ジェイ・エイブラハムとお金と価値

ジェイ・エイブラハム氏の言葉にはいつもハッとさせられるのですが、その中でも大きく自分の考え方が変わった、お金と価値についてお話ししたいと思います。

会社やビジネスの話をするとき、英語ではmake moneyというフレーズがよくつかわれます。お金(money)をつくること(make)、稼ぐこと、儲けること、という意味があります。ジェイさんの言葉を翻訳していくうちに、このフレーズの印象が変わっていきました。

日本語で「お金を稼ぐ」や「儲ける」と聞くと、ずる賢いこと、卑しいことを暗に指しているようなイメージがありました。極端な例をあげれば、人を欺いて自分の利益を手にしている、「政治とカネ」など…お金は汚いものだというイメージが私の心のどこかにあったのだと思います。また、お金を稼ぐための労働は「汗水流してがんばる」もの、というイメージもありました。

ところが、ジェイさんのmake moneyというフレーズを読んでいると、そのようなネガティブなイメージはまったくないのです。特に、数か月前に行われたビジネスサミット・経営塾で、ジェイさんが満面の笑みで言ったひと言が忘れられません。

Isn’t it FUN to make money?
(お金を稼ぐって楽しいと思いませんか?)

これは、世界中の実例を紹介したり、そのセッションの参加者に自身のアイデアを伝えたりしたあとのひと言でした。

このセッションをはじめ、ジェイさんがおっしゃっているのは「あなたがまず価値を与えること、その対価としてお金をいただくのです」ということです。アイデアや方法によって自分が誰かに価値をもたらし、その価値を提供した相手には喜んでもらえて、自分は報酬が得られて、そしてまた、さらなる価値を提供して…という好循環を創り出していくことでもあります。この価値というのは、仕事だけにとどまりません。提供したものによって、その人の私生活を豊かにすることもあるからです。

お金をつくる、生み出す、稼ぐ、儲ける…さまざまな訳し方がありますが、ジェイさんのmake moneyは、仕事や人生を豊かにするものなのです。


watanabe_makiko:

ShimaFuji IEM 翻訳チームの一員です。
難解な言葉や韻を踏んだ表現、英語圏独特の考え方に出会うとワクワクします。その英語を通して、書き手や話し手の人柄が表われているからです。どのような日本語に訳していこうか、と考えながら日々格闘しています。