IEM RADIO 5: 自己犠牲精神を無くし、お金を貯めこむのではなく、流れを大事にしましょう…

IEM RADIO 4: 稼ぎ教育とお金の悪いイメージ…

IEM RADIO 3: 会社の理念を立て直すことは成功へのカギ?/子供の教育はまず大人からスタート…

IEM RADIO 2: 到来するグローバル社会で生きて行くには?重視されるべきことは何か?まずは、自分を知ること…

IEM RADIO 1: 日本で優秀な人材と、グローバルで優秀と言われる人材の違い

「守破離」の変化

ビジネスでも趣味であっても、あらゆる物事の「学び」の過程にはパターンがあり、「守破離」が大切と言われてきました。

ウィキペディアによると以下のように解説されています:

個人のスキル(作業遂行能力)をレベルで表しているため、茶道、武道、芸術等だけでなく、スポーツ、仕事、勉強、遊び等々、世の中の全ての作業において、以下のように当てはめることができる。

・守:支援のもとに作業を遂行できる(半人前)。 ~ 自律的に作業を遂行できる(1人前)。

・破:作業を分析し改善・改良できる(1.5人前)。

・離:新たな知識(技術)を開発できる(創造者)。

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「守」をいつまでも強要する経営者や先生

 

確かに、型を学ぶ時期は大切です。基本がわかっているか、わかっていないかは、後々のアレンジや創造性に大きく影響して来ます。ですので、昔は「石の上にも三年」と、一通りの技術を覚えるまでには、三年は辛抱しろと言われました。

ところが、時代は変わりました。あらゆる知識や知恵が、ググり方が上手ければ(ここはちょっと知性が必要)、瞬時に手に入ります。その「知識」を「使える技術」にまで持ち上げるには、それなりに経験値が必要だとは思いますが、それにしても、若者たちは、そのスピード感で生きているということです。

まだ経営者の中には、下積みを経て今に至る人も多くいらっしゃいます。深層心理にまで「石の上にも三年」が体にしみついているので、この古い考え方を従業員に押し付ける経営者と、軽やかな世代との深い溝が埋まらないケースが、最近増えてきました。

協会ビジネスしかり、サロンビジネスしかり、です。

 

ギャップはギャップ、「ある」ものは「ある」として動く

私は個人的に「世代」や「男女差」というステレオタイプで判断する考え方は好きではありませんが、それでもやはり、生きてきた世代によっての、考え方のギャップは、あります。「意思決定する際の志向性」は、年代によって、確かに偏りがあると感じます。

この偏りについては、どうしようもないものなので、それについて「今どきの若者は」などと言っても、何も始まりません。若者世代の考え方を変えたいですか?そのほうが時間も費用もかかります。いえ、おそらく不可能でしょう。自分の考え方、行動を変える方がずっと早いし、低コストだとは気づきませんか?

それが時代の流れなのですから、「そういうものだ」という前提で動かねばなりません。それは、決して「若者に迎合する」ということではありません。

平素、弊社ビジネス塾などでは「最適化」の思考を徹底して、お伝えし、実践いただいています。従いまして、最適化するには(つまり最も低コストでより大きな結果を導くには)、彼らの思考回路を知り、彼らが最もイキイキと楽しく働ける指示を出すことが、経営者として最優先課題です。

 

守破離の「離」をやらせてみる

ご参考になるかどうかはわかりませんが、ちなみに、弊社のやり方は、「破」からスタートです。様子をみて、なるべく早い段階で「離」に移ります。いきなり「離」という場合も多いです。つまり、全く新しい価値を生み出してもらいます。

その過程で当然、不足している部分が必ず出て来ますので、優秀な人は、自ら「守」を調べて学び、実践していきます。勝手にやります。

これを、「まずは基礎を学んでから」と、いつまでも同じことをやらせていても、それが何につながるかを理解できてない状態では、頭に入りませんし、勘違いもおきます。ミスもおきます。

それを叱っても始まりません。

言っておきますが、スタッフのミスは、経営者の指示ミスです。責めるなんてもってのほか。どうしてそんな結果につながったのか、小さなミスのうちから「改革、改善」の余地を教えてくれているはずです。その改善の努力もせず、叱っても愚痴っても、何も改善しません。

限られた人材で、最高のパフォーマンスを出すには、「本人たちが得意なこと」以外をやらせてはいけません。「好きで好きで仕方ない」ことをやらせれば、勝手に学び、成長します。

ですので、その得意と好きを見極めるために、「守」ではなく「離」をいきなりやらせてみると、適性がよくわかるのです。手取り足取り「守」から始めていては、時代の流れに乗り遅れます。

 

逆に、「離」のチャンスを渡してあげると、「事前準備の時間をもらえなかった」とかなんとか言い訳をして、チャンスをふいにするタイプもいます。こういうタイプは、永遠に、悠久に、「守」をやり続けたいタイプですので、非効率極まりない。AI時代に真っ先に淘汰されるでしょう。弊社にも不要なタイプです。

実際、こういう人は、学ばないので伸びません。創造性がありませんので、言われたことしか(言われたことすら)きちんとこなしません。自分の能力の範囲内の課題しか与えてもらえなくて安心しているような人間は、もう不要になっていくのです。

先出の、「今どきの〜」と愚痴を言うタイプの経営者には、このようなスタッフがぴったりです。お互いに決められたことだけを、決められた範囲で、粛々とこなすのです。

そして、真っ先に、消える運命なのです。

 

 

 

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島藤真澄 (ShimaFuji IEM代表)

フォーブス誌選出全米5大ビジネスコーチ,ジェイ・エイブラハムの東アジアディレクター(交渉代理人)。様々な案件のプロデュースや海外とのビジネスマネジメントを行う。

ジェイの『限界はあなたの頭の中にしかない』PHP研究所を企画・翻訳。『マネー・コネクション』監訳。著書に『キャリア・ダウンの勧め』

 

ビジネスプラン作成の、その前に

起業の際に、ビジネスプランをコンサルしてもらう際、あるいは事業プランを作る際、そもそもの目的が間違っていては決してうまく行きません。
一見、哲学的に思えるかもしれませんが、私は机上論は大嫌いです。実践としての原則をお伝えしています。現実的に成功への近道として、以下についてまず、理解できねばなりません。

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我欲からのビジネスプランは消滅していきます

 

「我欲を滅する」とは、自分をなくす、という意味でも、欲求をなくすという意味でもありません。

むしろ、自分自身の中心に強く根ざし、芯ある自分であらねばなりません。

それは、「たおやか」でもあり、「しなやか」でもあり、頑固さはありません。相手に合わせて自分の目線を落とすことも平気です。首を深々と垂れます。

信じやすいが疑いやすいことも重要です。
騙されやすいこととは逆です。

 

「我の強さ」は「意思の強さ」とは別です。

親や上司、はたまた教祖などの意見に無条件に従うことは、「素直」でも「我がない」こととも違います。それは単に「自分がない」というだけのことです。

自分を持ちつつ、我欲を滅するのは、自分が何か欲しいと感じる心を封じ込めることでもなく、我慢することでもありません。もちろん、忍耐することではありません。

それは、人間の心の奥深くにある神性らしきもの、それは良心と呼んでも良いし、意欲と呼んでも良いし、アイデンティティーと呼んでも良いですが、その声を封じ込めることは、我をなくすことではありません。

ーー

「我欲」とは、

例えば、
自分の承認欲求のために、リーダーになろうとしてみたり、(そういう意図でのスピリチュアルリーダーや自己啓発セミナーなどは、その最たるもの)
子どもに良かれと思ってレールを敷いて、自分の意思でもないのに、高額の学校に入れてみたり、勉強を詰め込んでみたり、
自分を自分で愛せない問題を解決してないがために、立場を利用して、部下をネチネチとやりこめたり、
自分が「すごい位置」をキープできるような人間としか付き合わなかったり(常に目下ばかり)、
他人様のアイデアを、そそっと持ち逃げしたり、

 

ようするに、弱い自己と表裏一体のことを言います。
ーー

私は、ビジネスを通し、このあたりをクリアにすることが、何としても、成功に向かう過程で必要であると痛感しています。

ここをクリアせずに、表面的な自己承認欲求からのビジネスモデルをコンサルしたとしても、根本的なスタートが間違っているので、成功へは結びつきません。

ですので、数回のやりとりで、ビジネスが本当に飛躍できるのは、
実は、ここの問題に気づける人です。

 

持ちこたえる人の100%に成果が出るのは、本当のところは、初回で、私たちのエネルギーに当たって、逃げていく人が半数以上いるからで、残った人の結果です。

おかしな欲求で、おかしなものを引き寄せてしまっている人は、それを落としてからしか、我々に近づけません。

いや、変なものは、参加しようと決めた段階で、堕ちます。我々が発するエネルギーを、できるだけ、透明で細かいものにできるよう、そういうメンバーが自然と集まります。

最初は我欲からスタートしても構いません。途中で、それではうまくいかないことに気づき、軌道修正すれば良いのです。
ーー

引き寄せエネルギーが強いということは、途中段階で、悪いものもそれだけ引き寄せてしまいます。

普通の人なら、すんなり行くことも、そう簡単には許してもらえません。

でも

それが、力をつけるという意味です。

それが、我欲を落とすという意味です。

したがって、我欲を滅すれば、意思は、強固に強固になって行くものです。

 

 

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島藤真澄 (ShimaFuji IEM代表)

フォーブス誌選出全米5大ビジネスコーチ,ジェイ・エイブラハムの東アジアディレクター(交渉代理人)。様々な案件のプロデュースや海外とのビジネスマネジメントを行う。

ジェイの『限界はあなたの頭の中にしかない』PHP研究所を企画・翻訳。

 

ほどよい噛みごたえを目指して

するめのおいしさの一要素が噛みごたえであるように、翻訳にも噛みごたえが大切だと思っています。書き手の想いがこめられた原文を台無しにしないように、文章に合わせた、かたすぎずやわらかすぎない言葉を選ぶように心がけています。

たとえば、lifeという単語が出てきたとしましょう。「人生」「暮らし」「生活」などと訳されることが多い単語です。ある人の生活について書かれている場面で、このlifeに「人生」という言葉をあててしまったら、ちょっとカタすぎる大げさな文章になってしまいます。逆に、ある人の人生や信念ついて書かれた壮大な文章なのに、「暮らし」という言葉をあててしまったら、やわらかすぎて読みごたえがなくなってしまいます。

では、friendlyという単語なら、どんな噛みごたえにするのがよいでしょうか。この単語は、人間、お店、雰囲気などさまざまな名詞につく形容詞です。論文などのカタい文章や一般向けの文章なら、「好意的な」「親しみやすい」「親切な」、カジュアルでくだけた文章なら、「フレンドリーな」といったところでしょうか。コンピューター関連なら、「(ユーザー)フレンドリー」という言葉がちょうどよいでしょう。

advantageという言葉はどうでしょうか。ビジネスに関する文章なら、「(競争上の)優位性」「(自社の)強み」「長所」などがちょうどよいところでしょうか。スポーツの世界なら、「アドバンテージ」という言葉がよくつかわれています。私はサッカーが好きなのですが、サッカー用語として「アドバンテージ」という言葉があります。試合中継では、「Aチームが優位だと判断しました」ではなく「Aチームのアドバンテージを取りました」とカタカナ語で実況してもらったほうが、サッカーらしい試合の雰囲気を壊さずに楽しめると感じています。

おカタい英語の文章には堅い日本語を、やわらかい英語の文章にはやわらかい日本語をあて、言葉の意味も雰囲気も的確に伝えることを念頭に置いて、日々翻訳をしています。


(渡部真紀子)
ShimaFuji IEM 翻訳チームの一員。
アメリカの大学でビジネスを学んだ後、帰国して小売り業界で働くが、国際的な仕事への想いが募り、翻訳の道へ。マーケティング関連の翻訳を経て、弊社翻訳チームに加わる。

キャッチボールをするように

Speak と Talk の違いは何かと訊かれたら、どう答えるのがいいと思いますか?

中学生であっても、まじめに授業を受けている子なら答えられる質問かもしれません。
どちらも「言葉を発する」という意味の動詞でありながら、はっきりと使い分けられている単語です。

ジェイさんは広告やコピーの重要性を語る際に、次のようにおっしゃることがよくあります。
「あなたがつくった広告やコピーを見る人が大勢いるとしても、あなたはそのひとりひとりに話をしていることを覚えておいてください」
ここでジェイさんが使った「話をする」は、Speak と Talk のどちらだと思いますか?

Speak はフォーマルで、Talk はカジュアルだという説明をよく目にします。確かにそれは事実ですが、私個人的には、それより大きな違いが別にあるように感じています。
ある文献では次のように説明しています。
「Speak は一般的に、言葉を発する人だけにフォーカスした単語である一方、Talk は言葉を発する人と、その聴き手の両方にフォーカスした単語である」

ジェイさんは、広告や販促は一方的であってはならないというお考えで、そのメッセージを受け取る人と、いわば「会話」をしなければならない、と強調しておられます。
先ほどの質問の答えは皆さん、もうおわかりですね?

私は今のところ、コピーを書いたこともプロモーションを企画したこともありません。しかし、言葉をあつかうという仕事であることには違いなく、ジェイさんの語られることに少なからずドキッとさせられている自分がいます。
通訳の場合には、聴き手が目の前にいるかもしれませんが、翻訳の場合にはそのようなことはまずありません。自分が翻訳したものが読み手に届くのは、明日かもしれないし、1か月後かもしれないし、10年後かもしれません。
それでしばしば、読み手を意識して訳す、というのが難しく感じることもあります。「相手はどう読むかな」とか「何を感じるだろうか」ということを考えながら訳すというよりは、とにかく「意味がわかるかどうか」だけに集中してしまうことがあるのです。
広告やコピーに関しても、販売する側が言いたいことだけを一方的に伝えて、受け取る側の気持ちを無視するようなものになってはいけない、という意味で、ジェイさんはTalkという言葉をあえてつかっておられるのだと思います。それは相手の存在を確認しないままに投球するようなものではなく、キャッチボールであるべきだ、というメッセージが伝わってきます。

「翻訳をする」「コピーを書く」、そのほか「言葉を発する」という行為がなんと呼ばれてどんな目的で行われるにせよ、それを受ける相手を最大限に意識することの大切さを、ジェイさんに教わっているように感じています。
自分が訳す言葉ひとつひとつ、そして発する言葉ひとことひとことを、大切に考えたいものです。

(a_washiyama)


a.washiyama

a_washiyama:
ShimaFuji IEM 翻訳チームのメンバーです。
翻訳家としてまだまだ勉強中ですが、ジェイさんのお考えを分かり易く、正確にお伝えできるよう、邁進して参ります!