マーケティングで判る恋愛論 :彼女が欲しいなら…

こんにちは、トイアンナです。
最近ナンパ教室というものが流行っているようで、受講者のお話を伺うこともあります。
その名の通り街中でナンパするテクニックを教えてくれる講座なのですが、今まで彼女がいたことのないオクテ男子がこぞって参加しているようです。オクテ男子にとっては、ナンパ師が「女性を口説くプロ」に見えるので、説き方を教えてほしくなるのでしょう。
彼らはいつか女性を口説けるようになって、彼女を作るぞと頑張っています。
 
ところで、あなたの友達が「彼女が欲しいけど、どうしたらいいか分からないから」ナンパ教室へ参加していたらどう思いますか?
教室では1日100人に声をかけて連絡先をゲットする方法や、偶然を装って出会いを演出するテクニックを教えてもらえます。
もしあなたが賢明なら、その友達に「もっと上手い彼女の作り方があるんじゃないか」と再考をうながすと信じています(笑)
 
ではなぜナンパを頑張っても、彼女を作るのは難しいのでしょうか? 実はそこに、マーケティング論がかかわってきます。

目的を意識すれば、戦略ミスがわかる

ナンパ教室に通う友達の目的が「彼女を作る」だとすればそのためにするべきことも当然、彼女作りに効果がなくては意味がありません。
しかしナンパの目的は「不特定多数の女性をものにすること」なので、2者で目的がずれてしまっています。
おそらくナンパ教室へ通えばゆくゆくは100人の女性と関係を持てるでしょう。しかし心の通い合う付き合いをして、結婚を考えられる女性に出会って……という目的とは合致していませんから、下手すると「どうせナンパに引っかかるような女しかこの世にはいないんだ」と女性不信になってしまうリスクすらあります。
 
目的が「彼女を作ること」なら、ナンパ教室よりも女性が多くいる習い事を始めたり、友達にお願いして共通の知人を紹介してもらったりしたほうが信頼のおける女性と出会えるはず。目的に適った戦略を立てれば、リスクも少なくなります。

そのマーケティング、目的に適っていますか?

今回はナンパ教室という変わったたとえから始めましたが、目的の考え方はビジネスの現場でも同じです。私はこれまでに様々な企業マーケティング支援をしてまいりましたが、強く感じているのは目的からズレているものへ予算を投入しても浪費になってしまうということ。
 
マーケティングでは少ない投資で爆発的に売上を伸ばす火薬を作れることもあれば、どんなに注いでも一向に返ってこない浪費になることもあります。その大きな差は「目的」をきちんと設定できているかどうかです。
 
たとえば「レストランのリピーターを増やしたい」という目的なのに、お友達を連れてきてくれたらディナー10%割引キャンペーンをしていたら、増えるのは新規顧客ばかり。目的に合わない戦略を選んでしまったがために、利益率が下がるだけとなります。
 
今なにが経営で問題になっているのかをまず洗い出し、その問題を解決する目的をまず設定しましょう。そして目的がかなう戦略は何かを考えましょう。問題を解決できない目的を設定してしまうと、ウェブマーケティング、マーケティング3.0といった新しそうな横文字に踊らされてお金をドブへ捨てることになります。
 
あなたの仕事を伸ばすうえで、一番の課題は何でしょうか。その課題を解決する「目的」はどういったものでしょうか? 思いついた戦略は、目的を達成できそうですか?
 
この考え方を日常的に持っていられるなら、もう新しい言葉に踊らされずに済むはずです。少ない予算で最大の成果を出すマーケターとして、一緒に歩き始めましょう。
 
 

←「マーケティング深化論」目次


ファイル 2016-03-04 15 23 20

トイアンナ:

大学卒業後、外資系企業にてマーケティング業務を歴任。
消費者インタビューや独自取材から500名以上のヒアリングを重ね、
現在はコーチングやコラム執筆を行う。

ブログ:http://toianna.hatenablog.com

新著に『恋愛障害 どうして「普通」に愛されないのか?』(光文社新書)