起業前にやっておくべき5つのこと
(※この記事はhttps://www.linkedin.com/pulse/5-must-dos-before-becoming-entrepreneur-j-t-o-donnell/を翻訳したものです)
by J・T・オドネル
多くの社会人が、やりきれない思いを抱えながら、今日も仕事をしています。あなたもそのひとりではありませんか?
先のギャラップ調査によると、労働人口の87%が自分の仕事に「やりがいを持てない」と感じている(言葉を換えると、楽しんではいない)ことがわかりました。こうした人々の多くは、いつか起業する日が来るのを夢見ているのではないでしょうか。
みんな、雇い主のために働くことを、金でできた鎖につながれたように感じ、どこかでうんざりしているのでしょう。不満を抱えた社員のかなりの数の人々が、自分のために働き、コントロールしているのは自分だと実感する日を空想するのです。
けれども、仕事を辞めて、フルタイムの起業家になる前に……
私はこのことをお聞きしたいと思います。
では、どうしてスタートアップの90%が失敗しているのでしょうか?
フォーブスの記事によると、アメリカでは新規事業の90%が失敗しているということです。どうしてなのでしょうか?
それは、多くの人が、立ち上げの時期を生き延びる準備ができていないからです。そのために多くの人々が生計を支えることができなくなってしまうのです。
ものやサービスを売ることは、多くの人が考えるより、大変なことです。起業家も情熱だけでは成功できません。
先日、私は「ユー・ユニバーシティ」のポッドキャストで、創設者のマイケル・ペッグズからインタビューを受けました。その中で、私たちは起業までの道のりについてや、自分が「私の仕事」であると実感することが、のちに起業家へと成長していく上で助けになることについて、話し合いました。
「私の仕事」を成功させるために何が必要か、ということや、どうして私が起業家になろうと思うようになったかを話しながら、私は、野心的な起業家が全員、会社を立ち上げる前にやっていたことについて、考えさせられたのです。
そのときの話はさておいて…
ここでは、そこから5つのアドバイスをお送りしましょう。
1. できるだけたくさん貯金をしておくこと
すくなくとも給与1年分、できれば2年分が必要です。事業を起こすのにかかりきりになる間、収入の心配をしないですむようにしておくのです。
起業時に、金銭的に余裕があればあるほど、受けるストレスも少なくてすみますし、そうなれば肝心のビジネスでも、良い決断を下しやすくなります。
2.あなたの情熱と、人々が抱えている問題が交差する地点を見きわめる
すべては需要と供給の関係にあります。
お客様が買いたいと思うものをあなたが提供できなければ、うまくやっていくことはできません。
反面、あなたが起業家になることを選んだのは、好きなことがやりたいという情熱があったからです。
解決策は、この両方のベクトルが交わるところを探すことです。
あなたの情熱と、人々が抱える問題が交差する地点を見きわめられれば、あなたは価値のある、しっかりした提案をもって、あなたのビジネスをスタートさせることができるでしょう。
3. あなたのネットワークのために働く
ビジネスをうまくスタートさせるためには、できるだけ大きな支援の輪が必要です。専門家や同僚、友人、家族からなる、広汎なネットワークが不可欠なのです。
起業家としての船出に際して、周囲の人々に支援を要請する時のために、あなたは彼らの要求に応えることで、「信用の貯金」をしておく必要があります。それが「ネットワークのために働く」ということなのです。
あらゆる機会を通じて、周囲の人々の助けになる方法を、知っておきましょう。そうすれば、みんなもあなたのことを大切に思い、信頼してくれるはずです。たとえば…
- 周囲の人と必要な情報やリソースを分かちあう
- 空いた時間をボランティア活動にあてる
- あなたのネットワークに属する人が、互いに親しくなれるように手助けする
これらはほんの一例ですが、あなたが今日、ネットワークのために働いておけば、明日はネットワークがあなたのために働いてくれることを忘れないでください。
4.あなたの「起業までの道のり」のストーリーを作る
これは、起業家として成功するためには、不可欠の要素です。成功した会社にはかならず、すばらしいストーリーがあります。とりわけ起業家は、その物語を熱意と確信をこめて語ることができます。
紆余曲折に満ちた物語でなければなりません。感動を呼び、人々が夢中になり、行動を起こしたくなるような。何より大切なのは、誰もがあなたのビジネスが成功するよう、応援せずにはいられなくなるようなストーリーであることです。
あなたが起業家として成功したいなら、あなたの「起業までの道のり」は、細部まで明確で、うまく語られなければなりません。自分のストーリーをおもしろく語る方法を学ぶことが重要になってくるのです。
まずはストーリーの細部をはっきりさせ、確かなものにすることから始めて、感情に訴えかける山場を作ります。
5. あなたのストーリーをシェアする ― できるだけ大勢の人と!
あなたのストーリーができたら、今度はそれをみんなに知ってもらわなければなりません! 同僚や、家族や、友だちとシェアしましょう。オンラインでも、オフラインでも、できるだけ大勢の人と。あなたのストーリーを話す相手は、多ければ多いほどいいのです。
あなたがビジネスを始めるらしい、という評判を取っておくことが重要です。どうしてあなたが熱意を持って会社を設立しようとしているのか理解してもらえれば、みんなあなたを支えてくれます。けれども、そのことはあなたが語って聞かせなければ、誰にもわかってもらえないのです!
ここにあげた5つの秘訣が、あなたがいつの日か旧態依然の職場を離れ、起業という船出を果たす助けになることを、願ってやみません。
自分の会社を運営することは、苦労するだけの報いがあります。ただし、それもうまくやってのけてこそ、なのです。もちろん困難なことや紆余曲折があるでしょうが、あらかじめできる準備をしておけば、失敗のリスクを抑えることになるはずです。
上にあげた5つは、おそらくその助けになるでしょう。
幸運を祈っています。
元記事:http://linkd.in/1Cun9yB
(翻訳:服部聡子)