本:『男女平等のデザイン』

What Works: Gender Equality by Design

著者:アイリス・ボーネット

 

男女平等は、道徳的にも、ビジネスの上でも、達成されなければならない原則です。

けれども、私たちは無意識のうちに偏見を抱いており、

偏見から脱することは困難で、大きな犠牲を払わなくてはならないことは、

これまでにも証明されています。

 

多様性のためのトレーニング・プログラムの効果には限界があり、

個人的な努力は、しばしば手厳しい反発を招きます。

そこで、行動デザインが新しい解決策を提案するのです。

 

個人ではなく、偏見から自由な組織によって、

私たちは大きな影響を与えるような変化を起こすことができます。

作者のボーネットは研究に基づいた解決策を提案します。

教室や重役室、雇用や昇進、ビジネスの利益、政府など、

何百万という人々の生活に大きな変化をもたらすような大きな変化が引き起こせるような

ツールを、私たちに提供してくれるのです。

 

『男女平等のデザイン』は、人間の精神に対する新たな洞察に基づいています。

また、企業や大学、オーストラリア、インド、ノルウェー、イギリス、アメリカ、

ザンビアその他諸国のデータが集められており、

無作為比較試験によるデータにも言及されています。

本書が指摘するのは、性的偏見は、今すぐにでも、

科学的根拠に基づいた介入で是正することができるということです。

また、研究がどのように性的偏見について言及しており、

生活や行動を向上させているかについても示しています。

 

『男女平等のデザイン』が明らかにするのは、もっと多くのことができる、ということです。

しかも、それが驚くほどコストがかからず、驚くほどの速やかさで可能なのです。

 

 

 


元記事:http://goo.gl/kaWP9d

(翻訳:服部聡子)