために翻訳を学び始める。
約5年フィクション/ノンフィクションの下訳、ウェブ・ライターを経て、
『限界はあなたの頭の中にしかない』に巡り合い、深い共感を覚え、弊社に。

 

 

 

6人の女性起業家によるアドバイス

by エイミー・フェッター

 

 

男性優位の中で、会社を巧みに所有・経営する女性たち

 

アメリカの起業家の中で、女性層は急速な成長を遂げています。

しかしながら、男性が経営するビジネスに比べると、女性が経営するビジネスは、

高い割合で失敗しやすく、従業員も少なく、また収益も低いという傾向があります。

このような差が生じた理由は、さまざまであり、一概には言えませんが、

資本にアクセスすることの困難さや、根強い社会通念、

また、男性が所有するビジネスと、女性が所有するビジネスの業界の違いなどが、

このアンバランスの背景にあるとされています。

けれども、外部的な条件というよりは、

女性の内面的な状況に起因するものもあるのかもしれません。

 

私は女性や女性起業家と話すために、自分の時間の90%を、移動に費やしています。

女性が起業し、ビジネスを成長させていくための課題を探求しているのです。

その中でわかったのは、第一の理由が、自信が不足している、ということでした。

 

こう語るのは、EBW2020(2020年までに10億人の女性に力を)の創設者であり、

デル社の前客員起業家でもあるイングリット・ヴァンダーヴェルトです。

けれども、と彼女は続けます。

 

自信の不足に対する特効薬は、行動あるのみ、なのです。

メンターがいれば、私たちは行動が起こせます。

だからこそ、EBW2020は、最優先課題として、

無料の支援プログラムで、女性にメンターを紹介しているのです。

歴史的に見て、ビジネスの世界では男性が舵を取って来ました。

その姿を見て人々は、リーダーというのはかくあるものだと考えるようになったのです。

ところが女性は、自分もそのキャリア・パスや経験を分かち合えるような

女性のロールモデルを見つけるのに苦労している、とヴァンダーヴェルトは言います。

 

だからこそ女性は、なかなか昇進できないし、

まして重役に就くことは困難です。

私たちはロール・モデルが不足しているのですが、

世の中には、すばらしい女性たちが、すばらしい会社を起ち上げているのです。

Re/code掲載された、シュキンダー・シン・キャシディの記事

Tech Women Choose Possibility(技術系女性は可能性を選択する)」も、

昨今のマスコミ報道にも、女性起業家はほとんどふれられていないことに

焦点を当てながら、ヴァンダーヴェルトと同じことを言っています。

彼女の記事が取り上げるのは、技術業界についてですが、

彼女の意見は、ビジネス界全体に当てはまるものです。

女性起業家は、メディアにはほとんど登場しませんが、

現実の社会で、彼女たちは確実に進歩を遂げています。

ここで、その中から6人を紹介しましょう。

彼女たちのヒントを、あなたのビジネスを次のレベルに引き上げるために

役立ててください。

     
ミッシェル・ガルシア :エアルーム・ケータリング・オーナー
コロラド州デンバー

あらゆる答えを知っている経営者も、

あらゆるスキルを備えている経営者も、この世には存在しません

私ができる最高のアドバイスは、

ほかの人に助けやアドバイスを求めることを恐れないでほしい、ということです。

もちろん私も、独力で起業したわけではありません。

たくさんの助けがあり、私を支えてくれる多くの人の存在があったのです。

消費税について学ぶときも、ウェブサイトを開設しようとするときも、

新しいマーケティング・プランを立てるときも、障害はいたるところにあります。

いつもそんなときには、助けを求めてください。

とても単純なことだし、あまりにありふれたことを言っているように聞こえるかもしれません。

でも、それはほんとうのことなのです。

誰もが、人が成功していくところを見たいのです。

成功できるかどうかは、成功している人の助けを得られるかどうかにかかっているのです。

 

アマンダ・ルー : スタジオ・モンダインの共同経営者

Amanda Luu

何を申請するにせよ、会計士と相談してください。

自分でやろうとせず、会計士と一緒に

最大限努力すれば、収益の目標に到達できるかどうか、考えてください。

会計士との関係は、きわめて重要です。

ですから、しっかりした経験を積んだ、信頼できる人を探してください。

そのほかのアドバイスとしては、あなたの業界の内部、外部を問わず、

本物の絆を築いていくことです。

私たちの仕事が、紹介を基盤にしているということもあるのですが、

ひとつの人間関係が、あなたの日々を生かしも殺しもするのです。

周囲の人々と真剣に向き合い、その輪を拡げてください。

 

ブライディ・ピコット : シング・インダストリーズ CEO
ニューヨーク州ブルックリン

BRIDIE PICOT

スタートアップを考えている人に送る私のアドバイスは、

自分の思い通りに始めていってください、ということです。

どれほどの仕事を自分がこなさなければならないのか、どれほど勉強が必要なのか、

前もって調べておけばおくほど、あなたのスタートは遅れてしまいます。

私が最初、シングを起ち上げたときには、何もわかっていなかったので、

かえってそのことが良かったと思っています。

ひとたび始めてしまえば、新しい仕事に取り組むことは、

ずっと簡単になります。

 

アニー・リャオ・ジョーンズ 😕ロック・キャンディ・メディア 社長兼CEO
テキサス州オースティン

    
子供の頃、父は会社を経営することについて、2つのことを話してくれました。

「誰も彼もが、傷つけるようなことをしてくるだろうが、

それに対しても寛大でなければならない。

けれども、誰にも、自分を変えさせてはならないんだ」

もうひとつは「会社を経営することは、世界でもっとも孤独な努力だ」

ということです。

父は正しかったですし、父のアドバイスのおかげで、

私はそこまで孤独を感じずにすみました。

幸いなことに私のクライアントも経営者なので、

そのこともまた、孤独感を紛らわせてくれます。

起ち上げるときに知っておくべきだったことは何かというと、

仲介者を雇うべきではなかった、ということです。

あなたと中核チームの間に距離を作ることにしかならないからです。

 

キャリー・スピンドラー 😕グッディボックス・ベイク・ショップ・オーナー
ニュージャージー州 クリフサイド・パーク

あなたのビジネスとブランド、そうしてそれが約束するものを、はっきりさせることです。

あなたがすることはすべて、あなたのビジネスのアイデンティティと一貫性がなければなりません。

あらゆる人に好かれるようにふるまうことはできません。

特に、あなたが限られた先行資本でビジネスを始めるのだとしたら、

このことはとりわけ重要です。

もしかしたら、運転資金をまかなおうと、あるいは家賃を払うためだけに、

自分の範囲外のことに手を出したくなるかもしれません。

けれども、ほとんどの起業家は、最初、あまり考慮に入れていないのですが、

これはきわめて危険なことです。

結局のところ、多方面に手を出しすぎるか、

凡庸なサービスを提供するだけに終わってしまうでしょう。

それは、あなたが最善を尽くせる分野ではないからです。

私は自分の商品やサービスの提供に最善を尽くすにとどまり、

自分ができる以上のことに手を出すことを控えてきましたが、

それによって多くのことを学んだのです。

 

クリスチャン・ハバリング & ジェニファー・マレー
ペインテッド・フォックス・トレジャーズ 共同創設者
ウィスコンシン州 アレントン

クリスティン:

健康バランスに気をつけてください。

新しいビジネスを始めると、健康的ではないレベルまで、消耗してしまいます。

ですから家族や友人との時間を大切にして、健康バランスを保ってください。

    
ジェニファー:

知らないことをそのままにしないでください。

知らないことは、あなたを恐れさせますから。

自分で学べることは、たくさんあります。

学びたいという情熱がありさえすれば、驚くほど多くのことが学べるのです。

それだけでなく、あなたは仕事の準備をしておかなければなりません。

私たちは、お互いを見ているし、共同で仕事をしているし、

一緒にいて、何時間も黙ったままでいることもあります。

でも、そうしたことのひとつひとつに価値があるのです。

ふたりとも、この仕事が大好きだからです。

 

 

 


元記事:http://bit.ly/1CdwuI1

(翻訳:服部聡子)

 

 

起業家にとっての周到さと情熱

ハーバード・ビジネス・レビュー  2015年 6-8月号

 

 

起業を目指す人の多くは、情熱こそが成功のための鍵と思っていることでしょう。

たとえば、クラウドファンディング・サイトでも、

プロジェクトに対する情熱だけは誰にも負けないとばかりに、

起業家同士がお互いに張り合っているのが見られます。

そして、資金集めについて言えば、このやり方でも実際にうまくいくものです。

情熱というものは、芽の出そうな新しいアイディアを探している

ノン・プロの投資家にはアピールするものなのです。

   
ですが、長期的な成功という観点で見ると、話は違ってきます。

何百人もの起業家を対象に新しい研究が行われ、数年単位での未来の成功は、

情熱とは何の関係もないことが明らかにされたのです。問題となるのは、周到さでした。

つまり起業家が、自身の事業のアイディアを具体的に思い描けているか、

狙いをつけた市場を深く理解しているか、

また、障害を乗り越え不測の事態が起こってもそれを利用できるような計画を作成できているか、

ということがポイントだったのです。

Marketing Huddle

   
ライス大学のウトパル・M・ドラキアの研究チームは、

大学レベルを対象にした全米最大の起業コンペの研究を行いました。

参加したプロジェクトは、バイオ技術からライフサイエンス、

消費者向け製品や小売りにまでおよびます。

当初、プロジェクトの成否を判断するポイントを聞かれた参加者は、

情熱の有無をあげていました。

そして研究チームは、その3年後に、まだベンチャーが好調な一部の参加者に同じ質問をしたのです。

研究チームの分析で、プロジェクトの運命を左右する上で、

情熱は何の役割も果たしていないということが明らかになったのです。

全てではないにせよ、ビジネスが飛躍するために必要なのは、周到さだったのです。

   
研究チームはまた、全世界で資金集めに利用されているクラウドファンディング・サイトの最大手、

インディーゴーゴーに掲載されている522のプロジェクトを調査しました。

サイト上の起業家のビデオと文章の声明を、2つの要素から分析したのです。

 

1つ目は情熱の表れ方、例えば「非常に真剣です」や「全てを捧げています」のような言葉で

(「情熱」という言葉そのものはもちろん含めます)、

2つ目は周到さを証明するもの、

例えば、アイディアを実現させるために必要なものやリソースを発見したことが報告されているかなどです。

 

研究の結果、情熱的な起業家は、資金の目標金額に達する可能性が約3倍となる一方、

周到さは、目に見えていても何の影響もないことが分かったのです。

 

GearUP Sessions: LEAN & TEAM

   
さらに研究では、職業投資家は、ノン・プロの投資家とは全く別の見方をしていることが明らかになりました。

職業投資家は一般的に、起業家の情熱は割り引いて考え、周到さに最も注目するというのです。

ですが、起業家が職業投資家を通さずに一般の投資家に直接アピールするようになっていることを考えれば、

また、一般の投資家が情熱的な起業家を好むというのであれば、起業家がするべきことは自明でしょう。

   
研究チームは、起業家は情熱に頼るべきではないと言っているのではありません。

結局のところ、情熱を前面に押し出さなければ、十分な出資を得られないこともあるでしょう。

ですが、起業家本人の頭の中でも、出資者向けの広報でも、

情熱が過度に強調されるとネガティブ要素となってしまうことが、ままあるのです。

そのかわりに起業家は、情熱を表しながらも、周到さとのバランスをうまく取る必要があります。

適切な人材の確保や、その他、成功を左右する細かい課題にも気をまわしていることを、

明確に伝えていかなければならないのです。

起業家も、起業家を値踏みする投資家も、周到さを欠いた情熱だけでは、

価値は少ないということを意識する必要があるのです。

 

ハーバード・ビジネス・レビュー  2015年 6-8月号)


元記事:http://bit.ly/1Hc3vf9

(翻訳:角田 健)

オープンイノベーションは未来を切り開く

By :GE Look ahead

 

テクノロジーが急速に進化を続ける結果、

製品サイクルがどんどん短くなり、消費者の新製品への需要が増加の一方となる世界では、

何よりも先行する人々こそが報われます。

 

事実、コンサルティング会社BCGによれば、

新製品を平均よりも7ヶ月早く導入している会社は、

初年度の販売で、最高60%も多くの売り上げを得ている

ということです。さらに、

新製品を早く導入した会社は、より大きな市場シェアを持ち、

開発費を低く抑えることができ、流行の仕掛け人という印象を与える

など、いち早く導入した側もまた、利益を得ることができるのです。

 

企業には、より早く市場に到達するための、数多くの戦略があります。

その中には、製品を標準化したり、オートメーション化や、

組み立て工場を建設したりすることも含まれます。

この市場に到達する方法の中でも、とりわけ重要な戦略が、

オープンイノベーションです。

 

外部のアイデアを借りるオープンイノベーション

 

研究と開発には、多くの費用と時間がかかります。

オープンイノベーションとは、たとえば車輪が誰かによって発明されていれば、

その発明を借りればいい、という考え方です。

 

こう語るのは、ハーズ・スクール・オブ・ビジネスにある

ガーウッド・センター・コーポレート・イノベーションの事務局長ソロモン・ダーウィンです。

 

これは、まさに2000年代初頭、アップル社がポータブル・メディア・プレーヤーのマーケットで

採用したアプローチにほかなりません。

 

アップルは、ポータルプレイヤー社やARM、また東芝などの企業と協力しながら、

わずか半年でiPodをローンチし、市場を制覇したのです。

 

今日では、3Dプリンターのような、クラウドソーシングと先進の製造技術の一体化が、

開発サイクルをさらに短縮しています。

一例をあげれば、昨年、ニューヨークに拠点を置くスタートアップ、クワーキーは、

スマート・エアコンディショナーAROSを、構想から100日もかからずに、

製品を市場に登場させています。

 

Photo:MAKE: Magazine 3D Printer Workshop

資本と研究集約型の事業を展開する大企業でも、

航空やヘルスケア、エネルギーなどの分野で、利益をあげるようになっています。

 

クワーキーとも関係の深いゼネラル・エレクトリック社は、一般大衆からアイデアを募って、

オープン・チャレンジを開催しています。

2015年2月初頭には、GHGエコマジネーション・チャレンジを開催し、

第1ラウンドの4人の勝者を発表しました。

チャレンジでは、出場者はオイルサンド(油砂)を抽出して発生した低位熱の、

利益率の高い用途を見つけなければなりません。

 

こうしたオープンチャレンジにはよくあることですが、

勝ち残った企画は、アプローチの仕方も、地理的な情況も、まったく異なるものでした。

ひとつはインドからで、低位熱を発電に利用するために熱ポンプを利用して解決を図るというもの。

もうひとつはオランダからで、低位熱をエネルギーに転換するために、音波を利用するというもの。

つぎのラウンドは、さらにその点の改良に焦点が当てられています。

 

 オープンイノベーションの成果はこれから

 

研究と開発のコストを下げ、市場により早く出荷する、といったことに代表される

オープンイノベーションの成果を得るためには、さまざまな経験を要します。

リスクを管理し、報酬が関係者全体で配分されることを確実にするために、規律と適正な管理が求められています。

 

また、パートナーの選択も、カギとなっていきます。

ベルギー、ルーベン大学が2013年おこなった、

558のオープンイノベーション・プロジェクトの調査によれば、

たとえば高度な技術を要するプロジェクトでは、

科学ベースの組織と協力したとき、財政面でより良い結果を出す傾向があるということです。

 

Photo:OnInnovation Interview: Elon Musk By:OnInnovation

 

いまだ課題もありますが、オープンイノベーションに取り組んだ企業が、

もとのクローズド・モデルに戻ることはほとんどありません。

2013年の調査によると、ヨーロッパとアメリカでは、125の大企業のうち、

78%がオープンイノベーションの実践に取り組み、

それを取りやめたのは0社、

そうして3年前いっそう活発に利用するようになった企業は83%にものぼりました。

 

多くの人は、未だ経費を切りつめながら、オープンイノベーションを活用する方法を

模索している段階にあります。

けれどもこれだけは確かなことでしょう。

オープンイノベーションは定着しつつあり、

その暗号を解いた人が、市場の先駆けとなるのです。

 

By :GE Look ahead


 

元記事:http://haas.org/1GpAc4q

 

(翻訳:服部聡子)

 

在宅ワーカーが用意しておきたい21のもの

by アニー・パイロン

 

居心地の良い自宅で働くことは、夢のように思えるかもしれません。

けれども自宅を職場にする際、必要なものをそろえておかないと、

生産性やあなたの健康、生活までもが損なわれてしまう可能性があります。

良い照明

仕事の中身を見るためだけでなく、気持ちのためにも明かりは重要です。

できれば自然光が入る窓辺にあなたの仕事場を置いてください。

もしそれが無理なら、できるだけ暖かみの感じられる人工照明を用意します。

部屋の隅に蛍光灯の明かりがひとつだけ、ということがないように。

 

desk

高さの調節できる机

座り心地の良い椅子

1日中座っていることは、たとえ自宅であっても、健康に悪影響を与えます。

高さが調節できる机があると、立ったり座ったりしながら仕事できます。

また人間工学に基づいた椅子を選びましょう。

お気に入りの置物

ホームオフィスを自分のパーソナルスペースとするために、

快適で居心地良く感じられるような、個人的なものを置きます。

植物

オフィス空間に視覚的な変化を与える植物は、オフィスに必要なものです。

空気浄化の効果も期待できます。

仕事に合ったコンピューター

ホームオフィスにおけるコンピューター選びは、生産性に大きな影響を与えます。

あなたのニーズに完全に合致するものを選んでください。

モデルやハードウェア、ソフトウェアもあなたの仕事の習慣に最適であることを確かめてください。

高速のインターネット環境

仕事に合ったプリンター

プロバイダーは信頼できるところを選びましょう。

また、プリンターは、あなたのビジネスニーズに従って、

スキャナー、コピーなどの機能が備わった複合機がいいか、

スキャナーのみで十分か、などを見きわめます。

通信システム

チームのメンバーやクライアントと連絡を取るためにも、

信頼できる通信システムは必要なものです。

スカイプはビジネスにとって役に立つツールです。

サージプロテクター

ホームオフィスをセッティングするために、

電子機器や機材には多くのお金を投資したことでしょう。

サージプロテクターはあなたの装置を雷などの電圧異常から守る、簡単な方法です。

 

運動器具

1日のうち、運動する時間を取ることは、健康的に在宅ワークをこなしていくために、大切なことです。

カレンダー

カレンダーを必ず目立つ場所に置いておきましょう。

 

文書保管システム

重要な文書をファイルし、保管するための場所も必要です。

よくあるファイリング・キャビネットは便利ですが、場所を取るのが難点です。

文書をスキャンしてデジタル・コピーを取っておくというやり方もあります。

 

safe
金庫

仕事や人によっては、本当に必要なアイテムです。

重要な文書を保管したい時、長期にわたって家を空ける時など、あると便利かもしれません。

事務用品のストック

プリンターのインクが切れた、ペンがない…

そのたびに私たちの集中力はとぎれてしまいます。

すぐに補充できるように、定期的に使う事務用品は、十分にストックしておいてください。

ラジオ、メディアプレーヤー

音楽があると、家の周りの騒音に妨げられず、仕事に集中できるかもしれません。

ヘルシーな軽食

仕事をするためには燃料が必要です。

ファーストフード店に駆け込む必要がないように、健康的な軽食を用意しておいてください。


コーヒー、紅茶

適量のカフェインは生産性を押し上げます。

コーヒー・ブレイクを取りたいときはすぐに用意できるようにしておいてください。

温度調節ができるもの

ちょっとした温度の変化に対応できるようなものを、身の回りに用意しておいてください。

目覚まし時計やタイマー

規則的な仕事時間を保つことは、在宅ワーカーにとって必須です。

毎朝、同じ時間に起床するためにアラームを使用し、

仕事時間が終わる時間にもアラームを使用してください。

ドア

ホームオフィスを成功させる最大の要因は、自宅からホームオフィスを切り離す能力です。

あなたがベッドからホームオフィスに、ただ移動するだけであれば、

あなたの周囲の日常のために、簡単に集中力が殺がれます。

ドア、または何らかの壁になるものを用意することで、日常生活からの切り離しを図ってください。

もしそれが無理でも、仕事をする特別なスペースを確保するようにしてください。

 

 

スモール・ビジネス・トレンド


元記事:http://bit.ly/1PzDEQd(抄訳)

 

(翻訳:服部聡子)

スタートアップの創設者が過小/過大評価しがちな9つの過ち

by ボリス・ワーツ

 

 

まさに会社を創ろうとしているただ中にあっては、

さまざまな活動や決定の意味するところを、しっかりと評価することはむずかしいものです。

とりわけ、起業が初めての経験である人にとっては、過去の失敗から学ぶことができないのですから。

投資家として、そうしてかつては初めての起業も経験した私が気がついた、

いくつかの重要な問題があります。

創設者が会社を築いていく上で、過大評価したり、逆に過小評価したりすることがあるのです。

 

ここではそれを挙げていきましょう。

 

創設者が過小評価する5つの大切なこと

1. しっかりした採用プロセスを作ること

 

仮にすばらしいアイデアがあったとしても、

チームがパッとしない状態では、あなたの会社は生き残っていけません。

創設者は可能な限り長く、社員の採用決定には関わるべきです。

会社の規模が大きくなり、ひとりひとりの採用に実際に参加できなくなったとしても、

採用基準などの採用プロセスを、しっかりと体系化しておくことが必要です。

たとえばジェフ・ベゾズが採用している「バー・ライザー」

(※面接の中で志望者に厳しい質問を投げかけ、対応能力やストレス耐性を見る人)は、

アマゾンの会社文化にふさわしくない人を、早い段階でふるい落とすために

設置されたシステムです。

2. 身元照会の重要性

多くの人が、身元照会がきちんとなされないまま、採用されていることに、

私はいつも驚いています。

志望者に対して良い印象を持つと、入念なチェックがなくても、

採用したい、という誘惑にかられるかもしれません。

けれども、非公式な身元照会でわかることもあります。

とりわけ面接では十分にはわからない部分を、もっと知ることができるのです。

 

 

3. 最初期から企業文化を築くことの必要性

 

創設者の中には企業文化のことを、早朝ヨガや、

会社にフリークライミングの壁を設置することや、

昼食用に移動販売車が回ってくることを想像する人もいるかもしれません。

けれども文化というのは、そうした無料の特典より、ずっと深いもので、

企業文化を導入するために、スイッチを入れれば広まっていく、

というようなものでもないのです。

最初から、あなたはどんな会社を築いていきたいか、考えていなければなりません。

そうしてそのビジョンを現実化していくようなシステムと決定を

準備していかなければならないのです。

4. 投資家やアドバイザーと良い関係を築いておくことの重要性

 

この点は、もしかすると利己的なものなのかもしれませんが、

私はこれまで、出資者のことを金づるとしか見ていない創設者をあまりに多く見てきました。

お金は確かに重要ですが、会社の初期段階から、

出資者やアドバイザーと良い関係を築くことがどれほど重要か、

繰りかえし目の当たりにしてきたのです。

5. 焦点化することの重要性

万人があなたの会社や商品を気に入る、ということはあり得ません。

そうして長い目で見れば、あらゆる顧客や機会を追求する価値がある、というわけでもありません。

あなたは重要度の高い2,3の商品に焦点をしぼり、

会社全体で繰りかえし、この焦点品目を訴求していく必要があります。

 

創設者が過大評価している4つのこと

 

1. お金の重要性

 

世界中のお金を集めても、あなたの商品を市場に適合させることはできません。

また、商品と市場が適合する前に、あまりにたくさんの資金を集めておくと、

たいていスタートアップは失敗してしまいます。

 

2. 新製品の発売や資金調達を告知することの重要性

スタートアップの創設者は、新製品を発売したり、

資金調達のためのラウンドが終了したりすることの告知を、

大々的にやりたがる傾向があります。

たしかに大がかりな発表は、瞬間的には話題になるかもしれません。

けれども、15分間だけ有名人になることよりも、

継続的な需要を生み出すことに焦点を当てる方が、ずっと重要です。

同様に資金調達のための告知は、将来に向けて、投資家の興味を引きつけることはできますが、

たいていの場合は、最初は目立たつことをせず、堅実に会社を築いていく方が

良い結果となるようです。

3. 業界経験を持つ年長の社員の価値

若いスタートアップは、立派な経歴と、深い専門知識を備えた社員が

どうしても必要である、と思い込んでいることが少なくありません。

確かに、特定の専門的知識が役に立つこともありますが、

採用に当たっては、その人の知性や情熱、一生懸命に働くことの方が、

経験よりも重視されるべきでしょう。

4. 特効薬の魔法

特効薬さえ見つければ、あなたのビジネスが次のレベルまで飛躍できるのだとしたら、

すばらしいことでしょう。

ただ問題は、そうした特効薬など、ほとんどない、ということです。

創設者が、すべての問題を解決してくれる、(実際には存在しない)特効薬を探して

時間を無駄にしている間というのは、

実は、小さな事を付け加えながら、徐々に事態を改善していき、

本物の違いを生み出すという努力をなおざりにしているのです。

 

 

このリストですべてを言い尽くしたと私は思っていません。

私は何を見逃しているでしょうか?

創設者が何を過大評価し、何を過小評価しているか、あなたの考えを聞きたいと思っています。

 

 

 

― Version One Blog


 

元記事:http://bit.ly/1LFsrxP

(翻訳: 服部聡子)

急成長期の会社を経営する3つのヒント

by レット・パワー

 

業績はぐんぐん上がり、会社は急成長を遂げている…

経営者にとっては夢のような情況かもしれません。

でも、本当にそうなのでしょうか?

適切な基盤のない企業は、急成長しても簡単にコントロールを失ってしまいます…


 

 

会社が急成長するためには、それを支えるしっかりした基盤が必要不可欠です。

そうでなければ、いともたやすく会社はコントロールできなくなってしまうでしょう。

 

私はそのような例をたくさん見てきました。

もしかしたらあなたは、やらなくてはならないことがあまりに多く、

それをなすための時間はあまりに少ないために、無力感すら覚えているかもしれません。

 

だからこそ、最初に述べたように、あなたの会社が急速に成長しながら、

同時に持続可能であるために、インフラの整備が不可欠なのです。

 

可能なかぎりストレスを抑えたまま、成長の早い起業を経営するために、

あなたがすべき3つのことを、ここに上げておきます。

 

Photo:The family that computes together, stays together By:fd

 

1. ひとり、もしくはふたりの信頼できる指導者に相談する

 

メンター(良き指導者)がいれば、個人的にも、仕事の上でも、肩から重荷を下ろすことができます。

良き指導者とは、自分自身が起業家であるか、

経営者としてビジネスに携わった経験を持つ人のことです。

 

彼らは多くの経験を積んできているので、ビジネス戦略や予算、

また、ワークライフバランスのような個人的な問題についても、

経験をふまえたものの見方を示してくれるでしょう。

そのメンターが、複数であっても、別に悪いことではありません。

それによって、より多くのものの見方が得られ、学ぶべきことが増える場合もあるからです。

 

Photo:The consulting table By:froboy

2. 戦略的に人に委託する

 

あなたの仕事を、チームのメンバーに委託することで、

あなた自身の能率が上がり、仕事もより正確なものになっていく可能性があります。

さらに、その結果として、チーム間の信頼が高まることも期待できます。

 

このことはあなたの会社が、長期にわたって成長し続けるために、不可欠なことです。

しかも、あなたばかりでなく、従業員にも利点があります。

彼らに対する信頼を示すことによって、彼らも思う存分、スキルや才能を発揮できるようになるからです。

 

3. 遠く離れた人を雇う

 

インターネットを介してスタッフを雇えば、あなたはそこで仕事を続けながら、

同時に会社の地理的な影響力を拡大することができます。

オフィスの所在地や、空間の制限を無視して、新しい才能を見つけるには、とても良い方法です。

 

さらに、ネットを媒介としたスタッフがいると、

別の視点やバックグラウンドが加わるだけでなく、マーケットを拡大する可能性も広がってきます。

 

 

 

 

著者:レット・パワー(ワイルド・クリエイションズ 共同創設者)


 

?元記事:http://bit.ly/15uELO0

(翻訳:服部聡子)