本:『グリット 情熱とやり抜く力』

Grit: The Power of Passion and Perseverance

著者 アンジェラ・ダックワース

 

成功を目指す人の必読書である本書の中で、新進気鋭の心理学者アンジェラ・ダックワースは、

親、教育者、アスリート、学生、ビジネスパーソンに向けて、

抜きんでた功績を成し遂げるための秘訣は、才能ではなく

「グリット」と呼ばれる、やり抜く力であることを示しました。

 

なぜ、ある人は成功し、またある人は失敗するのでしょうか。

画期的な研究から生まれたグリットについての新しい洞察を明らかにしつつ、

マッカーサー基金出身の「天才」アンジェラ・ダックワースは、

なぜ才能が、成功を保証するものにはほとんどならないかを説明しています。

というより、ほかの要素、たとえば情熱や、継続して関わりあうことの方が、

ずっと重要なのです。

 

科学者の娘である自分の知性の欠如をよく嘆いたことなど、

自分自身のパワフルな物語を紹介しながら、

ダックワースは教師、ビジネスコンサルタント、脳神経科学者といった紆余曲折を経て、

成功を引き出すのは「天才」ではなく、情熱と長い間やり抜く力のブレンドだという

仮説を導きだしたのです。

 

ペンシルベニア大学の教授として、ダックワースは自身の「性格研究所」を設立し、

彼女の理論の検証を行うようになりました。

彼女は読者を、きわめて困難な学校で働く教師や、

ウェストポイントの陸軍士官学校で苦闘する入学したばかりの士官候補生、

全国スペリング大会の若きファイナリストたちの世界に引き込みます。

 

また、歴史から魅力的な洞察を取り上げ、

現代の最高水準の実験から集めてきた成果を紹介してくれます。

そうして最後に、偉大な達成を成し遂げた十数人、

JPモルガンCEOのジェイムズ・ダイモンや、雑誌ニューヨーカーの漫画編集者、

シアトル・シーホークスのコーチ、ピート・キャロルらとのインタビューを通して

彼女が学んだことを教えてくれます。

 

愛すべき人間性にあふれ、洞察に満ち、人生を変える『グリット』は、

失敗したり、どうして自分には才能やツキがないんだ、

という思いが頭をよぎった時のための本といえるでしょう。

 

 

 


元記事:http://goo.gl/UfB5I9

(翻訳:服部聡子)