本:『信用詐欺:どうして人は(いつも)騙されるのか』

The Confidence Game: Why We Fall for It . . . Every Time

著者 マリア・コニコヴァ

 

ニューヨークタイムズベストセラー『シャーロック・ホームズの思考術』の著者が、

詐欺師の思考や動機、その手口と、詐欺に何度もひっかかる人々について、

きわめて興味深い研究を明らかにします。

詐欺や詐欺まがいの行為が氾濫している現代にあって、

史上最大級の巨額詐欺事件の犯人として知られるバーナード・メイドフ、

有名なテレビ宣教師でありながら、会計不正事件を起こしたジム・ベイカー、

癌から奇跡的に復帰し、ツール・ド・フランス7連覇を成し遂げながらも

詐欺行為で訴えられているランス・アームストロングらは

エレガントで際立った個性と、芸術的とすら言える説得術、信用を巧みに勝ちとる

真の詐欺師と言えるでしょう。

どうして彼らは成功したのか?

また、どうして私たちは、何度も何度も騙されるのか?

こうした問いに、心理学者でありジャーナリストでもあるマリア・コニコヴァは取り組み、

この新作で、私たちをとりこにしていきます。

コニコヴァは、数百万ドルにも及ぶネズミ講から寸借詐欺まで

あらゆる詐欺に共通して見られる、魅力的なストーリーを引き出し、

それを科学的、ドラマ的、心理学的な観点から迫っていきます。

豊かな洞察に満ちたおもしろさを持った本書は、芸術家と犠牲者の関係を分析しながら、

読者を詐欺の世界に引き込んでいきます。

それに加えて本書は、私たちがなぜ詐欺の芸術家を信じてしまうのかにとどまらず、

信じるという行為や、「これは本当だ」という私たちの感覚が、

いかに周囲の人々によって操作されるものであるかを、明らかにしています。

 

 

 


元記事:amzn.to/1SDDxoc

(翻訳:服部聡子)