注目を引くための10の方法

by ベン・パー

 

 

あなたも注目を集めようと、あれこれ工夫していることでしょう。

 

新しい顧客に気づいてもらうためには、どうしたら良いのだろうか。

既存のクライアントの注意をつなぎとめておくためには、何をしたら良いのだろう。

上司の目に留まったり、つぎのデータで注目されたりするには、何が必要なのだろうか。

 

どれも解決のむずかしい問題です。

とりわけ、「注目」という作用の根本を理解している人は、ほとんどいないのですから。

Captivology

 私は

 『キャプチボロジー:注目を引くことの科学(原題)』

 を書くにあたって、1000以上の研究にくまなく目を通し、

 医学博士やビジネス・リーダー、著名人など、

 何十人もにインタビューをおこなって、

 どうして私たちは、

 ある特定の人物やアイデアだけに注目し、

 そうでないものに気づかずにいるのか、

 なんとか理解しようとしました。

 

そうして友人であるガイ・カワサキのために、

調査をもとに、注目を集めるための10の方法を、入念に選びました。

 

あなたがスーパースターにはなれないかもしれませんが、

あなたのアイデアがもっと注目される助けにはなることでしょう。

 

1. ホット・コーヒーをふるまおう

 

研究によれば、私たちが感じる肉体的な暖かさは、

対人関係の暖かさと関連づけられるということです。

言葉を換えれば、もしあなたが誰かに温かいコーヒーや紅茶をふるまえば、

相手もきっとあなたに暖かな感情を持ってくれるでしょう。

 

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2. プロフィール写真を赤い線で囲もう

 

ティンダー(Tinder)やオンライン・デートでうまく相手を見つけたい?

ある研究によると、人の顔のまわりを、太く赤い線で囲むと、

まったく知らない人でも、好意を持ちやすくなるといいます。

出会いの場では、赤い色を味方にしましょう。

 

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3. 「購入」ボタンは色のコントラストをつけよう

 

アマゾンのページには、薄いオレンジ色の「カートに入れる」ボタンが設置されていますが、

それには理由があるのです。

その色は、サイトの白と薄いグレーの背景色に対して、くっきりとした色のコントラストをつけています。

そのことが、高いクリック率につながっているのです。

 

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4. 制限つきで提供する

 

何かが不足しているとき、私たちの判断基準は普段とは異なるものになります。

Gメールやブログ・プラットフォームのミディアムは、招待システムの導入で、

参加者を制限することによって、非常に多くの人の注目を集めました。

時間をかけて、少しずつ発表したり、アクセスを制限したりすることは、

注目を集める強力な方法のひとつです。

 

5. プレゼントは思いがけないときに

 

私たちの脳は、予想を超えたことが起こると、それに集中する仕組みになっています。

つぎに贈り物をするときには、いつもとちがうやり方を試してみてください。

たとえば特注のラッピング・ペーパーや、相手が予想もしていないときをねらう、

また、あなたの知られざる才能を活用する、といったことです。

かならず独自性と創造性を発揮しましょう!

 

6. 賞品や報酬のビジュアルを提供する

 

数多くの研究が、自分が望んでいる報酬や、頑張ればこんな成果が得られるということを、

実際に目で見ることによって、私たちのモチベーションは高まることを、示しています。

ですからオーディエンスには、報酬を言葉で説明するだけでなく、それを実際に見せてください。

 

7. 専門家を活用しよう

 

私たちは専門家に対して、驚くほどの敬意とともに注目します。

そうして専門家はつねに、企業にとっての最高のスポークスパーソンとして評価されています。

ですから、あなたの業界の信用できる専門家に、推薦文を書いてもらったり、

好意的なコメントを出してもらったりして、彼らを活用しましょう。

 

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8. 大勢の人を活用しよう

 

私たちは「群衆の知恵」を信頼しています。

―― その信頼がなければ、イェルプ(Yelp)のようなサイトを利用する人はいないでしょう。

逆に、群衆の側もまた、自分も参加でき、直接にインパクトを与えられるようなサイトに引きつけられます。

 

9. 続きが気になる終わり方で

 

私たちには「完成」に対する、理性では抑えられない衝動強迫があります。

つまり、生まれついて、きちんと終わらせたいという、どうにもならないほどの欲求を抱いているのです。

そうして、不安定なものに対しては、非常に居心地の悪い思いをします。

逆に、あなたはストーリーやキャンペーンを、宙ぶらりんで終えることを、怖れないでください。

というのも、オーディエンスは「つづき」が気になるので、また聞きたくなるからです。

スティーブ・ジョブズが基調の締めくくりで何を言ったでしょうか。

「もうひとつ…(One more thing)」で終えたことを忘れないでください。

 

10. オーディエンスに「自分は特別」と感じさせる

 

私たちは、他者から認められたい、自分も一員であると感じたい、という、

生まれつきの欲求を抱えています。

大きなプロジェクトや、スタートアップ、ブランドは、周囲の人を巻き込んで、

あとあとまで残っていくコミュニティを形成します。

あなたのオーディエンスには、なによりも、自分が感謝され、尊重され、

大切にされているのだということを、知らせてください。

 

 

ここにあげた10の方法を試してみることで、あなたはもっと多くの注目を集めるようになるでしょう。

実社会の経験が教えるように、多くの人の注意を集めなければ、

人生で多くのことをおこなうことはできないのです。

 

 

関連記事:『キャプチボロジー 注目を引くことの科学』


?元記事:http://linkd.in/1IXj6yO?

(翻訳:服部聡子)

ピッチ(売り込み)の技術

by ガイ・カワサキ
元記事:https://www.linkedin.com/pulse/art-pitch-guy-kawasaki
(※この記事の翻訳は著者からの承諾を得てあります)

「我思う、ゆえに我あり」という言葉は忘れてください。
起業家にふさわしいのは、「我売り込む、ゆえに我あり」です。
 
売り込みは、お金を得るためだけにするのではありません。
それは合意を得るためであり、その合意こそがセールスやパートナーシップ、新規雇用などの良い結果をもたらすのです。
ここでは良い売り込みを構成する、重要な要素を紹介しましょう。

準備

ミーティングの席に着く前に、出席者全員の経歴やソーシャルメディアのアカウントを調べておきましょう。
その上で、あなたのプロジェクターを持ちこみます。
それからプレゼンテーションをロードした2台のノートパソコン、VGAアダプタも2つ、プレゼンテーションのコピーを保存したUSB、
さらにそのどれもが動かない場合に備えて、プレゼンテーションのプリントアウトを用意します。

ステージをセットする

ミーティングが始まると同時に、あなたはこれから行う売り込みの舞台を作っておかなければなりません。
最初に聞くべきことは
「お時間をどれほどいただけますか?」
ということです。
それから
「これからお伝えさせていただくことに関して重要と思われることがございましたら、3つほどあげていただけませんか」
とたずねます。
それから
「これから手短にプレゼンテーションをさせていただきますが、最後にご質問をいただけますでしょうか」
とお願いします。

F18のように

起業家は、「売り込み」という名の物語の第一章は、自伝から始めなければならないと思いこんでいます。
個人的な話をすれば、このチームのすばらしさが聞き手に伝わるものと思われているからです。
き手の側は、このスタートアップはいったい何をしているところなんだ? と首をかしげているというのに。
 
飛行機に喩えるなら、こうしたプレゼンテーションは、
ボーイング747が飛び立つ前に3キロほど走っているようなものです。
そうではなく、航空母艦の100メートル足らずのデッキから、一瞬で飛び立つF18をあなたはお手本にしなければなりません。
A Kuwaiti F18 Hornet Conducts a Simulated Air Attack on HMS St Albans During an Exercise in the Middle Eas

10-20-30 ルールを守る

プレゼンテーションの 10-20-30 ルールとは、
10枚のスライドを、20分以内に、30ポイントのフォントサイズで、というものです。
10枚のスライドに収めようと思えば、あなたは要点をぎりぎりまで絞りこまなければなりません。
20分間というのは、そもそもミーティングは開始が遅れがちになるものだし、
さらにウィンドウズなどを使っていた日には、プロジェクターが動くまでに40分かかるかもしれないからです……。
 
また、30ポイントのフォントサイズを使っていれば、
あなたは売り込みを棒読みするのではなく、語って聞かせることができます。

話すのはひとり

起業家の多くは、投資家が投資するのはチームに対してである、
だから売り込みでもチームワークを発揮しなければならない、と考えています。
 
そんな思い込みがあるものだから、4、5人の社員がプレゼンに参加して、それぞれが分担して話すようなことをするのです。
誰もがせりふのある役をもらえるという方針は、学校の劇ならすばらしいものでしょう。
ですが、売り込みは、学校の劇ではありません。
 
6 January 2007: "Let's look through the square window..."

小さな人に答える

プレゼンテーションをおこなっている人の肩に、小さな人がすわっている、と想像してみてください。
プレゼンターが何か言うたび、小さな人がぼそぼそと言います。
「それがどうした?」
あなたも自分の肩にいる小さな人の言葉に耳を傾けなければなりません。
 
というのも、あなたの話していることの重要性は自明のものではないし、
ましてや万人をうならせるようなものでもないからです。
ですから意見を述べるたびに、小さな人の投げかける 「それがどうした?」 を思い浮かべてください。

売り込みはひんぱんに

慣れることによって、満足のいくものができるようになります。
あなたが自分の売り込みに慣れ、落ち着いてできるようになれば、大きな効果が期待できるでしょう。
慣れるための早道はありません。
何度も売り込みをおこなうしかないのです。
USS Harry S. Truman Activity

口を閉じ、メモを取り、反芻する

メモを取っている姿は、「私はあなたは頭の良い人だと思っている」ということを訴えています。
「あなたの話は、書き留める価値がある。ぜひ勉強したいです。私は勤勉です」と。
メモを取ることには、記録した情報の価値に加えて、こうしたメリットもあるのです。
 
さらにミーティングの終わりに、あなたの聞いたことを要約し、
自分の得た情報が正しいかどうか確認するために、それを相手にも聞かせてください。
その後、翌日までに、売り込みを通して取り交わした約束、たとえば追加情報の提供などを、すべて果たしてください。

リライトする

ひとつの売り込みを5回ほど重ねたあとは、あなたはそのプレゼンテーションを捨て、白紙の状態から再スタートを切ってください。
この売り込み“version 2.0”では、それまでにあなたが得た知識を、パッチワークのようにはぎあわせるのではなく、
認識の全体構造としてのゲシュタルトに反映させていってください。
 

 

 

 

 


元記事:https://www.linkedin.com/pulse/art-pitch-guy-kawasaki

(翻訳:服部聡子)

 

 

ソーシャルメディア 書かれざる11のルール 

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1CykrcF
(※この記事は著者からの承諾を得て翻訳しています)
 
ソーシャルメディアには、構成や内容についての独自の不文律があります。
ここでは私が実行に移して効果を上げたものを紹介しましょう。

1. 手短に

グーグルプラスやフェイスブックに最適なのは、2~3つのセンテンスです。
ツイッターはもちろん140字という制限があります。

2. 投稿はみんなに向けて

自分の才能を隠したりしないでください。
できるだけ広範に公開し、気づいてもらう必要があります。
そのために、誰もがあなたの投稿を読めるようにしましょう。
プラットフォームの規模は、どれだけ大きくても大きすぎるということはありません。
Photo:Social By:JD Hancock
Photo By:JD Hancock

3. 投稿の頻度をあげよう

投稿が少ないからといって、誰かが文句を言うことはありませんが、
逆に多すぎると、そのことについて何か言われたり、読者を失うことになるかもしれません。
そのようなことが起こったら、分量を調節しましょう。

4. カンニングはしてもいい

ホットな話題のまとめを定期的に調べて、それについて投稿しましょう。
グーグル+には、もっとも人気のあるページを集めたオールトップ (Alltop) があります。
またポストワーシーを見ると、私が何について投稿するかもわかるかもしれません。
(内部情報:私はオールトップの共同創設者です)

5. 情報ソースをリンクする

あなたが利用した情報や分析、助けになったサイトはリンクします。
これには3つの目的があります。

  •  読者はその問題について、もっと詳しく知ることができます。
  •  感謝の意をこめて、ソースにトラフィックを送ります。
  •  ソースを引用する習慣を身につけることができます。

6. 感謝する

あなたがシェアしたものに対して、誰かほかの人が注目してくれたら、その人の名前にふれて、感謝の意を示しましょう。
そうすることで、あなたの品位を示すことができますし、ゲームをどのように進めたら良いかわかっている、という印象を与えます。
さらに、善いおこないに対する報いも返ってきます。
ですから  ABC=“Always Be Crediting”(つねに褒める人であろう) を忘れずに。
Photo:~thank you~ By:Amber B McN
photo by:Amber B McN

7. 写真やビデオ入りの記事を

テキストばかりの記事では、ソーシャルメディアという、高度に視覚化された世界には入することはできません。
投稿にも、かならず注意を引くための、目を楽しませるものを挿入してください。
写真やビデオが、あなたの撮ったものでないならば、撮影者の名前やソースをクレジットしておいてください。

8. 能動態を使う

「本日、アップルは新しいiPhoneを発表した」という表現の方が
「本日、新しいiPhoneについての発表が、アップルからおこなわれた」というより、力強い印象を受けます、
簡潔さと能動態は、1枚のコインの裏表です。

9. ハッシュタグを加える

 
ハッシュタグをつけておけば、グーグル+とツイッターで人気のある話題に関してのあなたの投稿が、
多くの人の目に留まりやすくなります。
たとえば、あなたがベーコンの話題をシェアし、投稿するときには「#ベーコン」を記事に付け加えてください。
 
Photo:Attachment By:mikecogh
Photo By:mikecogh

10. オーディエンスが起きている時間に投稿する

単純なことですが、あなたのターゲットであるオーディエンスが起きている時間に投稿し、シェアすることは大切です。

11. ツイートを繰りかえす

私の場合、8時間間隔で4回、ツイートを繰りかえしています。
こうすれば、クリックスルーも4倍に増やすことができることがわかっています。
シェアしてから、時間がどれほど経っていても、みんながその投稿を読んでくれると思っているのだとしたら、それはまちがっています。
グーグル+とフェイスブックでは、投稿を繰りかえしたりはしません。
これが当てはまるのは、ツイッターだけだからです。
 
ソーシャルメディアに「正しいこと」も「間違っていること」もありません。
そこでは、あなたに役立つか、それともそうでないかなのです。
これらの実践は、私の役に立っています。
ですから、みなさんの役にも立つかもしれないので、試してみることをおすすめします。

 

 


元記事:http://linkd.in/1CykrcF

(翻訳:服部聡子)

 

 

イノベーションを引き出すシンプルな質問

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1H05xu2
(※この記事は著者の承諾を得て翻訳しています)
 
成功した会社には、創業者が壮大な抱負を抱いて第一歩を踏み出した……という神話がつきものです。
この話が言外に匂わしているのは、起業家が成功しようと思えば、
誇大妄想的な目標を掲げてスタートしなければならない、ということです。
 
ところが私の見るところでは反対に、多くの大企業は、ごく単純なことを
「なぜだろう?」と考えるところからスタートしているのです。
つまり、単純な疑問こそが会社を生みだす、と言えるでしょう。
 

「ということは、どういうことなんだろう?」

 
この質問が起こってくるのは、何かを見つけたり、トレンドを予測したあと、その先に思いを馳せるときです。
この質問は、実際にはこのように現れていきます。
 
「誰もがカメラ付きでインターネットにアクセスするスマートフォンを持つようになるだろう」
「ということは、どういうことなんだろう?」
「みんな、写真を撮るようになり、人に見せたいと思うはずだ」
「ということは、どういうことなんだろう?」
「みんなが自分の撮った写真をアップロードしたり、人の写真を評価したり、
コメントを投稿したりできるようなアプリを開発しなければならない」
 
そうして、ジャーン、インスタグラムが出来上がりました。
(参考 : エイドリアン・J・スライウォツキー  『ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか』
 

「これはおもしろくないか?」

 
この問いかけが原動力となって、知的好奇心が発動し、偶然の発見が生まれます。
電化製品のセールスマンだったレイ・クロックは、人里離れたところにある小さなレストランが、
8台もミキサーを注文したことに気がつきました。
好奇心からそのレストランを訪ねてみると、そこが大変繁盛しているのを見て、強い印象を受けたのです。
クロックは、ディックとマックのマクドナルド兄弟に、同様のレストランを数多く出店するよう強く勧めました。
その後どうなったかは、周知の通りです。
McDonald's #1 Store Museum, Des Plaines, Ill
Photo By:Jerry Huddleston

「もっと良いやり方はないだろうか?」

現状の技術の状態に対するフラストレーションが、この言葉には端的に表れています。
かつてフェルディナンド・ポルシェは、こう言いました。
「最初、私はいろいろ見て回ったのだが、自分の夢にかなうような車は見つからなかった。
だから、自分で作ろうと決心したのだ」(参考:フォーブス2003年冬号)
 
スティーブ・ウォズニアックがアップルIを作ったのは、政府や大学や大企業で働かなくても、
コンピューターを使える方法を考えたからでした。
Apple I Computer
Photo By:Ed Uthman

「どうして我が社はこうしないのか?」

現在の雇い主に対する不満は、以下のような情況では触媒として働きます。
あなたは顧客や彼らが求めているものをよく知っています。
そこで経営陣に、顧客が必要とするものを作るべきだと訴えるのですが、彼らはあなたの言葉に貸そうとしません。
とうとうあなたは説得をあきらめて、自分で作り始めます。
 

「可能性があるんだから、やってみないか?」

 
あらかじめ、成功が約束されているイノベーションなど存在しません。
ですから、「失敗したっていいじゃないか、やってやるぞ」という態度を言葉にすると、こうなります。
 
たとえば1970年代に、モトローラが携帯電話を考案したときも、ほとんどの人にとって、理解不能なものでした。
当時、電話といえば人ではなく、場所につながるものだったからです。
ところが、マーティン・クーパーとモトローラ社のエンジニアたちは前進し、やり遂げたのです。
それからどうなったかは周知の通りです。
「お告げでもあったのか?」などと言われても、無視することです。
 

「業界トップの弱点は何だろう?」

市場最大手は、以下の3つの面で、脆弱性を抱えています。
第1に、ビジネスのやり方。
IBMが再販業者を通じて販売していたので、デルは直接販売という方法でイノベーションに成功しました。
 
第2に、顧客が最大手に対して不満を抱いているとき。
ブロックバスターでビデオを借りようと思えば、車で行き、また返すときにも車を使わなければなりませんでした。
ネットフィリックスのチャンスはそこにありました。
 
第3に、最大手に金の卵を産むニワトリがいて、イノベーションを怠ったとき。
これはマイクロソフト・オフィスがグーグル・ドキュメントに影響されていることに端的に現れています。
 
good question
Photo By:Eric
 
「どうやったら大金が稼げるだろう?」という質問は、種類がちがうものです。
私のことを理想主義者と呼んでもらってもかまいませんが、偉大な企業は、金持ちになりたいという欲望ではなく、
 
「どうやったら世界を変えることができるのだろう」
 
というシンプルな質問に答えようとしているのです。

 

 

 

 


元記事:http://linkd.in/1H05xu2

(翻訳:服部聡子)

デモンストレーションの神になるには

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1INjpc3
(※著者の承諾を得て翻訳しています)

スタートアップの経営者たちが集まって、自社製品の6分間のデモンストレーションを行う、というイベントが、年に数回行われます。
集まった観衆は、ベンチャー・キャピタリストやアナリスト、ジャーナリストといった人々です。
このイベントの名前は、必然的に「デモ」

これはすばらしいイベントです。
とりわけあなたが今、まさにダンスが進行していることに気がついているならば。
なにしろ起業する人々は、ベンチャー・キャピタルなど不要だといわんばかりにふるまい、
ベンチャー・キャピタリストの側も、スタートアップなど不要だとばかりにふるまっているのですから。
(売春宿でお上品なふりをしてみせるみたいに)。

この記事は、「デモ」のステージであれ、どこであれ、しっかりしたデモンストレーションをおこないたいと考える人に向けたものです。

デモンストレーションは、製品を市場に出し、資金を集め、販売し、報道機関を集め、新入社員を雇うための、重要なスキルです。
ですから、あなたも熟達する必要があります。

 デモンストレーションの価値があるものを作成しよう

デモンストレーションの神になることを望むなら、まず、しっかりした製品を作成しなければなりません。
デモンストレーションはすばらしいPRの機会ではありますが、準備が整っているときに利用するものであって、
イベントがあるから、というだけで利用すべきではないのです。
あなたの商品がありきたりなものであっても、デモンストレーションさえしなければ、
ぱっとしないものだと知っているのはあなただけです。
けれども、デモンストレーションをおこなえば、世界中がそのことを知ってしまうのです。

 すべてのものを2つずつ持ちこむ

商品だけでなく、そのコピーも置く場所は用意されています。
そうして機材も。
ですからステージに立つ前の晩、壊れたときのためにふたつ、ものによっては3つ、
コンピューターや携帯、サムドライブなど、デモンストレーションのために必要なものは何でも、持ちこんでおきましょう。

 前もって準備する

デモンストレーションの最中に、もたもたするようなこと、
たとえばハードディスクのフォルダやファイルを探したりするようなことがあってはなりません。
6分間のデモンストレーションのために準備する時間は、何週間もあります。
前もってすべての準備が整っていなければ、あなたが間抜けに見えるだけです。

 コントロールできない要因を排除する

デモンストレーションの最中に、インターネットに接続していることは、当然のことと考えて良いでしょうか?
答えは、イエス、です。
でも、いずれにせよ、万一に備えておかなければなりません。
もちろんホテルでインターネットは使えますが、何百という人が一度に使ったらどうなるでしょう?
ローカルサーバーを使って、あなたのサーバーにアクセスできるかどうか、試しておいた方が良いでしょう。

別に実システムを披露する必要はありません。
あくまでこれはデモンストレーションなのですから。

 「衝撃と畏怖」戦略で始める

私は友人であり、『偉大なデモ!:驚くほどすばらしいソフトウェア デモンストレーションを創造し、 実行する方法』の著者であるピーター・コハンから、この言葉を借りました。

コハンは(そうして私も賛同しますが)1分間で観衆の心をつかまなければならない、といいます。
だんだん盛り上げていく組み立て方では駄目だと。
「衝撃と畏怖」、すなわち、あなたの商品の、なによりもすばらしい部分からスタートするのです。
目標は、最初にみんなの心を興奮させることです。

 ジョークはカットして

自分のジョークはおもしろいだろうか、と考えるようなジョークは、おもしろくありません。
デモンストレーションを、ジョークで盛り上げる人など、ほとんどいないのです。
逆に、ジョークを言って、受けなかったら?
信頼と、勢いを失ってしまうでしょう。
受けたときの利点より、マイナス面の方がはるかに多いのです。

 ひとりでやろう

デモンストレーションは、ひとりきりでやった方が、効果があります。
ふたりの共同創設者が一緒にやれば、それだけ強力に映るのでは、と思うかもしれませんし、
世間にも、どれだけふたりがうまくやっているか、示すことができる、とも思っているかもしれません。
けれども、ひとりの人間がデモンストレーションをおこなうのさえ、むずかしいのです。
ふたりの人間が、交互にデモンストレーションをやるとなると、困難さは4倍になります。
デュエットが好きなら、カラオケ・バーに行ってください。

 業界用語は使わない

シンプルな言葉遣いで簡潔に話す能力は、何より望ましいものです。
もしかしたらあなたは、世界最高のソフトウェア製品を世に送り出そうとしている起業家かもしれません。
けれども、あなたが夢にまで見たベンチャー・キャピタル、コンシューマ・デバイスのパートナーは観客席にいるのです。
もし彼があなたのデモンストレーションを理解できなければ、
彼がオフィスに戻って、同僚に話すことはないでしょう。
オーディエンスには、耳で聞くものではなく、目で見るものを通して印象づける必要があります。

 質問は最後に出してもらおう

「デモ」には、質問のための時間はありません ― ありがたいことに。
けれどもどんなときでも、質問は最後に出してもらうようにしてください。
というのも、オーディエンスが何を聞いてくるか、あなたにはわからないからです。
彼らの質問があまりに深く、あなたは戻って来られなくなるかもしれません。

 最後は感嘆符で終わろう

始まりは、高い調子で。
一度観衆を驚かせたら、いったん下がって、彼らに「どのように」したらいいかを見せます。
「何が」すばらしいのか、だけでなく、「どのように」を示すことによって、
ごく普通の人間が、自分たちにもそれができるということを理解するようになるのです。
そうして、最後はまた高い調子で閉めます。
これはスティーブ・ジョブズの基調での巧妙なやり方でした。
彼はいつも 「もうひとつ( one more thing )」と、巧みに引きつけたのです。

私はこのアドバイスを何百人というスタートアップにしてきました。
そうして、何十万人もの人々が、ネット上でこのアドバイスを読んできました。
けれども、デモンストレーションの多くは、未だにつまらないものです。
それはおそらく、人々がこのアドバイスは無知な大衆に当てはまる、と考えているからでしょう。
つぎの上昇カーブに飛び乗ることのできない、パラダイムシフトを引き起こすこともない、
自分たちのように特許出願中の製品も持っていない、
自分たちのようにプレゼンの才能もない連中に当てはまるのだ、と。

もしかしたら、あなたもそう考えているひとりかもしれません。
だとしたら、あなたは間違っています。
あなたも、このアドバイスの対象となる読者なのです。
あなたもこれから苦労して学んでいくところなのです。

このコラムはガイ・カワサキの最新刊『スタートの技術 2.0』(原題)の一部分を元にしたものです。

ご一読後、飛躍されんことを。

 

 

 


元記事:http://linkd.in/1INjpc3

(翻訳:服部聡子)

 

起業時に大切なのは事業の拡張可能性ではない

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1cdFbeK
(※著者の承諾を得て翻訳しています)

あなたのスタートアップは「ニワトリが先か、卵が先か」 という問題に直面していませんか?

起業して間もない時期に、事業規模が拡張できるかどうか、という問題は、多くの人が考えているほど重大な問題ではありません。
 
「スケールする」という言葉を聞いたことのない人のために言っておくと、
スケールするとは、やがて数十億ドルの収益を生み出す何百万人もの顧客が現れるから、
今のうちに、速く、安く、再現性のあるプロセスを築いておこう、という考え方のことです。
 
たとえば、もし市場に出た中古のプリンターを、ピエール・オミダイアが1台ずつテストしなければならなかったとしたら、
eBayの事業規模は拡張できません。
 
もしマーク・ベニオフが、すべての売り込みの電話をかけていたとしたら、セールスフォース・ドットコムも「スケール」できません。
 
もしジェームズ・ホンの両親が、ポルノであるかどうか写真を全部チェックしなければならなかったとしたら、
「ホット・オア・ノット(*1)」もスケールするようなことはなかったでしょう。
(*1. Hot Or Not:ユーザーが提供した自分の顔写真をほかのユーザーが評価するサイト。カリフォルニア大学に在学中のジェームズ・ホンが2000年に立ち上げると、すぐに1日あたり20,000pvにも上る人気サイトになった。)
 
立ち上げ間もない時期に、自分自身で大量のテストをしなければならない、と考えるのは、思い違い、いわゆる本末転倒というものです。
複数の場所では、ひとりの料理長が完璧に取り仕切ることができないから、といって、
レストランを一店しか開店しないのと同じようなものです。
 
レストランのスケールを検討する前に、30キロ圏内の人が料理を好んでいるかどうか、まず確かめるべきです。
つまり、ビジネスがうまくいっているかどうか、しっかり見る、ということです。
 
Shop scales
Photo by:Ben Salter
 
一例をあげると、私がアドバイスしている「チューター・ユニバース」という会社があります。
ここではスマートフォンを使った個人指導をおこなっています。
タクシーの配車サービス・アプリであるユーバーの、家庭教師版だと考えてください。
長期計画は、学生はどんなトピックでも質問でき、15分以内の指導を受けることができる、というものでした。
 
ところが当初、すべての科目を教えることができる必要最小限のチューターがいなかったのです。
多くのスタートアップは、こうした「ニワトリが先か、タマゴが先か」の問題に直面します。
 
十分なチューターがいれば、多くの学生を引きつけられる。
多くの学生が利用してくれれば、多くのチューターを引きつけられる。
 
こうした問題に直面したら、あなたならどうしますか?
 
答えは簡単です。
ちょっとしたトリックを使うのです!
あなたは社員を使って質問に答えたり、市場で採算が取れる最低限の規模になるまで
フィリピンで、高い教育を受け、英語を話せ、しかも安い人をチューターとして雇うのです。
 
疑い深い人や、経験の浅い人は反対するかもしれません。
「コストがかかるからといって、社員や外国人のチューターを雇うぐらいなら、
そもそも規模を拡大することなんてできないんだよ」と。
 
確かにこれは正論かもしれませんが、意味のないことです。
大切なのは、つぎの3点を確立することなのです。
 

  • 多くの人に知らせること
  • 学生に喜んでアプリをインストールしてもらうこと
  • 学生が助けに対して対価を払ってくれること

 
要するに、何よりも大切なのは、みんながあなたの商品を買ってくれるかどうかということなのです。
買ってくれそうにないなら、あなたが規模を拡大できなくてもどうということはありません。
もし買ってくれそうなら、スケールの方法は見つかるでしょう。
 
私はスケールすることに遅れて、失敗したスタートアップを見たことがありません。
その代わりに私が目にしたのは、何百というスタートアップが
自分の商品に全力を注がずに立ち消えになった姿でした。
 
The_Art_of_the_Start_2.0
このコラムはガイ・カワサキの最新刊
『スタートの技術 2.0』(原題)の一部分を元にしたものです。
一読後、飛躍されんことを。

 

 

 

 

 


元記事:http://linkd.in/1cdFbeK

(翻訳:服部聡子)

 

パネルディスカッションをうまくこなすには

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1RJDc2l
(※著者の承諾を得て翻訳しています)
 
どんなパネルディスカッションでも、基調講演者の10倍はパネリストがいます。
ですから、あなたも基調講演者になるより、パネリストになる確率の方が高いでしょう。
パネリストをうまく務めることも、エバンジェリストにとっては、重要なスキルなのです。
パネリストは、一見、簡単なようにも見えます。
4、5人の人と一緒に、たかだか60分ほどをこなせばいいだけなのですから。
どうしてむずかしい、などということがあるのでしょうか。
 
問題はそこなのです。
誰もがパネルディスカッションは短いし簡単だと思っているので、その準備をしません。
ところが実際はスピーチをするより、パネルディスカッションの方が大変なのです。
 
というのも、基調講演のように自分がコントロールすることができないし、
しかもあなたがしゃべる時間はずっと少ないからです。
パネルディスカッションが終わったあと、参加者の誰もが集まってくるようなパネリストになりたければ、
以下のことが参考になるはずです。

テーマをよく知っておく

もし、あなたがよく知らないテーマでパネリストを依頼されたなら、断らなくてはいけません。
それがどれほどすばらしいチャンスであっても、関係ありません。
やらなくてすむのであれば、自分が無知だとふれまわるようなまねはやめておきましょう。

自己紹介文の準備をしておく

ほとんどのパネリストが、まずつまずくのは、司会者が最新の正確な経歴を知っていると思いこんでいることから起こります。
司会者はあなたのことをほとんど知らないか、知っていたとしてもグーグルでとおりいっぺんの検索をして、
いいかげんな経歴に目を通しているのがせいぜいです。
したがって、パネルディスカッションが始まる前に、司会者に3行ほどにまとめた経歴を渡しておき、
それを正確に読み上げてくれるよう、頼んでおきましょう。

大きな声で話す

あなたの口元とマイクの間の最適な距離は3センチです。
あなたはすわっていますし、 前屈みになっていますので、声を張り上げることができません。
ですからマイクに顔を寄せて、声をマイクに乗せるのです。
マイクを味方につけてください。

情報を伝えるのではなく、楽しませる

基調講演と同じく、あなたの最終的な目標は、情報を伝えることではなく、観衆を楽しませることにあります。
おもしろいことを言うには知性が必要なので、
あなたがおもしろければおもしろいほど、人はあなたのことを頭がいいと思います。
私も、司会者やほかのパネリストに向かって、親しみをこめて言い争いをしかけることもあります。
あなたがまず楽しんでください。
 
panel discussion
Photo By:tylerhoff

本当のことがはっきりしている場合は、それを言う

運が良ければ、司会者があなたを挑発しようとして、厳しい質問を投げかけてくるかもしれません。
これは大変すばらしいことです。
というのもあなたが
(a) ユーモアがあり
(b) 真っ正直なひとがらだということを、示すチャンスだからです。
 
真実は人を喜ばせます。
誰もが本当だと知っているようなことで、嘘をつく必要はありません。
「憲法修正第5条(※黙秘権)を行使いたします」と言うより、ずっといいのです。
少なくともそう言えば、笑いは起こりますが。

聞かれた質問には答えるが、それだけに限る必要はない

質問されたら、即座に答えます。
けれども、自分の回答の方向は、自分がやりたいように決めてください。
たとえば、司会者に
「スマートフォンにも、すぐにウィルスが登場すると思いますか?」
と聞かれたとします。
あなたはこんなふうに答えてかまいません。
「そうですね。確かにそれは問題だと思います。
でも、本当の問題は、携帯電話の優良なプロバイダが不足していることではないのでしょうか」
もしあなたがこちらの話がしたければ、このように答えるのです。

話はわかりやすく、シンプルに、短く

あなたが専門家としてパネルディスカッションに参加していると仮定しましょう。
さらに、司会者も専門家であると。
司会者が質問します。
あなたは司会者と、ほかのパネリストに向かって答えます。
全員が専門家ですから、あなたも略語だらけ、最新の頭文字だらけの話になるのです。
 
これは大変な誤りです。
聞いているのは観衆であって、司会者やパネリストではないのです。
複雑で専門的なことがらは減らし、わかりやすく、シンプルに、短く話してください。
きっとあなたは目立つはずです。

興味深そうなふりをする

もしかしたら、パネリストにとって、これは一番むずかしいことかもしれません。
ほかのパネリストたちが、長たらしく退屈で、業界用語ばかりの話をしていたとします。
メールチェックがしたくなったり、なんとかうんざりするのをがまんしようとしたり。
そういうことはしてはダメです。
ふりだけでも、興味深げな顔をすること。
なにしろあなたが退屈そうな顔をしたその瞬間に、カメラマンが写真を撮ったり、
あなたのその表情を15メートルのスクリーンに映し出そうとしているのですから。

司会者を見ない

司会者は観衆の代理にすぎません。
あなたが答えるときは、観衆の方を向いて答えてください。
そうすれば、観衆が見たくもないあなたの側頭部を見せられなくてすみます。
(参考情報:良い司会者は、アイ・コンタクトをしようとはしません。
パネリストが自分と目を合わさないで、観衆の方を見るようにし向けるのです)

「前の方に賛成です」とは言わない

司会者がパネリストひとりひとりに、同じ質問をすることがあります。
あなたが最初の回答者でない場合には、「前の方が言ったことに同意します」と言いたくなる誘惑にかられるかもしれません。
けれども、これはバカな返事です。
何か別のことをひねりだしてください。
あるいは「その質問にはもう答えが出ていると思います。会場のみなさんのために、先へ進みましょう」と言ってもいいでしょう。
 
このコラムはガイ・カワサキの最新刊『スタートの技術 2.0』(原題)の一部分を元にしたものです。
 
一読後、飛躍されんことを。
 
元記事:http://linkd.in/1RJDc2l


(翻訳:服部聡子)
 
 

最高のプレゼンテーションのためのチェックリスト 

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1FnCdyj
(※著者の承諾を得て翻訳しています)
 
長年の経験に裏打ちされ、いくつもの困難を乗り越えてきた私の経験は、
あなたの最高のプレゼンテーションの助けになるはずです。
あなたが万全を望むなら、以下の10項目のヒントをチェックしてみてください。

1. 背景色を黒に変える

「厳粛さは良いものだ」と、黒い背景は伝えます。
それに対して、白が伝えるのはこんなことです。
「私は素人だし、これからしらじらと明るい画面に目をこらしてもらいます」

2. テキストはすべて白、フォントはサンセリフのボールド体に変える

アリアルが最適です。
万一、あなたがフォントで暖かさと曖昧さを表現したいのなら、
ピンタレストで何かをピンするだけにして、プレゼンテーションはあきらめてください。
 
presentation_check_list

3. テキストサイズは最低でも30ポイントに変える

すべてがきちんとおさまるように、テキストを移動させてください。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざを、忘れないでください。

4. 1枚のスライドに使う語数は約25ワード(※日本語だと約50字)に

スライドの目的は、スライドに語らせることではなく、あなたが話すことを定着させることにあります。
ここでも、過ぎたるは及ばざるがごとし。

5. 完全な文章を短いフレーズに変える

フレーズだけではわかってもらえないのであれば、
間違った人を相手にしているのかもしれません。

6. 箇条書きは4項目以下に抑える

4項目以上で何かを説明したければ、つぎのスライドに移るか、あまりに多くのことを言おうとし過ぎていないか見直します。

7. 箇条書きリストは、クリックして項目をひとつずつ表示できるように設計する

この設計は、話をひとつずつ段階的に展開させていくことができます。

8. 大文字は正しく使う

英語タイトルの大文字ルール(※タイトルの初めと終わりの単語は頭文字を大文字にするなどのルール)が
適用されるのは、見出し部分のみです。
他はすべて文頭の単語の頭文字だけを大文字にします。

?9. 写真はスライド1枚につき3枚までにする

大きいフォント、大きい写真、いつも大きく考えましょう。

?10. 社名やロゴを、各スライドの隅に入れておく

ABB(Always Be Branding)を忘れないで。
つまり、「どんなときもブランディングを」。
 
 
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このコラムはガイ・カワサキの最新刊
『スタートの技術 2.0』の一部分を元にしたものです。

一読後、飛躍されんことを。

 

 

 


元記事:http://linkd.in/1FnCdyj

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

忙しさを賛美するのはやめよう

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1GGDpPG
(※著者の承諾を得て翻訳しています)

自分の人生をどのように生きていくか、という私たちの設計図は、
変革と修繕が必要不可欠となっています。
私たちが価値を置いているものは、私たちがどのように生きていくかということと、
調和がとれなくなっているのです。
そうして、このふたつを一致させた青写真が、いますぐ必要とされています。
――アリアナ・ハフィントン

アリアナ・ハフィントンの新しい本『サード・メトリック しなやかにつかみとる持続可能な成功』は、私たちがどれほど忙しいことをありがたがり、生命を危険にさらして得た代償をありがたがっているかについて、考えさせるものでした。

成功しているかどうか、私たちが判断する基準は、お金と力です。
そうしてそのふたつを手に入れようと、私たちは長時間働き、枕元にまで携帯電話やタブレットを置いて、家族のかけがえのない時間を取り逃がし、健康にダメージを与えています。

アリアナは、成功を測る第三の基準を提案しています。
それは持続可能ということです。
持続可能であるために、人は自分の健康に気を配り、十分に睡眠を取り、仕事のためだけに生きることはしなくなります。
以下にあげるのは、アリアナと『サード・メトリック』から得た10のヒントです。

1. 成功を定義しなおす

誰がもっとも一週間で長く働いたか、大金を稼いだか、ということに対する賞はありません。
生命が終われば誰もが同じ量の塵になってしまうのですから。
問題は、あなたがどれだけの喜びを人々にもたらし、世界をより良い場所にしたか、ということです。

2. バーンアウトを避ける

燃え尽きることやストレス、鬱病は、世界的な問題になっています。
「サード・メトリック・カンファレンス2013」の中で、彼女はバーンアウト症候群が、アメリカだけでの問題ではなく、ドイツやイギリス、中国、その他多くの国の労働者にとっても、共通の問題であることを知りました。
懸命に働くことが、かならずしも良い結果につながるわけではありません。
実際には正反対の結果となることも多いのです。

3. あなたの幸福をはぐくむ

エクササイズ、瞑想、音楽、美術、家族と過ごすこと、こうしたことを通して自分のケアをすることは、利己的な行為ではありません。
むしろ、良識とはこういうもののことです。
私の安全弁は、ホッケーです。
私は週に4-5時間、ホッケーをやることにしています。
そのほかにも、週に何回か、サイクリング・マシンに乗ったり、ヨガをしたりします。
それでも、これで十分、とは、とても言えそうにありません。

4. 睡眠は十分に

もっと睡眠はしっかりとってください。
睡眠不足は健康リスク、より高いストレス・レベルと関係があります。
あなたの人生のさまざまな面が、適度な睡眠を取ることによって改善されるはずです。
罪の告白:この点は私も改善する必要があります。私は毎晩6時間しか睡眠を取っていません。
Smartphones
Photo By:Esther Vargas

5. デジタル・デトックスをしよう

レストランで、向かいにすわっている相手とは、目も合わさないで、スマートフォンのスクリーンに見入っている人を見かけたことは、誰でもあるでしょう。
あなたが携帯電話の電源を切って、一緒にいる人に100%、意識を集中させたのは、いったいいつが最後でしょうか?
あなたももちろんそうですが、あなたの大切な人にも、電源を切って、デジタル機器に邪魔されないよう、頼んでください。
メールはあなたが電源を入れてくれるのを、いつまでも待ってくれます。

6. 学び続ける

私たちは人生から多くのことを学びます。
両親から、配偶者から、そうして子供からも。
両親が授けてくれたレッスンは、すべてをありがたく受け止める、というわけにはいかないかもしれません。
けれども、あなたの記憶の中のアドバイスは、あなたが困難に直面しているとき、光を投げかけてくれるはずです。
学校を卒業したから、といって、勉強を終えてはなりません。
むしろ、そのときから本当の勉強が始まるのです。

7. あなたの内なる声に耳を傾ける

これまで、何か予感を抱いたことはありませんか?
無視したあとに、ふり返って、その予感に従うべきだった、と感じた経験はなかったでしょうか。
つぎにそんなことが起こったときには、あなたの予感に耳を傾け、自分の思考の中に、その予感を織り込んでください。

8. 子供のようにふるまう

あなたの子供や孫と一緒に博物館や美術館へ行って、彼らの目を通して、命というものを眺めてください。
あなたがずっと行きたかった場所、「生きているうちにやっておきたいこと」リストの場所へ旅行してください。
やることなすことをすべて、お金を稼ぐ能力を高めたり、運動能力を向上させたり、という目的に、
関連づける必要はありません。

Spring Light Meditation
Photo By:Hartwig HKD

9. 孤独を味わう

瞑想は、ストレスをやわらげ、私たちの内なる声を解き放ちます。
自分ひとりでいるのが好きでないのなら、どうしてほかの人があなたと一緒にいることを、好きでいてくれるでしょうか?
私のアイデアのうち、最高のものの多くは、ひとりきりで車に乗っているときに得たものです。
最近、以前のようにひんぱんに長時間のドライブをすることがなくなったせいで、自分の創造力が衰えたと思っているほどです!

10. あなたのコミュニティに恩返ししよう

思いやりがあり、他者を助けることができる人は、大きな社会問題を解決するための一助となっています。
地域のシェルターや、高齢者施設、また、あなたの子供たちの学校で、あなたのユニークな才能や時間を分かちあう方法を見つけてください。
 
このように、第三の基準(サード・メトリック)を私たちの内に導入することは、自分自身を成長させ、生命にふれることにつながっていきます。
正直言って、私自身がどれだけできているかと聞かれたら、10段階評価でいうと、せいぜい7というところです。
けれども誰もがどこからかスタートしなければならないのです。
 
問題はここにあります。
あなたは忙しさを賛美することをやめ、成功を再定義する準備ができていますか?
 

 


元記事:http://linkd.in/1GGDpPG

(翻訳:服部聡子)

既存の価値を打ち破れ―起業家のための10の名言

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1zmOt0g
(※著者の承諾を得て翻訳しています)
 
多くの人は、イノベーションとは〝仲間とすわっていると、不意に魔法のような考えが浮かんできて、そこから始まる”ものだ、とでも思っているようです。
あるいは、顧客がやってきて、自分にはこれこれこういうものが必要だ、と訴え、その通りのものを作り上げればイノベーション達成……とでもいうふうに。
 
実際は、そんなに甘いものではありません。
イノベーションというのは、骨の折れる、混乱しきった作業の積み重ねであって、てっとりばやく達成する方法など、どこにもないのです。
始まりはいつも、あなた自身が、あったらいいな、と思っている何かを作りたい、
それがあれば、きっとみんなの生活がもっと良いものとなるだろうな、と思えるような何かを作りたい、
と強く願うところから。
 
そうしてつぎは、あなたの作りだしたものやサービスがここにある、と言葉を探して、声をあげていかなければなりません。
成功が訪れるのは、自分には世界を変えることができるのだ、と信じている、情熱的で、ちょっと頭のおかしい人のところです。
「専門家」や「折り紙つきの人」のところに、成功はやってきません。
 
セコイア・キャピタルのマイケル・モリッツ (彼はグーグルの出資者でもあります) は、自分が投資したいのは、どのような起業家であるか、語っています。
私の言葉で言いかえてみましょう。
「30歳以下で、自分自身が使いたいものを作っている人間だ」
そのとおり!
 
あなたにインスピレーションが新鮮なひらめきがえられるよう、ここに既存の価値を打ち砕くような名言を、10 あげておきます。
 
”人生と仕事において、世界と自分のためにできるだけ大きなことをやろうと思えば、情熱に従うしかない。”
                 (リチャード・ブランソン)
 
”すばらしいチャンスが目の前にやってきたら、自分にできるかどうか自信がなくても、やります、と言う。
どうしたらいいかは、あとで学べばいい。”
   (リチャード・ブランソン)
 
”重要なことであれば、たとえ条件が悪くても、それをやるべきだ。”(イーロン・ムスク)
 
”アイデアであれ、問題であれ、自分が正したいと思っている誤りであろうが、燃えるような思いを持つことが必要だ。
スタート地点で激しい情熱を抱いていなければ、決して持ちこたえることはできない。”
(スティーブ・ジョブズ)
 
”偉大な起業は、創業者が世界を変えたいと願ったところから歩みはじめる。
手っとりばやく儲けるためではなく。”
  (ガイ・カワサキ)
 
”世界を変えたい? 現状をひっくり返したい? 
そのためには、ありきたりの関係以上のものが必要だ。
あなたの見る夢と同じ夢を、人にも見させることが必要なのだ。”
  (ガイ・カワサキ)
 
”完璧な計画を乱暴に実行するよりも、不完全な計画を猛烈に遂行する方が、より大きな進展が得られる。”
        (ヒューバート・ハンフリー)
 
”改善とは変化のことである。
完璧になるとは、変化を繰りかえすことである。”
   (ウィンストン・チャーチル)
 
”夢の中なら、創造することも、デザインすることも、世界で一番美しい場所を作ることもできる。
けれども、人びとに求められているのは、それを現実にすることだ。”
  (ウォルト・ディズニー)
 
”世の中で大切なことのほとんどは、絶望的な状況にあっても、挑戦をしつづけた人によって成し遂げられたものである。”        (デール・カーネギー)

 
元記事:http://linkd.in/1zmOt0g


(翻訳:服部聡子)