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本:『新しいマネジメントの下で』

Under New Management: How Leading Organizations Are Upending Business as Usual

『新しいマネジメントの下で

  :指導的な組織は通常のビジネスをいかに転換させているか』

著者 デイビッド・バークス

 

オープンプラン式の職場(※間仕切りを取って、開放感のある部屋にするやり方)は

本当に効果があるのでしょうか?

従業員の幸福を一番に考え、クライアントを二の次にする会社が実際にあるのでしょうか?

定期的な勤務評定は本当に必要なのでしょうか?

 

影響力のあるビジネススクールの教授であるデイビッド・バークス博士が新しく取り組んだのは、

すでに確立しているビジネス・マネジメントのルールに関してです。

数十年にもわたる調査を経て、バークスは基本的なマネジメントの実践の大半は

見当違いで、正しくないだけでなく、逆効果を招きかねないことを発見しました。

 

今日、非常に優秀な企業は、そうした古いルールを打破しようとしています。

従業員の集中の妨げにならないよう、勤務時間中のメールの使用を制限している企業は

少なくありません。

一方、ネットフィリックスは、通常の2-3週間の休暇規定を撤廃し、

従業員が必要なだけ、休暇を取ることが指示されています。

また、ヴァルブ・ソフトウェアには管理職はいません。

従業員の自主管理によって、運営されています。

 

革新的な洞察を通してバークスが本書で明らかにするのは、

これらの企業の実践が、旧態依然の経営管理を続ける企業を、時代遅れに追いやり、

生産性とモラルを高めていく新たな方法を実践しているということです。

 

 

 


元記事:http://goo.gl/s7L1ho

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

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本『ディープ・ワーク』

Deep Work: Rules for Focused Success in a Distracted World

『ディープ・ワーク 注意散漫な世界で成功に集中するためのルール』

著者 カル・ニューポート

 

ディープワークとは、むずかしい仕事をする時でも、

集中力がとぎれることなく、集中して仕事をやり続ける能力のことです。

複雑な情報を素早く理解し、短時間により良い結果を生み出すことのできる

スキルのことでもあります。

つまり、ディープワークとは、競争の激化する21世紀の経済社会において、

すばらしい力なのです。

 

ところがほとんどの人は、1日の大部分を、

ばくぜんとメールやソーシャルメディアに費やしており、

他にもっと良い過ごし方に気付きもしないまま、

その能力を失ってしまっています。

 

『ディープワーク』の中で、作家であり、大学教授でもあるカル・ニューポートは、

常時接続の時代を生きる私たちに、衝撃的な物語を投げかけます。

集中しないことをとがめるのではなく、その対極にある集中力を称揚するのです。

 

この本は2つのパートに分かれており、最初のパートでは、

どんな職業であっても、ディープワークの持つ倫理観を深めることが、

大きな利益をもたらすことを説きます。

後半では4つのステップからなる「ルール」として、

人々の気持ちと習慣を変えるためのトレーニングが提示されます。

 

現代の文化に対する批判と、行動につながっていくアドバイスを通して、

『ディープワーク』は読者を印象的な数々のストーリーに誘います。

カール・ユングが自分の精神に集中するために、森の中で石を積み上げ、塔を作った話から始まり、

ソーシャルメディアのパイオニアは、アメリカと東京を往復するビジネスクラスの航空券を買い、空を飛びながら執筆に集中した話、

それとともに、実際的なアドバイスも上げられています。

たとえば、真剣にひとつのことを極めようと思うなら、ソーシャルメディアはやめなければならないという主張や、

人は「退屈する」ということを練習しなければならない、という主張なども含まれています。

『ディープワーク』は、注意散漫な世界で成功に集中しようと考える人にとって、

欠くことのできないガイドブックとなっていくでしょう。

 

 

 


元記事:goo.gl/GiDujQ

(翻訳:服部聡子)

 

 

 

 

本:『前よりもっと良く』

Better Than Before: Mastering the Habits of Our Everyday Lives

『前よりもっと良く 日常生活の習慣をマスターしよう』

 著者 グレッチェン・ルービン

 

 

私たちはほんとうに変われるのでしょうか?

ニューヨークタイムズのベストセラー『人生は「幸せ計画」でうまくいく!』

“Happier at Home(家でもっと幸せに)”の作者が、重大な問題に取り組みました。

    
「私たちはどのように変わるのでしょうか?」

グレッチェン・ルービンはこう答えます。

習慣を通してです。

習慣は、日常生活における、目には見えない建造物です。

習慣づけるためには、努力が必要ですが、ひとたび習慣となれば、

私たちは習慣のエネルギーを利用して、もっと幸せで、力強い、

生産的な生活を送ることができます、と。

そのように習慣が変化のカギであるのなら、

私たちが本当に知っておかなければならないのは、このことです。

私たちはどうやって習慣を変えるのでしょうか?

『前よりもっと良く』はこの問いに答えてくれます。

?この本は、読者が自分たちの習慣について理解し、

それをこれから先ずっと変えていくための、

実際的で具体的な考え方の枠組みを提供してくれます。

魅力的な声、精密な調査、穏やかなユーモア、

いくつもの人生が織り込まれた鮮やかな物語の詰まった

『前よりもっと良く』は、時に信じられないような、

習慣の行動原理を説明してくれます。

ルービンは自分自身をモルモットとしながら、家族や友人相手に、自分の理論を実験し、

読者の疑問、ほかの研究者やライターなら無視するような、奇妙な疑問にも答えていきます。

・なぜ、習慣になると、やりたくてたまらないはずのことが楽しくなくなるのはなぜ?

・一夜で変わる習慣もあれば、どうしてもやめられない習慣もあるのはなぜ?

・どうやったらすぐに習慣が変えられるの?

・新しい習慣をどうやったら定着させられるの?

・習慣を変えようとする人を、どうやって助けることができる?

・なぜほかの人に役に立つ習慣なら維持できるのに、

 自分だけのためになることは、習慣づけられないの?

もっと長時間の睡眠を習慣にしたい人、

スマートフォンのチェックをやめたい人、

適正体重を維持したい人、

重要なプロジェクトをやり終えたい人、

読者がいったい何を望んでいたとしても、習慣は変えられます。

読者はきっと『前よりもっと良く』を読み終える前に、もしかしたら、

ほんの数章を読んだだけで、

自分の習慣を変えるためのワークが始めたくてたまらなくなることでしょう。

 

 


元記事:http://amzn.to/1INPAub

(翻訳:服部聡子)

 

 

時は新しい金である

by チャック・ブレイクマン

 

 

 

リチャード・ブランソンは先ごろヴァージン社の社員に、休暇の取得には制限を設けないことを発表しました。

ブランソンは、頭がおかしくなってしまったのでしょうか。

それとも、他の誰も気がついていないことを発見したのでしょうか?

社員に時間を返してあげれば、結果的にもっとお金を儲けることができる、と。


 

 

産業革命以降、私たちはお金を儲けるたったひとつの方法は、 時間と交換することだと教えられてきました。

それは単純明快、つねに一定の取引きだったのです。

― 1日8時間から10時間の時間をよこせ。 そうすればこれだけの金をやろう、 という。

 

Photo:Industrial revolution By:blvesboy

 

けれども 「工業化の時代」 が終わって 「参加の時代」 が到来し、 新しいアイデアが出現しました。

企業は、社員に時間を返せば、もっと儲かることを知ったのです。

これは理屈に反しているように見えるかもしれません。

 

伝統に凝り固まった人間だと、ブランソンを注視していなければ決して理解できないような、

流行に敏感なアーリーアダプターなら、すぐに実行したくなるような、 そんなアイデアに。

 

いつものことですが、ブランソンの行動は、あるアイデアにもとづいているのです。

伝統に凝り固まった人間だと、ブランソンを注視していなければ決して理解できないような、

流行に敏感なアーリーアダプターなら、すぐに実行したくなるような、 そんなアイデアに。

でも、直観的に考えれば、きわめてまっとうなことだとわかります。 ?

いつものことですが、ブランソンの行動は、あるアイデアにもとづいているのです。

伝統に凝り固まった人間だと、ブランソンを注視していなければ決して理解できないような、

流行に敏感なアーリーアダプターなら、すぐに実行したくなるような、 そんなアイデアに。

 

 どうして休暇を制限しないことで、良い結果が得られるのか

 

なぜ、170年以上も続いてきた休暇システムを、やめなければならないのでしょうか?

実は、これまでの休暇システムは、工業化の時代、労働力が慢性的に不足していた時代でさえ、

決して良いアイデアではなかったからです。

今日ではさらにそれがそぐわないものになってきています。

40歳以下の人なら、ほとんど誰もが、 仕事の世界は結果ベースで動いているというのに、

労働が時間ベースであることには意味がない、と考えているではないでしょうか。

 

ブランソンには、このようなシステムが理解できませんでした。

実のところ、彼は多くの仕事を昔風にこなし、 現代風の金儲けにはまったく疎い、

言うなれば、“レイト・アダプテーター” だったのです。

休暇を無制限に認めている企業など、アメリカでは1%にも届きません。

もっともアメリカは、世界でも下から二番目に少ない国なのですが(最下位は韓国)。

けれども、もう何年も、これに取り組んでいる企業も少なくはないのです。

 

セムコは、代表的な 「参加の時代」 の企業といえるでしょう。

セムコはポンプを作る、まさに 「工業化の時代」 の工場として、1951年に創業しました。

 

職場に人間らしさを取り戻すような規則を数多く備えた、 大規模な企業へと転換したのです。

 

1981年、資本金400万ドルの企業が、 今日では、10億の企業にまで成長し、

セムラーが想像もできなかったほど、無数の産業にまたがる企業となっています。

投資家の入れ替わりは、年間1%未満です。

 

テクノロジー系の企業の中にも同様に、休暇に制限を設けないシステムを、

何年もに渡って採用しているところもあります。

新しい産業だけでなく、伝統的な業界の間でも、その数は増えつつあるのです。

エバーノート社やネットフリックス社などがその代表例でしょう。

それらの企業は、そこに働く人々の生活の管理は、彼らにまかせることが、

結局、会社のためにもなるということを学んだのです。

工業化時代の祖先が信じていたことの、ちょうど逆です。

 

1981年、リカルド・セムラーが引き継ぐと、 無制限の休暇を含む、

職場に人間らしさを取り戻すような規則を数多く備えた、 大規模な企業へと転換したのです。

 

1981年、資本金400万ドルの企業が、 今日では、10億の企業にまで成長し、

セムラーが想像もできなかったほど、無数の産業にまたがる企業となっています。

 

投資家の入れ替わりは、年間1%未満です。 ? テクノロジー系の企業の中にも同様に、

休暇に制限を設けないシステムを、 何年もに渡って採用しているところもあります。

新しい産業だけでなく、伝統的な業界の間でも、その数は増えつつあるのです。

エバーノート社やネットフリックス社などがその代表例でしょう。

それらの企業は、そこに働く人々の生活の管理は、彼らにまかせることが、

結局、会社のためにもなるということを学んだのです。

 

工業化時代の祖先が信じていたことの、ちょうど逆です。

 

 より多くの休暇を奨励するための昇給も

 

株主も、職場に人間性を取り戻そうとする企業に、投資するようになりつつあります。

どこかにマイナス面があるでしょうか?

古い型のビジネス・オーナーのようにふるまおうにも、 頻繁に休暇を取るよう、

奨励されてしまうことぐらいではないでしょうか。

 

この無期限休暇という考え方を実効性のあるものにするために、

私たちの会社クランクセット・グループは、 私たちのステークホルダー全員に、

休暇の費用として、年額1500ドルを支払っています

(エバーノート社は1,000ドル、フルコンタクト社は7,500ドル)。

もちろん、それが休暇に使用されたことを証明する領収書を提出した場合にのみ、

支払いを受けることができるのですが。

 

? Photo:palm trees By:j

 

「工業化の時代」の人から、誹謗を受けることもあります。

先ごろ『タイム』に掲載されたような、シニカルな意見です。

けれどもそんな記事は、高校のディベードで貧乏くじを引いて、

植民地時代の年季奉公人の隷属状態がもたらした良い影響について

述べなければならなくなった生徒の話に耳を傾けるようなもの。

 

制限を設けない休暇に対する反論など、せいぜいがこじつけ程度のものです。

 

現実はシンプルなものです。

人々に自分の時間管理をまかせようではありませんか。

そうすれば、彼らは大きな企業にしてくれるでしょう。

あなたのために、ではなく、あなたとともに。 ? 「参加型の時代」、 時は新しい金なのです。

 

 

著者:チャック・ブレイクマン(起業家・スピーカー、著述家)


元記事: http://bit.ly/1v3ymjj

(翻訳:服部聡子)

時間の切り替えと生産性 

by ジョッシュ・デービス

 

 

スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなどのモバイル機器が普及し、

いつ何時であっても「ツールがないから仕事ができない」ということが言えなくなっています。

基本的には、一分一秒も最大限に活用できるようになり、

処理できる仕事の量は増やせるようになっているはずです。

 

ですが、こういったデバイスのおかげで、生産性が上がる部分があるのは明らかなところなのですが、

一方で、生産性を下げている部分もあるということは、それほど明らかに知られてはいません。

 

マインド・ワンダリングと呼ばれる状態、

別の言葉では、注意が散漫になり白昼夢を見ている状態がさまたげられると、

私たちの生産性は低下してしまうのです。

iPhone 6 "one-handed mode"

 

退屈しのぎや仕事の流れが途切れたときには、ついついモバイル機器に手を伸ばしてしまうものです。

ですが、そうすることで私たちは、新しい情報を処理し続けなければならない状況を自ら作り出しています。

 

「オン」の状態が続くことで、マインド・ワンダリングがもたらす脳の作用が阻害され、

私たちの生産性が下がることがあるのです。

 

神経科学と心理学の研究では、マインド・ワンダリングはクリエイティビティーと計画性とを促進し、

また将来の大きな目標のために現在の欲望を抑える働きがあることが知られています。

 

どれも、効率的に働くためには必要になるものです。

私たちのすることで、このように幅広いインパクトがあるものは、他に多くはありません。

 

例えば、「サイコロジカル・ジャーナル」誌で、このような発表がありました。

マインド・ワンダリングが起きている間、私たちの意識は、

専門家たちの言葉で「クリエイティブ・インキュベーション」と呼ばれる、

創造性をはぐくみやすい状態にあるといいます。

 

何らかの新しいアイディアや解決策が必要になる問題に取り組んでいるときは、

意識がさまよいマインド・ワンダリングの状態になるに任せて、

その後に改めて問題に取り掛かった方が、良い解決策に出会える可能性が高いというのです。

意識が別のトピックにそれても、脳の裏側では問題の整理が続いているのです。

 

ですが、意識が新しい情報を大量に追いかけ続けると、その脳の裏側での情報整理作用が阻害されて

マインド・ワンダリングが制限され、クリエイティビティーの促進がブロックされてしまうのです。

 

マインド・ワンダリングは、私たちが物事の計画を立てるときにも大切な働きをします。

集中力が途切れているとき、私たちの意識は、

主に将来の計画の調整にあてられているということを、研究者たちが突き止めています。

 

例えば、新しい顧客を捕まえるために仕事に精を出しているとしましょう。

ともすると私たちは、電話をかけたり見積もりを作ったりという日常業務にかまけて、

顧客の流れが途絶えないような仕組み作りのために本当にやるべきことは、

おろそかにしてしまいがちです。

長期計画を立てるための時間がないからだと、つい愚痴をこぼしてしまうものでしょう。

 

ですが、私たちが気付いていないのは、

計画作りに集中するための時間の有無だけが問題ではないということです。

仕事などに意識を集中した状態が続いていると、

計画の作成や調整を促す作用がブロックされてしまうことがあるのです。

 

同じように、ドイツの研究グループが、マインド・ワンダリングが目の前の欲望を抑え、

将来の目標実現に向かうための大きなサポートになっていると発表しています。

 

先ほどの例の続きで、その新しい顧客を捕まえるための何ヶ月もの努力の果てに、

ついに顧客側から一緒に仕事をしたい旨のオファーが得られましたが、

ところがその対価が低かったとしましょう。

これまで注いだ労力が実を結ぶならどのような形でもいいと、

先方からのオファーであれば何でも飛びつきたくなってしまうかもしれません。

 

ですがそれでは、もう少しだけ辛抱して、

それまでの時間と努力に本当に見合う内容の契約を結ぶこととは反対の行為です。

 

マインド・ワンダリングの状態にあるとき、

私たちは長期のゴールと自分自身を結びつけることができるようになり、

このような状況にあっても新しい観点に立つことができるようになるのです。

    
モバイル機器から溢れてくる情報の蛇口をひねって止めない限り、

大部分の情報はそのまま排水溝に吸い込まれていくだけです。

 

モバイルの使用を止めるべきだというのではありません。

ただ、ときには間を置くなり、仕事の間は手元に置かないようにするなりした方が良いというだけのことです。

 

そうすれば、集中力が途切れても、意識を全てモバイルに吸い取られることもなく、

マインド・ワンダリングの状態に入りやすくなるのです。

 

"Daydreaming ...

ですから、もし集中力が切れて気が散り始めたら、なすに任せましょう。

意識が別のトピックに移るなら、移るに任せればいいのです。

 

しかし、あまり心理的なエネルギーを要するトピックでもいけません。

お気に入りのサイトを見に行ったり、メールをチェックしてはいけないのです。

 

そうではなく、マインド・ワンダリングがもたらす無意識の働きが作用するに任せて、

仕事に戻ったときにさらに効率的になれるようにすればいいのです。

マインド・ワンダリングには、それほど時間をかける必要はありません。

数分もあればリフレッシュできるでしょう。

マインド・ワンダリングの手引きを少し紹介しましょう。

 

  • 集中力が欠けてきたと思ったら、窓のところに行って、行き交う人たちや車のことを、飽きるまでしばらく考えてみてください。
  • しばらく目を閉じて、室内でどんな音がしているか聞いてみてください。
  • 以前は、タバコ休憩というものがありました。今はモバイル休憩となってしまいました。ですが、タバコを吸うことはなくなっても、2?3分外に出ることはできます。しかし、モバイルは置いて出ましょう。

 

人の意識が効率的であるためには、あてもなくさまようことも必要なのです。

モバイルがこれを邪魔してしまっています。

ですが、ちょっとした変化を心がければ無意識の働き方も変わり、

生産性を高まるように促すことができるようになるのです。

 

著者:Josh Davis(研究者・著作家  近著に『成功する人は2時間しか働かない』)


元記事:http://bit.ly/1GBpVpM

(翻訳:角田健)