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千秋育子さんインタビュー

島藤真澄インタビューシリーズ:千秋育子さん(イラストレーター)

今回は世界的に活躍されているイラストレーターの千秋育子さんに
お話をうかがいます。

スタートからどのように仕事をしていったか、
プレゼンのやり方、イラストというお仕事についてなど、興味深い話が続いていきます。


 

 

本:『ストーリーテラーの秘密』

The Storyteller’s Secret: From TED Speakers to Business Legends, Why Some Ideas Catch On and Others Don’t

『ストーリーテラーの秘密 :テッド講演者からビジネスレジェンドへ なぜヒットするアイデアとそうでないものがあるのか』

著者 カーマイン・ギャロ

ベニスのビーチでTシャツを売っていた露天商は、
どのようにして、テレビ界で最も成功したプロデューサーになったのでしょうか?

ガレージで第一歩を踏み出した起業家は、
どのようにしてビジネスの歴史を塗り替える、伝説的な商品を世に出したのでしょうか?

内気な牧師の息子が、どのようにして人前で話す恐怖心を克服し、
2度もヤンキースタジアムを満員にしたのでしょうか?

1人の人権弁護士は、どのようにしてTEDで誰よりも長い
スタンディング・オベーションを受け、
フェイスブック重役は『LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲』を発表し、
どのようにして何百万人もの女性を勇気づけたのでしょうか?

彼らはみんな、すばらしいストーリーを語ったのです。

『ストーリーテラーの秘密 テッド講演者からビジネスレジェンドへ
なぜヒットするアイデアとそうでないものがあるのか』の中で、
基調講演者であり、ベストセラー作家であり、コミュニケーションの専門家でもある
カーマイン・ギャロは、力強いストーリーを語る秘訣を明らかにしていきます。

力強いストーリーは、人にインスピレーションを与え、モチベーションを与え、
ブランドを構築し、ムーブメントを起こし、人の生活を変えていくのです。

ニューヨークタイムズは、うまく語られたストーリーを
「否応なく引き込まれる力を持った戦略的ツール」と呼びます。

その証拠となるのが、本書に収められた成功を遂げたリーダーや、伝説となった50人です。
リチャード・ブランソンやサラ・ブレイクリー、イーロン・マスク、シェリル・サンドバーグのような起業家、
聞く者を魅了してやまないマーチン・ルーサー・キング・ジュニア、
ブライアン・スティーブンソン、マララ・ユスフザイ、スターバックスやサウスウェスト・エアライン、ウィン・リゾーツ、
ホール・フーズ、ピクサーなどの、ビジネスリーダーを輩出した有名ブランドなど。

あなたの目標とするものが教育であろうと資金の調達であろうと、
チームを鼓舞したり、表彰されるような文化を生み出すことであろうと、
あるいは、記憶に残るようなプレゼンテーションをすることであろうと、
ストーリーはあなたの最大の資産であり、競争における強みとなります。

この『ストーリーテラーの秘密』の中で、ギャロは、なぜラブストーリーが脳の中に生まれつき備わっているのか、
とりわけ貧乏人と金持ちのストーリーが、もともと組み込まれているのかを説明します。
そうして、最新科学がどのようにして、心と頭脳を口説き落とす、説得力のある語りを作り出すのを助けてくれるのかを、教えてくれます。

「ストーリーを語る技術は、変化を引き起こすために用いることができる」
そう語るのは、億万長者の起業家であるリチャード・ブランソンです。

次の10年間は、私たちの文化が未だ経験したことのないほどの巨大な変化を目の当たりにすることになるでしょう。
そのせいで、あなたのストーリーは、あなたのビジネスや生活を劇的なまでに変えていくはずです。

多くの人に受け入れられるアイデアは、ストーリーで包まれています。
あなたのストーリーは世界を変えます。
あなたのストーリーをシェアする時ではありませんか?


元記事:http://goo.gl/Nq1rNm

翻訳:服部聡子

 

 

本:『キャプチボロジー 注目を引くことの科学』

Captivology: The Science of Capturing People’s Attention

著者 ベン・パー

 

あなたのアイデアはもっと注目を集めてもいい

だから人を引きつける秘訣を学ぼう

 

『キャプチボロジー』は、ジャーナリストであり、

起業家、投資家でもあるベン・パーの最新作です。

 

本書でパーが取り上げるのは、「注目」ということ。

注目されることで、どのような効果があるのか、

なぜ注目されなければならないのか、

注目されるためには、

人の心にどのようなトリガーを引き起こさなければならないのか、

さらに、注目されることによって、私たちの情熱や、

プロジェクトや、アイデアは、

どのような変化が生じるのか……など、

さまざまなが明らかにされていきます。

 

パーは「注目」に関する最新の研究と、

科学者や著名人50人以上に及ぶインタビューの結果を引きながら、

本書を展開していきます。

登場するのは、フェイスブックのシェリル・サンドバーグ、

映画監督のスティーブン・ソダーバーグ、

リンクトインのCEOであるジェフ・ウェイナー、

マジシャンのデビッド・カッパーフィールド、

ベストセラー『内向型人間の時代』の著者スーザン・ケイン、

任天堂の宮本茂など。

いずれもアイデアや企画、また新しい会社や製品などを通じて、

人々の文化や意識に大きな変革をもたらした人々です。

 

その結果、本書は洞察力に富んだ、しかも実践的なものとなりました。

部下や子供たちに仕事の割り当てを変えるにはどうしたら良いか。

数百万ドルの広告費を費やすキャンペーンは、どのように計画すべきか。

つぎのプレゼンテーションは、どのように行うか。

どうすればあなたの製品にユーザーを引きつけることができるのか。

どのように訴えれば、世の中の人々はあなたの主張に同意してくれるのか。

本書はそうした問題に答えてくれます。

 

 

関連記事:「注目を引くための10の方法」

 

 

Ben Parr

Ben Parr :ジャーナリスト、著作家、起業家、ベンチャー・キャピタリスト

       2012年Forbsが選ぶ「30歳以下の30人」に選ばれる


元記事:http://amzn.to/1AUrF6I

 

(翻訳:服部聡子)

注目を引くための10の方法

by ベン・パー

 

 

あなたも注目を集めようと、あれこれ工夫していることでしょう。

 

新しい顧客に気づいてもらうためには、どうしたら良いのだろうか。

既存のクライアントの注意をつなぎとめておくためには、何をしたら良いのだろう。

上司の目に留まったり、つぎのデータで注目されたりするには、何が必要なのだろうか。

 

どれも解決のむずかしい問題です。

とりわけ、「注目」という作用の根本を理解している人は、ほとんどいないのですから。

Captivology

 私は

 『キャプチボロジー:注目を引くことの科学(原題)』

 を書くにあたって、1000以上の研究にくまなく目を通し、

 医学博士やビジネス・リーダー、著名人など、

 何十人もにインタビューをおこなって、

 どうして私たちは、

 ある特定の人物やアイデアだけに注目し、

 そうでないものに気づかずにいるのか、

 なんとか理解しようとしました。

 

そうして友人であるガイ・カワサキのために、

調査をもとに、注目を集めるための10の方法を、入念に選びました。

 

あなたがスーパースターにはなれないかもしれませんが、

あなたのアイデアがもっと注目される助けにはなることでしょう。

 

1. ホット・コーヒーをふるまおう

 

研究によれば、私たちが感じる肉体的な暖かさは、

対人関係の暖かさと関連づけられるということです。

言葉を換えれば、もしあなたが誰かに温かいコーヒーや紅茶をふるまえば、

相手もきっとあなたに暖かな感情を持ってくれるでしょう。

 

coffee

 

2. プロフィール写真を赤い線で囲もう

 

ティンダー(Tinder)やオンライン・デートでうまく相手を見つけたい?

ある研究によると、人の顔のまわりを、太く赤い線で囲むと、

まったく知らない人でも、好意を持ちやすくなるといいます。

出会いの場では、赤い色を味方にしましょう。

 

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3. 「購入」ボタンは色のコントラストをつけよう

 

アマゾンのページには、薄いオレンジ色の「カートに入れる」ボタンが設置されていますが、

それには理由があるのです。

その色は、サイトの白と薄いグレーの背景色に対して、くっきりとした色のコントラストをつけています。

そのことが、高いクリック率につながっているのです。

 

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4. 制限つきで提供する

 

何かが不足しているとき、私たちの判断基準は普段とは異なるものになります。

Gメールやブログ・プラットフォームのミディアムは、招待システムの導入で、

参加者を制限することによって、非常に多くの人の注目を集めました。

時間をかけて、少しずつ発表したり、アクセスを制限したりすることは、

注目を集める強力な方法のひとつです。

 

5. プレゼントは思いがけないときに

 

私たちの脳は、予想を超えたことが起こると、それに集中する仕組みになっています。

つぎに贈り物をするときには、いつもとちがうやり方を試してみてください。

たとえば特注のラッピング・ペーパーや、相手が予想もしていないときをねらう、

また、あなたの知られざる才能を活用する、といったことです。

かならず独自性と創造性を発揮しましょう!

 

6. 賞品や報酬のビジュアルを提供する

 

数多くの研究が、自分が望んでいる報酬や、頑張ればこんな成果が得られるということを、

実際に目で見ることによって、私たちのモチベーションは高まることを、示しています。

ですからオーディエンスには、報酬を言葉で説明するだけでなく、それを実際に見せてください。

 

7. 専門家を活用しよう

 

私たちは専門家に対して、驚くほどの敬意とともに注目します。

そうして専門家はつねに、企業にとっての最高のスポークスパーソンとして評価されています。

ですから、あなたの業界の信用できる専門家に、推薦文を書いてもらったり、

好意的なコメントを出してもらったりして、彼らを活用しましょう。

 

International Expert’s Meeting (02010175)

 

8. 大勢の人を活用しよう

 

私たちは「群衆の知恵」を信頼しています。

―― その信頼がなければ、イェルプ(Yelp)のようなサイトを利用する人はいないでしょう。

逆に、群衆の側もまた、自分も参加でき、直接にインパクトを与えられるようなサイトに引きつけられます。

 

9. 続きが気になる終わり方で

 

私たちには「完成」に対する、理性では抑えられない衝動強迫があります。

つまり、生まれついて、きちんと終わらせたいという、どうにもならないほどの欲求を抱いているのです。

そうして、不安定なものに対しては、非常に居心地の悪い思いをします。

逆に、あなたはストーリーやキャンペーンを、宙ぶらりんで終えることを、怖れないでください。

というのも、オーディエンスは「つづき」が気になるので、また聞きたくなるからです。

スティーブ・ジョブズが基調の締めくくりで何を言ったでしょうか。

「もうひとつ…(One more thing)」で終えたことを忘れないでください。

 

10. オーディエンスに「自分は特別」と感じさせる

 

私たちは、他者から認められたい、自分も一員であると感じたい、という、

生まれつきの欲求を抱えています。

大きなプロジェクトや、スタートアップ、ブランドは、周囲の人を巻き込んで、

あとあとまで残っていくコミュニティを形成します。

あなたのオーディエンスには、なによりも、自分が感謝され、尊重され、

大切にされているのだということを、知らせてください。

 

 

ここにあげた10の方法を試してみることで、あなたはもっと多くの注目を集めるようになるでしょう。

実社会の経験が教えるように、多くの人の注意を集めなければ、

人生で多くのことをおこなうことはできないのです。

 

 

関連記事:『キャプチボロジー 注目を引くことの科学』


?元記事:http://linkd.in/1IXj6yO?

(翻訳:服部聡子)

ピッチ(売り込み)の技術

by ガイ・カワサキ
元記事:https://www.linkedin.com/pulse/art-pitch-guy-kawasaki
(※この記事の翻訳は著者からの承諾を得てあります)

「我思う、ゆえに我あり」という言葉は忘れてください。
起業家にふさわしいのは、「我売り込む、ゆえに我あり」です。
 
売り込みは、お金を得るためだけにするのではありません。
それは合意を得るためであり、その合意こそがセールスやパートナーシップ、新規雇用などの良い結果をもたらすのです。
ここでは良い売り込みを構成する、重要な要素を紹介しましょう。

準備

ミーティングの席に着く前に、出席者全員の経歴やソーシャルメディアのアカウントを調べておきましょう。
その上で、あなたのプロジェクターを持ちこみます。
それからプレゼンテーションをロードした2台のノートパソコン、VGAアダプタも2つ、プレゼンテーションのコピーを保存したUSB、
さらにそのどれもが動かない場合に備えて、プレゼンテーションのプリントアウトを用意します。

ステージをセットする

ミーティングが始まると同時に、あなたはこれから行う売り込みの舞台を作っておかなければなりません。
最初に聞くべきことは
「お時間をどれほどいただけますか?」
ということです。
それから
「これからお伝えさせていただくことに関して重要と思われることがございましたら、3つほどあげていただけませんか」
とたずねます。
それから
「これから手短にプレゼンテーションをさせていただきますが、最後にご質問をいただけますでしょうか」
とお願いします。

F18のように

起業家は、「売り込み」という名の物語の第一章は、自伝から始めなければならないと思いこんでいます。
個人的な話をすれば、このチームのすばらしさが聞き手に伝わるものと思われているからです。
き手の側は、このスタートアップはいったい何をしているところなんだ? と首をかしげているというのに。
 
飛行機に喩えるなら、こうしたプレゼンテーションは、
ボーイング747が飛び立つ前に3キロほど走っているようなものです。
そうではなく、航空母艦の100メートル足らずのデッキから、一瞬で飛び立つF18をあなたはお手本にしなければなりません。
A Kuwaiti F18 Hornet Conducts a Simulated Air Attack on HMS St Albans During an Exercise in the Middle Eas

10-20-30 ルールを守る

プレゼンテーションの 10-20-30 ルールとは、
10枚のスライドを、20分以内に、30ポイントのフォントサイズで、というものです。
10枚のスライドに収めようと思えば、あなたは要点をぎりぎりまで絞りこまなければなりません。
20分間というのは、そもそもミーティングは開始が遅れがちになるものだし、
さらにウィンドウズなどを使っていた日には、プロジェクターが動くまでに40分かかるかもしれないからです……。
 
また、30ポイントのフォントサイズを使っていれば、
あなたは売り込みを棒読みするのではなく、語って聞かせることができます。

話すのはひとり

起業家の多くは、投資家が投資するのはチームに対してである、
だから売り込みでもチームワークを発揮しなければならない、と考えています。
 
そんな思い込みがあるものだから、4、5人の社員がプレゼンに参加して、それぞれが分担して話すようなことをするのです。
誰もがせりふのある役をもらえるという方針は、学校の劇ならすばらしいものでしょう。
ですが、売り込みは、学校の劇ではありません。
 
6 January 2007: "Let's look through the square window..."

小さな人に答える

プレゼンテーションをおこなっている人の肩に、小さな人がすわっている、と想像してみてください。
プレゼンターが何か言うたび、小さな人がぼそぼそと言います。
「それがどうした?」
あなたも自分の肩にいる小さな人の言葉に耳を傾けなければなりません。
 
というのも、あなたの話していることの重要性は自明のものではないし、
ましてや万人をうならせるようなものでもないからです。
ですから意見を述べるたびに、小さな人の投げかける 「それがどうした?」 を思い浮かべてください。

売り込みはひんぱんに

慣れることによって、満足のいくものができるようになります。
あなたが自分の売り込みに慣れ、落ち着いてできるようになれば、大きな効果が期待できるでしょう。
慣れるための早道はありません。
何度も売り込みをおこなうしかないのです。
USS Harry S. Truman Activity

口を閉じ、メモを取り、反芻する

メモを取っている姿は、「私はあなたは頭の良い人だと思っている」ということを訴えています。
「あなたの話は、書き留める価値がある。ぜひ勉強したいです。私は勤勉です」と。
メモを取ることには、記録した情報の価値に加えて、こうしたメリットもあるのです。
 
さらにミーティングの終わりに、あなたの聞いたことを要約し、
自分の得た情報が正しいかどうか確認するために、それを相手にも聞かせてください。
その後、翌日までに、売り込みを通して取り交わした約束、たとえば追加情報の提供などを、すべて果たしてください。

リライトする

ひとつの売り込みを5回ほど重ねたあとは、あなたはそのプレゼンテーションを捨て、白紙の状態から再スタートを切ってください。
この売り込み“version 2.0”では、それまでにあなたが得た知識を、パッチワークのようにはぎあわせるのではなく、
認識の全体構造としてのゲシュタルトに反映させていってください。
 

 

 

 

 


元記事:https://www.linkedin.com/pulse/art-pitch-guy-kawasaki

(翻訳:服部聡子)

 

 

デモンストレーションの神になるには

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1INjpc3
(※著者の承諾を得て翻訳しています)

スタートアップの経営者たちが集まって、自社製品の6分間のデモンストレーションを行う、というイベントが、年に数回行われます。
集まった観衆は、ベンチャー・キャピタリストやアナリスト、ジャーナリストといった人々です。
このイベントの名前は、必然的に「デモ」

これはすばらしいイベントです。
とりわけあなたが今、まさにダンスが進行していることに気がついているならば。
なにしろ起業する人々は、ベンチャー・キャピタルなど不要だといわんばかりにふるまい、
ベンチャー・キャピタリストの側も、スタートアップなど不要だとばかりにふるまっているのですから。
(売春宿でお上品なふりをしてみせるみたいに)。

この記事は、「デモ」のステージであれ、どこであれ、しっかりしたデモンストレーションをおこないたいと考える人に向けたものです。

デモンストレーションは、製品を市場に出し、資金を集め、販売し、報道機関を集め、新入社員を雇うための、重要なスキルです。
ですから、あなたも熟達する必要があります。

 デモンストレーションの価値があるものを作成しよう

デモンストレーションの神になることを望むなら、まず、しっかりした製品を作成しなければなりません。
デモンストレーションはすばらしいPRの機会ではありますが、準備が整っているときに利用するものであって、
イベントがあるから、というだけで利用すべきではないのです。
あなたの商品がありきたりなものであっても、デモンストレーションさえしなければ、
ぱっとしないものだと知っているのはあなただけです。
けれども、デモンストレーションをおこなえば、世界中がそのことを知ってしまうのです。

 すべてのものを2つずつ持ちこむ

商品だけでなく、そのコピーも置く場所は用意されています。
そうして機材も。
ですからステージに立つ前の晩、壊れたときのためにふたつ、ものによっては3つ、
コンピューターや携帯、サムドライブなど、デモンストレーションのために必要なものは何でも、持ちこんでおきましょう。

 前もって準備する

デモンストレーションの最中に、もたもたするようなこと、
たとえばハードディスクのフォルダやファイルを探したりするようなことがあってはなりません。
6分間のデモンストレーションのために準備する時間は、何週間もあります。
前もってすべての準備が整っていなければ、あなたが間抜けに見えるだけです。

 コントロールできない要因を排除する

デモンストレーションの最中に、インターネットに接続していることは、当然のことと考えて良いでしょうか?
答えは、イエス、です。
でも、いずれにせよ、万一に備えておかなければなりません。
もちろんホテルでインターネットは使えますが、何百という人が一度に使ったらどうなるでしょう?
ローカルサーバーを使って、あなたのサーバーにアクセスできるかどうか、試しておいた方が良いでしょう。

別に実システムを披露する必要はありません。
あくまでこれはデモンストレーションなのですから。

 「衝撃と畏怖」戦略で始める

私は友人であり、『偉大なデモ!:驚くほどすばらしいソフトウェア デモンストレーションを創造し、 実行する方法』の著者であるピーター・コハンから、この言葉を借りました。

コハンは(そうして私も賛同しますが)1分間で観衆の心をつかまなければならない、といいます。
だんだん盛り上げていく組み立て方では駄目だと。
「衝撃と畏怖」、すなわち、あなたの商品の、なによりもすばらしい部分からスタートするのです。
目標は、最初にみんなの心を興奮させることです。

 ジョークはカットして

自分のジョークはおもしろいだろうか、と考えるようなジョークは、おもしろくありません。
デモンストレーションを、ジョークで盛り上げる人など、ほとんどいないのです。
逆に、ジョークを言って、受けなかったら?
信頼と、勢いを失ってしまうでしょう。
受けたときの利点より、マイナス面の方がはるかに多いのです。

 ひとりでやろう

デモンストレーションは、ひとりきりでやった方が、効果があります。
ふたりの共同創設者が一緒にやれば、それだけ強力に映るのでは、と思うかもしれませんし、
世間にも、どれだけふたりがうまくやっているか、示すことができる、とも思っているかもしれません。
けれども、ひとりの人間がデモンストレーションをおこなうのさえ、むずかしいのです。
ふたりの人間が、交互にデモンストレーションをやるとなると、困難さは4倍になります。
デュエットが好きなら、カラオケ・バーに行ってください。

 業界用語は使わない

シンプルな言葉遣いで簡潔に話す能力は、何より望ましいものです。
もしかしたらあなたは、世界最高のソフトウェア製品を世に送り出そうとしている起業家かもしれません。
けれども、あなたが夢にまで見たベンチャー・キャピタル、コンシューマ・デバイスのパートナーは観客席にいるのです。
もし彼があなたのデモンストレーションを理解できなければ、
彼がオフィスに戻って、同僚に話すことはないでしょう。
オーディエンスには、耳で聞くものではなく、目で見るものを通して印象づける必要があります。

 質問は最後に出してもらおう

「デモ」には、質問のための時間はありません ― ありがたいことに。
けれどもどんなときでも、質問は最後に出してもらうようにしてください。
というのも、オーディエンスが何を聞いてくるか、あなたにはわからないからです。
彼らの質問があまりに深く、あなたは戻って来られなくなるかもしれません。

 最後は感嘆符で終わろう

始まりは、高い調子で。
一度観衆を驚かせたら、いったん下がって、彼らに「どのように」したらいいかを見せます。
「何が」すばらしいのか、だけでなく、「どのように」を示すことによって、
ごく普通の人間が、自分たちにもそれができるということを理解するようになるのです。
そうして、最後はまた高い調子で閉めます。
これはスティーブ・ジョブズの基調での巧妙なやり方でした。
彼はいつも 「もうひとつ( one more thing )」と、巧みに引きつけたのです。

私はこのアドバイスを何百人というスタートアップにしてきました。
そうして、何十万人もの人々が、ネット上でこのアドバイスを読んできました。
けれども、デモンストレーションの多くは、未だにつまらないものです。
それはおそらく、人々がこのアドバイスは無知な大衆に当てはまる、と考えているからでしょう。
つぎの上昇カーブに飛び乗ることのできない、パラダイムシフトを引き起こすこともない、
自分たちのように特許出願中の製品も持っていない、
自分たちのようにプレゼンの才能もない連中に当てはまるのだ、と。

もしかしたら、あなたもそう考えているひとりかもしれません。
だとしたら、あなたは間違っています。
あなたも、このアドバイスの対象となる読者なのです。
あなたもこれから苦労して学んでいくところなのです。

このコラムはガイ・カワサキの最新刊『スタートの技術 2.0』(原題)の一部分を元にしたものです。

ご一読後、飛躍されんことを。

 

 

 


元記事:http://linkd.in/1INjpc3

(翻訳:服部聡子)

 

パネルディスカッションをうまくこなすには

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1RJDc2l
(※著者の承諾を得て翻訳しています)
 
どんなパネルディスカッションでも、基調講演者の10倍はパネリストがいます。
ですから、あなたも基調講演者になるより、パネリストになる確率の方が高いでしょう。
パネリストをうまく務めることも、エバンジェリストにとっては、重要なスキルなのです。
パネリストは、一見、簡単なようにも見えます。
4、5人の人と一緒に、たかだか60分ほどをこなせばいいだけなのですから。
どうしてむずかしい、などということがあるのでしょうか。
 
問題はそこなのです。
誰もがパネルディスカッションは短いし簡単だと思っているので、その準備をしません。
ところが実際はスピーチをするより、パネルディスカッションの方が大変なのです。
 
というのも、基調講演のように自分がコントロールすることができないし、
しかもあなたがしゃべる時間はずっと少ないからです。
パネルディスカッションが終わったあと、参加者の誰もが集まってくるようなパネリストになりたければ、
以下のことが参考になるはずです。

テーマをよく知っておく

もし、あなたがよく知らないテーマでパネリストを依頼されたなら、断らなくてはいけません。
それがどれほどすばらしいチャンスであっても、関係ありません。
やらなくてすむのであれば、自分が無知だとふれまわるようなまねはやめておきましょう。

自己紹介文の準備をしておく

ほとんどのパネリストが、まずつまずくのは、司会者が最新の正確な経歴を知っていると思いこんでいることから起こります。
司会者はあなたのことをほとんど知らないか、知っていたとしてもグーグルでとおりいっぺんの検索をして、
いいかげんな経歴に目を通しているのがせいぜいです。
したがって、パネルディスカッションが始まる前に、司会者に3行ほどにまとめた経歴を渡しておき、
それを正確に読み上げてくれるよう、頼んでおきましょう。

大きな声で話す

あなたの口元とマイクの間の最適な距離は3センチです。
あなたはすわっていますし、 前屈みになっていますので、声を張り上げることができません。
ですからマイクに顔を寄せて、声をマイクに乗せるのです。
マイクを味方につけてください。

情報を伝えるのではなく、楽しませる

基調講演と同じく、あなたの最終的な目標は、情報を伝えることではなく、観衆を楽しませることにあります。
おもしろいことを言うには知性が必要なので、
あなたがおもしろければおもしろいほど、人はあなたのことを頭がいいと思います。
私も、司会者やほかのパネリストに向かって、親しみをこめて言い争いをしかけることもあります。
あなたがまず楽しんでください。
 
panel discussion
Photo By:tylerhoff

本当のことがはっきりしている場合は、それを言う

運が良ければ、司会者があなたを挑発しようとして、厳しい質問を投げかけてくるかもしれません。
これは大変すばらしいことです。
というのもあなたが
(a) ユーモアがあり
(b) 真っ正直なひとがらだということを、示すチャンスだからです。
 
真実は人を喜ばせます。
誰もが本当だと知っているようなことで、嘘をつく必要はありません。
「憲法修正第5条(※黙秘権)を行使いたします」と言うより、ずっといいのです。
少なくともそう言えば、笑いは起こりますが。

聞かれた質問には答えるが、それだけに限る必要はない

質問されたら、即座に答えます。
けれども、自分の回答の方向は、自分がやりたいように決めてください。
たとえば、司会者に
「スマートフォンにも、すぐにウィルスが登場すると思いますか?」
と聞かれたとします。
あなたはこんなふうに答えてかまいません。
「そうですね。確かにそれは問題だと思います。
でも、本当の問題は、携帯電話の優良なプロバイダが不足していることではないのでしょうか」
もしあなたがこちらの話がしたければ、このように答えるのです。

話はわかりやすく、シンプルに、短く

あなたが専門家としてパネルディスカッションに参加していると仮定しましょう。
さらに、司会者も専門家であると。
司会者が質問します。
あなたは司会者と、ほかのパネリストに向かって答えます。
全員が専門家ですから、あなたも略語だらけ、最新の頭文字だらけの話になるのです。
 
これは大変な誤りです。
聞いているのは観衆であって、司会者やパネリストではないのです。
複雑で専門的なことがらは減らし、わかりやすく、シンプルに、短く話してください。
きっとあなたは目立つはずです。

興味深そうなふりをする

もしかしたら、パネリストにとって、これは一番むずかしいことかもしれません。
ほかのパネリストたちが、長たらしく退屈で、業界用語ばかりの話をしていたとします。
メールチェックがしたくなったり、なんとかうんざりするのをがまんしようとしたり。
そういうことはしてはダメです。
ふりだけでも、興味深げな顔をすること。
なにしろあなたが退屈そうな顔をしたその瞬間に、カメラマンが写真を撮ったり、
あなたのその表情を15メートルのスクリーンに映し出そうとしているのですから。

司会者を見ない

司会者は観衆の代理にすぎません。
あなたが答えるときは、観衆の方を向いて答えてください。
そうすれば、観衆が見たくもないあなたの側頭部を見せられなくてすみます。
(参考情報:良い司会者は、アイ・コンタクトをしようとはしません。
パネリストが自分と目を合わさないで、観衆の方を見るようにし向けるのです)

「前の方に賛成です」とは言わない

司会者がパネリストひとりひとりに、同じ質問をすることがあります。
あなたが最初の回答者でない場合には、「前の方が言ったことに同意します」と言いたくなる誘惑にかられるかもしれません。
けれども、これはバカな返事です。
何か別のことをひねりだしてください。
あるいは「その質問にはもう答えが出ていると思います。会場のみなさんのために、先へ進みましょう」と言ってもいいでしょう。
 
このコラムはガイ・カワサキの最新刊『スタートの技術 2.0』(原題)の一部分を元にしたものです。
 
一読後、飛躍されんことを。
 
元記事:http://linkd.in/1RJDc2l


(翻訳:服部聡子)
 
 

最高のプレゼンテーションのためのチェックリスト 

by ガイ・カワサキ
元記事:http://linkd.in/1FnCdyj
(※著者の承諾を得て翻訳しています)
 
長年の経験に裏打ちされ、いくつもの困難を乗り越えてきた私の経験は、
あなたの最高のプレゼンテーションの助けになるはずです。
あなたが万全を望むなら、以下の10項目のヒントをチェックしてみてください。

1. 背景色を黒に変える

「厳粛さは良いものだ」と、黒い背景は伝えます。
それに対して、白が伝えるのはこんなことです。
「私は素人だし、これからしらじらと明るい画面に目をこらしてもらいます」

2. テキストはすべて白、フォントはサンセリフのボールド体に変える

アリアルが最適です。
万一、あなたがフォントで暖かさと曖昧さを表現したいのなら、
ピンタレストで何かをピンするだけにして、プレゼンテーションはあきらめてください。
 
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3. テキストサイズは最低でも30ポイントに変える

すべてがきちんとおさまるように、テキストを移動させてください。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざを、忘れないでください。

4. 1枚のスライドに使う語数は約25ワード(※日本語だと約50字)に

スライドの目的は、スライドに語らせることではなく、あなたが話すことを定着させることにあります。
ここでも、過ぎたるは及ばざるがごとし。

5. 完全な文章を短いフレーズに変える

フレーズだけではわかってもらえないのであれば、
間違った人を相手にしているのかもしれません。

6. 箇条書きは4項目以下に抑える

4項目以上で何かを説明したければ、つぎのスライドに移るか、あまりに多くのことを言おうとし過ぎていないか見直します。

7. 箇条書きリストは、クリックして項目をひとつずつ表示できるように設計する

この設計は、話をひとつずつ段階的に展開させていくことができます。

8. 大文字は正しく使う

英語タイトルの大文字ルール(※タイトルの初めと終わりの単語は頭文字を大文字にするなどのルール)が
適用されるのは、見出し部分のみです。
他はすべて文頭の単語の頭文字だけを大文字にします。

?9. 写真はスライド1枚につき3枚までにする

大きいフォント、大きい写真、いつも大きく考えましょう。

?10. 社名やロゴを、各スライドの隅に入れておく

ABB(Always Be Branding)を忘れないで。
つまり、「どんなときもブランディングを」。
 
 
The_Art_of_the_Start_2.0

このコラムはガイ・カワサキの最新刊
『スタートの技術 2.0』の一部分を元にしたものです。

一読後、飛躍されんことを。

 

 

 


元記事:http://linkd.in/1FnCdyj

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

本:『存在感 最大の試練に最強の自分であるために』

Presence: Bringing Your Boldest Self to Your Biggest Challenges

『存在感 最大の試練に最強の自分であるために』

著者:エイミー・カディ

 

人生最大の難局を前に、どうすれば最強の自分自身であることができるのでしょうか?

就職の面接や、むずかしい話し合い、自分を弁護しなければならなくなった場合など、

私たちは、きわめて困難な情況に立ち向かわなくてはならないことがあります。

そんな際に、不安を抱えたまま臨み、後悔と共にそこを去ることも多いもの。

 

自分が本物であり、自分には力があることを示さなければならない場面なのに、

逆に、自分がインチキ臭く、無力感に襲われることがあります。

そんな状態では、決して最高の自分を発揮することはできません。

ハーバード大学の教授エイミー・カディは、

自分が他人に与える印象のことを思い煩うのをやめ、

自分が自分に与える印象を変えていかなくてはならないと言います。

 

最先端の科学は、私たちが力と強さを反映した行動を取ることによって、

自分を妨害する怖れや疑念から自由になれることを明らかにしました。

私たちの思考や行動、生理機能までもが、方向を変えてやることによって、

最高の自分であるために、自分の思いのままにできるというのです。

エイミー・カディはTEDの講演「ボディ・ランゲージが人を作る」

で世界中の人に刺激を与えました。

本書でカディはこうした科学を基礎に、

互いに影響を及ぼし合う、身体と脳の働きについて、多くのことを説明してくれます。

そうして、プレッシャーがかかる時でも、自信を持って対処できるように、

この科学を利用する方法を教えてくれるのです。

情熱的な語り口と簡潔にまとまった研究が一冊の本になった『存在感』は、

現実の障害に直面し、強い抵抗に遭いながらも成功した人々のストーリーも

数多く紹介されています。

読者はストレスに満ちた場面に直面しても、

怖れも後悔もなく、それを乗り越えていく方法を学ぶことでしょう。

 

 


 

元記事:http://amzn.to/1NO2ZGM

(翻訳:服部聡子)

パワフルなプレゼンテーションをデザインしよう

by アンナ・ゲレロ

 

 

90年代のクリップアートとモーションエフェクトを覚えていますか?

テンプレートを使ったお粗末なプレゼンテーションの時代は終わりました。

 

美しくデザインされたスライドを作ることが、これまでにないほど簡単にできるようになったのです。

 

仕事や学校で、プレゼンテーション資料を作ってみませんか?

印象的なデザインは、プレゼンターのアイデアを際だたせ、劇的な効果を発揮します。

コミュニケーション能力を向上させることができるのです。

 

プレゼンテーションデザインのスキルを向上させるために、つぎ5つのヒントを試してみてください。

 

 01 .  デザインテクニックを使う

 

canva-presentation-01

箇条書きの点にこってみたり、タイトルを3Dにしたり……

そんなことは、もう忘れてかまいません。

プレゼンテーションが退屈なものである必要はないのですから。

メッセージが印象的に伝わるように、あなたのデザインスキルを使って

美しいスライドを作ってください。

以下のステップは、このスライドを作るために用いた方法です。

 

  •  背景に使用した画像にはフィルター処理をおこなって、「上海」らしい雰囲気を出しました。
  •  透過させた白い四角形は、テキストホルダーとして、拡大させています。
  • ? 異なる色とサイズのフォントは、テキストが読まれる順に応じて、大きさを変えてあります。
  •  テキスト部分を切り離すために、上と下にラインを配置しています。

 

 02.  画像はマス目状に配列する

canva-presentation-02
画像をそのまま配置するのは避けてください。

画像をマス目状に配置することで、画像にプロフェッショナルなエッジが加味されます。

 

マス目の中に、計画的に画像を配置します。

下の2枚の写真が、斜めの線を共有しているのに対し、

上の写真が硬質の水平の線を有していて、互いに補い合っていることに注目してください。

 

マス目状に画像を配置すれば、テキスト用に余白部分をたくさん残すことにもなります。

そのおかげでテキスト部分が、グラフィックに印象負けすることがなくなるのです。

 

 03.  シンプルなスライドに、印象の強い表紙を合わせる

canva-presentation-03

「レス・イズ・モア(少ないほど豊か)」というのは、余分なものを一切排することを通して、

より良いデザインを構築しようという考え方です。

この考えをみなさんのスライドにも応用してみてください。

 

多くの要素(画像や図形、異なるフォントなど)を詰め込むのを避けて、メッセージがはっきり伝わるようにします。

スライドの単純さとバランスをとるために、くっきりした印象の表紙を加えます。

上にあげた表紙のスライドの中で、画像がどのように背景として使われているか、

さらにテキスト部分の形と対になっていることに、目を留めておいてください。

 

 04.  同じフレームを使う

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フレームは、伝えたい情報を入れるすばらしい入れ物です。

上のフレームは、図形を透過させて作成しています。

自分の作ったフレームを繰りかえし使うこと。

これはよいプレゼンテーション・デザインの、カギとなる原則です。

 

 05.  スライドを繰りかえす

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一度、満足できるスライドができたなら、それをテンプレートとして保存しておきましょう。

繰りかえし使うことができるし、スライド本体として、コンテンツをそれに当てはめていくころができます。

もしプレゼンテーションを定期的に行っているのなら、つながりを表すことができるし、

時間の大きな節約にもなります。

 

ちょっとしたデザイン上の小技なのですが、

ボールドの数字と箇条書きの点は、情報に区切りをつけるためのすばらしい道具です。

 

 

 

著者:アンナ・ゲレロ(canva)


元記事:http://bit.ly/1s0Yeuf

(翻訳:服部聡子)