コモディティ化の問題点

Q:『限界はあなたの頭の中にしかない』の中でジェイさんは「自分自身をコモディティ(一般消費財)化させてはいけません」と言っていますが、これはどういうことなのでしょうか。

commodityとは本文にもあるように一般消費財を指す言葉ですが、この「一般消費財」という言葉には「これは特別なブランド品などではなく、ありふれた日用品だ」という意味がこめられている場合があります。

ティッシュペーパーや洗剤などの日用品は、さまざまな種類があったとしても、特に際立った個性はありません。どこのブランドのどんな商品を買っても、消費者にとってはほとんど違いはありません。

なくなったら困るけれど、別に買ってもワクワクしない。とりたてて個性はないけれど、一定のレベルを満たしていれば、買う側もそれ以上のものは期待しない。ですからスーパーでは安売りの「目玉」となります。いくらでも置き換えのきく商品ですから、消費者は安いものを買うのです。

すなわちコモディティとは、個性を失ってしまった結果、容易にほかのものと置き換えがきくものであり、もはやそこからほとんど利益はでないもの、とまとめることができます。

私たちの身の回りでも、きわめて多くのものが、この「コモディティ化」の運命をたどっていることがわかると思います。

さらにジェイさんは、重要なのは、このコモディティ化は商品だけでなく人間にも起こることだと指摘します。

私たちが容易に置き換えのきく存在になってしまうと、安売り商品のように、徹底的に買いたたかれることになってしまうのです。

個性のない店なら、安い方がいいに決まっているし、雇用主から見れば、簡単に置き換えのきく従業員など、高い給料を払う必要はありません。このような状態に陥らないためにも、絶対に自分自身をコモディティ化させてはならないのです。

では、どうすればコモディティ化しないですむのでしょうか。
その答えは、USPにあります。
ほかの人にはない、唯一の人間や商品や会社になるのです。

自分のUSPはどこにあるのか。これまでの自分の足跡を振り返ってみてください。自分がほかの人よりも簡単にできることはありませんか? 時間を忘れるほど楽しく、苦労なく、しかもほかの人よりずっとうまくできること。高い評価を得てきたこと。そんなことのなかに、あなたを選ぶ理由になる「大きな強み」は隠れているはずです。

それが見つかったら、つぎはその「強み」をしっかりと定義することです。あなたのイメージにぴったり合った言葉で、強みを定義していったら、それがあなたのUSPになっていきます。

USPをしっかりと立て、ほかの人には置き換えのきかない人や会社を築いていくことで、コモディティ化の波に逆らっていかなければなりません。


服部聡子(ShimaFuji IEM 翻訳チームリーダー)
出産・退職後、在宅で働ける資格を身につけるために翻訳を学び始める。
約5年フィクション/ノンフィクションの下訳、ウェブ・ライターを経て、
『限界はあなたの頭の中にしかない』に巡り合い、深い共感を覚え、弊社に。