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米国ベストセラー:『Hit Refresh』

(※この記事はhttps://www.amazon.com/Hit-Refresh-Rediscover-Microsofts-Everyone-ebook/dp/B01HOT5SQAを翻訳したものです)

Hit Refresh: The Quest to Rediscover Microsoft’s Soul and Imagine a Better Future for Everyone

『ヒット・リフレッシュ:マイクロソフトの魂を再発見し、よりよい未来を想像するための探求』
著者:サティア・ナデラ

――『ヒット・リフレッシュ』の根底にあるテーマは、私たち人間と、私たちが共感と呼ぶ独自の性質についてである。テクノロジーの急流が現状をかつてないほど激変させるであろう世界において、共感はこれまで以上に重要になる。」-本書より

――サティアは、テクノロジーによってもたらされた難題に正面から立ち向かいながらも、同時にチャンスを最大限に活用する方向へ導いてくれる。-ビル・ゲイツ(本書序文より)

『ヒット・リフレッシュ』のテーマは、私たち個々人の変化についてです。
そして、マイクロソフト社内において起こっている変革や、すぐに私たちの生活にも影響を及ぼすであろうテクノロジー、つまり人工知能、複合現実感、量子計算といった人類が経験してきた中で最も刺激的で破壊的なテクノロジーの波の到来についてでもあります。同時に、人々や組織、社会が、新しいエネルギー、新しいアイディア、そして絶え間ない変化とそれへの対応のあくなき探求において、どのように変革し「更新する」ことができるか、またするべきであるか、についてでもあります。

マイクロソフト社のCEOが、インドで過ごした自らの子ども時代から始まり、このデジタル時代において、いくつもの重要なテクノロジーの変化を導くに至った道のりをたどりながら、マイクロソフト社の絶え間ない変革にまつわる知られざるエピソードについて語ります。

サティア・ナデラは、アメリカへ移住する前の興味深い子ども時代からこれまでに、どのようにリーダーシップを学んできたのかを振り返ります。さらに、聡明なビル・ゲイツやエネルギッシュなスティーブ・バルマーといった前任者と比べるとほとんど知られていない存在である彼が、マイクロソフト社の現職のCEOの座にあることについての深い思索を語ります。そして、マイクロソフト社がどのようにその魂を再認識し、文化から熾烈な競争環境、産業パートナーシップまでの全てを変革したのかという知られざるエピソードを語るのです。人道主義者であると同時にエンジニアであり経営者でもあるナデラは、次に来るテクノロジーの波についての自身の展望と、それによる社会への潜在的な影響を探り、世界的なリーダーたちへ行動を呼びかけて締めくくります。

「アイディアは私をわくわくさせる」と、ナデラは言います。「共感は私の土台であり、軸でもある」とも。
改善を探求し、信念を持って考え抜くリーダーは、振り返りや内省、助言をもとに、彼自身や著名な企業、そして社会に向けた一つの道筋を示しています。


元記事:https://www.amazon.com/Hit-Refresh-Rediscover-Microsofts-Everyone-ebook/dp/B01HOT5SQA
(翻訳:高橋裕子)

本:『理想のチーム・プレイヤー』

The Ideal Team Player: How to Recognize and Cultivate The Three Essential Virtues

『理想のチーム・プレイヤー 3つの重要な長所をいかに認め 伸ばしていくか』

著者 パトリック・レンシオーニ
 
かつて『あなたのチームは、機能してますか?』で、著者のパトリック・レンシオーニは、
チームワークを破壊し、集団行動を危機に陥れる行為といかに闘うか、独創的なアプローチを示しました。
本書では、個々のメンバーに焦点を移し、理想的なチーム・プレイヤーに欠くことのできない、3つの長所を明らかにします。
 
『理想のチーム・プレイヤー』においてレンシオーニは、ジェフ・シェインリーという架空の登場人物の物語を描きます。
彼は、チームワークを大切にする企業文化を、懸命に復権させることによって、危機に瀕した叔父の会社を救ったのです。
 
ジェフは、現実のチーム・プレイヤーが備えている「3つの長所」という暗号を解読しなければなりませんでした。
そうして、その長所に基づいた企業文化によって、従業員の雇用と育成を図ったのです。
 
物語を超えて、レンシオーニは、人を見抜き、雇用し、理想のチーム・プレイヤーへと育成する、
実践的な体制づくりに向けた、実行可能な手段を提供します。
 
あなたがチームワークに基づく企業文化の創造を目指すリーダーであるにせよ、
また、自分自身を成長させようとするチーム・プレイヤーであるにせよ、
本書は、きわめて魅力的であると同様に、実用的であることも、実証されることでしょう。
 

 


元記事:http://goo.gl/RMjE5I

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

本:『チームのチーム』

Team of Teams: New Rules of Engagement for a Complex World

『チームのチーム:複雑さをます世界に向き合うための新しいルール』

著者 スタンリー・マクリスタル将軍

 

 

小さなチームが持つ素早さ、順応性、結束力。

これと、大きな組織が持つ力とリソースを組み合わせることができたらどうでしょうか?

 

古いルールはもう通じない

2004年、スタンリー・マクリスタル将軍が

統合特殊作戦のタスクフォースの指揮を引きついだとき、

それまでの軍事戦術はすでに力を失いつつあると、すぐに気がつきました。

 

イラクのアルカイダは分散型のネットワークであり、

機動力が高く攻撃は無慈悲で、そして現地の民衆の中にすぐに姿を消してしまうのでした。

有志連合は兵力、武装、訓練の面において圧倒的な優位にありましたが、

そのどれをも無力化してしまうのでした。

 

巨大な怪獣に臨機応変は可能か

どんな分野においても、小さなチームが様々な面で優位に立てることは明らかなになっています。

反応が速く、情報伝達が活発で、意思決定が官僚主義的に束縛されていないのです。

ですが、本当に大きなミッションに立ち向かう組織は、

小さなガレージには入りきれません。

そのような組織には、メンバーが数千人に増えても

任務を遂行できるマネジメントの存在が必要なのです。

 

マクリスタル将軍が率いていたのは階層的で、

高度に訓練され機械のように運動する数千人の組織です。

ですが、イラクのアルカイダを倒すためには、

敵の持つそのスピードと柔軟性が必要だったのです。

世界最強の軍隊の力と、世界最怖のテロリスト・ネットワークが持つ素早さを組み合わせるのは、

一体、可能だったでしょうか?

もしそうなら、その方法を軍事組織以外にも適用することはできるのでしょうか?

 

新しい世界のためのアプローチ

マクリスタル将軍と同僚たちは、厳しい戦闘の最中に、

1世紀に及ぶそれまでの知恵を捨て去り、

タスクフォースを新しいかたちに組み直したのです。

コミュニケーションの透明性を極限まで高め、意思決定を分散型にしたのです。

大型組織を分断する分厚い壁は取り去られました。

リーダーたちは、小規模なユニットが行う良い習慣に注目し、

テクノロジーの力で一体感を作り出して、

それを3つの大陸の数千人の人々に広げる方法を見つけ出したのです。

 

これは、たったの10年前でも不可能だったものです。

このタスクフォースがより速く、よりフラットで、より柔軟な「チームのチーム」となり、

アルカイダを撃退したのです。

 

戦場を越えて

パワフルな本書では、マクリスタル将軍と同僚がイラクで立ち向かった事態が、

ビジネスやNPO、その他の数え切れない組織の局面でどのように適応されうるか、説明します。

世界はこれまでにない速さで変化しているのであり、

組織の責任者が行うべきは、小規模なグループに実験的な行動を行う自由を与え、

その一方で、メンバー全員が学びを組織全体に共有することを奨励することです。

本書の例の中で説明するように、チームのチーム戦略は、病院の救急救命室やNASAなど、

あらゆる場所で効力を発揮してきました。

チームのチーム戦略は、大きさを問わず、組織を変身させる力を秘めているのです。

 

 

 


 

元記事:http://amzn.to/1Q2NGK3

(翻訳:角田 健)

 

ダニエル・ピンクのセールス成功戦略

by ブルーナ・マーティヌッチィ

 

 

たとえあなたが本来の意味での「販売」の地位にいなくても、

あなたはセールスに携わっています。

そう主張するのは、ダニエル・H・ピンクのベストセラー

人を動かす、新たな3原則 売らないセールスで、誰もが成功する!

です。

 

To_Sell_is_Human_

 

関わっているビジネスが何であれ、

あなたは自分のアイデアを取り入れてもらおうと、

人を説得し、おだて、動かそうとすることに、

多くの時間を費やしているはずです。

 

私たちはこの、ピンクが呼ぶ

「売らないセールス」

をもっとうまくやることで、

大きな成功をつかむことができる、と続いていくのです。

 

社会科学の最新研究を援用しつつ、わかりやすい言葉で、

ピンクはこの「売らないセールス」の素晴らしい新世界のロードマップを

提供してくれます。

私たちは先日、販売の心理学、セールスにおけるEQ(感情指数)の役割や、

ビジネスを成功に導くツールなどについて質問しました。

 

もし相手が何を感じているか理解できれば、

あなたはもっと効果的に、その人の役に立つことができるでしょう。

結局のところ、新しいセールスの世界とは、そういうことなのです。

 

 

今日の経済では9人のうち1人が販売に携わり、

残りの8人もまた、あなたの言う「売らないセールス」、

たとえば、購買には関係のない行為ではあっても、

ほかの人に影響を及ぼしたり、説得したりするような「セールス」に関わっている、

と述べておられます。

この極めて重要な領域で成功を収めるために、重要な戦略を3つ挙げるとしたら、

何でしょうか?

 

第1に、自分ではない人の視点から眺めてみることです。

たいていの場合、私たちは人に何かを強制することはできません。

その代わりに、彼らの視点と関心を理解し、一致点を見いだす必要があります。

第2に、比較してもらうことです。

人の決定は、絶対的というより、むしろ相対的に行われるものです。

あなたのアイデアや商品やサービス、提案を、単独で提示するのではなく、

もうひとつの選択肢と比較してもらうのです。

第3に、「出口車線」を用意してください。

誰かに何かしてほしいときは、気軽にできるようにしてあげる必要があります。

 

EQは私たちのセールスの能力を高めるために効果があるでしょうか?

相手の感情的な状態を理解するということは、有能な売り手にとってだけでなく、

立派な人であるためにも効果的な極めて重要なスキルです。

セールスの場面では、相手の気持ちを理解していれば、

相手の役に立てる機会は増えるでしょう。

「セールスの素晴らしい新世界」とは、結局のところ、そういうことなのです。

セールスのプロセスでの「視点取得」(※他者の視点から世界を見ること)とは、

共感とは違うのですか?

これは極めて重要な質問です。

社会科学者は視点取得と共感を、2卵性双生児に喩えることがよくあります。

極めて関係は深いけれども、同一のものではありません。

視点取得は、認知能力、つまり、思考に関するものです。

共感とは、情動的な反応、つまり、感情に関するものです。

どちらも極めて重要ですが、セールスに関していうなら、

視点取得がいっそう大きな力を持つ場面が多いでしょう。

 

「リーダーシップの新しいモデル」について、教えていただけますか?

新しい環境で成功するために、

ビジネスオーナーに必要な役割やスキルはどんなものでしょうか?

やがては時代遅れになるようなスキルはありますか?

リーダーシップの世界では、過去10年間で、影響力と説得の考え方が

大きく変わっていったことを、考慮に入れなくてはなりません。

第1に、リーダーはもはや従業員や仕入先、顧客に対して、情報の優位性はありません。

そのため、透明性に逆らうことは、恥ずべき行為、またはそれ以上のものである、と

考えられるようになっています。

そのことは同時に、情報にアクセスすることの重要性よりも、

私たちの周囲で渦巻く、錯綜する情報に筋道をつけることの方が

重要だということでもあります。

つまり、情報を整理し、意味づける「センスメイキング」のスキルが、

いっそう重要になっているのです。

第2に、今日では才能がある人は、組織が才能がある人を求めるほど、

組織を必要とはしていません。

この力関係の変動は、リーダーはもはや強制的であったり、支配的であってはならず、

個々人の自己主導性やチャレンジ、成長を促進するために、

より多くのことをしなければならない、ということです。

最後に、リーダーは、モチベーションとは一体何なのか、

正しく理解していなければなりません。

モチベーションとは、人が別の人のために何かをすることではありません。

自分自身のために行うことなのです。

ですからリーダーの仕事は、人々が自己主導性や創造性、生産性が発揮できるような

情況を整えることです。

あなたの最新の「ドライブ・ワークショップ」から、

小企業のオーナーが次の段階にステップアップするために、何かヒントはありませんか?

従業員が何でもやりたいことができる、

彼らが自治権を持った「小さな島」を設置してください。

「ハック・デイ」や「ハッカソン」「金曜夜の実験場」、何でも良いので名前をつけ、

1日あたり15分、日常の仕事とは別に、みんなが自分に興味のあることや、

気になっている問題の解決に取り組むことのできる時間を確保するのです。

きっと驚くほどの結果が現れるでしょう。

もうひとつ、公式の勤務評定を撤廃します。

大企業の中でもアドビやアクセンチュアなどは、すでにそうしています。

その代わりに従業員と共に、もっと定期的で、活発な、フィードバック・セッションを行うのです。

たとえば週1回のマンツーマンのセッションや、定期的な面談、

同僚間の会話でさえも、前進を手助けし、彼らの遂げた進展を見る上で、

驚くほどの成果を上げることができます。

 

 


元記事:http://amex.co/1WbI8BO

(翻訳:服部聡子)

 

 

本:『はい、そして』

Yes, And: How Improvisation Reverses “No, But” Thinking and Improves Creativity and Collaboration?Lessons from The Second City

『はい、そして ― どうして即興レッスンが 「いいえ、でも」 思考をひっくり返し、創造性と協調性を伸ばすのか セカンド・シティに学ぶ』

 

セカンド・シティとは、シカゴに本拠地を置く世界最高のコメディ劇団であり、

インプロビゼーション(即興)を教える学校でもあります。

そのセカンド・シティの重役である著者が、本書で明らかにするのは、

即興の助けを借りて、

さまざまな組織でイノベーターや、順応性のあるリーダーを育て、

また、ビジネスを転換させていくテクニックです。

 

コメディ劇団でつちかった即興のメソッド

 

50年以上にわたって、シカゴのコメディ劇団、セカンド・シティは、

ジョン・ベルーシやビル・マレー、ギルダ・ダドナー、マイク・マイヤーズ、

スティーヴ・カレル、スティーブン・コルバート、ティナ・フェイなど、

数多くのコメディアンを輩出してきました。

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それだけでなく、セカンド・シティは同時に、最先端の企業や、非営利的団体、公共機関に向けて、

ユニークなリーダーシップ・トレーニングを提供しています。

それらはすべて、創造力や協力すること、チームワークを高めることを目的としたものです。

 

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時代の移り変わりとともに、リーダーシップやチームワークのルールは、変わってきました。

一世代前に「専門的スキル」として通用していたものは、もはや通用しなくなりつつあります。

 

そんな時代に、セカンド・シティは、個人および組織に向けて、新しいツールキットを提供してきたのです。

ますますスピードを増し、ソーシャルコミュニケーションと脱中心化が進む世界で生き残るためには、

このツールキットが大きな助けになっています。

 

即興を学ぶことによって得られるもの

 

即興の8つの原則をもとにした本書『はい、そして』は、

ポテンシャルの高いリーダーとチーム作りに向けて、

以下にあげるスキルを伸ばすのに役立ちます。

 

  • さまざまな場面で、連携しながら、共同で創造する力を会得すること
  • 仕事への「はい、そして」アプローチを促進すること
  • パフォーマンスを高めるために、失敗を受け入れること
  • あとに続くことによって、聞く能力、学ぶ能力を引き上げること
  • 何もないところから何かを作りだすことで、イノベーションを学ぶこと

 

『はい、そして』は、プロフェッショナルと組織にとって、必読の書です。

今日成功するために必須のリーダーシップ・スキルを身につける助けになることでしょう。

 


元記事:http://amzn.to/1uF8aQF

(翻訳:服部聡子)

本:『リーダーは最後に食べる 』

Leaders Eat Last: Why Some Teams Pull Together and Others Don’t

『リーダーは最後に食べる ―どうして協力するチームとしないチームができるのか』

著者 サイモン・シネック

 

「仕事が好き」… 心からそう言える人には共通点があります。

組織から評価され、帰属意識を持っている、ということです。

 

著者のサイモン・シネックは、 世界中を旅行しているときに

文字通り、命を預けられるほど、 お互いが信頼しあっているチームに出会いました。

 

それは、海兵隊です。

 

シネックは海兵隊将軍の言葉

「士官は最後に食べます」

を聞いたと き、これは管理論ではなく、生物学だと気づいたのです。

 

大昔、世界がもっと危険に満ちていた頃、

もっとも危険にさらされる狩人が最初に食事を済ませ、

彼らの世話をする者は、自分はがまんしても、

グループ内の安寧を図ってきました。

 

生物としての私たちに大きな変化はありませんが、

私たちを取り巻く環境は、戦場などの一部を除けば、大きく変わってきました。

 

その結果、私たちの組織の多くが、利己心や懐疑心、シニシズムのせいで、

脆弱なものになりつつあります。

 

組織を強固なものにするためには、信頼と協力が何よりも必要。

生物学は教えてくれます。

 

重要な局面で「最後に食べるリーダー」は、

リーダーのビジョンと 組織に忠実な部下によって報いられる、と。

 


 

元記事:http://amzn.to/1Kx6KNc

(翻訳:服部聡子)

 

本:『リーダーシップのウソ』

Leadership BS:Fixing Workplaces and Careers One Truth at a Time

『リーダーシップのウソ:職場とキャリアを1つずつ改善するために』

著者:ジェフリー・フェファー

 

スタンフォード・ビジネススクールの教授であり、経営分野でにおける一流の思想家、

力:なぜ持っている人といない人がいるのか』(原題)の著者でもある

ジェフリー・フェファーが、

リーダーシップ産業のまとうウソを容赦なく暴き、

職場や仕事がうまくいく本当の方法を明らかにします。

 

「いかにリーダーを育成するか」に焦点を当てたリーダーシップ関連の事業は、

いまや何十億もの資金が投じられ、

またそれに焦点を当てた本も何千冊、ブログや講演ともなると数十万単位にのぼる、

一大産業になっています。

 

ところが世界中、いたるところで、従業員のやる気のなさが表面化し、

リーダーは次々に交替し、人々のキャリアは中断を余儀なくされ、

リーダーシップ開発の努力は失敗しています。

 

著者ジェフリー・フェファーは、リーダーシップ産業に、容赦ない光を当て、

なぜこうした事業が失敗に帰しているのか、

リーダーシップ育成をどのように立て直していくべきなのかを示していきます。

 

フェファーは誠実で、権威があり、謙虚で、正直で、信頼でき、

人々を大切にするリーダーを育成するために、

これまで何度となく言われてきた「処方箋」の誤りを正すのです。

 

彼はリーダーシップをめぐる、数多くの物語や神話をBS(BullShit=デタラメ)と呼びます。

そうして、多くの人がより良いキャリアを築けるように、

証拠と正しい情報の科学的な見方を教えてくれるのです。

 

社会学に根ざした意志訓練の実例や、経営を改善するためのアドバイスが数多く盛り込まれた

『リーダーシップのウソ』は、読者が真実を知り、

自分自身と社会をより良いものにするための希望を与えてくれます。

 

 


元記事:http://amzn.to/1LKNbTL

(翻訳:服部聡子)

 

 

判断を遅らせることの価値

by リチャード・ブランソン

 

 

あらゆるリーダーが身につけておかなければならない重要なスキルの1つに、

決着をつけるタイミングを知る、

つまり、最終的な決定を全体に知らせる前に、一歩退いて、

より広い見地から全体を物事を眺めるタイミングを知る、ということがあります。

 

混乱や興奮、急成長や危機のさなかにあっては、

通常より多くの決断を、少ない時間で下さなければなりません。

できるだけ早く決めてしまいたい、という強烈な誘惑にかられてしまうことでしょう。

そのような中でリーダーは落ち着いて、自分の選択に自信を持ち、

自分のチームと顧客の将来に展望を持ち、情況をコントロールしなくてはならないのです。

 

それは、すべての事実を把握する前に、軽率に結論を出すことではありません。

 

私は先日、スティーブン・コヴィーの長く語り継がれるであろう教え、

「まず理解に徹し、そして理解される」(『七つの教え』)についてのこんな話を読みました。

 

その中に、2個のリンゴを持ったかわいい女の子の話が出てきます。

お母さんが来て、リンゴをひとつちょうだい、と言いました。

すると女の子はお母さんを見上げてから、

リンゴを一口かじり、次にもうひとつのリンゴも同じようにかじったのです。

お母さんは、この子は自分のことしか考えていないのね、とがっかりしました。

ところが女の子は一方を母親に差し出し、こう言ったのです。

「ママ、これを食べて。こっちの方がおいしいよ」

Pomme

 

たとえ私たちがあらゆるデータを知り、

あらゆる角度からシナリオを検討した、と思っていても、

状況についての真相は、思いがけないところにあるかもしれません。

 

だからこそ、人生はすばらしいのだとも言えます。

 

私たちが何かを理解し、学んだ、と感じるのは、まさにこのような時なのですから。

そういうわけで、ビジネスにおいて、判断を遅らせることは、有意義なのです。

 

これまでにも私が素早く決断したいという誘惑を抑え、

全体像がはっきりと見えてくるまで決定を先送りしてきた経験は、数多くあります。

 

決定を遅らせることによって、滅多にない機会を失うこともあります。

思い出すのは「トリビアル・パスート」という新しいゲームの権利を買うかどうか、

決断に時間をかけすぎてしまたっことです。

 

けれども、機会を逃したことで、大きな失敗を回避することができた経験も、

1度ならずありました。

 

判断に代わるものとして、統計を使用することに過度に依存することが増えてきています。

事実や数字は極めて役に立つ反面、データ分析だけにすべての決定を委ねるべきではありません。

「広告の父」デイヴィッド・オグルヴィは、重役陣が判断する上で、それだけ統計に依存しているか、

このようにまとめています。

 

彼らは調査にあまりに頼りすぎる。そうしてそれを、

酔っぱらいが街灯を照明としてではなく、

自分の体を支えるために使うように、使用している。

 

意志決定の際に不可欠なのは、見落とされがちですが、静かに熟考することです。

 

すべての統計に目を通し、専門家みんなと話をし、投資家と分析を終えた後、

ひとりになる時間を取って、ものごとがはっきりするまで考え抜くことです。

 

散歩して日陰を見つけたり、ただすわってしばらく考えるだけでもかまいません。

無用に時間をかける必要はありませんが、焦ってはいけません。

バランスを取ることがたいせつなのです。

そうすることで、あなたははるかに良い最終決断を下すことができるでしょう。

 

 

著者:リチャード・ブランソン (ヴァージン・グループ創設者)


元記事:http://bit.ly/1dK4h57

(翻訳:服部聡子)