本:『シンプル・ルール』

Simple Rules: How to Thrive in a Complex World

『 シンプル・ルール:複雑な世界で成功する方法』

著者 ドナルド・サル、 キャサリン・M・アイゼンハート

 

 

自然界でもビジネスでも人生でも、単純さは複雑さを凌駕する

 

私たちは複雑さに取り囲まれています。

メールはひっきりなしに届き、いくつものリモコンを操作し、

スマートフォンの契約書から医療保険まで、

絡み合う規則のジャングルを、切り開きながら進まなければなりません。

    
けれども、複雑さは甘んじて受け入れなければならない運命ではないのです。

サルとアイゼンハートは、もっと良い方法がある、と主張します。

いくつかのシンプルな、けれども効果的なルールを身につけることで、

誰でも、どんなに複雑な問題にも、対処できる、と。

『シンプル・ルール』の中で、サルとアイゼンハートは、

私たちの複雑さに対するとらえ方に対して、疑問を投げかけ、

もっとうまく対処できるように新しいレンズを提供してくれます。

そうして私たちに、シンプルなルールとは何なのか、

シンプルなルールはどこからきたのか、なぜ効果を上げるのか、

驚くような世界へ案内してくれるのです。

著者は、重要な6種類のルールを明らかにします。

芸術家が創造性を得るためのルール。

連邦準備制度理事会が金利を決めるためのルール。

渡り鳥が移動ルートを覚えておくためのルール。

カーシェアリング・サービスをうまく運営するためのルール。

不眠症の人が眠りにつくためのルール。

登山者が安全に登山するためのルール。

Control 2E

    
緻密な研究と、興味深いストーリーを活かしながら、

ティナ・フェイが番組「30ロック」を制作するために、

サタデー・ナイト・ライブでの経験を体系化したルール

(ルール5:バカな人にバカと言ってはいけない)や、

空き巣が作りだした盗みのためのルール(「外に車が留めてある家はやめておく」)、

日本のエンジニアが、東京の鉄道網を最適化するために、粘菌のルールを模倣していることなど、

著者は思いがけないところに独創的な「ルール」を見出していきます。

さらに、新しい情報と、古いルールを改良し、

新しいルールを学ぶ実践的なヒントを披露してくれるのです。

情報の洪水と日々戦っている人、

限られたリソースを活かしながら、なんとかチャンスをものにしようとしている人、

悪習を何とかして改めたい人……

『シンプルなルール』は、単純さが複雑さを、どのように、そうしてなぜ、

手なずけていくのか、見事に解明されています。

 

 


元記事:http://amzn.to/1zMrcqW

(翻訳:服部聡子)