返報性原理をうまく使うには

by ジョアンナ・ウィービー

 

「あなたが私にしてくれたから、私も同じことを返さなくてはならない義務がある」

 

これは、私のお気に入りのビジネス書『影響力』の著者である、

ロバート・チャルディーニ博士が定義した、返報性、または恩義という概念です。

返報性とは、チャルディーニ博士のいう、説得戦略の6つの武器のうちのひとつ。

おそらくあなたも耳にしたことがあるはずです。

もし聞いたことがないなら、ここをクリックして、本を買ってください。(もちろん読むのも忘れないで)

 

返報性とは、説得の行動原理として私たちがおこなうもので、

私たちがおこなうコンテンツ・マーケティングや、無料トライアルのほとんどが、それにあたります。

 

私たちは、返報性という考え方にもとづいて、相手に気前よくふるまえば、

相手も同じものを返してくれるだろうという想定のもと、

無料のホワイトペーパー(※技術資料や説明書)などを気前よくプレゼントしたり、

ソフトウェアをクレジットカード情報の入力不要でお試ししてもらったり、

こんなスーパー役に立つブログ(えへん)を書いたりしているのです。

 

ところが、返報性がそんなに効力を発揮するのなら、

どうしてトライアル・ユーザーは、契約してくれないのでしょう?

どうしてもっと私たちの送ったメールを、開いてくれないのでしょう?

どうしてもっと私たちの記事に、コメントしてくれないのでしょう?

 

2012年、トタンゴの調査によると、

クレジットカード情報の入力不要の無料トライアル・ユーザーのうち、

購入に至った顧客は、わずか15%であったことを報告しています。

また、2013年におこなわれた、製品-市場の合致を達成した小企業712社を対象とした

グルーブの調査では、コンバージョン率の平均を明らかにしています。

 

この「トライアル → 契約」の数字は、返報性について議論する上で、興味深いものです。

トライアルでは、ユーザーは無償で価値のあるソリューションが得られます。

彼らは贈り物を受け取っているのです。

 

返報性の法則によれば、今度は受け取った人が、提供者が示してくれた寛大さに応えて、

返礼すべきではないのでしょうか。

 

あなたが私に、クレジットカード情報を求めることもなく、製品を使わせてくれるなら、

私はあなたと良い関係にあると感じ、私の側からも返礼をすべきだと思うのではないでしょうか?

 

それこそ、公平だといえます。

正しい行為です。

まさにチャルディーニの言うとおりです。

 

「あなたが私にしてくれたから、私も同じことを返さなくてはならない義務がある」

 

であるなら、なぜわずか11%の人しか、無料トライアルから転換するという形で、

お返しをしてくれないのでしょうか?

 

それとも、89%の無料トライアル・ユーザーは、一度もサイン・インせず、

私たちのソリューションを試してみなかったのでしょうか?

 

そうかもしれません。

 

とはいえ、多くの人が返報性に基づいて行動しようとしない理由については、

あなたもすでに考えてきたことでしょう。

 

その理由の一つが、これです。

 

もし、お返しもせず、もらったまま逃げてしまえるのに、私が返礼するとしたら、

そこにはどのような動機があるのでしょうか?

 

消費者としての私は、コストコの試食の大ファン、というわけではありません。

けれどもマーケターとしての私は、大ファンです。

試食が売り上げを2000%も増やすことがわかったのです。

ここにアトランティック誌がレポートした、試食製品の平均的売り上げ増加率があります。

 

食料品店で試食品を配るのも、サース・ビジネスで無料トライアルを配布するのも、

本質的には同じことをやっています。

 

試食販売では、試食する人が好みそうな味のものを、提供しています。

だとしたら、どうして冷凍ピザの試食が、6倍にものぼる売り上げの急上昇につながったのに対して、

サース・ビジネスの提供した

1) チーズのかかったダンボールよりずっと価値があるものが、

2) 強い興味を示したオーディエンスに配布されているのに

試してみた人の10分の1しか、契約してくれないのでしょうか。

 

サース製品が単純に、この地球上で最悪の製品だということなのでしょうか?

私に言わせると、冷凍ピザより憂鬱なものは、ほとんど思いつかないのですが、

実際に人がそれを試してみたところ、ピザの売上げは、天井知らずだというのです。

 

試食コーナーでは何が起こっているのでしょうか?

無料トライアルの世界では何が起こっていないのでしょうか?

 

2つの場面を比較してみましょう。

 

これがコストコの試食コーナーです。

 

 

一方、以下はメールの受信箱にあった、ウィンバックのトライアル延長メールです。

 


 

こんにちは、ジョアンナ・ウィービー

 

コ・スケジュール・ソフトウェアのトライアル期間が終了して7日が過ぎました。

製品があまり気に入ってもらえなかったのは理解していますが、

もし差し支えなければ、ご感想をいただけませんか?

考え直していただくためには、私たちは何をなすべきでしょうか。

どうかお考えをお聞かせください。

 

ギャレット (共同創設者 )

 

P.S.コ・スケジュールの無料トライアル期間の延長も、まだ間に合います!

お返事いただければ、さらにもう一週間延長いたします:)

 


 

決定的な違いがありますね?

一方は、相手(たいていは感じの良い人の)と目を合わせながら、

相手からじかに受け取らなければならないのに対し、

もう一方は、相手からは見えない人のままでいられる、ということです。

このちがいは、試食コーナーであなたの感じる社会的なプレッシャーと、

サースのプロバイダーの前に身をさらさないですむ気安さにほかなりません。

 

2011年、ブリティッシュ・フード・ジャーナルは、以下の見解を明らかにしています。

 

試食した人は、試食コーナーのほかの人の存在を強く意識するために、

対象商品を買うよう、一定の「圧力」を感じていると考えられます。

 

しかも私たちが説得のために、返報性原理に焦点を当てた戦術を「実行」しようとすると、

さらに大きな問題が生じます。

私たちは、返報性とは、私たちの誰もにあらかじめ組み込まれている、

内なる力だと考えています。

その力が、自分のためになることをしてくれた人には、

相手のためになることをせよ、とし向けるのだ、と。

チャルディーニも言っています。

 

「あらゆる人間の文化は、メンバーひとりひとりに、以下のルールを実行するよう

訓練する。すなわち、“何かを受け取った以上は、返礼をしなければならない”」

 

けれども、そんなに単純な話なのでしょうか?

 

それとも……

 

私たちは、外部のプレッシャーが働くときには、返報性の原理に従う傾向がある?

 

近年の研究は、この魅力的な仮説にイエス、と言っています。

以下に挙げるのが、重要な手がかりの一部です。

 

  • 利他主義とフェアにふるまいたいという願望は、一般に言われるほど、強力な動機づけではなない
  • 顔を出さなければならない時にくらべて、匿名のままでいられるとき、人間は返報性の原理に従わなくなる傾向がある
  • 寛大さは、性別や社会的状況を含めた個人の性格によって、変化する
  • 自己中心的な行動を取ることが可能で、しかもその行為を隠すことができるなら、人間はそうする傾向にある
  • 人間の大半は、分かちあいや返礼を、みずから進んでは行わない
  • 人間の大半は、頼まれれば分かちあいや返礼を行うが、できればその要求をすべて受け入れたくはないと思っている
  • 私たちは、プラスの働きかけに返礼するより、意地悪には意地悪で、というように、マイナスの働きかけに返礼する傾向が高い

 

2012年におこなわれた実験では、興味深い結果が得られています。

資金集めの担当者が、戸別訪問でやってくると聞いて、多くの人は

対面で断るより、玄関を開けないことを選んだ、というのです。

このことは、人間が、人づきあいの上であまり好ましくない「ノー」を避ける傾向にあることを示しています。

陰に隠れることができるなら、そちらを選ぶのです。

 

私たちは、返報しなくてすむのなら、せずにすませるのです。

逆に言えば、社会的圧力を感じる場面、また、

利己的だと思われることを怖れるような場面では、人は返報する傾向が高い、

ということでもあります。

 

つまり、返報性の原理は、利他主義や公正さの概念からくるものではないのです。

そうではなくて、主要には、自分の社会的イメージを守るというところから来るのです。

 

では、この情報をあなたはどう活かしますか?

ここにあなたが試してみる5つの方法があります

 

返報性の原理は、あなたのビジネスにおいても、威力を発揮させることができます。

ただし、試食コーナーを無人にさえしなければ。

アカデミックな環境で効果をあげたことに基づいた、なすべきことをあげていきます。

 

1. 匿名性を取り除く

 

あなたの顔を潜在顧客の前に出し、また、潜在顧客にも出してもらいましょう。

同じことは、あなたのサポートチームのメンバーのツイートや、

トライアル・ユーザーに対するメール(理想をいうなら自動応答ではないもの)にもあてはまります。

if-then ルール(「…ならば、~する」というルール)を作成し、

ツイッターで新しいユーザーをフォローしたら、すぐに適用してください。

 

もしあなたのブランドが、おもにひとりの人物を中心に構成されているのなら

(もしくは、もっと悪いことに、中心となる人物がいないのなら)、

もっとチームの個々人を目立たせてください。

動画配信サービスをおこなっているウィスティアは、すばらしい仕事をしていますし、

経理会社のベンチもそうです。

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新しいユーザーに向けて、ウェビナーをおこなう?

ならば、後ろに隠れるのではなく、カメラの正面でおこなってください。

 

そうして、誰もが好きなあのこと、つまり、セミナーが始まる前と、セミナーの途中で、

あなたにチャットを送ってくる人の名前を呼ぶのです。

 

アンケートを送るのですか?

その中に、個人的な感情を盛り込んだひと言を加えてみましょう。

ダン・ノリスがこの講演の中で言っているのですが、

相手を褒める言葉と、調査に参加してくれるよう、相手の名の呼びかけを加えたことで、

返信が倍になったというのです。

 

要点:

もはや「顔のない」会社は、生きていけません。

そうしてあなたの潜在顧客も、顔のない会社など信用できません。

彼らはただ、幽霊のようなあなたの店を通り抜けて、製品を手にとって眺めたあとは、

目に見えない建物からサッと出て行ってしまうだけです。

 

私は何も、幽霊のようにつきまとえ、と言っているわけではありません。

目に見える存在になりなさい、

無料ユーザーにも、自分たちの存在をはっきり見せなさい、と言っているのです。

 

2. 得るために与える

 

チャルディーニ博士の言葉をもう一度、読んでみてください。

 

「あなたが私にしてくれたから、私も同じことを返さなくてはならない義務がある」

 

あなたは最初に与えなければなりません。

 

つまりこういうことです。

PPCランディングページへの訪問者が、ホワイトペーパーをダウンロードする際に、

詳細な情報の入力を求める代わりに、

最初に彼らの求めるホワイトペーパーを、その場で、ページ上で、読ませてあげるのです。

 

そうやって、先に与えることで、お返しをしたい、という気持を呼び起こします。

訪問者に、全体の半分、または3分の2を読ませてあげるのです

―― メールアドレスを記入してもらう前に。

 

なぜそれがダメなのですか?

あなたにとって、どれほどのちがいがあるのでしょう?

そのホワイトペーパーが役に立つなら、

彼らはメールアドレスを記入して、最後まで読むでしょう。

 

ビデオの前に、有料購読者しか進めない壁やゲートを配置していませんか?

ビデオが始まる前に、視聴を制限する代わりに、あるていど視聴してもらったあとで、

そこから先を見たければ、メールアドレスを記入してくれるように頼んではどうでしょうか?

続きが気になるという理由からだけではなく、あなたが先に与えてくれたから、

もっと多くの視聴者が、メールアドレスを記入してくれるでしょう。

 

人間は、お返しによって物質的な見返りが受けられるとわかると、

もっと返報的なふるまいをするようになるのです。

 

3. 社会的圧力を導入する

 

利己的と見られることを望む人はいません。

私たちは寛大で公正にふるまうことを望んでいるわけではなく

― また、そのような動機を持っているためでもなく ―、

罪悪感や、ほかの人につまらない人間と思われて恥をかきたくない、という理由で、

人やビジネスに、お返しをしています。

 

分かち合いという規範を、公然と破りたくはないのです。

たとえ自分が利己的であっても、利己的な人という印象を、与えたくはないのです。

仮に、あなたが新しいトライアルの登録をしてもらいたい、

実際に、サインインして、あなたの SaaS ソリューションを使ってほしい、と考えているとします。

社会的プレッシャーを導入して、無料でソリューションを試したことに対して、

返礼をしてもらうには、こんな方法があります。

 

  • 良い数字を伝える:「PMソフトを試すために登録された方の90%以上が、このプランを選ばれました」
  • 権威ある人からのお墨付きを載せる
  • その人に関連のありそうな人からの推薦を、写真またはビデオと併せて載せ、知り合いから自分が見られているという感覚を持たせる。

 

4. 頼む

 

研究は繰りかえし、人は、頼まれたら厭とはいわないことを明らかにしてきました。

けれども、頼まれなければ、人はやってはくれません。

 

してほしいことを、頼んでください。

そう、とても単純なことです。

誰の目にも明らかな答えが、正解なのです。

 

あなたは新規のトライアル・ユーザーに、

あなたのプロジェクト・マネージメント・ソフトウェアを、

起動して使ってほしいと思っているとしましょう。

 

では、そう頼んでください。

以下のようなイベントに基づいた(イベントはなくても良いのですが)メールで、トリガーを試してみましょう。

 

こんにちは、〔相手の名前〕さん、

 

あなたに(会社名)のPMソフトウェアを使っていただいて、

とてもうれしく思っています。

 

PMソフトは、25の研究に基づいたプロジェクト・マネージメント技術を搭載し、

デザインの名門、ロード・アイランド校出身のUXデザイナーによって

設計されたものですから、

きっとあなたにも気に入っていただけていることでしょう。

 

いよいよ実際にお使いになる時がやってきました!

 

ここをクリックして、PMソフトにサインインしていただけませんか?

 

それからあなたのチームの3人のメンバーを招待して、

一緒に始めてください。

 

一緒に働くチームとPMソフトを試してみることが、最高のやり方です。

 

あなたのお手伝いができるのを楽しみにしていますよ、

〔相手の名前〕さん。

 

あなたの名前

 

PS:〔相手の会社名〕が、私たちの作っているソフトウェアのファンであると聞いて、

私自身、大変誇りに思っています。

あなたの名前を私たちの「最高に幸せなユーザー」欄で拝見することを、

心から願っています……

 

潜在顧客に、メールを開けてもらえないのですか?

電話をかけて、メールでやってみてほしい、と訴えることを、実際に頼んでみてください。

ツイートしてもらえないのですか?

ならば、頼んでみてください。

リツィートしてくれない?

それも頼むのです。

忘れないでください。

 

「大半の人々は、仕方なく分かち合っている。

頼まれたから、分かち合うのであって、

さもなければ分かち合いの要求など、避けようとするだろう」

 

避けさせてはいけません。

 

Photo:helpful staff By:Phil Dowsing Creative

 

5. 「たいしたことではない」を「喜んでお手伝いする」に

 

仮に、あなたをサポートしてくれる誰か、またはチームがいるとします。

そうして、彼らはすべきことをやります。あなたを助けてくれるのです。

サポートチケットが解決してくれたなら、ユーザーは彼らの助けに感謝するでしょう。

 

あなたのサポートをしてくれる誰か、またはエンジニアは、それに返事をしてくれていますか?

 

最高の結果を望むのなら、「あたりまえのことをしただけです」とか

「たいしたことをしたわけじゃありません」などと言うべきではありません。

 

ノリスは返報性原理を働かせるには、

誰かを助けたあと、そのインパクトを弱めるようなことは避けるように言っています。

その代わりに、あなたが相手に贈り物をした、という事実を強めるような言葉を遣うように、と。

ノリスが勧めるのは、こうした言葉です。

 

「お手伝いができてうれしかったです」

 

「あなたのお役に立てて、私もうれしいです」

 

「友だちだったらこうするだろうと思ってしたんです」

 

あなたが役に立つ人間であるということを、過小評価してはいけません。

 

説得のテクニックとしての返報性についてのチャルディーニの議論で、

重要でありながら、おそらく過小評価されているのは、この点です。

 

「人間は、恩義がある人に対して、イエスと言う」

 

つまり、親切に対して返報しなければならない人には、

「あなたは親切にしてもらったんですよ」と教えてあげる必要がある、ということです。

彼らには、恩を受けていることを知らせる必要があるのです。

 

返報性の原理は、あなたのビジネスで効果を発揮します。

 

あなたは外発的動機づけとなるものを、強めに押さなければなりません。

あなたの親切に応えようとする、内発的動機づけに任せているだけではダメなのです。

そうでないと、あなたは確実に、人間性に対する信頼を失うことになるでしょう……

 

 

 

著者:ジョアンナ・ウィービー(コピー・ライター)


元記事:http://bit.ly/1Di1Uh8

(翻訳:服部聡子)

 

ツイッターをビジネスに活かす6つのヒント

by レベッカ・ラディス

 

あなたのソーシャルメディア・マーケティング戦略を、

ツイッターに統合していくことが決定的に重要です。

 

ネットで見つけてもらいたいと思っているなら……

あなたのサイトやブログへの訪問者を増やしたいなら……

カギはツイッターにあります!

 

統計によると、消費者は積極的に、ネットで答えを探していることがわかります。

特に消費者の97%は、地元で商品を購入する前に、ネットで店のことを調べているのです。

 

あなたがツイッターを最大限活用できずにいるのなら、

以下の6つのステップは、ツイッターを最適化し、

小さなビジネスから、最大の結果を引き出す助けになるにちがいありません!

 

ツイッターを最適化し、最大の結果を


 1. 自己紹介を最適化する


 

プロフィールを最適化するには、多くの方法がありますが、

私たちがまず目を向けるのは、あなたの自己紹介です。

 

あなたのツイッターを訪れた人が、あなたをフォローしようかどうしようか考えるとき、

かならず読むのが自己紹介の欄です。

 

あなたのビジネスやバックグラウンド、おもな経歴など、

必須項目を含んだ自己紹介を、時間をかけて仕上げることが重要です。

 

自己紹介のヒント

  • ツイートでは140字の字数制限があるのに対し、自己紹介欄は160字使用できます。
  • 覚えておくこと: 人は、人とつながります。ですからあなたの自己紹介は、人に受け入れられやすい、また親しみやすいものにしましょう。
  • あなたを際立たせる細部をシェア: 同じ考えや趣味を持った人となら、より深い会話ができるので、訪問者にあなたをよく知ってもらえるようにします。
  • 検索でヒットしやすいキーワードを使う: 検索で潜在顧客が見つけることができるように、あなたのビジネスを的確に現す言葉を遣います。(たとえばあなたの地元や特定分野、業種や会社名など)

 

レイ・ヒルツの自己紹介は、まわりくどくなく、要を得たもので、

潜在的なクライアントのために何をするのか、はっきりと書かれていて、

良い例になっています。

 

「ソーシャルメディア&グーグル+戦略家。 世界No.1サーチエンジンであるグーグルの力を活かし、

あなたのビジネスを力強く推し進めるお手伝いをします。」

 


2. ツイッターのリストを使う


 

ツイッターの情報量に圧倒されるように感じませんか?

ツイッターのリストを使って整理しましょう。

 

リストはあなたのツイッターの流れをコントロールすることで問題を解決するだけではなく、

あなたのフォロワーを整理・分類する上でも、最適な方法です。

リストを使ってあなたのフォロワーを、一般的なテーマ、興味、業種に基づいて

グループ分けしましょう。

 

たとえば以下のようにリストを作ることができます。

  • 仕入れ先
  • 以前のクライアント
  • 業界専門家
  • 好きなことや関心のあること

 

こうすることで、あなたのツイッターのストリームが管理できます。

あなたがフォローしてくれる人をすべて覚えようとしなくても、

リストがあればフォロワーを整理・分類できるのです。

 

また、こうしておけば、あなたが活発に関わり合えそうなフォロワーと、

すばやく、簡単につながることができます。

 

ツイッターをくまなく見回ったり、お気に入りのコンテンツやユーザーに張り付いていなくても、

リストを使ってあなたのトップに来るようにしておけば、膨大なツイートに圧倒されることもありません。

 

つぎにあなたがログインするときに、

リツィートできそうな誰かや、参加できそうな会話を必死で探したりする代わりに、

あなたのリストにさっと目を走らせて、いま何が起こっているか、見てみてください。

 

リストの作り方:

  • プロフィールページへ進んで「リスト」の項目をクリック
  • 「リストを作成する」をクリック
  • リストの名前、簡単な説明、公開(誰でもそのリストをフォローできる)か 非公開(あなたしか見ることはできない)かを決めていく
  • 「リストを保存」をクリック

 


 3. あなたと共通の関心をもった人をフォローする


 

ディレクトリからユーザーを検索できるTwellowや、

カテゴリーごとに著名なユーザーをランキング形式で紹介するWeFollowなどで、

フォローする人を見つけましょう。

どちらのサイトも、同様の関心を持っているユーザーを紹介してくれます。

 

まだツイッターに不安がありますか?

でも、大丈夫!

 

ほかのユーザーをフォローして、その人たちのツイートをよく見てみましょう。

何について、どのようにツイートしているのか、雰囲気をつかんでください。

また、ほかのユーザーが、どれほどフォロワーとやりとりしているか、よく見てください。

 

何がユーザーにとって効果があり、何が自分に向いているでしょうか?

そのことがわかったら、すぐに飛び込んでみましょう。

 

あなた自身の声とリズムとコンテンツを作り、流れに乗ってください。

フォローした人がフォローしている人を、あなたもフォローしたくなるかもしれませんが、

説明を読み、ブログを訪問して、ほんとうに自分にふさわしい人かどうか、

確かめるのを忘れないでください。

 

あなたの「ニッチ」に焦点を当て、そこにとどまること。

そうすれば、同様の関心を抱いた人とのコミュニティを作ることも、簡単になります。


 4. 会話してみましょう


 

ここまでで、あなたの自己紹介をどこに置けばよいのか、

どこで人を見つけ、どうやってフォローしたらよいのか、わかりました。

行動開始の時間です!

 

あなたがフォローしている人が、何を見ているのか追いかけることが第一歩です。

その人たちは、何をシェアしていますか?

もしそれがあなたの関心のあることであれば、ひと言、リプライを送ってください。

 

たとえばあなたのフォロワーのひとりが、

参加するつもりでいる業界のイベントについて話していたとします。

講演者や場所、そこで会う友だちについて話している。

 

あなたが同じ関心を抱いているのなら、ぜひ、そのことを伝えてください!

共通のつながりを確立することで、これから先も会話が続きやすくなります。

 

会話を始めるもうひとつの良い方法は、

あなたの考えをリプライするか、フィードバックする、というものがあります。

 

良い関係を築きたいですか?

それなら、ツイッターの会話に加わってください!

質問をしたり、アドバイスを共有したりしましょう。

 

さて、会話に参加したあとは、それを管理する番です。

会話を管理するのに最適な方法は、サード・パーティの管理ツールを使うことです。

ホットスイートやツイートデックもありますが、

私が頼りにしているのは、スプラウト・ソーシャルです。

 

これらを使うと、毎日数分間のチェックでサポートすることができます。

あなたのインボックス、ツイッターリストに行って、コメントをモニターし、

リアルタイムで返信しましょう。


 5. コンテンツをシェアし、ステータスを毎日更新しよう


 

そうでなくても忙しい、小さな会社のオーナーにとって、

コンテンツを作り、情報を収集し、整理し、まとめ、公開することは、大変な仕事です。

コンテンツをどこで見つけるか、何について話すか、うまく管理にはどうしたらよいかが

つねに問題になってきます。

 

ですから、ここで秘密の扉を開けて、

ソーシャルメディア管理人が、毎日のコンテンツをどのように見つけているか、

あなたの中に隠れているかもしれないアイデアを、どうやって見つけ出すか、

いくつかのアドバイスをお送りしましょう。

 

あなたのターゲットとするオーディエンスによりますが、

あなたのチームの舞台裏の写真は、今週の最新情報として紹介するのは、とてもよい考えです。

フェイスブック同様、ツイッターでも写真をシェアできることを忘れてはいけません。

 

ツイッターでシェアされるコンテンツとは?

  • あなたの新しいブログの投稿へのリンク
  • あなたが計画しているイベントの詳細や、あなたが支援する地元のチャリティ活動など
  • いつも人気のあるコンテンツや今週のヒントや引用句など、再活用できるもの
  • パンフレットやニュースレターなど、一般的な販促用の資料からの引用
  • メール・マーケティング
  • 会社設立までの物語
  • 推薦状やクライアントのうまくいった体験談
  • 過去のプレゼンテーション

 

アイリーン・スミスはコンテンツを再活用することに情熱を持っています。

彼女は、役に立つヒントとチュートリアルを盛り込んだビデオを、活発にシェアしているブロガーです。

 

あなたのコンテンツ全体を、よく見直してください。

過去数年間にわたって、あなたが作ってきたものはなんでしょうか。

その中に、リフレッシュして再利用できるものはありませんか?

 


 6. ツイッターとブログの統合


 

大事なことを言い忘れていましたが、あなたのウェブサイトとブログを、

ツイッターに統合するのを、忘れないでください。

 

もしワードプレスを使っているのなら、プラグインやウィジェットを使うと簡単ですし、

上の画像のようにツイートに埋め込むこともできます。

 

加えて、ツイッターは新しいブログ投稿をシェアするチャンスともなります。

ブログの投稿を公開するごとに、かならず複数回、ツイートするように、予定を組んでください。

 

あなたの作成するすばらしいコンテンツを、決してムダにしないこと。

あなたのツイッターのフォロワーに、つねに知らせることを忘れないでください。

 

最後に

ツイッターは、私のソーシャルメディア・マーケティングの主軸です。

というのも、つながり、機会を作り、相互交流を図ることは、死活的に重要だからです。

 

あなたは自分の小さな会社のマーケティングに、ツイッターを活用していますか?

ツイッターをあなたのソーシャルメディアの原動力に変えるために、

今日、重要な一歩を踏み出しましょう!

 

 

 

著者:レベッカ・ラディス(ソーシャルメディア戦略家)


元記事:http://bit.ly/1CUMVMg

(翻訳:服部聡子)

本:『馬で空を飛ぶ方法』

How to Fly a Horse: The Secret History of Creation, Invention, and Discovery

『馬で空を飛ぶ方法:創造、発明、発見の秘められた歴史』

著者 ケビン・アシュトン

 

MITにおけるテクノロジーのパイオニアとして、

また3つの成功したスタートアップのリーダーとして、

ケビン・アシュトンは、新しいものを創造する苦闘を、身をもって経験してきました。

 

ものづくりに20年間携わってきたアシュトンが、

今度は 『馬で空を飛ぶ方法:創造、発明、発見の秘められた歴史』 の中で、

人類のもっとも偉大な創造の裏にある、驚くべき真実を、私たちに見せてくれます。

 

それを作ったのは、ほんとうは誰だったのか。

そうして、彼らはどのようにそれを成し遂げたのか。

 

DNAの秘密が最初に解き明かされたのは、結晶学の研究室で、

長く忘れ去られていた女性によってだったことから、

ステルス爆撃機は、25セントの賭けで選ばれた、電磁気の部屋で誕生したことや、

オハイオの自転車屋でライト兄弟が「馬を飛ばす」準備をしていたことまで。

 

アシュトンは、見たところどうということもない人間が、

数え切れないほどの失敗をしながら、一歩ずつ前身を重ねていくようすや、

特筆することのない、地味で目立たない行動が、

私たちを仰天させるようなブレイクスルーにつながっていくさまを描き出します。

 

クリエイターとは、日常のごくあたりまえの、

私たちの誰にでもできるような思考と、

小さな一歩の何千という積み重ね、

無限に続くかのような問題と解決の繰り返しを、

ある特定の方法で作用させる人のことである、とアシュトンは言います。

 

どうしてイノベーターは抵抗に遭うのか。

そうして彼らはそれをどうやって克服するのか。

なぜほとんどの組織が、クリエイティブな人を窒息させてしまうのか。

逆に、クリエイティブな組織がどのように成果をあげていくのか。

 

アシュトンは探索していきます。

芸術や科学、ビジネス、発明から実例が採られ、

モーツアルトから映画『ザ・マペッツ』まで、アルキメデスからアップルまで、

カンディンスキーからコーラの缶まで、と、

本書は「新しい」ものは、どのように現れるのか、について、

熱く、読み応えのある考察がなされています。

 

 


元記事:http://amzn.to/1yF7x5c

(翻訳:服部聡子)

 

メール・マーケティング たったひとつの秘密

 

by ジェフリー・ジェイムズ

 

メール・マーケティングは一度きりのイベントではありません。

やがては潜在顧客と面談するための、会話のプロセスの一部です。

 

今日では、ほとんどの企業が、何らかのかたちで

メールによるマーケティングに取り組んでいます。

ところが見たところ、その多くは効果を上げているとはいえないようです。

このことを念頭に置きながら、このコラムでは手短に、

メール・マーケティングで知っておくべき重要なたったひとつのことを

明らかにしていきたいと思います。

 

Photo:Interviews By:boellstiftung

 

 

 効果のないメール・マーケティング

 

これまで私は、販促用メールに何百通も目を通し、自分のメルマガで評価してきました。

 

その経験をふまえていうと、多くのマーケターは、メール・マーケティングを

一度きりのイベントと考える傾向にあります。

 

彼らは、情報を満載したメールを、膨大なリストをもとに、ばらまいています。

受取人のうち数パーセントでいいから、その情報に興味を引かれたり、

セールスパーソンと会ってもいい、と思ってくれることを願いながら。

 

図 1: ダメなメール・マーケティング

 

図1のアプローチは、昔ながらのダイレクトメールのやり方を、

そのまま踏襲したものです。

 

ダイレクトメール時代のおもな戦略は、

潜在顧客と思われる人々に、

手紙やチラシ、パンフレットをひたすら送り続けるというものでした。

 

すでにあなたの企業に興味を持っている潜在顧客に向けて、メールを送っているのなら、

この「メール連投」方式で返事がもらえる確率は、ほぼ1%といったところでしょう。

もし送っているのが広告メール(別名スパム)なら、0.1%の返信でも御の字です。

 

言葉を換えれば、メール・マーケティングのカギを理解していないなら、

メールを送り続けることは

1) 時間のムダ

2) 潜在顧客をスパムで悩ませる

でしかありません。

 

 効果のあるメール・マーケティング

 

メール・マーケティングはダイレクトメールではありません。

あなたがEメールで容量の大きなドキュメントを送っているのに対して、

ほとんどの電子メールのトラフィックは、

行ったり来たりする会話の流れの中でなされた短いメッセージです。

 

Eメールは会話であって、一方通行の配布物ではありません。

メール・マーケティングで考えられる最高の方法というのは、

会話(たとえばメールでの反応)が始まるきっかけとなるような、

何通かの簡潔なやりとりのプロセスのことです。

そうした会話のやりとりがあって初めて、面談を申し出るものなのです。

 

図 2: 効果的なメール・マーケティング

 

図を簡単に説明しましょう。

 

◆ 厳選されたリスト

メール活動に取りかかる前に、あなたの潜在顧客のプロフィールから、

あなたの提案に興味を持つかどうか検討し、リストを絞ります。

そうすれば、あなたの提案はスパムではなくなります。

 

◆ 最初のメール

これは、せいぜい3つか4つの文章で、しかも受取り相手が興味を持つだけの情報を

含んでいるものでなければなりません。

 

◆ フォローアップ・メール

最初のメールに何の反応もない場合、

あなたは2通のリマインダー・メールを送ります。

「ご検討のためのお時間をいただけましたでしょうか?」のような。

こうしたリマインダーは、最初のメール以上の内容を盛り込んではいけません。

 

◆ ヘイル・メアリー

(※アメフトで、逆転を狙った一か八かのロングパスのこと)

 

この3つ目のメールは、潜在顧客に返事をする最後のチャンスですよ、と

もちかけるものです。

これにも返事がなければ、あなたは将来性のない人を追いかけている、

と考えて良いかもしれません。

 

“ヘイル・メアリー”のメールは、少しちがう種類のものです。

これについては、近いうちにお話ししましょう。

 

◆ 追加調査

最初のメール、あるいはフォローアップや“ヘイル・メアリー”への返事が来たら、

その潜在顧客について、追加調査をおこなってください。

 

あなたの目標は、潜在顧客が具体的に必要としているものを、

あなたが提供しているものと結びつけることです。

 

◆ 限定メール

これのメールは、上記の調査に基づいて、

潜在顧客のニーズに応えるものをあなたが提供できる、と伝えるための、

カスタマイズされたメールです。

 

これは最初のメールより長いものになるでしょうが、

大量の情報を送りつけてはいけません。

量ではなく、関連性が大切です。

 

◆ 面談の申し入れ

確かな好感触が得られたなら、限定メールで、

電話、もしくは対面での話し合いを申し入れます。

けれども、しっかりした関係が築けたという100%の確証がないなら、

「それはいいですね」と潜在顧客から返事がもらえるのを目指してください。

 

◆ その他のコンタクト

ボイスメールや私信、ソーシャルメディアなどを利用しながら、

平行して接触する方法を増やすことで、レスポンスの可能性を高めることができます。

 

 最大の秘訣と、それがあなたに意味するもの

 

メール・マーケティングの最大の秘訣は、

最初のメールをできるだけ簡潔にすることにあります。

 

これはあなたと、あなたの企業の成功のために、重要なことです。

というのも、厳選されたリストを用い、簡潔に書かれた最初のメールが

何らかの反応を得られる割合は、悪くても20%、うまくいけば100%だからです。

これまでにメール・マーケティングをしたことのある人なら、

おそらくこう考えているでしょう。

「100%だって? こいつは何かヘンなものを吸ってるんじゃないか?」

 

私は先日、製薬業界のリクルーターであるピーター・トロンベッティのために、

彼の最初のメールを推敲する手伝いをしました。

 

先週、彼からこんなメールが来ました。

「月曜日から4通のメールと、1通のボイスメールを送り、5通の返信をもらいました。

100%の返信率ですよ。悪くないでしょう?」

 

というわけで、100%の返信率は可能なのです。

 

もちろん、ほとんどの最初のメールの返信率は、もっと低いものです。

けれども、効果的な最初のメールに、フォローアップメールを加えることで、

フォローアップ1通につき、5%から10%、反応率全体を引き上げることができるのです。

メールが簡潔になればなるほど、反応率は上がっていきます。

 

たとえば、先日、デジタル・マーケティング会社コンバージョン・ファナティックスで、

すでに簡潔に仕上がっているメッセージを、さらに絞りこむ手伝いをしました。

CEOマニッシュ・パンジャブは、このように言っています。

 

「私たちは、あなたに電話で推敲していただいたバージョンのメールを送りました。

変更前より、50%の上昇があるものと考えています」

 

“ヘイル・メアリー”メールについては、追って書くつもりでいますが、

今のところ、それはほかのセールス・メールとも、マーケティング・メールとも

大きく異なるものだとだけ、言っておきます。

 

そのメールは、長く、内容豊かなものです。

完璧な最初のメールであっても、

実際に面談にこぎつけるところまで行くためには、

それだけの量と質を備えた、

潜在顧客のニーズに特化するようにカスタマイズされた

限定メールを用意できるかにかかっています。

(ヒント:テンプレートが必要です)

 

私はきわめて多くの情報を、このコラムに詰め込みました。

けれども、それはあなたの企業の成否を握る情報であるはずです。

 

 

著者:Geoffrey James(スピーカー、セールス・ブロガー)


元記事:http://www.inc.com/geoffrey-james/the-1-secret-of-email-marketing.html

(翻訳:服部聡子)

感情的な人を落ち着かせる3つの魔法の言葉

by ジェシカ・スティルマン

 

怒っている顧客?

機嫌の悪い従業員?

やっかいな会話を正常に戻す魔法のフレーズを、臨床心理士が教えてくれます。


 

 

世の中が、まっとうで合理的な人ばかりなら、

ビジネス・オーナーなどの仕事も、ずいぶん楽なものになるでしょう。

 

ところが、ご存じの通り、中には毎日のように周囲を引っかき回したり、

ケンカがしたくてうずうずしているような人もいます。

 

日頃は穏健な人でさえ、時には感情に身を任せてしまうこともあります。

感情的な人の相手を、つねに避けて通ることはできません。

 

こうした厄介な相手との会話もまた、人生の一部であり、

相手をする苦痛を和らげ、話し合いを建設的なものにする方法もあります。

ここでは臨床心理医であるドクター・アルバート・J・バーンスタインの話を紹介します。

バーンスタイン医師は、こうもアドバイスしています。

 

もしあなたが幼稚園の先生になったような気がしたなら、

おそらくあなたはうまくやっています。

 

電話口で怒ってわめきたてる人を落ち着かせ、

また、あなた自身の感情的なダイヤルもターンダウンするような会話にチャレンジしてみましょう。

 

Photo:~stone scream~ By:Cheo70

 

1. 「もっとゆっくり話してください。お力になりたいんです」

 

何もほんとうに早口過ぎて、聞き取れないわけではありません。

問題は、わめいたり泣いたりしてコントロールを失っている相手にあります。

にもかかわらず、このフレーズは魔法のように効くとバーンスタインは言います。

 

この言葉がどうして効くのでしょうか?

それは、彼らの思考パターンを打ち破るからなのです。

彼らは、あなたに抵抗されると予期していますが、あなたはそうしない。

その代わりに、彼らに明瞭に話してくれるように頼むのです。

私は知りたいんです、と。

そうすることで

「恐竜並みの頭脳」が考えるようになります。これはいい状態です。

 

2. 「何か私にできることがありますか?」

 

この言葉は、1.と同じ効果を発揮します。

「恐竜脳」、つまり、 飛ぶことや戦うことしか知らない、

原始的で感情的な脳の一部しか使っていない感情的な人を、

その状態から連れ出して、

思考能力が使える状態に持っていく働きがあるのです。

Photo:Angry Seagull By:San Diego Shooter

3. どんな質問でも良いから、とにかく質問する

 

相手のいうことがどれほどおかしいかは、問題ではないのです。

会話を正常なものに戻したいからといって、

相手の頭がどれほどおかしいか、教えようとしたり、

自分の視点がどれほど正しいかを説明しようとしても、何の助けにもなりません。

 

どうしてか?

 

説明しようとする行為は、実は、ケンカに反撃していることにほかならないからです。

相手はそれを感じ、ますます感情的に、攻撃的になってくるでしょう。

聞くという行為は、感情的な相手に働きかけるのです。

内容は問題ではありません。

 

バーンスタイン医師のいうように、あなたが適切な質問を出していけば、

相手もだんだん落ち着いてきます。

そうすることで、どれほど分別のある良いことを言うよりも、

会話は安定したものになっていくでしょう。

 

 

 

著者:ジェシカ・スティルマン(Inc.com


元記事:http://bit.ly/1Ddwvga

(翻訳:服部聡子)

リチャード・ブランソンからのアドバイス

by リチャード・ブランソン

 

 

父の教え

 

子供の頃のわが家はいつも、あわただしさのまっただ中にありました。

母は、次から次へと新しい起業の計画を練っていたし、

私と妹は、大騒ぎしながら駆け回っていました。

当時の私は、母の新しいプロジェクトを手伝っているか、

外で木に登っているか、でした。

 

こんな楽しくも混乱した中で、いつも父は頼もしく、

私たちみんなの心を穏やかにするような影響を与えていました。

 

とりたてて無口というほどでもなかったのですが、

たいていのとき、私たちのようにおしゃべりではありませんでした。

 

おかげで、わが家はバランスが取れ、私たちはいつでも、

どんなことでも父に頼ればいいのだ、と感じていたのです。

 

それとなく私たちを見守りながら、

父は何よりも大切で、シンプルなアドバイスを、私に授けてくれました。

 

自分が話すより、もっと相手の言うことに耳を傾けるんだよ、と。

 

確かに、自分が話していることからは、新しいことは何も学べません。

以来、どこに行くにせよ、私はそこで会う人からの話を聞く時間を、

できるだけ取るようにしています。

richard_branson

 人は自分の知らないことを教えてくれる

 

幸いなことに、私は世界中を旅行して、

あらゆる社会に住む、大勢の魅力的な人と出会っています。

そんな人と、自分の個人的な経験をシェアできるのは、いつも楽しいものですが、

逆に、相手の話を聞かなかったとしたら、それはずいぶん愚かなことでしょう。

私はいつもペンとノート、もちろんのこと iPad を持ち歩いていますが、

その理由のひとつは、自分の考えを書き留めておくためです。

 

身の回りの人が語る言葉に、ただ耳を傾けるだけで、

多くのことが学べるのを、知らない人は多いでしょう。

 

電車の乗務員であろうと、宇宙船を整備しているエンジニアであろうと、

コンピュータのカスタマー・サービス担当者であろうと、

自分の耳を開いておくだけで、どれほど新しい、有益な情報が入ってくるか、

驚きはつきることがありません。

 

ビジネスで人に会うことも多いのですが、

運良く、ちょっとした成功をおさめたような人は、

とりわけ自分の声を聞かせるのが大好きです。

 

ところが、そんな人は、自分の話が終わり、ほかの人が話し始めると、

こちらから見てもはっきりわかるほど、スイッチをオフにしてしまい、

目を合わせて、真剣に話に参加することをやめ、

おざなりな相づちを打ったり、スマートフォンをいじったりし始めます。

 

それに対して、私の知っている、大きな成功をおさめた起業家は

いずれも共通して、聞き手として卓越したスキルを備えているのです。

 

おそらく、真剣に聞こうとしなかった人はみな、

そんなことは全部わかっている、と思っていたのでしょうが。

Ted Branson

 自分が知っているのはほんのわずかなことにすぎない

 

父のアドバイスを視覚化するために、私は大きな円をイメージするのが好きです。

その円は、私たちが学びうるすべてのことを表しています。

 

私自身が知っていることは、ほとんど見えないほどちっぽけな点です。

人類が今日までに知ったことを集めても、

この円の中の小さなシミにしかならないでしょう。

 

私たちがこれから学んでいかなくてはならないあらゆることが、

残ったスペースを埋めていくのです。

 

広大な宇宙のなかで、私たちは毎日、学んでいます。

耳を傾けない人は、そのチャンスを失ってしまうのです。

 

著者:リチャード・ブランソン


元記事:http://linkd.in/1CrFhdt

(翻訳:服部聡子)

 

本:『データクリズム (誰にも見られていないときの)我々は誰なのか?』

Dataclysm:Who We Are (When We Think No One’s Looking)

 『データクリズム:(誰にも見られていないときの)我々は誰なのか?』

   著者 クリスチャン・ラダー

 

私たちの個人的なデータは、私たちをスパイし、雇用したり解雇したりし、

必要もないものを売りつけたりもしています。

『データクリズム』のなかで、クリスチャン・ラダーはデータを使って

私たちのほんとうの姿を見せてくれます。

 

◆ データは何を教えてくれるのか

 

過去何世紀にもわたって、私たちは世論調査や、研究室での実験を通して、

人間の行動を研究してきました。

 

ところが今日では、まったく新しいアプローチの仕方が可能になってきたのです。

 

私たちの生活の多くが、インターネットを媒介したものになるにつれて、

直接、膨大な数のデータを、フィルターなしに、直接観察できるようになっています。

データ科学者は、新時代の人口統計学者になろうとしているのです。

 

この大胆で独創的な本の中で、ラダーは、フェイスブックの「いいね」が、驚くほど正確に、

人の性的傾向や、知性さえも予測できることを説明します。

魅力的な女性が、どれほど数多くのインタビューの依頼を受けるようになるか、

どうしてあなたはキライな人が、ますますキライにならずにはいられないのか、などということも。

 

ラダーはグーグル検索を通して、アメリカでもっとも酷評された言葉のグラフを作成し、

ツイッター上で、大勢の人が共同作業でかき立てていく、怒りの新しいダイナミクスに目を向けます。

そうして、人々が、個人的に、また公的に、どのように自分を表現するのかを明らかにしていくのです。

あなたがアジアに関することで、ほとんど知らないのは何ですか?

バーモント州とニュージャージー州、入浴をする回数が多いのはどちらですか?

黒人女性がサイモンとガーファンクルについて、何を考えていますか?

(ヒント:彼女たちはサイモンとガーファンクルについては考えない)

 

ラダーは、長期にわたって人類が移動してきた、その跡もたどっていきます。

そうして、人間の集団が、世界中の小さな町から同じ大都市に集まってくるかを

鮮やかに示すのです。

 

そうして、こうした探求を可能にしている、今日の世界のプライバシーを、

どうやって守っていけばよいのか、

ラダーはそんな挑戦にも取り組んでいきます。

印象的な図表や、機知と洞察にあふれた『データクリズム』は、

新しい見方で私たちの姿を明らかにしてくれます。

人間と数が現代の物語となる、数学の錬金術といえるでしょう。

 


元記事:http://amzn.to/1tP05bU

(翻訳:服部聡子)

 

心理学を利用してマーケティングを改善する5つの方法

by ジェレミー・エレンズ

 

 

心理学は、マーケティング戦略のあらゆる局面で活用することができますが、

かならずしも成功に結びつくわけではありません。

このコラムはコンバージョンの心理学を応用したものです。

ここでの内容をあなたのビジネスにも活用し、

ランディングページのコンバージョン率を最適化し、

幸せな顧客を創出していきましょう。

 

 1. 過去の経験の法則

 

あなたの製品やサービスに対して、潜在顧客がどのように反応するかは、

あなたのブランドが、顧客ひとりひとりの目線にかなうかどうかにかかっています。

 

あなたのブランドを訪れた潜在顧客が最初にすることは、

顧客自身の過去の経験とあなたの製品を比較することです。

 

過去の経験の法則が教えてくれるのは、

潜在顧客の過去の経験が(それがあなたのビジネスにどう関連していようと)

現在の経験を補強するということです。

 

マーケターの主流が、この法則を捨て去り、

潜在顧客がいま目にしているものをいっそう引き立たせようと、

自社製品やサービスを差別化しようとしていますが、

それはかならずしも正しいとは限りません。

 

Fab.com.でのケース・スタディを見てみましょう。

Fab.com は、インターネットによる通信販売をおこなっている小売業者ですが、

ウェブサイト上で、ユニークな「カートに入れる」ボタンの実験をおこないました。

 

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上記の写真では、CTA(※行動を誘発するもの)ボタンの画像と、

そこに記された文字が異なっています。

左のカートが描かれたCTAボタンがオリジナルのものです。

 

右のバリエーション2は、オリジナルのものにくらべて

CTR(※広告クリック率)の上昇は、15%にとどまりましたが、

中央のバリエーション1はCTRが49%も上昇しました。

 

これらの結果は、オリジナルのCTAボタンが、洗練されたデザインにもかかわらず、

CTAとしては十分に役割を果たしていなかったことを物語っています。

 

つまり、消費者は精算するときのボタンに

「カートに入れる」と書いてあることに慣れているので、

そうではないものを見ると、とまどってしまうのです。

 

顧客の予想とかみ合っていないものは、

仮にあなたが従来のものよりもずっと優れていると考えたとしても、

CTRやコンバージョン率を下げるかもしれません。

これは、行動心理学とデザインが衝突した一例といえるでしょう。

 

マーケティング戦略を立てる上で、それぞれに異なった心理学的な傾向と、

それが演じる役割を理解するのは、簡単なことではありません。

消費者が異なれば、特徴も異なります。

 

けれども、上記のようなスプリットテストをおこなうことによって、

徐々にターゲットとするマーケットの特徴を、はっきりと理解できるようになり、

変化がどのようにパフォーマンスに影響を与えるか、

予測できるようになるでしょう。

 

 2. 幸福と痛みの心理学

 

今日、マーケターの間では、まず、なにを置いても顧客、ということが常識となっています。

顧客次第であることを示す、もっとも簡単な方法のひとつは、2人称視点で物語ることにあります。

conversion_psychology2

このランディングページは、すべて “you”、「あなた」を使っています。

文章はふたつとも、直接的な対象である「あなた」に呼びかけていて、

それによってオーディエンスは、

「このビジネスは、自分の幸福や、自分が下す選択、

自分がどのような気持になるかを気にかけてくれている」

という感覚が得られ、安心できるのです。

 

潜在顧客に幸せな気分になってもらう要素をリストにすれば、膨大なものになるでしょう。

たとえば、笑っている人々やかわいい動物の写真、明るい色や、顧客からの推薦文など。

 

けれどもなによりも効果的なのは、潜在顧客が求めているものを盛り込むより、

避けたがっていることを盛り込むことです。

 

この考え方は、痛みの心理学の

「喜びの量は、あらゆる痛みを取り除いたときに、極限に達する」

という考え方を援用しています。

 

これは何も、ランディングページで悲惨な画像を宣伝し、

潜在顧客を怖がらせようという意味ではありません。

以下の例を見てください。

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▲ 最初に目に飛び込むところに「あご」と大きく書かれ、
それが二重あごのことであり、「二重あごを隠したいですか?」と書いてあることがわかるようになっている

 

このランディングページは、多くの人が直面している、コンプレックスの元凶に直接訴えかけるものですが、

同時に、それを取り除くという解決方法をも提示しています。

そうすることによって、潜在顧客の置かれている状況に共感していることを示し、

助けの手をさしのべ、関係を築いていくのです。

 

「痛むところを叩け!」

というのは、このアプローチを説明するのに最適の用語ではないかもしれませんが、

ふり返ってみて、あなたのビジネスがほんもので、

人生を変えたがっている人に、真に効果的な解決を提供できるものであるなら、

あなたのオーディエンスの自意識に訴えかけることは、

少しも不道徳なことではありません。

 

 3. 費用対効果分析の心理学

 

そのキツネは狩るだけの価値があるだろうか?

こう考えている人の内部に起こるプロセスを明らかにするのが、費用対効果分析です。

 

言葉を換えれば、あなたが提供しているもの、

たとえば電子書籍やオンラインセミナー、

その他のリード・マグネット(※マーケターが潜在顧客のメールアドレスと引き替えに提供するものの総称)

を手に入れることは、

潜在顧客がやらなければならないこと、

たとえばメールアドレスを提供したり、アンケートに答えたりすることに引き合うかどうか、

ということです。

 

ウェルスフロント社プロダクト・デパートメントの副部長エリオット・シュムクラーは、

顧客の葛藤をなくしてあげることの重要性を訴えます。

 

ひとたび訪問者をあなたのサイトに呼び寄せることができれば、

あとはあなたの意図したアクションを訪問者に取ってもらえるように、

できるだけシンプルにした方がいい、と説明しています。

 

すなわち、CTAボタンは大きくし、

メール受け取り承諾フォームは小さく、

精算プロセスのページや、記入フォームのページは少なく等々

ということです。

 

そうすることで、あなたの顧客は、購入までの精神的な負担を減らすことができます。

 

たとえば、メール受け取り承諾フォームのオプションの欄さえ、

どれほどの負担を強いているか、以下の例が示しています。

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左のオリジナルのフォームにあるオプションの「会社名」の欄を

右は削除しただけで、その結果、1200万ドルの増収をもたらしました。

たったひとつの欄を削除したことが、8桁の収益をもたらした…

これは事実なのです。

 

 4. 同盟者を集める

 

成功した企業の中には、共通の「敵」を作ることで、

顧客との連帯感を植えつけているところがあります。

非営利団体や人権キャンペーンが発する熱情を考えてみてください。

そんなふうに感じるのも、彼らが一緒に闘おうと呼びかけているからなのです。

 

個人向けや企業間のビジネスは、友情の感覚をはぐくむものです。

アップルとマイクロソフトのケースは、その好例でしょう。

 

アップルとマイクロソフトの今なお続くライバル関係は、

あまりに長きにわたっているので、

履歴書にどちらのチームに属しているか、記入する欄を設けてくれと、

どうして二社が頼まないのか、不思議なほどです。

 

同じことを、このコラムの冒頭でふれたミュージシャンたちもやっています。

アップルとPCは、友好的な競争心を、それぞれのフォロワーの間に醸し出してきたのです。

 

「チームを選ぶ」というアイデアは、愛着心をはぐくみます。

長い間、顧客を続けてくれている人は、将来的に、

勧めればワンランク上の商品でも購入してくれる

アップセリングがやりやすくなる顧客でもあるのです。

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 5. 明るい希望を

 

このコラムの最後のポイントは、

聞くだけなら簡単そうでも、実際にやってみるとそうでもないことかもしれません。

 

それは、オーディエンスが確かにそのとおりだ、とうなずいてくれるような

コンテンツを書く、ということです。

 

明るい希望を持つ、というポリシーは、

共感と楽観主義が感じ取れるコンテンツを書くことによって、具体化されます。

 

たとえば、どこかよその宇宙では、陸運局がコマーシャルをしているかもしれません。

 

「列に並んで長く待つのは、つらい経験です。

でも、私たちがお手伝いします」

 

ポイントは、共感し、それからあなたには解決方法がある、と安心させることです。

そうすれば、顧客の予感も、確証が与えられるのです。

もうひとつの例を以下に挙げます。

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▲CEOの78%は、マーケターはROIに焦点をあてていないと考えています。
私たちはそうしています!

 

明るい希望を徐々に作り上げていくことの究極の目標は、

AからZまで、あなたが予測することです。

 

もしあなたが潜在顧客の注意を引くことができたら、

相手に感情移入し、あなたにはその解決策があることを証明するのです。

そうすれば、あなたはセールスファネルによって潜在顧客はしぼりこまれ、

買う準備ができるまでになっていきます。

売り文句など口にしなくても。

 

あなたの戦略のさまざまな局面で、心理学的なトリガーを実行することは、

あなたのオーディエンスが、ランディングページとやりとりする方法を

最適化してくれるでしょう。

 

ランディングページのコンテンツを見た顧客が、

どのように、また、どうして、あなたの予測どおりに彼らが行動するのかを理解しておくことは、

コンバージョン率をあげ、将来にわたって、顧客に持続可能な解決策を作りだす上で、

きわめて重要なことです。

 

著者:Jeremy Ellens(起業家・マーケター)


元記事:http://blog.hubspot.com/marketing/conversion-psychology

(翻訳:服部聡子)

ビジネススクールで学ぶとは

ウォートン・スクール・レポート

 

 

現在、EMBAプログラム(※社会人向けMBA) に籍を置くモニク・ローリンズさんは、

大学卒業後の10年間は、投資銀行で資本構成と資本調達戦略に携わってきました。

 

金融危機が起こったとき、彼女は自分のキャリアに決定的な瞬間が訪れたと感じた、といいます。

その後、政策決定の領域で、自分のスキルをもっと広範に活かせないものか、と考えるようになりました。

2011年にはアメリカ財務省に入局し、現在では金融市場政策のチームを運営しています。

そんな彼女に、ウォートン校での経験を尋ねました。

 

 

タイミングについて…

 

キャリアを中断させていい時期などというものは、ありません。

でも、ウォートン校のEMBA 課程では、キャリアを中断させる必要がないのです。

私は教室に戻って、教授や学友との多様なネットワークの中に、身を置きたいと願っていました。

EMBAプログラムのすばらしい点は、仕事を続けながら受講できる点にあります。

 

志望動機について…

 

私は金融市場と企業財務の分野で、専門知識を積んできました。

けれども、ビジネス面での知識を、さらに豊かにするために、MBAを選んだのです。

 

とりわけ興味があったのは、これまで知らなかったマーケティングや業務管理、経営戦略の分野でした。

いつかもっと大きな組織を動かしてみたいと考えていましたので、

チームの調和させるにはどうしたらいいか、

個人のモチベーションを高めるにはどうしたらいいか、

といったことを理解することが重要だと思ったのです。

 

それが現在の私の政府内の仕事にも、生かすことができています。

おそらく将来にわたってもそうでしょうね。

 

Photo:Wharton School of Business By:Nishant Khurana

キャリアへの影響について…

 

ウォートンで学ぶことで、私はさまざまな面で、非常に大きな影響を受けています。

 

フルタイムで働きながら、プログラムに参加することで、

計画的になったし、能率的になりました。

また、ズバリとものを言うようにもなりました。

 

チームリーダーとしても成長できていると思います。

教室で教授の話を聞くだけでなく、クラスメイトの話を聞くことで、

主体的に話を聞く能力が身につきました。

 

とりわけ、私の問題解決に向けたアプローチのやり方が変わったように思います。

教室から職場に戻り、また教室に向かうことによって、

私はだんだんクリエイティブになってきているように感じています。

というのも、ウォートンは、幅広いものの考え方、革新的な考え方ができるように、

学生を助けてくれるからです。

 

仲間意識について…

 

友情の厚さと、クラスの絆の強さには、私も驚きました。

私たちは、全員、週末にウォートンに来るだけで、みんな仕事に追われています。

ですから、深い関係が築けるとは思っていませんでした。

 

けれども、金曜日と土曜日、ここで濃密な時間を過ごしています。

学校側は、入念に組んだプログラムを用意してくれていて、

集まった私たちは、クラスの一員として、深い関係を築いています。

 

リーダーシップについて

 

「トータル・リーダーシップ」の授業を受けて、私はリーダーシップについて、

きわめてユニークな見方ができるようになりました。

 

フリードマン教授は私たちに、自分の人生を、いくつかの異なった領域において考え、

それがどのように重なり合っているかを考察するようにうながします。

仕事、家庭、コミュニティ、そうして自分自身。

 

この思考の枠組みは興味深いものです。

というのも、ふつう「ワークライフバランス」というと、交換条件のように考えがちだからです。

働く時間を増やせば、家族と過ごす時間は減る、というふうに。

 

けれども教授は、ある領域から他の領域に、どのようにしたら

プラスの波及効果を及ぼすことができるのか、私たちに考えさせるのです。

そうやって私たち自身の人生においても、良い変化が起こせるよう

私たちは試行を重ねていきました。

 

サポートシステムについて…

 

私もちょうど先ごろ、息子を授かりました。

子供を持つことは、実際すばらしい経験なのですが、同時に、新米ママとして

仕事と学校を両立させることは、簡単なことではありません。

 

けれども、強力なサポート体制のおかげで、なんとかこなすことができています。

というのも、プログラムには大勢のママやパパが参加しているからです。

 

私の場合、夫はすばらしく協力的だし、私の母もほんとうによく助けてくれています。

それに、設備面で学生に負担をかけないよう、学校側が格別の配慮をしてくれていることは、

強調しておかなければなりません。

 

勉強について…

 

私はここでの経験について、口当たりの良いことを言うつもりはありません。

このプログラムは、猛勉強が必要です。

ウォートンのEMBAの入学許可は、すばらしい可能性を開いてくれるものです。

けれども同時に、即座にこのプログラムに全力投球していかなければならないのです。

ウォートンのフルタイムMBAプログラムと同じ履修単位を取らなければなりませんから。

 

入学許可が下りたということは、2年間、人生のすばらしい時を過ごせる、という期待だけでなく、

自分を鼓舞し、情熱を持ち続けていく覚悟が必要であることも、忘れないでほしいと思います。

 

 


元記事:http://whr.tn/1D5mGkd

(翻訳: 服部聡子)

 

本:『自分にイエスと言わせる』

“Getting to Yes with Yourself:(and Other Worthy Opponents) “

by William Ury

『自分にイエスと言わせる:(そして価値ある敵にも)』

 著者: ウィリアム・ユーリー

 

『ハーバード流交渉術―イエスを言わせる方法』で日本でもベストセラーとなった、

ウィリアム・ユーリーの本の新作です。

 

これまで「イエスを言わせる」「ノーと言わせない」と続いてきたこのシリーズ、

今回のテーマは「自分自身にイエスを言う」というもの。

 

  合意の障害になるものとは

 

高名なネゴシエーターであるウィリアム・ユーリーは、

これまでに経営者や弁護士、工場労働者、炭鉱夫、学校教師、外交官、官僚など、

あらゆる分野にわたって、数多くの人々を指導してきました。

 

その過程でユーリーは、お互いが合意し、新たな関係を築くうえで、

最大の障害となるのは、

相手側ではなく、〈自分自身〉であることを発見したのです。

 

私たちは生まれつきの傾向として、

「すぐに反撃してしまう」という性質を持っています。

この反撃してしまう性質のせいで、

私たちの真の利益になるような道を閉ざしてしまうのです。

 

 自分に対してイエスと言おう

 

けれども、ユーリーによれば、この障害は、

同時に、きわめて大きなチャンスともなる、といいます。

 

私たちがあらかじめ自分の傾向を知り、自分を変えていれば、

相手もそれに反応していきます。

自分の変化が、相手を理解し、変えていく土台となっていくのです。

 

本書では、相手からの「イエス」を引き出す前提として、

まず自分自身と合意するために、ユーリーは7つのステップを示します。

 

それによって、他者と交渉していくための能力が、劇的に向上する、と。

他者と健全な関係を築くために、またビジネスの生産性をあげていくために、

満足できる人生を歩んでいくために、

本書は実践的で効果的な方法を伝授してくれます。

 

 


元記事:http://amzn.to/15r843d

(翻訳:服部聡子)