本:『自分にイエスと言わせる』

“Getting to Yes with Yourself:(and Other Worthy Opponents) “

by William Ury

『自分にイエスと言わせる:(そして価値ある敵にも)』

 著者: ウィリアム・ユーリー

 

『ハーバード流交渉術―イエスを言わせる方法』で日本でもベストセラーとなった、

ウィリアム・ユーリーの本の新作です。

 

これまで「イエスを言わせる」「ノーと言わせない」と続いてきたこのシリーズ、

今回のテーマは「自分自身にイエスを言う」というもの。

 

  合意の障害になるものとは

 

高名なネゴシエーターであるウィリアム・ユーリーは、

これまでに経営者や弁護士、工場労働者、炭鉱夫、学校教師、外交官、官僚など、

あらゆる分野にわたって、数多くの人々を指導してきました。

 

その過程でユーリーは、お互いが合意し、新たな関係を築くうえで、

最大の障害となるのは、

相手側ではなく、〈自分自身〉であることを発見したのです。

 

私たちは生まれつきの傾向として、

「すぐに反撃してしまう」という性質を持っています。

この反撃してしまう性質のせいで、

私たちの真の利益になるような道を閉ざしてしまうのです。

 

 自分に対してイエスと言おう

 

けれども、ユーリーによれば、この障害は、

同時に、きわめて大きなチャンスともなる、といいます。

 

私たちがあらかじめ自分の傾向を知り、自分を変えていれば、

相手もそれに反応していきます。

自分の変化が、相手を理解し、変えていく土台となっていくのです。

 

本書では、相手からの「イエス」を引き出す前提として、

まず自分自身と合意するために、ユーリーは7つのステップを示します。

 

それによって、他者と交渉していくための能力が、劇的に向上する、と。

他者と健全な関係を築くために、またビジネスの生産性をあげていくために、

満足できる人生を歩んでいくために、

本書は実践的で効果的な方法を伝授してくれます。

 

 


元記事:http://amzn.to/15r843d

(翻訳:服部聡子)

 

本:『イノベーターズ』

The Innovators:How a Group of Hackers, Geniuses, and Geeks Created the Digital Revolution

『イノベーターズ:ハッカーや天才、オタクたちの集団はどうやってデジタル革命を起こしたか』

著者: ウォルター・アイザックソン

 

著者のアイザックソンは世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』のほか、

数々の 偉人の伝記を発表してきました。

 

今回アイザックソンが取り上げたのは、19世紀、蒸気機関で計算機を動かそうとした時代から、

現在にいたるまで、コンピューターとインターネットを創造した、多くのイノベーターたちです。

 

 

  電気のない時代から…

 

最初に登場するのは、なんと19世紀の詩人バイロンの娘のエイダ・ラブレスです。

家庭教師から数学の手ほどきを受けたこの女性は、1840年代に世界初のプログラム用コードを書きました。

 

電気回路さえ、いまだ構想の段階、という時代。

 

そのコードが動かそうとするのは、チャールズ・バベッジが構想した、

蒸気機関を動力とする「解析機関」と呼ばれるものでした。

残念ながら、この解析機関が実際に製作されることはありませんでしたが、

アイデア自体は今日の汎用コンピューターの元型となるものでした。

 

やがて20世紀に入ると、科学技術のめざましい発展を追い風に、

情報検索システムを構想したヴァネヴァー・ブッシュ、 人工知能の父アラン・チューリングなど、

今日のコンピューターの基礎を築いた人が登場します。

 

さらに、インターネットを構想した J・C・R・リックライダー

コンピューターを単なる電算処理機械から、

集団的知性を利用するためのツールと転換させたダグラス・エンゲルバート

集積回路を発明したロバート・ノイス

そうして私たちにもおなじみのビル・ゲイツスティーブ・ウォズニアック

スティーブ・ジョブズ、 ワールド・ワイド・ウェブ(WWW)を考案したティム・バーナーズ=リー

グーグル社を設立したラリー・ペイジ…。

 

わたしたちにとってはもはや「日用品」の、パーソナルコンピューターやインターネットが、

どのような失敗と苦闘の積み重ねの末にたどりついたものなのか、

読み物としても、非常に興味深いものです。

 

とはいえ、この本は単なるコンピューターの開発史ではありません。

著者は歴史をたどりながら、イノベーションがいかにして起こったかを探ります。

 

発明家や起業家が、ビジョンを現実へと実現させていったものは何だったのか?

 

成功した人と、失敗した人の間には、どのようなちがいがあったのか?

 

彼らはどのように知能を働かせていったのか?

 

彼らの発明の才は、いったいどこから生まれてきたのか?

 

聡明な個人が、チームワークを学ぶことで、どのように能力を開花させていったのか?

 

イノベーションをあらためて自分の問題に引き寄せて考えるとき、

 

この本は大きな示唆を与えてくれるでしょう。

 

さらに、組織と個人の資質はどのように連関させていくべきなのかを考える上でのヒントにもなっていく一冊です。

 

 


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(翻訳:服部聡子)

本:『リーダーは最後に食べる 』

Leaders Eat Last: Why Some Teams Pull Together and Others Don’t

『リーダーは最後に食べる ―どうして協力するチームとしないチームができるのか』

著者 サイモン・シネック

 

「仕事が好き」… 心からそう言える人には共通点があります。

組織から評価され、帰属意識を持っている、ということです。

 

著者のサイモン・シネックは、 世界中を旅行しているときに

文字通り、命を預けられるほど、 お互いが信頼しあっているチームに出会いました。

 

それは、海兵隊です。

 

シネックは海兵隊将軍の言葉

「士官は最後に食べます」

を聞いたと き、これは管理論ではなく、生物学だと気づいたのです。

 

大昔、世界がもっと危険に満ちていた頃、

もっとも危険にさらされる狩人が最初に食事を済ませ、

彼らの世話をする者は、自分はがまんしても、

グループ内の安寧を図ってきました。

 

生物としての私たちに大きな変化はありませんが、

私たちを取り巻く環境は、戦場などの一部を除けば、大きく変わってきました。

 

その結果、私たちの組織の多くが、利己心や懐疑心、シニシズムのせいで、

脆弱なものになりつつあります。

 

組織を強固なものにするためには、信頼と協力が何よりも必要。

生物学は教えてくれます。

 

重要な局面で「最後に食べるリーダー」は、

リーダーのビジョンと 組織に忠実な部下によって報いられる、と。

 


 

元記事:http://amzn.to/1Kx6KNc

(翻訳:服部聡子)

 

本:『リーダーシップのウソ』

Leadership BS:Fixing Workplaces and Careers One Truth at a Time

『リーダーシップのウソ:職場とキャリアを1つずつ改善するために』

著者:ジェフリー・フェファー

 

スタンフォード・ビジネススクールの教授であり、経営分野でにおける一流の思想家、

力:なぜ持っている人といない人がいるのか』(原題)の著者でもある

ジェフリー・フェファーが、

リーダーシップ産業のまとうウソを容赦なく暴き、

職場や仕事がうまくいく本当の方法を明らかにします。

 

「いかにリーダーを育成するか」に焦点を当てたリーダーシップ関連の事業は、

いまや何十億もの資金が投じられ、

またそれに焦点を当てた本も何千冊、ブログや講演ともなると数十万単位にのぼる、

一大産業になっています。

 

ところが世界中、いたるところで、従業員のやる気のなさが表面化し、

リーダーは次々に交替し、人々のキャリアは中断を余儀なくされ、

リーダーシップ開発の努力は失敗しています。

 

著者ジェフリー・フェファーは、リーダーシップ産業に、容赦ない光を当て、

なぜこうした事業が失敗に帰しているのか、

リーダーシップ育成をどのように立て直していくべきなのかを示していきます。

 

フェファーは誠実で、権威があり、謙虚で、正直で、信頼でき、

人々を大切にするリーダーを育成するために、

これまで何度となく言われてきた「処方箋」の誤りを正すのです。

 

彼はリーダーシップをめぐる、数多くの物語や神話をBS(BullShit=デタラメ)と呼びます。

そうして、多くの人がより良いキャリアを築けるように、

証拠と正しい情報の科学的な見方を教えてくれるのです。

 

社会学に根ざした意志訓練の実例や、経営を改善するためのアドバイスが数多く盛り込まれた

『リーダーシップのウソ』は、読者が真実を知り、

自分自身と社会をより良いものにするための希望を与えてくれます。

 

 


元記事:http://amzn.to/1LKNbTL

(翻訳:服部聡子)

 

 

本:『伝染力』

Contagious: Why Things Catch On

『伝染力:なぜ流行するものは心を捕らえるのか』

著者:ジョナ・バーガー

 

私たちの周囲には、流行の言葉や物や音楽があふれています。

ある特定の物が流行するのはどうしてなのでしょうか?

 

すばらしいものだから?

かならずしもそうとはいえません。

 

大規模なキャンペーンの結果?

でも、派手な宣伝が、逆効果になった例ならいくらでもあります。

 

本書は、その疑問に答えます。

 

著者のジョナ・バーガーは、商品であろうと職場の噂や、YouTubeのビデオであろうと、

ものごと が広まっていくには、6つの法則があることを明らかにしていきます。

 

自分の発信したメッセージをもっと大勢の人に受け取ってほしい、

良いアイデアを伝えたい、 自分の作ったものを、大勢の人に知ってもら いたい…。

 

この『伝染力』は、そんな人に 「どうしたらいいか」を示してくれます。

 


元記事:http://amzn.to/1sNnN8c

(翻訳:服部聡子)

 

本:『引きつける力』

Traction:A Startup Guide to Getting Customers

『引きつける力:顧客を得るための 起業ガイド』

ガブリエル・ワインバーグ、 ジャスティン・メアーズ 共著

 

 

ほとんどの起業は失敗に終わります。

 

失敗するほとんどの起業家が引きつけられていないこと、、

それはつまり「本当の顧客を育てる」ことです。

 

本書では、まず、スタートアップの創業者と社員に向けて、

人を引きつけ、企業を成功に 導くために 「焦点となるフレームワーク」 として、

五段階のステップが紹介されます。

 

それをふまえて、顧客を獲得するためには、どうしたらよいか、

ウィキペディアの創始者ジミー・ウェールズら、

成功した40人の起業家とのインタビューを通して、

成功した企業は、どのようチャンネルを通して成長していったのかが、

明らかになっています。

 

本書は反復可能な戦略と戦術を学ぶことができる一冊です。

 


 

元記事:http://amzn.to/1FsAOdB

(翻訳:服部聡子)

 

 

本:『誰でも書ける』

Everybody Writes: Your Go-To Guide to Creating Ridiculously Good Content

(原題)『誰でも書ける: びっくりするほど良質のコンテンツを制作するための頼りになるガイド』

 著者: アン・ハンドリー

 

 優良コンテンツを書くためのガイドブック

 

『誰でも書ける』は、インターネットで顧客を引き寄せ、離さないための、

頼りになるガイドブックです。

 

コンテンツ主導型の世界では、事実上、誰もがライターです。

もしあなたがウェブサイトを持っているなら、あなたは出版者。

あなたがソーシャルメディアの一員なら、マーケターでもあります。

ということは、誰もが自分のマーケティング・メッセージを伝えるために、

言葉に依存して生きている、ということにほかなりません。

私たち全員が、ライターなのです。

 

でも……、誰がいまさら書くことなど、気にしているでしょうか?

 

このやっかいな世界を牛耳っているのは、短くてぴりっとした言葉。

クリックさせるための見出しや、ツイッターのタイムライン、インスタグラムのフィード、

gifアニメやビデオやスナップチャット、

YOLO(「人生は一度しかない」)や

LOL(「大笑い」)や

#tbt(「木曜日には過去の写真をアップしよう」)などの略語……

書くことに焦点をあてるなど、まるで衒学趣味、さえない話ではありませんか。

 

ところが実のところ、書くことは以前にも増して重要になっています。

ネットをかけめぐる私たちの言葉は、私たちの通貨です。

言葉は顧客に、私たちが誰なのかを伝えているのです。

 

私たちの文章は、私たちを頭がよさそうにも、バカにも見せます。

おもしろい人間にも、あたたかい人にも、仕事ができそう、とも、信頼できそう、とも感じさせます。

逆に、凡庸な印象を与えたり、混乱させたり、退屈させたりするかもしれません。

 

そのため、うまく言葉を選び、すっきりと簡潔な文章、

顧客に対して誠実で、共感が伝わる文章を書かなくてはならないのです。

 

しかも、これまでコンテンツ・マーケティングで見過ごされてきたスキルを身につけることは、

自分に新しい価値を付与することにもつながります。

 

どのように書くか。

どのようにほんとうの話を、ちゃんと、しっかり伝わるように、語るのか。

あなたが書いているのがリスティクル(※タイトルとリストだけの記事)であろうと、

スライドシェアのキャプションであろうと、

あなたが今、ここで読んでいるような文章であろうと……。

 

書くことを通して、コミュニケーションをうまく進行させることは、

もはや、単なる良いことではありません。

必要不可欠なことなのです。

書くスキルは、これまで見過ごされがちでしたが、

コンテンツ・マーケティングの基盤となるものといえるでしょう。

 

『誰もが書ける』のなかで、一流のマーケターでもあるアン・ハンドリーは、

コンテンツ制作上のプロセスと戦略、コンテンツをどのように公開するか、

すぐに実践できるハウツー、どのようにデザインし、どのように結果を出すか、など

専門家としてのアドバイスと知見を明らかにしています。

これらのレッスンとルールは、あなたのホームページやトップページ、

ランディングページ、ブログやeメール、

マーケティングの提案、フェイスブック、ツイッター、リンクトイン、

その他のソーシャルメディアなど、あらゆるところに適用できるものです。

 

アン・ハンドリーは、戦略をいったん解体し、

びっくりするほど良質のコンテンツを作成するための実践的なアプローチとして展開しています。

あなたが大きなブランドの一員であろうと、小さなブランドの一員であろうと、個人であろうと、

誰でもネット上のコンテンツを制作でき、発表するための頼りになるガイドとして、書かれているのです。

本書には以下の章が含まれています。

 

・ もっとうまく書くには

あるいは「大人になって書き始めた人」にとっては「どうしたら少しでも書くことがイヤにならないか」

・楽しくて忘れない、ビジネス向けの簡単な文法と語法

頭が良さそうに見せるけれど、嫌みなほどには見せない

・読者におもしろくて真実の物語という贈り物をあげよう

共感と人間味あふれることがここでのカギ。だから本でもそうしよう

・ジャーナリズムの伝統的なルールに則した、効果的で信頼感を抱かせるコンテンツを制作するための実践

というのも、顧客にコンテンツを公開したり、直接話したりすることは、本来、特別な権利であるから。

・マーケターが書くもの

マーケターが制作すべき基本的な17種類のコンテンツ

・コンテンツのためのツール

手際よくこなすための役に立つツール

 

伝統的なマーケティング手法では、もはや十分とは言えません。

『誰でも書ける』は、優良なコンテンツが、デジタル世界で成功するためのカギであることを知っている、

頭の良い業界人のためのフィールド・ガイドです。

 

関連記事:12ステップのライティングGPS


元記事:http://amzn.to/1xId95c

(翻訳:服部聡子)

本:『絶対的価値』

 

Absolute Value: What Really Influences Customers in the Age of (Nearly) Perfect Information

原題:『絶対的価値:(ほぼ)完全情報の時代に顧客に本当に影響を及ぼすもの』

著者 イタマール・サイモンソン、 エマニュエル・ローゼン

 

従来のマーケティングの通説に対して、

本書 『絶対的価値』は、

今日の顧客に影響を与えているのは、

実際には何なのかを明らかにするとともに、

「複合的影響力」という新しいフレームワークを提案しています。

これは、消費者の意志決定とマーケティングについての

まったく新しい考え方で、

より効果的なビジネス戦略を進めていくためのものです。

 

人の購買スタイルは、根本的な変化を遂げました。

にもかかわらず、消費者の意志決定とマーケティングについての基本的な考え方は、

変わっていません。

大部分のマーケターは、いまだに自分たちが、消費者の意識を形成し、

消費行動を誘導できると考えています。

 

けれども、この刺激的な本の中で、

スタンフォード大学教授イタマール・サイモンソンと

ベスト・セラーの著者エマニュエル・ローゼンは、

どうして今日のブランド・マントラが、妥当性を失っているかを示します。

消費者が購買を決定するときに依拠するものが、

ほかのユーザーのレビューや、簡単にアクセスできる専門家の意見、

価格比較アプリなど、新しく登場した技術などとなり、

すべてが変わってしまったのです。

 

本書は、この新時代の顧客にどうしたら影響を及ぼすことができるのか、

差し迫った問題に答えるものです。

著者のサイモンソンとローゼンは、

保守的なマーケティングの概念が、変更を迫られている点を指摘し、

企業がコミュニケーション戦略やマーケティング・プログラム、

新しい環境に対するセグメント戦略をどのように立案していくべきなのか

について語っています。

深い分析と数多くのケース・スタディ、最先端の研究が盛り込まれた、

前向きの思考に貫かれた本書は、マーケティングについて、

まったく新しい考え方を、提供してくれます。

 

 

関連記事:ガイ・カワサキの「情報の高速化はマーケティングをどう変える?」

新時代の消費行動に後れを取る学術研究


元記事:http://amzn.to/1b3e0Cs

(翻訳:服部聡子)

本:『大胆であれ』

 

Bold: How to Go Big, Create Wealth and Impact the World

『大胆であれ:成功し、富を築き、世界に影響を与える方法』

  著者 ピーター・H・ディアマンディス

 

ニューヨークタイムズ・ベストセラー『楽観主義者の未来予測』の共著者、

ピーター・ディアマンディスの待望の新作です。

この『 Bold (大胆であれ)』は、

進歩が速まる一方のテクノロジーや、

常識を打ち破る思考、

クラウドパワー・ツールを使って、

莫大な富を産み出し、

数十億もの人々にインパクトを与えたい人に向けた、

ラディカルなガイドブックです。

 

『大胆であること』は、3つの部分から成り立っています。

 

第1部は、飛躍的な成長を続けるテクノロジーに焦点が当てられています。

 

今日の速まる一方の技術は、

フォーチュンの世界企業500社に選ばれるような大企業を混乱させる一方、

「アイデアがあります」という起業家を、

「10億ドルの会社を経営しています」と言うようになるまでに押し上げることを

可能にしています。

著者が取り上げるのは、今日の3Dプリンターや人工知能、ロボット工学、

ネットワークとセンサー、合成生物学などが持つ力。

ディアマンディスは、それに対して、卓越した洞察力を示していきます。

 

第2部でスポットが当てられているのは、心理学から見た「大胆さ」についてです。

 

億万長者となった起業家の、ラリー・ペイジ、イーロン・ムスク、

リチャード・ブランソン、ジェフ・ベゾスの行動の動機について、描かれていきます。

 

さらに、ディアマンディスはこれまでに、

シリコンバレーを拠点とするユニークな教育機関、シンギュラリティ・ユニバーシティ、

Xプライズ財団、プラネタリー・リソーシズ、法人ヒューマン・ロンジェビティ

など15の起業をおこなっていますが、その経験を通じて得た

起業家としての秘訣を明らかにしていきます。

 

第3部で取り上げるのは、社会資本についてです。

 

今日、誰もが、ますます緊密に結びつく人間の集団に大きな影響を及ぼす

チャンスがあります。

ここで著者は、インセンティブ競争や、百万ドルのクラウドファンディングの立ち上げを

企画する方法を教えてくれます。

 

そうして最後に描かれるのは、コミュニティをいかに作るか、ということです。

 

急速に伸びていく集団は、自ら進んで参加する人々を生み、

今日の起業家が思い描く、大胆な夢を実現するのを助けていく、

とディアマンディスは語ります。

 

『大胆であれ』は、マニフェストであり、マニュアルでもあります。

今日の指数関数的に増加する起業家にとって、新しく登場した技術を利用するための

頼りになるリソースであり、思考を測るものであり、

人々の集団の持つすさまじい力を明らかにした書です。

 


元記事:http://amzn.to/1DR9ek2

(翻訳:服部聡子)

本:『人格形成への道』

The Road to Character

 David Brooks

原題:『人格形成への道』

著者 デイヴィッド・ブルックス

 

この本を書いて、自分が人格形成への道をたどることができたかどうかはわかりません。

けれども、少なくとも、その道がどんなものかはわかったような気がするし、

ほかの人がどのようにたどっていったかもわかったのだと思います。

デイヴィッド・ブルックス

 

何百万の読者を有するニューヨークタイムズで、

知性やユーモア、好奇心、鋭い知見にあふれるコラムを通じて、

デイヴィッド・ブルックスは、日常生活に

思いがけない角度から光を当ててきました。

 

人生の科学また、ベストセラー

『人生の科学: 「無意識」があなたの一生を決める』では、

人間がどのように結びつき、

その関係を豊かにしていくかを、

神経科学の見地から探求しています。

 

 

 

 

 

今回の『人格形成への道(原題)』で、ブルックスが焦点を当てるのは、

私たちの人生を形成する、より深い価値についてです。

 

ブルックスは、現在の私たちを取り巻く状況を

外的な成功を強調する 「大文字の私(Big Me)」 文化と呼びます。

その文化に対抗して、私たちは(著者みずからも含めて)

「履歴書に書ける美点」、すなわち財産や名声や社会的地位といったものと、

「褒め言葉としての美点」、人間としての私たちの中核に存在する、

優しさや、勇気や、誠実さといった、人間関係を形成する上で重要なものとの間で、

もう一度、バランスを取り戻そう、というのです。

 

ブルックスは、世界中の偉大な思想家や指導者に目を向けて、

彼らがどのように葛藤や、自分の限界を知りながら、

強い自我を形成していったかを探求していきます。

 

アメリカ初の女性労働長官となったフランシス・パーキンスは、

自分の一部を抑える必要を理解し、大きな組織の一部となることができました。

 

ドワイト・アイゼンハワーは、自分の人生を、自己表現の場としてではなく、

自制の場と考えて創りあげていきました。

 

ラディカルな共産主義者からカトリックに改宗し、カトリック労働者運動を創設した

ドロシー・デイは、若い女性として、簡素であること、身を委ねることの意味を悟りました。

 

市民権運動の先駆者であるA.フィリップ・ランドルフとバヤード・ラスティンは、

寡黙であること、自己を律する論理を学び、

偉大な改革運動をおこなっているさなかでも、自分を疑うことの必要を理解したのです。

 

心理学や政治学、精神性や告白をも織り込みながら、

『人格形成への道』は、私たちが自分の中での優先順位を見直し、

人間性と道徳的な深みを持つ、豊かな内面を築く機会を与えてくれます。

 

 


元記事:http://amzn.to/1K0WM4r

(翻訳:服部聡子)