なんでもできる時間を作る5つのステップ

by ペネロペ・トランク

 

望むものすべてを手にしている人とは、

実は、みずからすすんで手放すものを、はっきりさせている人のことです。

 

あなたは自分が月に行けないことを、悲しく感じますか?

おそらくそんなことはないでしょう。

それは、自分が生涯、月に行くことはないことを、受け入れているからです。

 

ところが私たちは、自分が最高の生活を送っていると思いたい一心で、

そこまで現実離れしていないことを、ふと考え始めてしまいます。

 

それでも、たとえばタイに旅行に行くことを、

月に行くことと同じカテゴリーに入れてしまうこともできます。

そうすればタイに行けないことを、残念に思わないですみます。

自分には、なんでもやりたいことをする時間がある、と考えることもできるのです。

「なんでも」の中身をはっきりと定義しさえすれば。

 

1. 自分があきらめるもののリストを作る

 

重大なものごとのほとんどは、自分の手には入らない、

自分はそれをあきらめなければならない、と納得すれば、

人生はずいぶん対処しやすくなります。

 

その秘訣は、あきらめる何かに代わるものはないか、

試行錯誤を重ねることです。

あることをあきらめ、何かを試し、

それからまたほかのことをあきらめ、また何かを試してみる。

 

あなたは自分があきらめようとしていることの多くが、

かつては譲れないと思っていたことであったことに驚くはずです。

友だちを作ること、本を読むこと、大都会に暮らすこと……。

 

私にもそうした多くのあきらめなければならないことがありました。

実際に、多くをあきらめてきて(皮肉なことに、そうなると今度は

自分が何もあきらめてはいないような幻想が生まれます)、

やがて私は、何かをあきらめるたびに、お祝いをしようと思うようになりました。

それは、あきらめるごとに、私が自分の目標に少し、近づいていることがわかったからです。

 

2. 大きいものを手に入れることは、大きいものをあきらめること

 

私はかつて、妻は自分のキャリアの補完物だと考えているような

多くの男性とデートしてきました。

ところが、新しい時代のトロフィー・ワイフ

(※年配の男性が自分の権力を誇示しようとして結婚する、若く美しい女性)は、

頭脳明晰で自分の華々しいキャリアを、男性のために断念する女性に変わってきています。

(アマル・アラマディンはまさにジョージ・クルーニーのためにそのことをしようとしています)

 

私の夫は、生まれてからずっと必死で働いて、大富豪になりましたが、

その富とは土の中にあるものです。

ですから私も、農場と家が手に入ったものの、

生活費のために、仕事は続けなければなりませんでした。

私はそうした生き方を選び、いまの生活に満足しています。

けれども、私にそういうことができたのも、サポートしてくれる夫がいたからでした。

 

仕事で成功を収めている人は、配偶者のサポートがあることを、多くの研究が証明しています。

サポートとは、たとえば、家で家族のために、実際にあれこれする、ということです。

 

上にあげた写真が、私が一日、家を空けて仕事ができる理由です。

この写真を撮った日は、私は平和と静寂を求めて、町の図書館に出かけたのです。

(そこから抜け出したくても、農場にはコーヒー・ショップも、シェアオフィスも、

おしゃれなホテルもありません)

私が図書館にいる間、夫が子供たちとその友だちの面倒を見てくれていました。

 

夏の終わりの暑い日のことでした。

子供たちはブタの泥浴び用のどろの中で泳ぎたい、と言いだし、

夫もそれにO.K.を出したのです。

 

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3. 仕事と生活は、バランスではなくブレンドするもの

 

現実を簡単にチェックしてみましょう。

私の夫はいつも近くにいて、一日中農場で働いています。

しかも喜んで子供の世話をしてくれます。

それでも子供たちの面倒や、家事のほとんどをやっているのは、私の方です。

 

しかも、最新データに基づいた本” Overwhelmed (原題「圧倒されて」)“の著者

ブリジット・シュルテによると、

男性と女性が、オフィスや自宅で、どのように仕事を分割しているかの実態は、

私の状態が、まったくの標準だというのです。

 

男性にとっても、女性にとっても、ワークライフバランスという考え方自体が茶番なのは、

すでに明白なことでしょう。

そこにはバランスなどないのです。

全部ひっくるめてやっていくしかないのです。

知人の中の誰よりも機能的な人でさえ、

プライベートと仕事との両方にまたがるリストを持っています。

配偶者が専業主婦/主夫の、極端なワーカホリックだって、

月にひとつやふたつは私的な用件を、勤務時間中に片づけることはあるはずです。

 

在宅で仕事をする知人は、やることリストのすべての用件に

A、B、Cとランク付けしています。

あるときは、家のことがAランクのトップに、

また別の日には仕事がその位置に来ています。

やることリストというのは、生活全般のためのものであって、

生活の一側面だけのためにあるものではありません。

ひとりの人間として、統合されているという感覚は、気分の良いものですし、

しかも、リストだってひとつだけでいいのですから、

時間を大きく使える良い方法でもあります。

 

4. 時間全体に焦点を合わせたり、時間の一部に注目したり

 

私が考え出したことの中でも、なかなか賢明なことのひとつに、

仕事を「ひとりの時間にする仕事」と、「複数で処理する仕事」という観点から見る、

というものがあります。

 

私たちは、集中せずにものごとをやると、あまりうまくいきません。

ところが集中して仕事ができる時間は、きわめて限られています。

一方、多くの時間、私たちは注意をあちこちに分散させながら過ごしています。

ですから当然、そこまで集中を要さない仕事なら、

もっとたくさんする時間があるはずなのです。

 

さて、複数で処理する仕事というと、

なんでもかんでも人まかせにしようとしているのではないか、と、

当然の反論が返ってきそうです。

事実、人に仕事をまかせようとをすると、

君は他人に押しつけようと必死なんだな、などと言われかねません。

自分の手元からよそへやってしまうということにはちがいないのですから。

 

けれども、あらゆることを人まかせにすることはできないので、

まかせられないことは、「どこででもやる」ことに移していくことを

学ばなくてはなりません。

 

たとえば、子供がいる人は、ほんの少ししかない自分ひとりの時間に、

わざわざエクササイズなどしたくありません。

そこで、なんとかエクササイズを、ほかのことをしている時間にねじこもうとするのです。

 

オリンピックの有望な候補でもあるサーシャ・パチェフは、

彼の子供たちと一緒に走り始めたので、

自分ひとりの時間を苦労して捻出する必要はありませんでした。

彼は今、クロックスをはいて走っているのですが、

それは彼の5人の子供たちがクロックスをはいて走ったら速かったからなのです。

 

以前、娘を連れたお母さんと、同じホテルに泊まったこともあります。

その娘は、母親が走ることができるように、

ランニングマシンの脇でバイオリンの練習をしていました。

私は最初、このお母さんは頭がおかしいのかと思ったのですが、

すぐに、自分に必要なものをなんとしても手に入れようとする、

すばらしい解決策を編み出したのと思うようになりました。

 

こうした親は、かつては「ひとりの時間にすること」にリストアップされていたことを、

「子供たちと一緒にすること」のリストに移す方法を思いついたのです。

 

私は「ひとりの時間」リストから何かを移動させることができるたび、

とても幸せな気持ちになります。

というのも、人にはさせない仕事のために時間を作ることは、

私にとっては、ひとりになれる時間を作ることでもあるのですから。

 

5. ほかの人からどう思われるか、自分が気にしていることを認める

  ―― それが気にするのをやめる第一歩

 

同僚からのプレッシャーが気になって、それが生産性にあらわれることがあります。

カレン・ホーは “Liquidated(原題「解体」)” の中で、

「ウォールストリートでは、ハードワークはかならずオーバーワークになる」

と書いています。

 

この風潮は、私の起業家としての生活にも、忍び寄ってきています。

自分の勤務時間をチェックしてみると、怖ろしいことに、

農場に引っ越してくる前は、週に80時間近くも働いていたのです。

いったいどのように働いていたのか、

どう考えてもわかりません。

 

いまでも自分には、正気の沙汰ではないほど働かなくても、仕事でうまくやっていくことはできる、

と言い聞かせなくてはならないのです。

自分が自分に大きなプレッシャーをかけているのは、

カレン・ホーが取り上げたような人たちに、軽く見られたくないからにほかなりません。

 

ジェームズ・スロウィッキーは「ニューヨーカー」でこんなことを書いています。

「オーバーワークは成功の証明書となった」

もし自分が長く働かなければ、失敗者だと思われる、という危惧が生じる理由を、

この言葉はまさに言い当てています。

もっとも筆者は、多くの知識労働者の生産性は、

9時から5時まで働く労働者の生産性にくらべて定量化するのが非常にむずかしい、

ということも書いているのですが。

そうして、このことこそ、時間についての私たちの強迫観念の根本にあることです。

 

 

さて、もうひとつ。

私は自分がその場には居合わせなかったので、

ここにあげた写真を使わずにいるところでした。

私は一日の多くの時間を子供たちと一緒に過ごしているのですが、

それでもまだ、多くのことがらを見逃しています。

きっと多くの人はこう考えるでしょう。

「それでいいじゃないか。

誰も、24時間、子供のすべてを見ているわけじゃない」

 

でも、こんなキャプションのついた子供たちの写真を見た人はいないはずです。

「私が仕事をしているあいだ、子供たちはこんなことをしていた」

 

インターネットには、自分がどれほどすばらしい人生を送っているか、

語る人であふれています。

どれだけすばらしい仕事をしているかについて、語る人も。

自分が世界で最高の親である、と語る人も。

ついでに自分たちが仕事も、親としても、最高である、と語るばかな人たちもいます。

 

私は、理想的に見えたとしても、そんなものには意味がないということを、

なんとか理解しようとしているところです。

そうして私がすばらしいと感じるものこそがすべてだという方向に、

自分を持っていこうとしています。

 

結局のところ、私は選択をする人間なのです。

そうして、私は極めて多くのものを選択することができます。

ただ、すべてではない、というだけ。

 

だから、私は時間を完璧に管理している、と考えることにしているのです。

というのも、ここには私が図書館で仕事をしていた日に撮った、

もう一枚の写真があるからです。

私はみんながブタの泥浴び場の泥を、庭で洗い落としているさなかに、見事に帰ってきました。

そうしてこの美しい情景、泥の痕跡さえない情景を、目の当たりにできたのです。

 

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著者 Penelope Trunk :4つのスタートアップを起業。彼女のキャリア・アドバイスは、全米200の新聞に掲載されている。


元記事:http://blog.penelopetrunk.com/2014/09/29/5-steps-to-making-time-for-everything/

Penelope Trunk

(翻訳:服部聡子)

偉大な起業家を目指すなら理想を手放してはならない

by ピーター・シムズ

 

 

理想主義の必要性

 

一般的に、若い人々は理想的である、

?目を大きく見開き、やる気に満ちあふれている、と考えられています。

それも、世間でもまれておらず、現実を知らないからだ、と。

 

けれども、長年、起業家精神について学び、

ベンチャー・キャピタルの投資家でもあった私は、

多くの成功した起業家にあっては、それが逆であることを見てきました。

 

あなたが真の意味で立派な企業を設立することを望むのなら、

たとえどれほど多くの困難に見舞われても、

現実の厳しさを思い知らされるようなことがあったても、

あなたの理想は守りとおさなければなりません。

 

スティーブ・ジョブズがその好例でしょう。

ウォルター・アイザックソンの『スティーブ・ジョブズ』を見ても、

ブレント・シュレンダーとリック・テッツェリの新作

『スティーブ・ジョブズになるまで 無謀で横柄な青年が洞察力に満ちたリーダーへと遂げた進化』

を見ても、ジョブズはお金を儲けることより、

はるかに「宇宙にくぼみ」を作ることに意欲を燃やしていたことが、明らかになっています。

 

ジョブズの同僚が登場するドキュメンタリーや映像では、

自分たちが何か重要なものの一員、世界を変えていく中の一員であると考えていたから、

ジョブズの気むずかしい人となりをも容認したことを、繰りかえし伝えています。

 

最高の起業家は、説得力をもって会社の使命と存在意義を語ることのできる人々です。

彼らの言葉は、つぎからつぎへと伝えられていき、

多くの関係者、従業員から潜在的パートナー、顧客が、強い感銘を受けるのです。

それこそが、理想の持つ力です。

 

考えてみてください。

あなたの情熱をかきたてるようなブランドのことを思い浮かべてみてください。

どうしてそうなのだろう、と。

その答えを、真相にたどりつくまで、問いつめてみてください。

そうすれば、おそらくあなたはひとつのことに気づくでしょう。

それが、理想です。

 

1980年代半ば、エド・キャットムルはハード・ドライブの会社を経営していましたが、

世界初の前編デジタル・アニメーション映画の制作を夢見ていました。

その夢は、当時ディズニーを解雇されたアニメーター、ジョン・ラセターに感銘を与え、

ふたりは共に進むことになったのです。

 

ふたりは大変な苦労を重ねましたが、スティーブ・ジョブズの資金的なサポートと、協力体制を得ることができ、

誰もが知っている会社、ピクサーが誕生し、映画の世界に革命を起こしました。

幸運にも私は、何年にもわたってキャットムルと親しくしているのですが、

キャットムルは現在もピクサーの社長であると同時に、ディズニー・アニメーションの社長でもあります。

彼のすばらしい会社、永続的な会社を作りたいという理想は、いまなお、いきいきと燃えています。

 

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近年のマーク・ザッカーバーグから始まったイノベーターの世代は、

会社を作っていくさまざまな段階で、

自分たちのミッションを、非常にはっきりと打ち出すようになっています。

世間がザッカーバーグについて何を言おうと、

世界を結ぼうと願う彼のフェイスブックにかける思いは、純粋なものです。

フェイスブック社で働く社員たちは、たとえ彼に1年間で1度か2度しか会えなくても、

ザッカーバーグの情熱は、はっきりと理解しています。

 

理想主義は、真の意味で、力を持つものなのです。

 

「なぜ?」から始めよう

 

私はサイモン・シネックの本 『WHYから始めよ!』 で広く普及した

「“なぜ”から始める」という考え方のファンです。

あなたも

「いまやっていることを、自分はなぜしているのだろう?」

と自問してください。

そうしてその問いかけを、あなただけの理想主義の核心にたどりつくまで、続けてください。

もしそれが単にお金でしかなかったら、あなたは同じような目標を持つ人と、

何かを作ることはできるかもしれませんが、それが長続きすることはないでしょう。

 

ここ数年来、私はゴールディ・ブロックスのCEOであるデビー・スターリングと仕事をしています。

ゴールディ・ブロックスは、おもちゃを通して女の子にエンジニアリングと創造性のスキルを伸ばすことを

みずからの使命としている会社で、私自身も投資しています。

GoldieBlox

未だ3歳にしかならない会社ですが、ゴールディ・ブロックスのミッションが、

どれだけ多くの人に感銘を与えているか、私も驚かされるばかりです。

ミュージシャンのジョン・レジェンドの共同マネジャーから、製品の販売を希望したトイザらスのような企業のトップ、

数えられないほど多くの親、ゴールディ・ブロックスに共感する投資家……。

ブランドの資産価値を数量化することは困難ですが、

ゴールディ・ブロックスは、今もぐんぐんと成長を続けています。

 

すべてはデビーと、デビーの深い信念、

日に何度となく語られる彼女の言葉と、そこからにじみ出る思いから始ったのです。

 

けれども、私たち同様、彼女もまた自分の理想主義と「なぜ?」を探さなければならなかったひとりです。

彼女はブランド戦略家として働いた後、

スタートアップのアイデアについて議論するために、

友人と定期朝食会に参加していました。

 

ある日、その席で女の子のエンジニアリングと創造性のスキルを伸ばすことができるような

会社のことを話しているとき、

デビーは雷に打たれたように感じた、といいます。

自分はこの問題とアイデアを追求しなければ、と悟ったのだ、と。

 

それが、理想なのです。

同様の話を、私はどれだけでも続けることができますが、

他の分野、たとえば政治の分野であっても、同じ原理が当てはまるのです。

もうおわかりでしょう。

すべてはこの1点です。

あなたの理想を大切にしてください。

 

確かに、偉大な起業家になろうと思えば、

あなたは実際的にならなければいけないし、

抜け目ない、リアリストでなければならないでしょう。

けれども、もしあなたが理想を失えば、そうして、あなたが存在する意味を失えば、

おそらくあなたには何も残らなくなるはずです。

あなたの理想を見つけてください。

そうして、その理想に生きてください。

自分の生涯をかけて、その理想を追求してください。

 

世界はあなたを必要としています。

 

 


?元記事:http://linkd.in/1DUT9OZ?

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

仕事探しは自分のストーリーを創るところから!

by リズ・ライアン

 

ストーリーを語ることは、求職活動の中でも

きわめて重要です。

仕事を探している人は誰もみな、

中心にすえなければいけないことなのです。

職探しは、あなたの力を必要としている人に、

「あなた」という人の物語をいかに語って聞かせるかにかかっているのです。

ストーリーの助けを借りない求職活動など、あり得ません。

 

?私たちが教わってきた、昔ながらの職探しとは、

ストーリーではなく、スキルや資格、経験年数、

その他「この仕事ができますか?」の答えに少しでも関連するものなら何でも

箇条書きにしていくというものでした。

 

けれどもストーリーは、求職者のあらゆる面を描き出します。

あなたが以前何をしていたかというストーリーを、人事担当者に聞かせれば、

主人公がなぜ転職しようとしているのか、

あなたはすべてをしっかりと把握しているという印象を与えます。

 

自分がこれまでに、よく似た役割を演じたことがあり、

その時、どのように人々を感動させたか、と採用者に伝えることもできるのです。

求職者としてあなたがやるべきことは、

記憶をかき集め、創りあげた自分のストーリーを、

人事担当者に書面や口頭で語る練習をすることです。

 

あなたは履歴書の中で、ストーリーを語らなければなりません。

ありきたりの面接とは、ひと味ちがうのだ、ということを見せなければなりません。

たとえあなたが求職のために語るのが、悲惨な物語であっても。

あなたが仕事の鬼でも、

無理とわかっていても挑戦することが好きなだけでも、

ネットで仕事に応募することはできます。

私としては、おすすめはできませんが、

母なる自然は私より良い先生なので、

自然にはあらがわないことにしましょう。

 

とはいえ、すでにあなたがカラッポの空間に履歴書を放り込んでも、

何の音沙汰もないことにうんざりしているのなら、

自分のエネルギーを求人サイトのブラックホールに注ぐのをやめて、

「ヒューマン・ウォークプレイス」方式で職探しを始めてみてもいいかもしれません。

 

それまでは、あなたもオンラインの求職申し込みで、ストーリーを語ることにしましょう。

前の仕事を書け、と指示するフォームには、このように対処しましょう。

 

そもそもエントリー・フォームには「(過去の)仕事及び役割」という欄がありますが、

その項目を設けるのは、あまり良い考えとはいえません。

 

あなたの仕事と役割を書け、という指示は、無視してもかまわないのです。

だって、あなたの経歴を見れば、誰の目にもあなたがやってきた仕事と役割はわかるのですから。

もしプログラマーが、15年か20年、志願者自動追跡システムを構築してきたのなら、

そんなことは3秒考えればわかるはずです。

 

 

職業の説明など、誰がしてほしいと思うでしょうか?

その職に就いている人の「仕事と役割」など、

どこも同じなのですから。

そんなことより

「あなたがその仕事で成し遂げたことは何ですか?」

と聞くべきなのです。

 

それならば大丈夫です。

あなたはネットのエントリーシートに、あなたの物語を語ることができます。

たとえフォームはストーリーなど求めていなくても。

退屈な「仕事及び役割」のリストの代わりに、

読み手に生きたあなたを伝えることができるのです。

 

ちょうど、こんな具合に。

 

企業:アクメ爆発物

役職:顧客サポート担当

過去の仕事及び役割

コミュニティ・カレッジを終了し、学士号を取得すると、すぐにアクメに就職しました。

大勢のお客様を担当し、

ヒューマン・ボイス・プログラムのカスタマー・サービス部門で

トレーナーの資格を取得しました。

その後、新入社員全員のトレーニングをおこないました。

 

これが物語なのです!

「でも、フォームには物語を書け、なんて書いてない。

私は聞かれたこととはちがう答え方をしたせいで、困ったことにはならない?」

もしあなたがこんなことを思っているなら、

ゴジラ恐怖症に対する治療をぜひとも受ける必要があります。

冗談じゃない、って?

私は真面目です。

多くの求職者が、自分の影に怯えているのです。

 

 

あなたがやっと、ブラックホールである、

オンライン求職申請に見切りをつけ、

採用担当官とじかに接触する気になったら、

今度は「ペインレター(履歴書に添える自己PRを

私はこう呼んでいます)」に

短くて力強い「ドラゴン討伐物語」を書きましょう。

一通につき、ストーリーはひとつだけです。

ペインレターのドラゴン討伐物語は、こんな具合です。

 

私は、ネスレに買収される前のアングリー・チョコレート社に在職し、

チョコホリック・エキスポ2012の開催に合わせてローンチされる

食用マニキュア「スウィート・チップス」の開発に必死で取り組んできました。

私たちは製品を完成させ、エキスポの最優秀新製品賞を受賞し、

そこで65万ドル分の先行オーダーを獲得しました。

 

一丁上がり!

物語は、あなたがこれまでどのようにし、乗り越えてきたかを教えてくれます。

あなたの「人の声が聞こえる履歴書」や採用面接での物語は、

「技能及び資格」のリストの百万倍の説得力を持つのです。

 

 

私たちは何年も、「技能」について話すよう、教えられてきました。

いまこそ、そんな「技能」などゴミだと気づく時です。

私たちが、「技能」のハード面とソフト面について

話さない限りは。

そのためには、履歴書にあるすべてのものや

人をリストアップしなければならないし、

そうして初めて、人々はあなたがこれまでどんな技能を使ってきたかがわかるのです。

 

誰でも履歴書で、箇条書きという道具を使うことはできますが、

あなたが何を知っていて、どう仕事をし、どう引き受けるかを教えてくれるのは、

ストーリーだけなのです。

 

ここに箇条書きの代わりに、

短いドラゴン討伐物語を作成した「人の声の聞こえる履歴書」を紹介しましょう。

求職者はメグ。

彼女はアングリー・チョコレートのマーケティング部門在職当時を3つの物語にしました。

 

・ スウィート・チップスのローンチに際し、私は営業担当者向けのトレーニングビデオと、

お客様向けにCTAを埋め込んだビデオを作成しました。

そのビデオを通じ、20万ドルの直接注文を受けることができました。

 

・ 私はウェブチームと共に、より高額な製品の販売に向け、小売業者の販売力を引き上げるために、

10段階のドリップ・マーケティング・キャンペーンを計画しました。

そうしてプレミアム製品であるベリー・アングリー部門の売り上げを、15%、150万ドルまで伸ばしました。

 

・ 上司不在時には販売調整会議を主催し、小売店舗に在庫が十分確保できるよう、

顧客からのフィードバックが、確実に製品開発チームに届くようにしました。

 

あなたの履歴書は、さまざまな物語のすばらしいタペストリーです。

あなたと同じ履歴書の人は、ほかには誰もいません。

物語を通じて、あなたという人が、1枚の履歴書から飛び出すのです。

あなたの物語は、あなたのブランドです!

 

場面を、あなたが求職者として、面接で物語を語っているところまで戻しましょう。

あなたは担当者が「あなたが…した時のことを教えてください」と言い出すのを待つ必要はありません。

あなたはどんな質問にも、物語で答えているのですから。

一例をあげましょう。

 

 

マネジャー:ではポール、

 あなたはアプリアントロジー・ソフトウェア社で、

 多くの仕事に携わったのですか?

あなた:ささやかなことです。

 入社した当時、私たちは備品室で

 コピーを作っていたのですが、それがおもしろいと思いました。

 そこで自分のコンピュータにインストールして、いろいろやってみたのです。

 それまで私たちは、デンタルーフロス・ピッキング・マシンをデザインするために、

 アプリアントロジーを使っていたのですが、

 それをジルコンでおおったピンセットの回路を自分たちのためにデザインして、

 特別仕様のものを使うようになりました。

マネージャー:なるほど。

 

私がグループ・セミナーやラジオ、ウェビナーで求職者のみなさんに話すことの中で、

一番聴衆に受けるのは、こんな話です。

求職者が採用担当者と1時間、共に過ごしたあとでも、

採用担当者がどれほど求職者のことを忘れてしまうか。

ところがこれは、実によくあることなのです。

 

担当者があなたを忘れてしまうことにショックを受けないでください。

彼らはあなたを雇うことはないのですから。

 

私は20世紀末、人事部にいました。

そこでしょっちゅう、部長にこう言っていたのです。

「マイクに面接のフィードバックを書いてもらいましょうか?」

すると、部長はこう聞き返します。

「トニーのことを言っているのか?」

「いいえ、マイク・スミスです。背の高い、ダックスフントを飼っている」

「犬の話なんかしてないぞ。クソッ、マイクって誰だ? 背が高い、とか言ったな?」

「そうです。とっても背の高い人です。覚えていらっしゃらないんですか?

休暇から戻ったばかりの人です。思い出しました?」

「悪く取らないでほしいんだが、君は背が低い。

君から見たら誰だって高く見えるだろう?」

「マイク・スミスはどう見ても2メートルはありそうでしたよ。それでも長身ではないと?」

「誰だかわからないな」

 

もしあなたが部長だったら、どうしますか?

あるいは、私の立場だったら?

 

気の毒なマイク・スミスは家で面接の結果を待っています。

面接した部長は、マイク・スミスを思い出すことができません。

相手に印象を残さなくてはならないのです。

そのために、ストーリーを語るのです!

 

 


元記事:?http://linkd.in/1xPm7gB

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

ワーキングマザーはもっと自分のケアを

by ステュー・フリードマン

 

ジェフ・グリーンハウスと私は、800人あまりのビジネスパーソンの生活やキャリアを調査した結果を、

『仕事と家庭 ― 協力者か敵か? ビジネスパーソンが人生の選択に直面したとき起こること』

Work and Family

にまとめました。

その結果、次のことがあきらかになったのです。

 

ワーキングマザーが自分をケアする時間が長いほど、

子供の情緒的・身体的健康度が高くなる、

というものです。

 

この逆説的にも思える結果は、人を驚かせるかもしれません。

けれども、自分のケアをしない人は、

その人に依存する人の世話も、

十分にできないことは、多くの証拠が示しています。

 

では、どうして自分自身のケアに時間や労力やお金を費やすのが、そんなにもむずかしいのでしょうか。

 

私はウォートンで開催している「トータル・リーダーシップ・プログラム」で参加者に

この質問をします。

 

あなたの生活の中で、仕事、家庭、コミュニティ、自分自身という4つの領域で、

思い通りになっているのは何パーセントぐらいですか?

 

ほとんどの人が「自分自身」の割合を、最も低く答えています。

 

自分自身のことを、見て見ぬふりをするのは、とても簡単です。

自分に責任を負っているのは、自分しかいないからです。

職場でも、家庭でも、コミュニティでも、あなたを取り巻く人々の要求や期待からくる、

強いプレッシャーに直面しているのに対し、

自分自身に対する扱いが軽くなるのも、当然のことといえるでしょう。

 

確かに、自分のことに時間をかけたり、かまけたりすることは、

利己的と受け取られる傾向があるために、

そうすることに罪悪感を覚えるかもしれません。

 

けれども、たとえ自分の心や体、精神をはぐくむのを犠牲にすることが、

短期間なら立派なことのように思えたとしても、

そういうことを続けていると、残念ながら、人は燃え尽きてしまいます。

 

世の中に有意義な貢献をしていくリーダーとして、

持続可能な生活を送っていくためには、

自分自身のケアもまた、大切な規律なのです。

 

FCC program offers child care, career - FMWRC - US Army - 100916

では、どうやって罪の意識を克服すれば良いのでしょうか?

重要なことは、自分の心や肉体、精神を、いっそう良い状態に持っていくために、

自分の楽しみを味わいながら、

同時に、職場や家庭やコミュニティのために、

あなたが実際に情況をどのように改善していけばよいのか、

しっかりと見定めることです。

 

これはそんなに大変なことではありません。

ちょっと考えてみてください。

たとえば、あなたが仕事や家庭やコミュニティなど、

さまざまな場、さまざまな人によるさまざまな基準に従いながら、

もっと期待に応えられるような行動を取るためには、どうしたら良いでしょうか。

 

夜、ゆっくり休んだり、定期的に運動したり、ちゃんと食べたり、

瞑想したり、ヨガをやったり、散歩をしたり、音楽をしたり、

その他、あなたがリフレッシュでき、元気を取り戻せるようなことを

何でもすればよいのではありませんか?

 

ひと月ほど、それを試してみてください。

その実験によるあなたのパフォーマンスへの影響を評価するのを忘れないで。

それぞれの領域の利害を調整しながら計画を立て、

自分自身をうまくのケアをうまくできるようになれば、

ほかの人のための仕事も、望み通りの結果が出ていることに気づくでしょう。

 

このような実験をおこなったあと、私はプログラムの参加者に、

生活の4つの領域での彼らの満足感に対する評価を、ふたたび尋ねています。

大幅な伸びを見せるのは「自分自身」の項目で、平均して39%の増加率を示しています。

そうして、自分自身の満足感が高まれば、ほかのすべての領域でも、好転が見られるのです。

 

あなたは最近、自分自身のケアとして、何をしましたか?

そうして、自分の生活のほかの領域でも、ちゃんと仕事ができるように、

自分の能力を高めるようなことをしましたか?

 

 

by??Stew Friedman (ウォートン校教授)


? 元記事:http://linkd.in/18emwNV

(翻訳:服部聡子)

 

 

ガイ・カワサキから高校を卒業する君たちへ

1995年6月、ガイ・カワサキがパロ・アルト高校で行った卒業式訓辞

元記事:http://linkd.in/1EHShcG
(※この記事の翻訳は著者からの承諾を得てあります)
 
今日、ここでみなさんにお話できるのは、私の人生にとって画期的な出来事です。
 
私は40歳です。
22年前、私はみなさんの席にいて、自分が40歳になる日など、決して、絶対に来るはずがない、と信じていました。
あなたがたを前にスピーチするということの意味を思うと、私は少し怖ろしくなります。
 
ひとつには、私の卒業式で40のおっさんが話すのを聞きながら、こんなやつ絶対に信用するもんか、と思っていたからです。
私は、みなさんが危惧しているような、退屈なスピーチをするつもりはありません。
このスピーチは、短くて楽しい、退屈ではないものにしたいと思っています。
 
私は今日、大人になってから過去を振り返り、初めて理解できたことの話をしようと思います。
いわゆる後から出て来た知恵、みなさんがいるその席から、こちら側にくるまで、
私が20年間にわたって蓄積してきた知恵のことです。
 
やみくもに私の話を信じてはいけません。
私が「真実」だということを、そのまま受け取らないでください。
ただ、よく聞いてください。
たぶん私の経験が、少しは役に立つこともあると思いますから。
 
ここではデイビッド・レターマンの『レイト・ショー』にならって、
トップ・テン・リストの形式でお送りしましょう。
ええ、40才の老人でも、まだ11時過ぎまで起きていられるんです。

第10位: できるだけ親のすねをかじってください

2年前、ここで私が卒業式のスピーチをおこなったとき、これが一番人気のある後知恵でした。
もっとも、親御さんの見方はちがいましたが。
ともかく、そのことで私は自分が間違っていないことを知ったのです。
 
私は高校、大学を通じて、まじめな東洋人でした。
カレッジレベルの授業を受け、単位を履修して、3年半でしゃにむに大学を終えました。
旅行もしなかったし、休みも取りませんでした。
というのも、そんなことをしていると、仕事の準備ができないじゃないか、
卒業が遅れてしまうじゃないか、と思っていたからです。
 
正直に言いましょう。
私はせっかくのチャンスをふいにしてしまいました。
みなさんは、残りの一生を働いて過ごさなければならないのです。
ですから、スタートを焦ってはいけません。
大学教育は、長引かせなさい。
今は、人生を胸いっぱいに吸いこむ時間です。
住宅ローンや車のローン、子供の教育費を抱える前に。
 
外国旅行をするために、一学期そっくり使ってください。
就職やインターンシップにお金なんか使わないでください。
ご両親の小金(もしかしたら大金かもしれませんが)を使いながら、
自分が夢中になれるものを探求してください。
 
大学の在籍期間は、少なくとも6年までは延長することができます。
職場に入り、君たちよりもものを知らないくせに、お金だけはたくさん稼いでいるような連中の
奴隷になって働く期間は、可能な限り遅らせましょう。
加えて、子供を養う楽しみを、ご両親から奪ってしまうべきではありません。
 
Absaroka-Beartooth Wilderness, Goose Lake

第9位 幸せではなく、喜びを追求してください

きっとこれが、一番むずかしいレッスンになると思います。
おそらく君たちは、人生のゴールが「幸せになること」だと思っているでしょう。
犠牲を払いながら、一生懸命勉強して、仕事したとします。
けれども、そこで得られる幸せは、概して予測通りのものです。
 
いい家、いい車。すてきな物。
嘘だと思わないで聞いてほしいんですが、幸福なんてものは、ほんの一瞬の、はかないものです。
 
それに対して喜びは、予測できません。
喜びは、興味のあることを夢中になって追求しているときに訪れますが、
これは幸福のように、目に見える結果となって現れるものではありません。
 
幸福ではなく、喜びを追求する。
このことは、これから先、数年間は、つぎの言葉に翻訳できるでしょう。
 
自分が心から好きなことを勉強する、ということです。
これも保護者の方には人気のないものなんですが。
 
私の大学時代は、言わば「マーケティング主導型」でなされました。
あとひとつ、東洋的な事情です。
私はもっとも就職のチャンスがありそうなところをねらい、それに向けて準備をしたのです。
 
まったく愚かなことでした。
世の中で生計を立てるには、実にたくさんの方法があるし、
「正しい」コースを選択するかどうかなど、どうでもいいことなのです。
当初のマッキントッシュ・チームに、古典的な「コンピューター・サイエンス」の学位を
持った人はいなかったはずです。
 
保護者の方々は、地域での責任がおありだと思います。
でも、お子さんには、どうか自分の跡を継がせよう、自分の夢を叶えさせよう、とはなさらないでください。
私の父は、ハワイ州の上院議員でした。
父の夢は、弁護士になることでしたが、高校までの教育しか受けることはできませんでした。
そこで私を弁護士にしたがったのです。
 
父のために、私はロー・スクールに進みました。
そうして自分のために、そこを2週間で止めました。
これによって、自分が本来持っていた知性がどのようなものだったか、
はっきりと実証したのだと思っています。

第8位 既知のものを疑い 未知のものを受け入れよう

君たちが人生で犯しやすい最大のまちがいは、知っていることを受け入れ、知らないものに抵抗することです。
ほんとうは、そのまったく逆でなければなりません。
つまり、よく知られていることに疑問を抱き、未知のことは受け入れるのです。
 
氷についての短い話をひとつしましょう。
1800年代、氷産業は北東部で栄えた産業でした。
いくつもの会社が、凍った湖や池から氷のかたまりを切り出し、世界中に売っていたのです。
一度で最大、200トンの氷が船積みされ、インドに向かいました。
溶けずにそこに着いたのは、100トンでしたが、それでも十分な利益をあげたのです。
 
けれども氷産業は、氷を製造する機械を発明した会社に敗北しました。
いつでも、どこでも氷を作ることができる会社の出現によって、もはや氷を切り出し、船で運ぶ必要がなくなったからです。
 
ところが製氷メーカーも、冷蔵庫会社にビジネスを追われることになりました。
製氷工場で氷を作ることにくらべて、自宅で冷凍保存することがどれほど便利か、想像してみてください。
 
君たちは、氷の切り出し業者たちは、製氷業者の強みを目の当たりにして、彼らの技術を取り入れようとした、と思うでしょう?
けれども、彼らが実際に考えることができたのは、すでに知っていたことばかりでした。
もっとよく切れるノコギリ、もっといい倉庫、もっといい輸送機関。
 
つぎの製氷業者たちも、冷蔵庫の利点を見て、そのテクノロジーを取り入れたと思うでしょう?
でも、実際には、氷の切り出し業者も製氷業者も、知らないことを受け入れることができず、
自分たちの成長カーブから、つぎの成長カーブへと、ジャンプすることができなかったのです。
 
すでに知っていることを疑い、知らないことを受け入れてください。
そうしなければ、君たちも、氷の切り出し業者や、製氷業者と同じことになります。
 
Filling the Ice House

第7位 外国語を学び 楽器を演奏し ノンコンタクト・スポーツをしよう

外国語を学んでください。
私は高校でラテン語を学びました。
そうすれば、ボキャブラリを増やすことができるだろうと考えたからです。
実際、そうなりました。
 
けれども、今日ではラテン語を使って会話しようにも、バチカンを除けば困難をきわめます。
それに、私があんなに苦労したにもかかわらず、ローマ教皇は私にアドバイスを求める電話をしてくれません。
 
それから、楽器を弾けるようになってください。
今日、私と音楽の唯一のつながりは、私がガイ・ロンバードにちなんで名づけられたということだけです。
それで良かったことといえば、たったひとつ、ガイのお兄さん、カーメンにちなんで名づけられなかった、ということだけ。
今思えば、楽器を演奏できていれば、一生、音楽と一緒にいられたのです。
その代わりに私はタワーレコードでCDを買わなくてはなりません。
 
私はフットボールをやっていました。
フットボールが大好きでした。
フットボールはマッチョなスポーツです。
しかも私はインサイド・ラインバッカーで、
ほぼまちがいなく、マッチョなスポーツの中でも、もっともマッチョなポジションでした。
 
けれども、君たちはバスケットボールや、テニスなどの、ノンコンタクト・スポーツもやっておかなければなりません。
つまり、盛りを過ぎても楽しめるスポーツです。
40歳になって、22人の男を集めて、スタジアムでフットボールをすることは、
ラテン語で会話するのと同じくらい、むずかしいことです。
けれどもかわいらしい、白いテニスウェアを着た人なら、今でもテニスを楽しむことができるのです。
おまけにマッチョなフットボール選手たちはみんな、
今ではすわってぼーっとテレビを見ながら、ビールを飲んでいるのですから。
USC vs. UCLA Football 2012

第6位 勉強を続けよう

学ぶことはプロセスであって、一回限りのイベントではありません。
私は、学位を取ったとき、これで自分の勉強は終わった、と思いました。
けれども、これは真実ではありません。
 
勉強をやめてはいけません。
事実、いったん学校を出てしまうと、勉強はむしろ簡単になってくるのです。
というのも、どうして学ぶ必要があるのか、関連性が見えやすくなってくるからです。
 
君たちは今、組織化された専用の環境で学んでいます。
ご両親のお金を使って。
でも、学校と学ぶことを混同しないでください。
学校へ行っても、ひとつも学ばないことがあります。
逆に、学校へ行かなくても、おそろしくたくさんのことを学ぶこともできるのです。

第5位 自分を好きになることを学ぶ あるいは自分が好きになれるまで 自分を変える

私はドラッグの常用者だった過去を持つ、40歳の女性を知っています。
彼女には3人の子供がいます。
彼女がドラッグを常用するようになったきっかけは、高校でマリファナを吸ったことでした。
 
私は別に君たちに、ドラッグをするなとお説教するつもりではありません。
実は、私も高校でマリファナを吸ったことがあるんです。
ビル・クリントンとはちがって、私は吸いこみました。
もうひとつ、ビル・クリントンとはちがって、その煙を吐き出しもしました。
 
この女性が私に語ったところによると、
彼女はしらふのときの自分が大嫌いだったせいで、ドラッグを始めたのだそうです。
ドラッグが好きだったわけではなかったのだけれど、あまりに自分が嫌いだったのです。
彼女はドラッグが解決策になると考えたのであって、ドラッグが原因ではありませんでした。
 
自分の人生が下降スパイラルをたどっていることに気がつき、初めて彼女は人生を変えようとしたのです。
自分の問題を解決してください。
自分の人生を整えてください。
そうすれば、ドラッグなど必要ありません。
ドラッグは解決策でもなければ、ドラッグが問題でもないのです。
 
率直に言わせてもらうと、喫煙、ドラッグ、アルコール、あと、IBMのパソコンを使うことは、愚かさの証しです。
この点に関する反論は受け付けません。
 
childish melancholy

第4位 あまり早く結婚しない

私は32歳で結婚しました。
ちょうどいい年齢だったと思います。
君たちもその年ごろになるまでは、自分がいったい何者なのか、おそらくわからないでしょう。
そうして、自分が誰と結婚しようとしているのかも、わかっていないはずです。
 
遅すぎる結婚をした人を、私は知りません。
早すぎる結婚をした人は、大勢知っています。
どうしても結婚するんだ、と決めたなら、
彼もしくは彼女が今、何をしていたとしても、相手をそのまま受け入れる必要がある、
ということを、心に留めておいてください。

第3位 勝つために勝負し 勝負するために勝つ

勝つために勝負することは、君たちにできるもっともすばらしいことのひとつです。
それによって、君たちは潜在能力を開花させることができます。
さらに、君たちがほかの人のために、世界をよりよくすることができるし、
より便利なものにすることができる、より高い展望を切り開くこともできるのです。
 
もし負けてしまったらどうでしょう?
負けるときは、かならず何か立派なことに挑戦してください。
プリンストン大学経済学部教授、アビナッシュ・ディキシットと
イェール大学スクール・オブ・マネジメント教授バリー・ネイルバフはこのように言っています。
 
「失敗することになるとしたら、困難な任務で失敗した方がいい。
失敗は、将来、あなたに対する期待値のグレードを下げることになるだろうから。
失敗が致命的になるかどうかは、あなたが何をやろうとしているかにかかっている」
 
単純に言うと、勝つことは君たちと、君たちの競争相手を向上させるための手段であって、目的ではありません。
 
さらに、勝つことは、もう一度、勝負するための手段でもあります。
試されることのない人生は、生きるに値しませんが、空疎な人生は試す必要もありません。
勝利によってもたらされたお金や力、満足や自尊心は、浪費されるべきものではないのです。
 
勝つために勝負することのほかに、君たちには第2の、もっと重要な義務があります。
もう一度、自分の魂がより深く、幅広く、高くまでたどりつけるように、勝負することです。
結局のところ、君たちの最大の競争相手は、自分自身なのですから。
 
11-05 Bsktbll - Chaos vs Rivals 97

第2位 絶対性に従う

勝つために勝負することは、汚い勝負をしてもいいということではありません。
歳を取ればとるほど、ものごとは絶対的なものから、相対的なものに変わっていきます。
君たちが幼かった頃、嘘をつくこと、だますこと、盗むことは、絶対に悪いことでした。
 
君たちが歳を取るにしたがって、とりわけ仕事をするようになれば、
「システム」に取り込まれて、相対的な言葉でものごとを考えるようになるでしょう。
「自分はよりたくさん金をもうけた」
「自分はもっといい車を持っている」
「自分は休暇でもっといいところへ行った」
 
悪いことに関しても、「自分はパートナーほどひどく税金をごまかしていない」
「ほんの2,3杯飲んだだけだ、コカインはやっていない」
「自分は所要経費をほかの人ほど水増ししていない」
 
これはまったくの誤りです。
できるだけ、絶対性を守り、それに従ってください。
嘘は絶対つかない、絶対ごまかさない、絶対盗まない。
誰が嘘をつき、どのようにごまかし、何を盗んだかなどは覚えておく必要はまったくないのです。
絶対に、絶対的な善と悪は存在するのです。

第1位 家族や友だちがいなくなってしまう前に 一緒に楽しもう

これは何よりも大切な後知恵です。
多くの説明は必要ないでしょう。
ただ、繰りかえすだけです。
 
家族や友だちがいなくなってしまう前に、一緒に楽しんでください。
 
ひとたび彼らがいなくなってしまえば、お金も、権力も、名声も、代わりにはなりませんし、
呼び戻すこともできません。
 
私たちに最高の喜びをもたらしてくれたのは、私たちの赤ちゃんでした。
今度は君たちの人生で、子供たちが最高の喜びをもたらしてくれることでしょう。
とりわけ、子供たちが4年間で大学を卒業してくれたなら。
 
Family Portraits
 
それからもうひとつ、君たちには特別な後知恵を授けることにします。
おそらく君たちのご両親は、今日私のために数千ドル払ってくださったでしょうから。
ただ、これは私も認めるのがいやなんですが。
 
歳を取るに従って、君たちも親が言うことは正しかったとわかるようになります。
 
ますますそんな場面は増え、最後には、君たち自身が君たちの親となるのです。
私には、いつか君たち全員が「ああ、ほんとうにその通りだった」と言う日が来ることがわかります。
私が言ったことを、よく覚えておいてください。
 

 


元記事:http://linkd.in/1EHShcG

(翻訳:服部聡子)

感情的な人を落ち着かせる3つの魔法の言葉

by ジェシカ・スティルマン

 

怒っている顧客?

機嫌の悪い従業員?

やっかいな会話を正常に戻す魔法のフレーズを、臨床心理士が教えてくれます。


 

 

世の中が、まっとうで合理的な人ばかりなら、

ビジネス・オーナーなどの仕事も、ずいぶん楽なものになるでしょう。

 

ところが、ご存じの通り、中には毎日のように周囲を引っかき回したり、

ケンカがしたくてうずうずしているような人もいます。

 

日頃は穏健な人でさえ、時には感情に身を任せてしまうこともあります。

感情的な人の相手を、つねに避けて通ることはできません。

 

こうした厄介な相手との会話もまた、人生の一部であり、

相手をする苦痛を和らげ、話し合いを建設的なものにする方法もあります。

ここでは臨床心理医であるドクター・アルバート・J・バーンスタインの話を紹介します。

バーンスタイン医師は、こうもアドバイスしています。

 

もしあなたが幼稚園の先生になったような気がしたなら、

おそらくあなたはうまくやっています。

 

電話口で怒ってわめきたてる人を落ち着かせ、

また、あなた自身の感情的なダイヤルもターンダウンするような会話にチャレンジしてみましょう。

 

Photo:~stone scream~ By:Cheo70

 

1. 「もっとゆっくり話してください。お力になりたいんです」

 

何もほんとうに早口過ぎて、聞き取れないわけではありません。

問題は、わめいたり泣いたりしてコントロールを失っている相手にあります。

にもかかわらず、このフレーズは魔法のように効くとバーンスタインは言います。

 

この言葉がどうして効くのでしょうか?

それは、彼らの思考パターンを打ち破るからなのです。

彼らは、あなたに抵抗されると予期していますが、あなたはそうしない。

その代わりに、彼らに明瞭に話してくれるように頼むのです。

私は知りたいんです、と。

そうすることで

「恐竜並みの頭脳」が考えるようになります。これはいい状態です。

 

2. 「何か私にできることがありますか?」

 

この言葉は、1.と同じ効果を発揮します。

「恐竜脳」、つまり、 飛ぶことや戦うことしか知らない、

原始的で感情的な脳の一部しか使っていない感情的な人を、

その状態から連れ出して、

思考能力が使える状態に持っていく働きがあるのです。

Photo:Angry Seagull By:San Diego Shooter

3. どんな質問でも良いから、とにかく質問する

 

相手のいうことがどれほどおかしいかは、問題ではないのです。

会話を正常なものに戻したいからといって、

相手の頭がどれほどおかしいか、教えようとしたり、

自分の視点がどれほど正しいかを説明しようとしても、何の助けにもなりません。

 

どうしてか?

 

説明しようとする行為は、実は、ケンカに反撃していることにほかならないからです。

相手はそれを感じ、ますます感情的に、攻撃的になってくるでしょう。

聞くという行為は、感情的な相手に働きかけるのです。

内容は問題ではありません。

 

バーンスタイン医師のいうように、あなたが適切な質問を出していけば、

相手もだんだん落ち着いてきます。

そうすることで、どれほど分別のある良いことを言うよりも、

会話は安定したものになっていくでしょう。

 

 

 

著者:ジェシカ・スティルマン(Inc.com


元記事:http://bit.ly/1Ddwvga

(翻訳:服部聡子)

リチャード・ブランソンからのアドバイス

by リチャード・ブランソン

 

 

父の教え

 

子供の頃のわが家はいつも、あわただしさのまっただ中にありました。

母は、次から次へと新しい起業の計画を練っていたし、

私と妹は、大騒ぎしながら駆け回っていました。

当時の私は、母の新しいプロジェクトを手伝っているか、

外で木に登っているか、でした。

 

こんな楽しくも混乱した中で、いつも父は頼もしく、

私たちみんなの心を穏やかにするような影響を与えていました。

 

とりたてて無口というほどでもなかったのですが、

たいていのとき、私たちのようにおしゃべりではありませんでした。

 

おかげで、わが家はバランスが取れ、私たちはいつでも、

どんなことでも父に頼ればいいのだ、と感じていたのです。

 

それとなく私たちを見守りながら、

父は何よりも大切で、シンプルなアドバイスを、私に授けてくれました。

 

自分が話すより、もっと相手の言うことに耳を傾けるんだよ、と。

 

確かに、自分が話していることからは、新しいことは何も学べません。

以来、どこに行くにせよ、私はそこで会う人からの話を聞く時間を、

できるだけ取るようにしています。

richard_branson

 人は自分の知らないことを教えてくれる

 

幸いなことに、私は世界中を旅行して、

あらゆる社会に住む、大勢の魅力的な人と出会っています。

そんな人と、自分の個人的な経験をシェアできるのは、いつも楽しいものですが、

逆に、相手の話を聞かなかったとしたら、それはずいぶん愚かなことでしょう。

私はいつもペンとノート、もちろんのこと iPad を持ち歩いていますが、

その理由のひとつは、自分の考えを書き留めておくためです。

 

身の回りの人が語る言葉に、ただ耳を傾けるだけで、

多くのことが学べるのを、知らない人は多いでしょう。

 

電車の乗務員であろうと、宇宙船を整備しているエンジニアであろうと、

コンピュータのカスタマー・サービス担当者であろうと、

自分の耳を開いておくだけで、どれほど新しい、有益な情報が入ってくるか、

驚きはつきることがありません。

 

ビジネスで人に会うことも多いのですが、

運良く、ちょっとした成功をおさめたような人は、

とりわけ自分の声を聞かせるのが大好きです。

 

ところが、そんな人は、自分の話が終わり、ほかの人が話し始めると、

こちらから見てもはっきりわかるほど、スイッチをオフにしてしまい、

目を合わせて、真剣に話に参加することをやめ、

おざなりな相づちを打ったり、スマートフォンをいじったりし始めます。

 

それに対して、私の知っている、大きな成功をおさめた起業家は

いずれも共通して、聞き手として卓越したスキルを備えているのです。

 

おそらく、真剣に聞こうとしなかった人はみな、

そんなことは全部わかっている、と思っていたのでしょうが。

Ted Branson

 自分が知っているのはほんのわずかなことにすぎない

 

父のアドバイスを視覚化するために、私は大きな円をイメージするのが好きです。

その円は、私たちが学びうるすべてのことを表しています。

 

私自身が知っていることは、ほとんど見えないほどちっぽけな点です。

人類が今日までに知ったことを集めても、

この円の中の小さなシミにしかならないでしょう。

 

私たちがこれから学んでいかなくてはならないあらゆることが、

残ったスペースを埋めていくのです。

 

広大な宇宙のなかで、私たちは毎日、学んでいます。

耳を傾けない人は、そのチャンスを失ってしまうのです。

 

著者:リチャード・ブランソン


元記事:http://linkd.in/1CrFhdt

(翻訳:服部聡子)

 

ビジネススクールで学ぶとは

ウォートン・スクール・レポート

 

 

現在、EMBAプログラム(※社会人向けMBA) に籍を置くモニク・ローリンズさんは、

大学卒業後の10年間は、投資銀行で資本構成と資本調達戦略に携わってきました。

 

金融危機が起こったとき、彼女は自分のキャリアに決定的な瞬間が訪れたと感じた、といいます。

その後、政策決定の領域で、自分のスキルをもっと広範に活かせないものか、と考えるようになりました。

2011年にはアメリカ財務省に入局し、現在では金融市場政策のチームを運営しています。

そんな彼女に、ウォートン校での経験を尋ねました。

 

 

タイミングについて…

 

キャリアを中断させていい時期などというものは、ありません。

でも、ウォートン校のEMBA 課程では、キャリアを中断させる必要がないのです。

私は教室に戻って、教授や学友との多様なネットワークの中に、身を置きたいと願っていました。

EMBAプログラムのすばらしい点は、仕事を続けながら受講できる点にあります。

 

志望動機について…

 

私は金融市場と企業財務の分野で、専門知識を積んできました。

けれども、ビジネス面での知識を、さらに豊かにするために、MBAを選んだのです。

 

とりわけ興味があったのは、これまで知らなかったマーケティングや業務管理、経営戦略の分野でした。

いつかもっと大きな組織を動かしてみたいと考えていましたので、

チームの調和させるにはどうしたらいいか、

個人のモチベーションを高めるにはどうしたらいいか、

といったことを理解することが重要だと思ったのです。

 

それが現在の私の政府内の仕事にも、生かすことができています。

おそらく将来にわたってもそうでしょうね。

 

Photo:Wharton School of Business By:Nishant Khurana

キャリアへの影響について…

 

ウォートンで学ぶことで、私はさまざまな面で、非常に大きな影響を受けています。

 

フルタイムで働きながら、プログラムに参加することで、

計画的になったし、能率的になりました。

また、ズバリとものを言うようにもなりました。

 

チームリーダーとしても成長できていると思います。

教室で教授の話を聞くだけでなく、クラスメイトの話を聞くことで、

主体的に話を聞く能力が身につきました。

 

とりわけ、私の問題解決に向けたアプローチのやり方が変わったように思います。

教室から職場に戻り、また教室に向かうことによって、

私はだんだんクリエイティブになってきているように感じています。

というのも、ウォートンは、幅広いものの考え方、革新的な考え方ができるように、

学生を助けてくれるからです。

 

仲間意識について…

 

友情の厚さと、クラスの絆の強さには、私も驚きました。

私たちは、全員、週末にウォートンに来るだけで、みんな仕事に追われています。

ですから、深い関係が築けるとは思っていませんでした。

 

けれども、金曜日と土曜日、ここで濃密な時間を過ごしています。

学校側は、入念に組んだプログラムを用意してくれていて、

集まった私たちは、クラスの一員として、深い関係を築いています。

 

リーダーシップについて

 

「トータル・リーダーシップ」の授業を受けて、私はリーダーシップについて、

きわめてユニークな見方ができるようになりました。

 

フリードマン教授は私たちに、自分の人生を、いくつかの異なった領域において考え、

それがどのように重なり合っているかを考察するようにうながします。

仕事、家庭、コミュニティ、そうして自分自身。

 

この思考の枠組みは興味深いものです。

というのも、ふつう「ワークライフバランス」というと、交換条件のように考えがちだからです。

働く時間を増やせば、家族と過ごす時間は減る、というふうに。

 

けれども教授は、ある領域から他の領域に、どのようにしたら

プラスの波及効果を及ぼすことができるのか、私たちに考えさせるのです。

そうやって私たち自身の人生においても、良い変化が起こせるよう

私たちは試行を重ねていきました。

 

サポートシステムについて…

 

私もちょうど先ごろ、息子を授かりました。

子供を持つことは、実際すばらしい経験なのですが、同時に、新米ママとして

仕事と学校を両立させることは、簡単なことではありません。

 

けれども、強力なサポート体制のおかげで、なんとかこなすことができています。

というのも、プログラムには大勢のママやパパが参加しているからです。

 

私の場合、夫はすばらしく協力的だし、私の母もほんとうによく助けてくれています。

それに、設備面で学生に負担をかけないよう、学校側が格別の配慮をしてくれていることは、

強調しておかなければなりません。

 

勉強について…

 

私はここでの経験について、口当たりの良いことを言うつもりはありません。

このプログラムは、猛勉強が必要です。

ウォートンのEMBAの入学許可は、すばらしい可能性を開いてくれるものです。

けれども同時に、即座にこのプログラムに全力投球していかなければならないのです。

ウォートンのフルタイムMBAプログラムと同じ履修単位を取らなければなりませんから。

 

入学許可が下りたということは、2年間、人生のすばらしい時を過ごせる、という期待だけでなく、

自分を鼓舞し、情熱を持ち続けていく覚悟が必要であることも、忘れないでほしいと思います。

 

 


元記事:http://whr.tn/1D5mGkd

(翻訳: 服部聡子)

 

幸福感はどこから来るか

ハース・スクール・オブ・ビジネス レポート

 

 

現代の政治家や経済学者は、GDPより国民の幸福度を重視するようになっています。

そこで問題となるのが、それぞれに異なる個人の幸福度を、どうやって測定するかということです。

なぜ人は幸福だと感じるのでしょう?

 

ハース校が主導する新しい調査では、

個人の幸福と公共政策が、驚くほど高い相関を示していることがわかったのです。

 

Photo:Happiness By:mahmud.rasse

 

調査は、コーネル大学のダニエル・J・ベンジャミン教授と

南カリフォルニア大学、 さらに5人のエコノミスト主導のもと、行われました。

 

対象者は、数多くの項目の中から、何が〈幸福感〉をもたらしているかを選択します。

項目には、たとえば自分の健康や、経済的安定といった「個人的」なもの、

あるいはまた、社会に汚職や不正行為がないことや、

貧しい人々を進んで助けようとする社会であることのような 「公共的」な内容が含まれています。

 

たとえば自分自身の健康と、公衆衛生を充実のどちらを重要とみなすか。

 

自分自身の経済的安定と、たとえば言論の自由や、

政治に参加する自由の重要性のどちらを重要とみなすか、といったふうに。

 

予想通り、回答者は個人の幸福を、高いランクの重要度に置きました。

けれども、同時に、主義主張や、他者の幸福に対しても、

高い価値を置いていることがわかったのです。

 

調査結果は、幸福感の多くが、個人の健康や経済的安定から来ていることを示しています。

同時に、人々は自分たちが生きている社会を良くしたいとも感じているのです。

 

すなわち、私たちの個人的な幸福感の根底には、

自分が「正当で思いやりのある社会に住んでいる」という 感覚があることが、

この調査は裏づけたのです。

 

 

ハース・スクール・オブ・ビジネス レポート


 

元記事:http://bit.ly/1IWE0JV (抄訳)

(翻訳: 服部聡子)

 

 

昼寝は脳を活性化させる

MIT スローン・スクール・オブ・マネジメント レポート

 

インバウンドマーケティングの第一人者、ハブスポットのCEOブライアン・ハリガンは、

スローン校の上級講師でもあります。

 

そんなハリガンのパワフルな活動の秘訣は?

 

答えは、昼寝。

 

短時間の睡眠が脳を活性化させることは、よく知られていますが、

ハリガンはその理論を職場にも応用しているというのです。

 

??Photo:YIN AND YANG CATS By:jimmiehomeschoolmom

 

睡眠と覚醒の中間にある状態は、このうえなく過小評価されています。

そのときの脳は、与えられた問題について考えてはいないのですが、

その解決策は脳内に浮かんでいるのです。

昼寝をしているあいだ、脳はすべての情報を整理しています。

あたかもプロジェクトの企画者のように、脳はメール、記事、電話の内容など、

私たちの頭の中の情報を集め、分類し、付箋を貼っていくのです。

目覚めたときには、種々雑多な情報が、スッキリとカテゴライズされ、

脳はリフレッシュしている、という仕組みです。

 

昼寝が思考プロセスに有益であることがわかると、

ハリガンは自分がCEOを務める企業にも、それを適用することにしました。

 

ハブスポットに仮眠室を設置したのです。

熱帯をテーマにしたこの仮眠室は、常時、約50%の予約で埋まっているといいます。

 

さらにハリガンは、赤ちゃんが生まれたばかりの従業員や、

夜行便を使って戻ったばかりの重役、行き詰まっている開発者など、

部屋のほかの人よりも、まばたきの多い人は、 優先的に仮眠室が使用できるようにしています。

 

  伝統的な会社文化を考え直そう

 

私たちの生活は、10-15年ほど前とは、ずいぶん変わってきています。

企業の側も、それまでの会社文化を再考し、 リーダーシップ・モデルも、

現代にふさわしいものに変えていかなければなりません。

 

そのための具体策として、ハブスポットでは従業員はいつでも誰でも、

無制限の休暇を取って良いことを決めました。

 

どうやらハブスポットは、すばらしいアイデアを生み出すだけの場所ではないようです。

働くのに―場合によっては、眠るのにも―すばらしい場所ともいえそうです。

 

MIT スローン・スクール・オブ・マネジメント レポート


元記事:http://bit.ly/1IVjVnk (抄訳)

(翻訳: 服部聡子)