本:『はい、そして』
Yes, And: How Improvisation Reverses “No, But” Thinking and Improves Creativity and Collaboration?Lessons from The Second City
『はい、そして ― どうして即興レッスンが 「いいえ、でも」 思考をひっくり返し、創造性と協調性を伸ばすのか セカンド・シティに学ぶ』
セカンド・シティとは、シカゴに本拠地を置く世界最高のコメディ劇団であり、
インプロビゼーション(即興)を教える学校でもあります。
そのセカンド・シティの重役である著者が、本書で明らかにするのは、
即興の助けを借りて、
さまざまな組織でイノベーターや、順応性のあるリーダーを育て、
また、ビジネスを転換させていくテクニックです。
コメディ劇団でつちかった即興のメソッド
50年以上にわたって、シカゴのコメディ劇団、セカンド・シティは、
ジョン・ベルーシやビル・マレー、ギルダ・ダドナー、マイク・マイヤーズ、
スティーヴ・カレル、スティーブン・コルバート、ティナ・フェイなど、
数多くのコメディアンを輩出してきました。
それだけでなく、セカンド・シティは同時に、最先端の企業や、非営利的団体、公共機関に向けて、
ユニークなリーダーシップ・トレーニングを提供しています。
それらはすべて、創造力や協力すること、チームワークを高めることを目的としたものです。
時代の移り変わりとともに、リーダーシップやチームワークのルールは、変わってきました。
一世代前に「専門的スキル」として通用していたものは、もはや通用しなくなりつつあります。
そんな時代に、セカンド・シティは、個人および組織に向けて、新しいツールキットを提供してきたのです。
ますますスピードを増し、ソーシャルコミュニケーションと脱中心化が進む世界で生き残るためには、
このツールキットが大きな助けになっています。
即興を学ぶことによって得られるもの
即興の8つの原則をもとにした本書『はい、そして』は、
ポテンシャルの高いリーダーとチーム作りに向けて、
以下にあげるスキルを伸ばすのに役立ちます。
- さまざまな場面で、連携しながら、共同で創造する力を会得すること
- 仕事への「はい、そして」アプローチを促進すること
- パフォーマンスを高めるために、失敗を受け入れること
- あとに続くことによって、聞く能力、学ぶ能力を引き上げること
- 何もないところから何かを作りだすことで、イノベーションを学ぶこと
『はい、そして』は、プロフェッショナルと組織にとって、必読の書です。
今日成功するために必須のリーダーシップ・スキルを身につける助けになることでしょう。
(翻訳:服部聡子)