起業家が克服しなければならない6つの怖れ

by  ポール・モレロ

 

 

多くの人が、起業を夢見ていることでしょう。

けれども、起業には怖れがつきものだし、その怖れが克服できないせいで、

たいていの人はその夢を実現きずにいます。

あなたのアイデアが、仮にどれほどの潜在性を持っていたとしても、

以下に挙げた6つの怖れを克服する勇気を持たない限り、そのアイデアには意味がありません。

 

 1. リスクを負うこと、失敗することの怖れ

 

もし、なにか意義のあることをしたい、と心の底から望んでいるなら、

リスクを負うこと、失敗することに対する怖れは、 両方ともかならず克服できるにちがいありません。

マーケティング・ソフトウェア会社のCEOとして成功したマーク・オーガンは、 このように言っています。

「起業家がリスクを負うことなく、生計を立てていくことはできません」

 

リスクを伴っているからこそ、実りある結果が得られるのです。

多くの人は、リスクをネガティブなイメージでとらえることが多いのですが、

リスクは受け入れなくてはならないものです。

 

それを避けたり、逃れようとしたりするよりは、 むしろ、リスクを理解し、

軽減するための手段を講じるべきです。

 

リスクは失敗につながるじゃないか。

確かにそのとおり。

 

けれども、失敗からチャンスが生まれるのです!

 

失敗の可能性を受け入れようとしないなら、 起業家として成功できるチャンスもまた、

決して手に入れることはできません。

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 2. 周囲の人に対する怖れ

 

私たちが生きているのは、他人の成功より失敗を喜ぶ人間の世界です。

あなたが失敗するのを待ち望んでいる人々のことを怖れていては、

成功はひどく困難なものになってしまいます。

 

映画『幸せのちから』の主人公の言葉は、このことをあますところなく伝えてくれます。

 

おまえにそんなことできない、だなんて、 誰にも言わせちゃいけない。

絶対に、だ。 パパにもだよ。 わかったね?

夢があるんだろう? だったら、それを守らなくちゃ。

みんなは自分ではそれができないんだ。

だから、おまえだってムリだって言いたいんだ。

ほしいものがあるんだろう?

だったらそれをつかみとれ。

そういうことだ。

 

起業家が、友人や身近な人々から批判されることは、 少なくありません。

だからこそ、自分が実現しようとしているものを 信じることが大切です。

そうでなければ、起業家になるチャンスは 決してめぐってきません。

 

 3. まちがった決断をしてしまったのではないか、という怖れ

 

起業家志望者をためらわせる共通の怖れとして、 自分がまちがった決定をしているのではないか、

と疑ってしまうことがあげられます。

 

起業家にあこがれる人の中には、フルタイムの仕事を持ちながらも、

自分自身で仕事をやってみたいといつも考えている人が、数多くいます。

そのような人は、いまの仕事を辞めて、 将来の保証のない起業をして後悔することになるのでは、

という怖れにかられるものです。

 

独立はまちがいである、という考えを捨てることがむずかしいのなら、 自信をつける方法があります。

 

自分のアイデアが利益を生み出すものであるかどうか、 マーケット・リサーチをしたり、

メンターや成功を収めている起業家と話したり、

自分の製品を、対象となるグループに試してもらったり、 事業計画書を練ったりして、

成功の機会を、できるだけ自分で作りだしてみるのです。

 

Photo:deskwork By:ezola

 

 4. 経験や専門知識が不足していることへの怖れ

 

自分に教育がなかったり、経験が不足しているのではないか、 という怖れは、

始めたばかりの起業家にとって、 あたりまえのことです。

 

誰もが、成功した人の華麗な経歴を見て 「自分にはこんなことはできそうもない!」と思います。

でも、あなたにはできるのです。

 

リチャード・ブランソンは、このように言いました。

「学ぶことの最良の方法は、やってみることだ」

 

世界中で大きな成功を収めた起業家のほとんどは、 正規教育と闘ってきています。

正規教育を修めていることが、 ビジネスを始める上での前提条件ではありません。

であるならば、どうして自分には大卒の資格がないから、と、 自分に限界を決めてしまうのでしょうか?

やってみるのです!

 

自分のやろうとしていることに情熱を持ち続けられるのなら、

その情熱だけで、どんな卒業証書よりも遠くまで進むことができます。

 

  5. 財政的に失敗することへの怖れ

 

財政面での不安定さに対して怖れを抱くことは、 起業家なら無理もないことです。

夢を実現するために、 自分の貯金とライフスタイルを危険にさらすのには、度胸がいります。

 

ウェルズ・ファーゴ/ギャラップ中小企業指数によると、 ほとんどの小企業は、

創始者の個人貯蓄である1万ドルでスタートするということです。

 

創業時には、大きな借金を避け、 やりくりにやりくりを重ねていけば、

財政不安のリスクを回避する役に立つはずです。

 

 

また、入念な準備は、 財政上の不安定さを和らげることになります。

また、経過報告と販売予測に従ったビジネスプランがあれば、 事業の方向性を定めることができ、

また、軌道を外れていないかどうか確かめる助けになってくれます。

 

Photo:Business card origami

 

 6. 自分の人生を無駄にしてしまうのではないかという怖れ

成功するためにどんなチャンスでもつかもうとビジネスを始めれば、 長時間のハードワークが待っています。

起業家として一歩を踏み出す前に、 このことを受け入れ、慣れておくことが重要です。

 

仕事は多大な献身を要求するでしょうし、 このことは同時に、

家族や友人から長時間、離れることも意味します。

 

ほかの人に任せることのできる部門を見つけ、 プロセスをできるだけ簡略化して、

管理しやすいようにしてください。

 

そうすることで作業負担を軽減することができるし、 家族や友人と過ごす時間を見つけることもできます。

 

飛躍をとげて起業家になることを考えているのなら、 ハードワークの覚悟が必要です。

ひたすら前に進み、 励ましの言葉が得られるなら、どんな機会でも利用して、

自分の士気を高めていってください。

 

モチベーションを維持し続けられれば、 あなたもかならず成功した起業家となることができるでしょう。

 

 

著者:Paul Morello(起業家)


元記事:http://bit.ly/1tODyX2

(翻訳:服部聡子)