本:『誰もわかってくれないときにすべきこと』
No One Understands You and What to Do About It?
著者 ハイディ・グラント・ハルバーソン
あなたはこれまで誰かと会話中に、話が通じなかったり、
ちがう意味に受け取られたことはありませんか?
でも、そんな経験があるのは、あなただけではありません。
確かにそれは、うれしいことではありません。
でも、そんな情況におちいっても、
何かできることがあるはずです。
社会心理学者であり、ベストセラーの著者でもある
ハイディ・グラント・ハルバーソンは、
どうして誤解が生じるのか、
そうして、どのようにそれを解きほぐしていけば良いのかを明らかにしてくれます。
誰もがゆがんだレンズを通してものを見ている
私たちはたいてい、他者が見る自分の姿も、自分が見る自分の姿と同じものだ、
他者は自分のほんとうの姿を見てくれている、と思っています。
ところが実際にはそうではないのです。
私たちの日常の交流は、他者が私たちのことをゆがめて見ている、微妙なバイアスに彩られています。
そうしてまた、そのことが逆に、私たちの相手に対する認識をも、形づくっているのです。
ひとたび自分の認識をゆがめているレンズの存在に気づいたら、
自分が相手にどんなメッセージを送っているのか、はっきりと理解できるようになるでしょう。
- 信頼 : あなたは味方か、それとも敵か?
- 力 : あなたはどのくらい、私に力を及ぼそうとしているのか?
- エゴ : あなたは私を不安な気持ちにさせているのか?
過去数十年の心理学と社会学の研究に基づいて、
ハルバーソンは、こうしたレンズが私たちのやりとりに、どのような影響を及ぼしているのか、
そうして、それをどのようにうまく扱っていけばよいのか、解きあかします。
あなたがひとたび〈印象〉の科学を理解したなら、自分の意図したことを、
もっと正確なメッセージとして相手に送ることができるはずです。
その結果、人間関係も好転するでしょう。
さらに、ほかの人に対しても、もっと正確で公平な判断をくだせるようになるでしょう。
それだけではありません。
ハルバーソンは、傷つけられた評判を修復するために、科学的根拠に基づく行動プランを
私たちに示してくれています。
本書は、良い印象を与えるための本ではありません。
けれども、結果的にあなたが周囲に良い印象を与えることになるのを、手伝ってくれます。
それは、あなたが意図したとおり、正確に、相手に受け入れられる、ということでもあります。
それこそが、私たちが手に入れようと努力している確実性なのです。
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(翻訳:服部聡子)