6つの顧客タイプと最適な販売方法

by ジェフ・ウィリアムズ

 

顧客は6つのカテゴリーのいずれかに分類されます

タイプごとのアプローチ方法を紹介しましょう

 

顧客というのは、ひとひらの雪のようなものです。

ひとりとして同じ顧客はいませんが、

雪の結晶にいくつかのタイプがあるように、

いくつかのタイプに分類することができます。

ここでは一般的な顧客の6つのタイプに向けたマーケティング・プランを

作成するお手伝いをしていきましょう。

1. けちな人

かならず安売りになってから買う人もいれば、

倹約を選ぶ人もいます。

けれども、そうした人をひきつけようと、

商品やサービスがどれだけ安いか、吹聴することは

あなたの商品やサービスの価値を貶めることになりかねません。

より良いアプローチ:

競合の商品やサービスが、どれほど高くつくものか、説明してみてください。

「消費者が比較できるように、より高価な代替物を利用します」

そう助言するのは、ニューヨークに拠点を置く

マデリーン・ジョンソン・マーケティング&P.R.社のCEO、マデリーン・ジョンソンです。

「私は全国のホールフーズマーケットで、家庭用ヘアカラーの中での1番の売れ筋商品を

市場に出す手伝いをしています。

高所得者向け食料品店で、高価なオーガニック食品を買うような女性や男性が、

価格のことを気にするとは、思わないでしょう。

けれども自分の身の回りのことになると、一変して彼らは気にするようになるのです。

私たちが値上げしたとき、その反動は大きなものでした。

私たちの販促資料やソーシャルメディアを通じて、

私たちは自社商品と、美容院でのヘアカラーの比較を行いました。

この商品を使えば、15ドル99セントで白髪を染めることができる、

しかもひと目にさらされることなく、自宅で染髪ができる、と訴えたのです」

二番目の、自宅で染めることができる、という点は重要です。

自宅で利用できるシステム、家を出ることなく、

ひと目にふれない、という、顧客にこの商品を買う大きな理由を提案しています。

2. 上質なものに目がない人

「けちな人」の対極にあるのが、価格を一切気にかけない顧客です。

彼らは高品質な商品やサービスを求めています。

こうした人に対しても、品質を強調することが重要であると、ジョンソンは言います。

というのも、彼らが喜んで高いお金を支払うのは、

お金に価値を置いていないからではありません。

先ほどのヘアカラーの例でいくと、こうしたクライアントに対しては、

「グレイヘアーを100%カバーする」「色が長持ちする」「髪を健やかに保つ高い品質」

「時間をかけて髪質を改善する」といった、価値を高めるようなフレーズが効果がある、

とジョンソンは言います。

品質に注目する顧客が、他のタイプと大きく異なるのは、

マーケティングのなかで、直接、価格に言及しない方が良い、という点です。

もしあなたのマーケティングが、ビジネス・オーナーに向けてのものであるなら、

費用対効果を明示することが役立つこともあります。

それを指摘するのは、ペンシルバニア州ランカスターのマーケティング・エージェンシー、

EZSolutionのコンテンツ・マーケティング戦略家であるマイケル・ジュバです。

 

ビジネス・オーナーは頑固な人が多いんです。

そうして、自分のビジネスは、全部自分でやりたがる傾向があります。

こういう人にアウトソーシングを提案するときは、投資利益率を見せ、

アウトソーシングを行うことが、適切であると説得することが大切です。

3. ブランド愛好家

もしあなたが、競合の顧客を引きつけようと考えていて、

その競合が、熱心な支持者を抱えている場合こそ、まさにあなたの出番です。

アリゾナ州グレンデールに拠点を置く、Your Marketing Universityの共同創設者、

イーライ・ディレーニーは、試しにやってみる価値のある簡単な方法を教えてくれます。

「自分に聞いてみるのです。ブランド愛好家は、どこに熱狂しているのだろう、と」

そうして、彼らを狙ったマーケティング・キャンペーンを作ってみます。

 

「私は長いこと、マイクロソフト・ユーザーでした。

ですが、マックにも気持ちを引かれていたのです」

ディレーニーが何年もためらった原因は、アップルの広告でした。

「アップルが広告のターゲットとしていた商品購買層に、私はぴったりはまっていました。

2006年から2009年にかけてのマーケティング・キャンペーンです。

彼らはそうした購買層の性格を、見事に言い当てていました。

流行に敏感で、若く、元気がありあまっていて、

ただのマック・コンピューターが与えてくれるもの以上のものを求めている人々です」

そのキャンペーンの結果、ディレーニーはマック・ユーザーになりました。

4. 買い物にうんざりしている人

こうした顧客は、あなたのキャッチ・コピーや広告のグラフィックに、

心を動かされることはありません。

とはいえ幸いにも、彼らを説得する方法はあるのです。

もし、その商品が訴えていることを裏づける研究を、あなたが知っているなら、

その情報を、マーケティング・コピーに盛り込むことを、ジョンソンは提案しています。

もちろんそれを裏づける研究が実際にはないのに、

「研究で明らかになった」などという言葉を、文章の中に放り込んではいけません。

たとえば、あなたがアンチ・エイジング用のスキンケア商品を

市場に出そうとしているのなら、

ジョンソンは、あなたが臨床研究を行った研究者と、主要成分の一覧を表示することで、

疑い深い消費者に、あなたの商品が実際の裏付けを持つことを、説得できる、と言います。

写真を販促資料に載せる場合は、

「その写真が加工されていないこと、

直接、研究をしているところを撮影したものであることを明らかにする1文を、

加えることが必要です」とジョンソンは提案しています。

 

5. 優柔不断な人

彼らは、自分が本当は何を望んでいるか、はっきりとわかっていない人々です。

彼らには説得する前に、少し手助けが必要かもしれません。

彼らはあなたの商品やサービスについて、あまり知らない可能性があります。

あなたの商品やサービスを知ってもらう、良いチャンスかもしれませんが、

このタイプの見込み客を、教育できるかどうかは、あなた次第です。

ディレーニーは、いくつかの質問から始めてみるのが良い、とアドバイスしています。

 

彼らのことをもっと知るのです。

そうすることで、あなたが適切な方向で、彼らとの会話をリードできるような

情報が得られるでしょう。

こうした人々は、あなたを専門家とみなします。

そこへ、彼らが本当は何を望んでいるかを教え、それを与えることができるなら、

彼らはあなたのことを魔術師と思うようになるでしょう。

6. 内気な人

優柔不断な人々が、あなたを敬遠するのは、彼らが内気だからかもしれません。

それを指摘するのは、The Introvert Entrepreneur(内向的な起業家)の創設者であり、

『洞察力 与えられた能力についての覚え書き』の著者でもあるベス・ビューローです。

 

「内向的な人は、研究家であり、買おうとする店に関して、詳細な評価をする傾向があります。

あなたのサイトを訪問したり、店に行くかもしれませんが、

それは販売してもらうための基本的な説明より、

もっと多くのものを手に入れるためかもしれません。

あなたの質問やサービスについて、きわめて特殊な質問がある可能性が少なくないのです。

 

私たち、内向的な人間は、書いたものに重要な情報が含まれていることの方を

好むことが多いのです。

書いたものは、話されることより、その情報を処理する時間が

私たちがの側にゆだねられるからです。

 

もうひとつ、直接、あまり個人的なことを聞いてほしくありません。

また、あまりやかましく話しかけられたくもないのです。

関係を作るためには、来訪に対して、ありがとう、と言ってくれるだけで良いのです。

そうして、何かお役に立てますか、とだけ、聞いてください。

そうして、パーソナル・スペースを十分に取ってあげてください。

もし、あなたに何か探してほしい、と頼むようなことがあれば、

それは親しくなった、という、とても良いサインです。

フレンドリーに、あまり強引になることなく、誘ってみてください。

押しつけがましく、売り込みされている、と感じたら、

内向的な人は、出て行ってしまうでしょう」

 

 

大多数の顧客は、いくつかの性格タイプの組み合わせです。

それぞれのタイプに近づく方法を理解することで、

あなたはさまざまなタイプの顧客を引きつけ、

より多くの売上につなげていくことができるでしょう。

 

 

 

 


元記事:http://amex.co/1M8stb3

(翻訳:服部聡子)