6人の女性起業家によるアドバイス

by エイミー・フェッター

 

 

男性優位の中で、会社を巧みに所有・経営する女性たち

 

アメリカの起業家の中で、女性層は急速な成長を遂げています。

しかしながら、男性が経営するビジネスに比べると、女性が経営するビジネスは、

高い割合で失敗しやすく、従業員も少なく、また収益も低いという傾向があります。

このような差が生じた理由は、さまざまであり、一概には言えませんが、

資本にアクセスすることの困難さや、根強い社会通念、

また、男性が所有するビジネスと、女性が所有するビジネスの業界の違いなどが、

このアンバランスの背景にあるとされています。

けれども、外部的な条件というよりは、

女性の内面的な状況に起因するものもあるのかもしれません。

 

私は女性や女性起業家と話すために、自分の時間の90%を、移動に費やしています。

女性が起業し、ビジネスを成長させていくための課題を探求しているのです。

その中でわかったのは、第一の理由が、自信が不足している、ということでした。

 

こう語るのは、EBW2020(2020年までに10億人の女性に力を)の創設者であり、

デル社の前客員起業家でもあるイングリット・ヴァンダーヴェルトです。

けれども、と彼女は続けます。

 

自信の不足に対する特効薬は、行動あるのみ、なのです。

メンターがいれば、私たちは行動が起こせます。

だからこそ、EBW2020は、最優先課題として、

無料の支援プログラムで、女性にメンターを紹介しているのです。

歴史的に見て、ビジネスの世界では男性が舵を取って来ました。

その姿を見て人々は、リーダーというのはかくあるものだと考えるようになったのです。

ところが女性は、自分もそのキャリア・パスや経験を分かち合えるような

女性のロールモデルを見つけるのに苦労している、とヴァンダーヴェルトは言います。

 

だからこそ女性は、なかなか昇進できないし、

まして重役に就くことは困難です。

私たちはロール・モデルが不足しているのですが、

世の中には、すばらしい女性たちが、すばらしい会社を起ち上げているのです。

Re/code掲載された、シュキンダー・シン・キャシディの記事

Tech Women Choose Possibility(技術系女性は可能性を選択する)」も、

昨今のマスコミ報道にも、女性起業家はほとんどふれられていないことに

焦点を当てながら、ヴァンダーヴェルトと同じことを言っています。

彼女の記事が取り上げるのは、技術業界についてですが、

彼女の意見は、ビジネス界全体に当てはまるものです。

女性起業家は、メディアにはほとんど登場しませんが、

現実の社会で、彼女たちは確実に進歩を遂げています。

ここで、その中から6人を紹介しましょう。

彼女たちのヒントを、あなたのビジネスを次のレベルに引き上げるために

役立ててください。

     
ミッシェル・ガルシア :エアルーム・ケータリング・オーナー
コロラド州デンバー

あらゆる答えを知っている経営者も、

あらゆるスキルを備えている経営者も、この世には存在しません

私ができる最高のアドバイスは、

ほかの人に助けやアドバイスを求めることを恐れないでほしい、ということです。

もちろん私も、独力で起業したわけではありません。

たくさんの助けがあり、私を支えてくれる多くの人の存在があったのです。

消費税について学ぶときも、ウェブサイトを開設しようとするときも、

新しいマーケティング・プランを立てるときも、障害はいたるところにあります。

いつもそんなときには、助けを求めてください。

とても単純なことだし、あまりにありふれたことを言っているように聞こえるかもしれません。

でも、それはほんとうのことなのです。

誰もが、人が成功していくところを見たいのです。

成功できるかどうかは、成功している人の助けを得られるかどうかにかかっているのです。

 

アマンダ・ルー : スタジオ・モンダインの共同経営者

Amanda Luu

何を申請するにせよ、会計士と相談してください。

自分でやろうとせず、会計士と一緒に

最大限努力すれば、収益の目標に到達できるかどうか、考えてください。

会計士との関係は、きわめて重要です。

ですから、しっかりした経験を積んだ、信頼できる人を探してください。

そのほかのアドバイスとしては、あなたの業界の内部、外部を問わず、

本物の絆を築いていくことです。

私たちの仕事が、紹介を基盤にしているということもあるのですが、

ひとつの人間関係が、あなたの日々を生かしも殺しもするのです。

周囲の人々と真剣に向き合い、その輪を拡げてください。

 

ブライディ・ピコット : シング・インダストリーズ CEO
ニューヨーク州ブルックリン

BRIDIE PICOT

スタートアップを考えている人に送る私のアドバイスは、

自分の思い通りに始めていってください、ということです。

どれほどの仕事を自分がこなさなければならないのか、どれほど勉強が必要なのか、

前もって調べておけばおくほど、あなたのスタートは遅れてしまいます。

私が最初、シングを起ち上げたときには、何もわかっていなかったので、

かえってそのことが良かったと思っています。

ひとたび始めてしまえば、新しい仕事に取り組むことは、

ずっと簡単になります。

 

アニー・リャオ・ジョーンズ 😕ロック・キャンディ・メディア 社長兼CEO
テキサス州オースティン

    
子供の頃、父は会社を経営することについて、2つのことを話してくれました。

「誰も彼もが、傷つけるようなことをしてくるだろうが、

それに対しても寛大でなければならない。

けれども、誰にも、自分を変えさせてはならないんだ」

もうひとつは「会社を経営することは、世界でもっとも孤独な努力だ」

ということです。

父は正しかったですし、父のアドバイスのおかげで、

私はそこまで孤独を感じずにすみました。

幸いなことに私のクライアントも経営者なので、

そのこともまた、孤独感を紛らわせてくれます。

起ち上げるときに知っておくべきだったことは何かというと、

仲介者を雇うべきではなかった、ということです。

あなたと中核チームの間に距離を作ることにしかならないからです。

 

キャリー・スピンドラー 😕グッディボックス・ベイク・ショップ・オーナー
ニュージャージー州 クリフサイド・パーク

あなたのビジネスとブランド、そうしてそれが約束するものを、はっきりさせることです。

あなたがすることはすべて、あなたのビジネスのアイデンティティと一貫性がなければなりません。

あらゆる人に好かれるようにふるまうことはできません。

特に、あなたが限られた先行資本でビジネスを始めるのだとしたら、

このことはとりわけ重要です。

もしかしたら、運転資金をまかなおうと、あるいは家賃を払うためだけに、

自分の範囲外のことに手を出したくなるかもしれません。

けれども、ほとんどの起業家は、最初、あまり考慮に入れていないのですが、

これはきわめて危険なことです。

結局のところ、多方面に手を出しすぎるか、

凡庸なサービスを提供するだけに終わってしまうでしょう。

それは、あなたが最善を尽くせる分野ではないからです。

私は自分の商品やサービスの提供に最善を尽くすにとどまり、

自分ができる以上のことに手を出すことを控えてきましたが、

それによって多くのことを学んだのです。

 

クリスチャン・ハバリング & ジェニファー・マレー
ペインテッド・フォックス・トレジャーズ 共同創設者
ウィスコンシン州 アレントン

クリスティン:

健康バランスに気をつけてください。

新しいビジネスを始めると、健康的ではないレベルまで、消耗してしまいます。

ですから家族や友人との時間を大切にして、健康バランスを保ってください。

    
ジェニファー:

知らないことをそのままにしないでください。

知らないことは、あなたを恐れさせますから。

自分で学べることは、たくさんあります。

学びたいという情熱がありさえすれば、驚くほど多くのことが学べるのです。

それだけでなく、あなたは仕事の準備をしておかなければなりません。

私たちは、お互いを見ているし、共同で仕事をしているし、

一緒にいて、何時間も黙ったままでいることもあります。

でも、そうしたことのひとつひとつに価値があるのです。

ふたりとも、この仕事が大好きだからです。

 

 

 


元記事:http://bit.ly/1CdwuI1

(翻訳:服部聡子)