リンクトインの技術
by ガイ・カワサキ
元記事:http://bit.ly/1MWhNCQ
(※著者の承諾を得て翻訳しています)
LinkedIn(リンクトイン)は、ソーシャルメディア・プラットフォームのなかでも目立たないヒーローです。
というのも、リンクトインがソーシャル機能を追加して、 フェイスブックやツイッター、グーグルプラスなどのような位置についたのは、 ずいぶんあとのことだったからです。
ところが、プロフェッショナル指向で、本格的な環境を求める人にとっては、力強いプラットフォームとなっています。
私は1年以上にわたって、さまざまなテクニックを試してきました。
その上で、リンクトインの持つ、ソーシャルメディアの力を引き出す技術を いくつかシェアしたいと思います。
脳を再起動しよう
リンクトインを、単なる仕事の場、 コネクションを作り、取引をまとめるところだとだけ考えるのはやめてください。
これは新しいリンクトインを、あまりにせまくとらえた見方です。
特にリンクトインには、長文記事の投稿と、 短文を 「アップデート」 として投稿できるすばらしい機能が備わっています。
リンクトインは長文の投稿を、インフルエンサーの毎月のテーマにちなんだハッシュタグ・キャンペーンや、
カテゴリー、リンクトインプラスなどを通して 手助けしてくれます。
あなたの書いた長文記事に、元記事にあったハッシュタグをつけるだけで、キャンペーンに参加できるのです。
もしあなたがブログをやっていないか、私のようにブログをやめたのなら、
リンクトインをブログのプラットフォームにすることを検討してみてください。
不動産屋のコマーシャルふうにいえば、 300万人が訪れるショッピングモールがリンクトインとするなら、
一般的なブログは、どことも知れぬ場所にぽつんと一軒建っている店のようなものなのです。
あくまでも真剣に
リンクトインは本来、真面目で、専門性の高いものです。
ですから引用句や人気のあるミーム、たとえばネコの写真のようなものを シェアするべきではありません。
潜在的な雇用主やビジネスパートナーが、 自分のリンクトインの投稿をチェックするときのことを想定しておくべきです。
楽しみに水を差すつもりはないのですが、リンクトインでは、みんなを面白がらせることを目的としたようなYouTube動画は、
TEDxのようなクオリティを持つものでないかぎり、シェアしない方が良いでしょう。
目的を絞る
リンクトインでは、オピニオンリーダーとしての能力を確立するために、
ほかのプラットフォームよりももっと、2,3のコアな話題に集中した方が良いでしょう。
私がシェアするのは、イノベーションや起業家精神、ライティング、テクノロジーを内容としたものです。
ペグ(※『ソーシャルメディアの技術』の共同執筆者)がシェアするのは、
ソーシャルメディアやマーケティング、ライティングについてです。
私たちは、有意義な記事が気に入ればシェアしますが、あくまでも、狭い特定の分野に限っています。
口を閉じる
銃規制や女性の権利、地球温暖化やテロリズムなどのトピックで、自分の主張を声高に訴えたり、熱弁をふるったりしたくなったら、
そういうことをやってもかまわないような、 フェイスブックやグーグルプラス、ツイッターでやりましょう。
ただしそんな場でも、自分の投稿やコメントを、 自分でコントロールするのがむずかしいようなときには口を閉じておきます。
リンクトインに投稿して良いかどうか、いいテストがあります。
「これをあなたの履歴書に書けますか?」
これはあなたがサイコパスでない、という仮定に基づいているのですが (もちろんそうでしょう?)
リンクトインは、あなた自身をマーケティングするものであって、あなたの主張を表明したり、それを楽しむためのものではないのです。
スライドシェアとリンクトインを統合させよう
<あなたのスライドシェア・プレゼンテーションをリンクトイン・アップデートとしてシェアしましょう。
また、これは長文の投稿に埋め込むこともできます。
スライドシェアは、あなたの専門的な地位を確立する強力な武器ですから、できるかぎり配置してみましょう。
私はスライドシェア・プレゼンテーションを、長文記事ごとに作って実践しています。
他のプラットフォームでもコンテンツをシェアしよう
もっと大勢の人に見てもらうために、 あなたのリンクトインの投稿の内容をブログに書いて、プロモーションをしましょう。
とりわけリンクトインを現在のブログに使っているなら、ぜひそうすべきです。
もし自分のブログに多くの人を呼び寄せているなら、リンクトインの長文の投稿にも人を集まってくるでしょう。
こうした相互乗り入れは、自分のソーシャルメディアのコンテンツの成長をうながし、活性化させていくものです。
プロフィールを洗練させよう
私からの最後のヒントはこれです。
もしあなたが私がこれまで説明してきたように、リンクトインというソーシャルメディアの特質をうまく使えば、
より大勢の人があなたのプラットフォームを見るでしょう。
ですから、これまで以上にあなたのプロフィールを完全なものにし、
最新の状態にし、クォリティの高い写真やカバー写真を添付しておくことが、いっそう重要になってきます。
プロフィールがデフォルトの青い頭のまま、 「私は気にしないからあなたも気にしないで!」と怒鳴っているような人を、
誰も雇ったり、連絡したりしようとは思いません。
あなたがもっとソーシャルメディアを使いこなせるように、
さらに実践的なヒントを得るために、
私の最新刊
『The Art of Social Media: Power Tips for Power Users』
(ガイ・カワサキ、ペグ・フィッツパトリック共著) をおすすめします。
(翻訳: 服部聡子)