警告:あなたの職場にもっと喜びを!
by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1yjgSpl
(※著者の承諾を得て翻訳しています)
順調に機能する、持続可能な職場をつくることは、あらゆるスタートアップが乗り越えなければならないチャレンジです。
まずは、あなたが職場をどのような場所にしたいのか、しっかりと把握するところから始めましょう。
メンロ・イノベーションのCEO兼チーフ・ストーリー・テラー、
『Joy, Inc.:人々が愛する職場を作るには』 の著者でもあるリチャード・シェリダンは、このように言っています。
「私たちの定義する喜びとは、すなわち、高品質な製品を設計し、生産し、 文化を守り抜くことにほかなりません」
喜びという言葉は、ビジネスでの成功を考えるときに、最初に思い浮かぶ言葉ではありません。
けれどもリッチが作った「喜び」を基盤に置いた職場は、
アルフレッド・P・スローン賞 (職場のフレキシビリティにおけるビジネス・エクセレンス部門)を獲得しました。
彼の思想に基づいたヒントを、以下にあげていきます。
『Joy, Inc』の設計図を生かし、あなたの職場を〈喜び〉の力で エネルギーに満ちた、情熱的なものに変えていきましょう。
1. 〈喜び〉を想像しよう
あなたが働きたい会社や職場を、計画的に作っていく、その第一歩を踏みだしてください。
あなたが楽しい会社を作ろうとしないかぎり、そんなものが偶然降ってくることはありません。
2. コミュニティをつくろう
楽しそうな態度は、伝染しやすいものであり、あなたの従業員や、クライアント、
コミュニティ全体に広がっていきます。
喜びの上げ潮は、船をみな持ち上げるのです。
3. コミュニケーションを活発に
開かれた労働環境のもとでは、会話が活発になり、自然に成長の機会が訪れます。
「変わりやすい場に置かれている従業員を、暖かく受け入れ、敬意を持って接する文化は、
ひらめきの才能をはぐくむのです」(”Joy,Inc”)
4. ストーリーを語ろう
あなたの会社やチームの物語で、クライアントやビジターを引きつけてください。
「世間があなたの会社の物語を話題にするようになれば、たとえあなたがそこにいなくても、
あなたの会社の役割は、日々、毎分ごとに浸透していくでしょう」(”Joy,Inc”)
5. 知識の塔を取り壊そう
休暇を取ることもできない、つねに呼び出しに備えていなければならない…
そうなってしまうような、ひとりの人間が欠けると、組織全体が行き詰まるような職場はいけません。
不可欠な人を作ることは、雇用の安定につながるように思えるかもしれませんが、
結局のところ、たったひとりの人間や、その人が属する組織に、
あまりに強大なプレッシャーをかけることにほかならないのです。
6. 生活のためのデザインを
「あなたが何をして生活をしているにせよ、デザインが果たすべき役割はあります」(”Joy,Inc”)
デザインは、あなたの会社のストーリーを語るのを手伝ってくれます。
また、あなたのブランドのユーザーが、楽しく体験できる手助けをしてくれるものでなければなりません。
7. 怖れをはねのけよう
「怖れは、喜びの最大の敵のひとりです」(”Joy,Inc”)
ですから、首脳陣が本当に大胆な決定を望んでいることがはっきりと伝えられない限り、
チームは怖れて大胆な決断をためらってしまいます。
ということはつまり、首脳陣も実際には大胆にはなりきれていない、ということなのでしょう。
8. 成長のための失敗を
「小さく、素早く修正できる間違いは、大きく、修正に多大な時間のかかる致命的な間違いより好ましいものです」(”Joy,Inc”)
失敗することができ、成功し、生き残り、力強く進んでいくことができる、そんな場所に文化を創造してください。
小さな、素早く修正できる間違いは、あなたが学んでいる途中だということです。
大きく、時間のかかる間違いは、あなたが間抜けだということです。
9. 規律を信頼する
あなたがどれほどハードワークだからといって、仕事の説明責任をそれで置き換えることはできません。
規律は結果を生み出します。
喜びと規律は対極にあるものではないし、喜びと無秩序は同義ではありません。
10. チームワークの触媒になろう
メンロ・イノベーションでは、ペアリング・システムが採用されています。
毎週、異なる相手とペアを組み、それをローテーションすることで、個々の従業員のスキルを、最大限に引き上げていくのです。
このペアリング・システムは、チーム全体を強化します。
どのようにしたらあなたの仕事を 〈文化〉 と見なすことができますか?
どうすれば、仕事に喜びを組み込むことができるでしょうか?
どの企業が持っている文化(社風)にも、改善の余地があります。
そうして、あなたの社に喜びを持ちこむことこそ、まさに必要なのではないでしょうか。
(翻訳:服部聡子)