顧客がほしいなら個人向けカスタマイズを

現在は企業規模の大小にかかわらず テクノロジーの助けを借りて

新しい方法で顧客をターゲットにすることができるようになりました

でも顧客カスタマイズは十分なされているでしょうか

by リーバ・レオゾンスキー
商品やサービスを売るために、小企業は個人的なつながりに頼ることが少なくありません。
けれども今日のテクノロジーのおかげで、規模の大きなビジネスでさえも、
個人向けカスタマイズが可能になっています。
ここでは個々の顧客に対してカスタマイズすることの、良い面と悪い面、
あなたが知っておくべきことを上げていきましょう。

なぜ個人向けカスタマイズが重要なのでしょうか

多くの人が、自分のことを昔からの友人のように扱ってくれるビジネスを
ひいきにする傾向があります。
そんな店では、店員も顧客の名前をよく知っているし、
ウェイターが「お変わりありませんか?」などと声をかけてくれます。
個人とのつながりを大切にすることは、長い間、小企業が大企業に太刀打ちできる
数少ない方法の1つでした。

なぜ個人的な関係を築くことが 他企業との差別化につながるのでしょうか

今日の消費者は、選択の幅がますます広がっています。
歯磨きペーストは何十種類もあるし、
同じ商品を扱うサイトは、何千とあります。
消費者は、つまらない商品に引っかからないように、
商品やサービスを基準にして、購入するかどうかの意思決定を行うことが減り、
むしろ、これまでの取引の経験を元に判断することの方が多くなっているようです。
企業の側は、顧客それぞれにカスタマイズされたものを提供することによって、
多くの競合から目立とうとしています。
また、ショッピングを単純化し、買い手の時間も節約できるように工夫しています。

個人向けカスタマイズには どのようなものがありますか

ユーザーの好みを割り出すことができるサイトは、
個人カスタマイズに秀でていると言えるでしょう。
たとえば、再訪した顧客に対して、名前を呼んで挨拶するだけでなく、
過去の購入品やブラウズ歴、口コミなどから割り出したお勧め品を
すぐに表示しているようなサイトです。
そうしたサイトは、顧客の購入回数が増えるにつれて、
顧客が好みそうなものも、簡単に見つけ出すことができます。

カスタマイズのせいで訪問者は監視されていると感じないでしょうか

個人データを知られることを嫌がる人は多いのではないでしょうか

何のデータかによります。
トランセラ社のアンケート調査によると、顧客の2/3が、ある程度の個人情報
(名前や人種、年齢、収入、教育レベル、就業状況、居住地域などのデータ)は
もっと自分に合った商品やサービスが提供されるなら、
企業に渡してもかまわない、と考えていることがわかりました。
ただし、そのレポートは、消費者はかならずしもすべてを招致した上で
そのように答えているわけではないことも指摘しています。
半数以上の消費者は、ウェブサイトを訪問することによって、
彼らのオンライン上の動きや、オンラインショッピングの習慣をモニターされているとは
考えていないのです。

小企業は個人向けカスタマイズをどのように利用したらよいのでしょうか

個人向けカスタマイズには3つのレベルがあります。
おそらく基本的なものはすでに導入している人は多いでしょう。
たとえば、メールやダイレクトメールのメッセージで、相手の名前で呼びかけるなどです。
それから少数の人に限定された個人向けカスタマイズがあります。
これは名前や人種、年齢、収入、教育レベル、就業状況、居住地域などのデータや、
出費レベル、その他の基準を元に、顧客をセグメント化して、
それぞれのセグメントに合わせたマーケティング・メッセージを作成することです。
上級の個人向けカスタマイズは、もっとはっきりとしたちがいがあります。
上級カスタマイズは、複数の個人化要素を含み、リアルタイムで表示されるように
プログラムされています。
たとえば、サイトを開くと「ハイ、リーバ」と呼びかけ、
相手が買いたくなるようなものを勧め、
前回購入したものについてレビューを書いてくれないか、と頼み、
先日送ったオファーが間もなく期限切れになることを思い出させるようなものなどがあります。

大企業の顧客向けカスタマイズとどのように対抗すれば良いでしょうか

「小企業は大規模小売店ができないようなやり方で、
顧客とコミュニケーションすることが可能です」
そう語るのはサンフランシスコに拠点を置くステッチ・ラボの創始者ジェイク・ガザウェイです。
手紙や個人向けのメッセージ、顧客チェックなどは小企業の方がうまくやれます。
購入するときに、良い経験をした、と顧客に感じてもらえれば、
小企業である方が顧客の心に強く印象付けられ、今後の愛着心を育むことになるのです。
事実、高度なマーケティング・オートメーション・ツールが少しずつ小企業にも広まり、
最先端の個人カスタマイズを導入することは、簡単になってきています。
以下のようなツールは、あなたのビジネスのウェブサイトや
マーケティング・メッセージの個人カスタマイズを助けてくれるでしょう。
・既存の顧客/新規顧客
・住所(郵便番号、州、国)
・デスクトップ/モバイル機器
・プラットフォーム
・顧客データ(年齢、収入、職業など)
・顧客の心理的データ(行動、価値観、興味など)
・購入履歴
・ブラウジング履歴
・どのサイトから流入し、どこへ行くか
・ショッピングカートの商品
リストラックの調査では、81%の消費者が、
自分向けにカスタマイズされたメールを受け取ったら、
少なくとも何か購入したいという気にさせられる、と答えています。
そうした買い物客のほんの数人でも獲得できれば、
あなたの顧客カスタマイズツール導入にかかった費用も、
十分採算が取れるでしょう。

(翻訳:服部聡子)